実践8 Art Lessons


A.活動名/Activity Name

 造形遊び「ハートをつなげてつなげて」
      〜友達と紙テープをつなげて不思議空間を作ろう〜
  

                     
 A−1 図画工作科/Art Education   
 a表現 ○(1)造形活動/Formative activity(2)絵,立体,つくりたいもの/Expression and Creation
 b 鑑賞/Appreciation   
 A−1 美術科/Art Education  a表現(1)絵や彫刻/Painting and Sculpure(2)デザインや工芸/Design and Craft  b 鑑賞/Appreciation   
 A−2 総合的な学習の時間/Period for Integrated Study   a. 国際理解/International Understanding  b. 情報/Information ○c. 環境/ Environment   d.福祉・健康/Welfare&Health e. 地域や学校の特色/Characteristic of region and school  ○f.児童の興味・関心/Interest of children

B.実施日/Date 「平成11年 5月 」

C.学校名/School Name「 東京都 荒川区立第五峡田小学校」  
 ○C−1 小学校 Elementary School  C−2 中学校 Junior High School  C−3 高等学校 High School  C−4 養護学校 School for handicapped children

D.学年/Grade Level(s) 「 4  年」1st,2nd,3rd,4th,5th,6th graders

E.先生/Teacher in charge Ms. 「長谷川友美」
                」
 E−2講師/Instructor(Foreign)、TT Mr./Ms.「      」persons「  名」

F.時間数/Class Hour 「 4 」時間Hour

G.場所/Place 「at 図工室  」

H.主なねらい・題材について/Main Aim  

 この題材では造形活動を通して、児童が様々なコミュニケーションを深めることをねらいとしている。
3年生からの活動を通して、図工の授業では自分の表現に自信を持って「自分の表したいこと」を発見できる力を付けることをめあてとしてきた。
 子どもたちは昨年度よりも「自分らしい表現」に自信を持って活動できるようになってきている。
 そこで今回はもう一歩踏み込んでグループ活動を中心とした造形遊びをする事によって、様々な表現を楽しむ場を設定したいと考えた。
 友達とコミュニケーションをとりながら「自分とは違う友だちの表現」に関心を持ったり、「友だちとは違う自分の表現」に自信を持って活動できるようになることを期待したい。

(1)自分自身や友達とコミュニケーションをとりながら、
   紙テープを自由に使って「不思議空間」をつくることができる。
(2)紙テープを効果的に使用し、丸める・ねじる・折るなど、
   工夫してつなげることができる。
(3)図工室の空間を生かして想像力をふくらませ、
   のびのび楽しく大きな活動ができる。
 
I.活動計画・活動内容/Schedule,Contents  
 1. 紙テープで何がしたいか何ができるか考え発表しあう。 
 2. グループで話し合いながら活動表にまとめる。
 3. 各自のめあてにそって、友だちとコミュニケーションをとりながら図工室を不思議空間にしていく。
 4. 不思議空間で造形活動をしながら楽しく遊ぶ 
 5. みんなでつくった不思議空間で遊びながら様々な表現を鑑賞する 。 
 
J.支援・評価/Support,Evaluation   
(1)「造形遊びの評価について」
 造形遊びでは、出来上がった作品以上に造形活動そのものを重視し評価していく。しかし指導要領でも特に評価の視点が設定されていないのでわかりにくく、ともすれば「ぐちゃぐちゃにちらかしてゴミが残った」活動などと評価されてしまうことがある。
 このように「経験主義」である造形遊びの評価は他教科と価値基準が異なり、「子どもが前向きに活動するために教師が支援していくもの」と考える。
 つまり作品はもとより、活動(遊び)をABC(いい遊び方、悪い遊び方)で評価するのではなく、教師が「素敵だね」「良くできたね」と声をかけたり、活動がスムーズに進むように支援したり、感想プリントにコメントを入れたりする評価を重視する。
 今回の「ハートをつなげてつなげて」では、各グループで話し合ったり、協力しあったり、それぞれの存在や表現を意識したり認めあったりしながら活動できたか、ということを評価していきたい。共同制作とはちがうので、互いに何らかの関わりを持ちながらコミュニケーションをとり、自分らしさを見つけたり友だちの良さに気づいたりして、お互いの表現を評価しあう場面を認めていきたい。
 教師自身が児童個々の働き、一人一人の思いや活動を受けとめ、評価していくことによって今後の活動に生かしていったり、一人一人との関わり方を工夫していく材料としていく。

(2)教師の支援
☆「学習環境の整備」
 造形活動がスムーズに進むように教室を整備する。紙テープや様々な材料は使いやすいように並べ、カッターやはさみなどは怪我のないように、グループごとに缶に保管できるようにする。天井にワイヤーを張り、立体的な表現もできるようにする。
☆「様々なコミュニケーションの支援」
 友だちと協力して活動することによって、一人で作るよりも大きくダイナミックな物が作れることや、自分では考えつかなかったアイデアを取り入れたりできることを知らせ、友だちとの積極的なコミュニケーションや協力的な活動を支援・評価していく。
 また、仲の良い友だち・グループ内でのコミュニケーションにとどまらず、他グループやコミュニケーションをやや苦手とする児童との関わり合いも支援していく。 
 「つなげる・協力する」といったプラスの活動の他に「別れる・よける」といったマイナスの活動にも目を向ける。「なぜ、つなげないの?」「どうして離れたの?」などと声をかけ、各自が自他を意識しながら造形的なつながり、人間としてのつながりをどのように持って活動できるかを知り、今後の活動に生かしていく。

(3)指導の工夫
○道具や材料を使いやすいように準備し、怪我のないように配慮する。
○クラスみんなが楽しい雰囲気で活動できるように、
 児童のコミュニケーションを積極的に支援する。
○コミュニケーションをやや苦手とする子に配慮し、
 グループの友だちと楽しく活動できるように支援する。
○グループを越えた大きなコミュニケーションへと発展していくように
 全体を盛り上げ、色々な友だちとコミュニケーションがとれるように声をかける。
☆「一人で活動している児童への支援」
 一人の活動も自分自身とコミュニケーションをしている、ととらえ、充分に支援し、「何になるのかな」「かっこいいね」などと声かけをしながら見守りたい。
 このクラスでは他とのコミュニケーションをやや苦手とし、自分から友だちに声かけできない子や、グループから抜けて何でも一人でやりたがる子もみられる。
 それぞれの「自分らしい表現」を評価しながら教師は他との関わりも支援していく。友だちから声をかけるように促したり、近くの友だちとつなげていけるように声かけをしていく。

☆活動表の活用
 グループ活動とはいえ、まずは児童一人一人が「自分らしく」のびのび活動できることが大切である。児童にはあらかじめ活動表に
 1・グループのめあて
 2・自分がやってみたいこと
 3・友だちといっしょにやってみたいこと
をまとめさせ、めあてを持たせる。また、教師は活動表を支援の手がかりとして活用する。

(4)評価

 ○自分自身や友達とコミュニケーションをとりながら、紙テープを自由に使って図工室を不思議空間にしていくことができたか。
 ○紙テープを効果的に使用し、丸める・ねじる・折るなど、工夫してつなげることができたか。
 ○自分や友達の表現を互いに認めあい、のびのびと楽しく大きな活動ができたか。

H.準備・材料/Preparation,Materials  
 ○紙テープ
 ○のり、ハサミ、カッター、ホチキス
 ○ ワイヤー、机、いす

*作品・活動写真



●日本美術教育会 Japan Art Education Association

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