「密着、おーい、ニッポン!@土浦」


 
 

 10/1にNHKで放送された「おーい、ニッポン!」茨城編。その前日からのツェッペリンNTのお泊まりにあわせ、同じく私も土浦にお泊まりをして来た。土浦での放送分についても至近でみられたので、いつものことながらその顛末をレポートにて。

 9/30昼過ぎに土浦行の電車に乗って向かう姿もだいぶ慣れたものになってきた。一番最初のシンポジウム以来繰り返し来た道でもあるし、この電車でよかったんだっけーなどと言っていたのだけど、乗り込んだ電車でぐっすりと寝ると、もう土浦はすぐそこ。駅到着後、いろいろと今回お世話になる土浦ツェッペリン倶楽部の方など数名と合流。ホテルに荷物をほうり込んだ後、さっそく現地へと向かう。行き先はツェッペリンの今夜の宿でもある霞ケ浦駐屯地。
 
 今回のNHK放送に関連する飛行船の土浦来訪は、一般公開イベントなどはなく駐屯地は通常どおり活動している。そのため一般の人は入ることができない。ツェッペリン倶楽部の方で事前申請いただいたおかげで入ることができているわけで、この場を借りてお礼をば。
 
 ちょうど車を降りて管制塔前についたころ、どんぴしゃりのタイミングで茨城各所をリハーサルで回って来たNTが最後のリハーサルで霞ケ浦および駐屯地周辺を回っているところだった。車の中から久しぶりの遭遇。つい先日交換したばかりのNTT Docomo関西のバナーを初めて目の当たりにする。左舷側にはアンテナ三本のマーク。そして右舷側にはドコモダケ。左右が違うバナー広告は、あとで伺うと飛行船広告としても極めて例がないとのこと。なかなかおもしろい方法だなぁと思ってしまう。
 
   
 
 ただ今回、風向き都合もあり、管制塔前の撮影可能エリアからはかなか右舷側をシャッターにいれることができなかった。撮ることのできたタイミングがあってやったーと思ったら、あとあと聞くところによると写真サービスも(ちょっと)あってのコースだったとのこと。見ている人達(基地の外にも、飛行船を見ようと集まっている人がいました)に両舷みせてくれるような細やかな心くばりをしてくれるのは非常にうれしい。

 テストの方は順調だったようで、小一時間ほど霞ケ浦やら基地上空を飛んだりタッチアンドゴーをした後、ツェッペリンは着陸し、待ちかまえたマスト車へ係留する。電源供給用に最後まで回していた船尾プロペラを止め、軽やかなエンジン音が止まると今日の飛行予定は終了となる。マスト車経由で供給される電源、そしてグランドクルーによる整備が始まり、土浦にお泊まり態勢となる。日暮れの飛行船の下、当日放送の内容説明を受けている中、整備のためにライトアップされたNTの写真を取る。今回撮影用に三脚ではなく一脚を持ち歩いていたのだけど、脚が一本なのでどうしても三脚に比べて不安定になりがち。ぶれてしまうのはまだ使い方に慣れていないせいなんだろうなとちょっと残念。夕暮れ空とNTの至近ショットなんてめったに撮影できないのになぁ。
 そして土浦にとっては、77年前のLz127以来の飛行船のお泊まりとなる訳で、ある意味非常に歴史的な瞬間でもある。

 時刻は18時前後。整備を行うグランドクルーと翌日の打ち合わせをする面子以外はとりあえずこの日の基地を出て、駅前へと移動。やがて三々五々集合し、懇親会がスタート。顔触れがまたすごい。NACの今回の運行に携わっているメンバー、ツェッペリン倶楽部、および飛行船関連の有志ら総勢30名を越える集まり。一人ずつ自己紹介をしていって、ああこの人が、という方も多くいらっしゃった。それだけの面子が集まる訳だから当然話題は飛行船関連がかなりのウェイトを占める訳で、あっちを向いてもこっちを向いても楽しそうな話題が展開されている。これだけの規模の宴会、しかも互いに初顔合わせの人も多くいたわけだけど、そこは同好の士、たちまち打ち解けていくわけで、熱い語り合いの場と化していった訳である。またこのwebサイトを見ていますというありがたいお言葉もいただき本当に感謝。
 たちまちのうちに時間は過ぎ一次会はお開きになり、さらに河岸を変えて二次会へ。ここでもまだまだ密度の濃い話が続く。結局のところだれもが立場は違えども飛行船というものに惚れ込んでここにいるのだということを改めて認識。こんな宴会は過去経験したことがない。
 そして時計は日を超え二次会も終了。翌日もある(というかむしろ日曜が本番)ので基本的にはお開きではあるのだけど、まだ語り足りない有志はさらに次へ移動。いつしか5人ほどになった顔触れで話し続ける。土浦にどうすれば基地が作れるかというツェッペリン倶楽部の命題について熱く語りあう姿はまさに一連の活動を支える原動力とも言えるもの。最後までいたかったのだけど二時過ぎにはそろそろ限界に。いや、朝までいられるけど、朝までいると翌日が・・・というところ。お先に失礼して宿にもどる。日帰りできる距離だけど日帰りにしていないのはやはりこれが一番大きい。帰りの電車を気兼ねせず語り明かせるのは大きい。

 10/1朝。前日3:00就寝7:30起床。とりあえずこれだけ寝ておけば大丈夫という感じでカーテンを開ける。おおー天候は雲もあるものの青空。今までもそうだけど基本的にイベントが全く実行できないという悪天候がないというのはある意味すばらしい。
 基地に赴くころには太陽も時折顔を出すくらい。前日夕刻の気温から涼しいかなと思っていたのだけど、服装選択失敗。かえって暑いほど。
 ちなみにこの日の服装だけど、ツェッペリン倶楽部では放送にあわせて青のダンガリーシャツと、黒のつなぎ、それと黒の帽子をユニフォームとして新しく作っている。当然それを着る訳である。失敗した服装選択は、つなぎの下にダンガリーシャツを着たこと。その下にTシャツきているので暑すぎ。写真はつなぎにいれた倶楽部のロゴ。かっこいいなぁ。この日はあちこち移動したけど、何人かの人にこのユニフォームを見てもらい、いいなー欲しいなー、といわれるってことは、こういうユニフォームは広告塔というか歩く客寄せパンダ(笑)というか、とにかく活動を広めていくためには格好の素材になるかもしれない。

 朝のNTは薄日の中、駐屯地の敷地で静かに船体を休めていた。風は一定方向に微風。係留環境にはある意味理想的。強風でもなく、無風でもない。船体が一定方向に向き続けていると、ばたばたしなくていいようなのだ。これが霞ヶ浦が係留に適しているって言うところなんですよね、とはまさにそんな感じ。そんな中でも放送の準備をするNHKのスタッフと、船体の整備をするグランドクルーはあちこち動き回り、船体に注意を払っている。風向きがいつ変わってもいいように注意を払いながらの作業。このあたりは熟練の域に達していて、見ていて楽しいほど。昨日の懇親会で顔も名前も覚えたこともあり、和やかにあいさつを交わす。

 やがてNHK放送の打ち合わせやリハーサルなどがはじまり、テレビに映る参加者の人選や立ち位置、それと話すべき台詞などについて慎重な面持ちでスタッフから話を聞いたり会話をしている。先に書いたとおり風向きが安定しているお陰で立ち位置の調整なども微妙な変更で済んだ様子。程なくしてカメラあわせやリハーサルが終わり、中継前に自衛隊のヘリの編隊離陸があるためいったん休憩。離陸の際に安全範囲に待機するため、いったん飛行船のそばを離れて管制塔のあたりまで戻る。

 その間に、ヘリの編隊が離陸して飛んでいくわけだが、飛び上がったヘリが地上近くで360度ぐるっと転回してから、空に向かって飛びあがっていく。どうやら機体に不備があるのかどうかを確認してから飛び立つためにそういうことをやっているようなのだけど、我々をエスコートしてくれている自衛隊の方曰く「なんだかいつもより回ってますね」、と。滑走路の脇にいた人たち(つまり我々)にサービスしてくれたのだろうか、とみんなでにこにこしながら見ていた。(笑)
 これに限らず霞ヶ浦駐屯地の自衛隊のイベントに対する協力度合いはかなりのものがある。昨年の来訪イベントの時もそう思ったのだけど、今回の一連においても、ツェッペリンNTの係留、参加メンバーの安全の配慮などなどしていただいている。もちろん参加させていただいている我々にも守らなければいけないルールはあるわけだけど、その範疇において最大限の便宜を図ってくれるというところが驚きでもありすばらしいところでもあり。自衛隊−土浦の密接な協力があってはじめてこれらのイベントは成功するというものである。


 さて。ヘリの離陸も終わり、再び飛行船の方へ戻りNHKの生中継開始。リハーサルの時の雰囲気とはうってかわって、ツェッペリン倶楽部、商工会議所婦人部、そして5月阿見イベントで乗船した子供たちの中から選ばれた子供たちはみんな緊張の中にも笑顔を忘れないで放送に望み、無事10分間の時間を乗り切る。中継終了後、最後にオッケーが出たときには誰もがほっと息をついていた。

 放送そのものの重大な山はここでひとつ越え、船は離陸準備へ、そしてメンバーはお昼ご飯を滑走路脇で食べる。午後の離発着にはツェッペリン倶楽部関連の人たちは基本的に一見物人として船の離陸を見送る訳なので、一仕事おわったーという感じで和気藹々とご飯を食べる。そこに、撮影で使ったツェッペリンカレーを食べてもいいですよーというお話があり、量の許す限り、少しずついろんなひとのお弁当の上にルーを落としてもらい食べていた。
 ちなみにこの写真は撮影に使われたものではなく、蝋細工のツェッペリンカレー。うまくできてるよなー蝋細工って。一瞬本物と見まごうばかり。ちなみに本物は写真を撮る前に食べられてしまった(苦笑)。なお、手前のライスはごらんの通り飛行船の格好をしている。このご飯を抜く型、是非一つほしいなぁ。

 昼食のお弁当を食べ終わり、午後の離陸前のリハーサルに飛び立つ飛行船を見送った後、数名が車に乗って基地を出た。目的地は基地のすぐ近く、離陸直後の通り道に当たる大岩田小学校。ここでは飛行船から見えるように児童と父兄が人文字を作って船をお迎えすることになっていたのだ。

 まだ船がくるまでには40分以上時間があるのだけど、かなりの数の人影が。父兄児童あわせて400人近い人数が集まってくれたそうで、日曜にもかかわらずの集合ぶりはすごいことだと改めて飛行船への思い入れに脱帽。事前のツェッペリン倶楽部からの飛行船の話題紹介などの後、離陸時間となって土浦駐屯地から生中継スタート。離陸直後に船が小学校を見下ろす航路を通って行くなか、地上では人文字が手を振り船をお見送り。残念ながらNHKの生放送自体は見られなかったけど、船から撮った映像はさぞすばらしいものであったに違いない。

 で、そのとき、自分は何をしていたかというと、人文字と飛行船を同時にカメラに収めようとがんばって高所に上ってはいたものの、あまり高くなく人文字が文字には見えなかったという正直微妙な状態……あはは。ま、写真云々はともかくとして、この場にいたことで、飛行船にそのものや子供たちの人文字っていう映像や写真に残るものだけでなく、せっかくの土日に集まってくれたその子供たちの親や、裏方としてお昼の芋煮をしたり機材を用意したり練習をしたりといろいろな形でみんなが飛行船に夢やあこがれや希望を抱いてるすがたを見られたのはよいことだったと思っている。

 飛行船は駐屯地を離陸後、つくば市中心部をへて筑波山、笠間方面へ移動するため、駐屯地にいるNHKは撤収。ツェッペリン倶楽部のメンバーも撤収となりここで一連の予定は終了。帰り道はつくばエクスプレス経由で都内に戻る。用事があったので秋葉原に出られた方が都合がよかったのもあったが、つくばエクスプレスにまだ乗ったことがなかったのもあって。土浦にくる時はいつも常磐線ユーザーだったもので・・・。

 倶楽部の方につくばまで送ってもらったところ、ちょうどつくば市上空に滞空するツェッペリンNTをここでも目撃。そういやちょうど中継の時間だったなぁとともいつつ追跡。飛行船は東大通りを筑波山に向かって飛んで行き、事前の中継プランでそれを知ってもいたのだけど、船が市内を飛んでいる様子(中継開始前の待機時間だった様子)をみて西大通りへ行ってしまい、真下から見ることはできなかったものの、この日最後の飛行船を見て、大いに満足したのだった。

 年内は今回の広告宣伝のため関西に行ってしまい、しばらく見ることはできなくなってしまうツェッペリンNTなわけだけど、このNHKの放送はBSであるけど全国区。かつ最近のハイビジョン好みの傾向を反映して多くの人が見ていることとおもう(事実、別段飛行船に興味のない知り合いがみていたとあとで言っていた)。そういう意味では飛行船と土浦、というものを大きく宣伝するに格好の機会ではなかったかと思う。そしてそれは全国というエリアのみならず、土浦という地元に対しても、である。霞ヶ浦駐屯地には10月1日当日、飛行船が空を飛んでいるのをみた近所方々が、中に入れないのか、みれないのかと直接駐屯地に足を運んできていたのだそうだ。先に書いたとおり一般の入場はできないため残念ながらはいることはできなかったが、それだけ地元の人にとって飛行船とは愛すべき、そして関心のある者なのだろう。
 
 前日の懇親会で、飛行船というものに対する認知度はあがってきたか? こんな話しをしていた。上記のように地元の方々への認知度は確実に上がっているといえよう。
 そして自分の立場から言うと、まだツェッペリンNTが日本にいなかったころ、飛行船をメインテーマにしたWebサイトは数えるほどしかなかった。いまは数え切れないくらい存在し、そのどれもが魅力的なコンテンツを提供している。船が飛び、それを多くの人が見るほどにその量は増えて行く。むろんWebサイトが増えることが目的ではない。最終的には一人でも多くの人が飛行船を好きになってくれればいいわけだが、実物、テレビ、Web媒体、そういったものがきっかけになってくれればよいと思っているし、その一助になれば、とおもってさまざま足を運んでいる……個人的な追っかけも、もちろんあるはあるけど(笑)


 さて、再度質問。飛行船というものに対する認知度はあがってきたか? あがっているし、好きになった人がさらに広めて上げていっている。というかそういった人の地道な活動なしに、認知度があがり、根付くものではない。少なくともこの二日間の土浦を見て、この地に飛行船は十分以上に根付いていると言ってもよい。これを、土浦から全国に広げれば・・・というのが誰しもの思いだろう。
 

 2006.10.02
 間山 直希






 

 
 
 

 
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