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◇ 特別転載 20030630 ◇

不況を克服し経済を活性化するベンチャー・ビジネス


―世界技術大賞(仮称)の提案―
<100兆円プロジェクト>

アブストラクト


日本大学大学院 グローバル・ビジネス研究科

ベンチャー・ビジネス・コース

主任教授   柳下 和夫


14.特許とその実施

世界技術大賞(仮称)の実現とその産業化にとって大きな問題は特許である。従来の特許はこの際、特例としていくつかの変更をしなければ、せっかく世界技術大賞(仮称)を創設してもその効果は大きなものとはならない。

14.1 外国人の自国語での応募を認める。

現在も日本特許に外国人の応募は自由である。しかし外国人が日本語で出願するのは、語学的に困難である。英語にしても同様である。そこで外国人にその人の自国語での応募を認める。当然、特許庁では翻訳をしなければならない。しかし世界中からお智恵を頂こうというのだから、それくらいの労力は厭うべきではないだろう。

14.2 応募アイデアは特許出願を無料にする。

日本現在に100兆円のインパクトをもたらす特許なので、出願を無料にするのは経済的には大きな負担ではない。問題は特許庁が忙しいのに収入が増えないことである。それなら世界技術大賞(仮称)の経費で補填するという方法も考えられる。銀行の不良債権の補填に比べれば微々たる金額である。あるいは、最初は特許料を無料とし1000億円産業に成長した時点で有料にすることも考えられる。

14.3 出願の翌日インターネットで公開する。

 現在の特許法では、特許出願後18か月で公開することになっている。その趣旨は他社がすでに特許出願しているのを知らないで、研究開発に多額の費用を浪費するのを防ぐことにある。しかし世界技術大賞(仮称)の場合には、18か月も知らされなかったら時間の無駄である。シリコンバレーでは人間より7倍も早いドッグ・イヤーでも遅いというのでマウス・イヤーに変わりつつある。そこで出願されると翌日にインターネットで公開してしまう。競合他社は毎日それを見ては自社の研究開発の軌道修正を行う。

14.4 後発案が受賞する場合には、先発案の発案者も連名で受賞する。

他社の特許出願が1日遅れで見れる代わりに、後発案が受賞する場合には、そのヒントを提供した先発案の発案者も連名で受賞する。1億円の賞金はその寄与比率で配分される。

14.5 落選した場合には、特許出願料を取る。

 特許出願料を無料にすると、"下手な鉄砲も数打ちゃ当たる"式に多数の特許を出願するかも知れないので、落選した場合には、特許出願料を取ることにする。





15 産業化

世界技術大賞(仮称)がノーベル賞と大きく異なるのは、賞金を渡した後の産業化についても規制する点である。

15.1 応募策を実施したい企業には、特許料なしで実施を許諾する。

 こうすることにより、多くの企業が参入し、1兆円産業が早く誕生する。特許料なしでは発明者の権利はどうなるのか、という疑問も当然であるが、実は1億円の賞金は特許料の一括前払いなのである。

15.2 2億円を寄附した企業には1年間の優先権を与える。

 こうすることにより2億円の寄附を集めやすくするが、それが1兆円産業育成のブレーキになってはならない。そこで1年間に限り優先権を与える。この権利は行使しなくても一向に構わない。

15.3 寄附をしなかった企業は1年間実施を据え置く。

 これは止むを得ない措置である。2億円を寄附した企業が優先権を行使しなければ、すぐに実施できる。

15.4 課題製品は10年間無税とする。

 こうすることにより、新製品の産業化が加速されるだろう。



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転載・編者: 本稿は柳下先生のご快諾を頂きまして転載させて頂いた次第でございます。柳下先生、転載に関するご快諾、心よりありがとうございました。