特定外来生物による生態系等に係る被害の

防止に関する法律に関する

アンケート調査
(2006年版)

 

 

 

 

 

 

調査結果報告書

 

 

 

 

 

 

平成19年4月

 

ぶりくら事務局

 

 

1.調査の目的
 本調査は平成17年6月に特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(以下「外来生物法」という)が施行されたことにより、本法の影響を大きく受けるであろう飼育者の現状及び動向を把握することにより、本法のより良い運用に資するための資料作成を目的とする。また、平成18年6月に改正された動物の愛護及び管理に関する法律(以下「動物愛護管理法」という)の施行に伴う飼育者等への影響について、あわせて調査を行うものである。

2.調査方法
 調査は以下のとおり実施した。

(1)  調査期間:平成18年10月1日(日) 午前11時〜午後4時(5時間)
(2)  調査場所:新大阪センイシティー2号館 5F(大阪市)
           ぶりくら市2006会場

(3)  調査方法:来場者及び出品者は入場パンフレットに同封されたアンケート用紙に記入後、アンケート回収箱に投函することによって回収した。

(4)  回 収 率:39.5% (405通/1,026件) 
       内訳: 来場者 380通/976名(38.9%) 出品者25通/50組(50.0%)
   なお、アンケートの調査内容は巻末の参考資料を参照願いたい。

)ぶりくら・・・Breeding(Breeder's)Clubの略で、爬虫類両生類を中心としたペット動物の国内繁殖個体流通をめざし、2001年に設立した。毎年秋に国内繁殖個体の展示・即売会である「ぶりくら市」を開催し、野生からの搾取に頼らない国内繁殖個体の流通促進等を目指している。

 

3.調査結果

(1)  基礎事項

1)    年齢・性別・地区(質問は来場者のみ:サンプル数:380)

a.年齢(回答率 99%)
 調査結果はfig.3.1のとおりであり、30代が最も多く37%で、次いで20代の30%、40代の16%となっている。20代と30代で2/3以上を占めていることが分かる。

Fig.3.1 来場者の年齢層


b.性別(回答率 89%)
 調査結果はfig.3.2のとおりであり、男性が約2/3、約1/3が女性となっている。


fig.3.2 来場者の性別

c.地区(回答率 81%)
 調査結果はfig.3.3のとおりであり、来場者の大半(82%)が関西地区からの来場者である。次いで関東(7%)、中部(5%)、四国(3%)、中国(2%)となっており、その他は北海道(0名)、東北(3名)、九州(4名)、沖縄(1名)であった。

fig.3.3 来場者の地区構成


(2)  外来生物法について(質問は来場者及び出品者:サンプル数:380+25=405)

1)    外来生物法の認知度について

(回答率 99.8%(来場者99.7%、出品者100%)

 調査結果はfig.3.4のとおりであり、来場者及び出品者の約9割が「知っている」もしくは「名前程度は知っている」との回答であった。「知っている」と回答したのは全体の69%で(昨年は62%)、特に出品者では88%の出品者が「知っている」と回答しており、出品者(ブリーダー)には外来生物法が、爬虫類・両生類等のブリードに影響を与えるとの認識が一般来場者より高いと考えられる。認知度は年々増加傾向にあるが、本法の普及啓発に関しては継続的に行う必要があると考えられる。

fig.3.4 外来生物法の認知度について(出品者・来場者合計)


2)    外来生物法の認知方法

(回答数 467件(来場者435件、出品者32件))

 調査結果はfig.3.5のとおりであり、外来生物法を知ったきっかけはテレビ・ラジオ・新聞等が182件(全体の約39%)と最も多く、次いで専門誌が107件(同23%)、環境省HP・広報が81件(同17%)となっている。この傾向は昨年度と同じである。専門誌の内容は「ビバリウムガイド」、「クリーパー」誌が多く、インターネットの内容は「ぶりくら」が多かった。その他の内容としては「友人から」や「学校」、「ペット店」等が多かった。なお、昨年の傾向と比較すると、ほぼ同じであり、テレビ等のマスコミの影響が大きいことなどがわかる。

fig.3.5 外来生物法の認知方法について(出品者・来場者合計、複数回答可)

(3)  動物愛護管理法について(質問は来場者及び出品者:サンプル数:380+25=405)

1)    動物愛護管理法の改正について

(回答率 97.3%(来場者97.9%、出品者88.0%)

調査結果はfig.3.6のとおりであり、来場者及び出品者の約9割が「知っている」との回答であった。動物愛護管理法の改正を知ったきっかけはテレビ62件(全体の約20%)と最も多く、次いで環境省HPが44件(同16%)、専門誌が45件(同15%)、インターネットが35件(同12%)となっている。


fig.3.6 動物愛護管理法の改正について(出品者・来場者合計)

2)    動物取扱業の申請について

(回答数 304件(来場者のみ)

 調査結果はfig.3.7のとおりであり、決めていない人が120件(約39%)と最も多く、次いで申請しないが94件(約31%)、今後登録するが42件(約14%)と、登録に積極的でない人が全体の7割以上を占めていることがわかった。これは登録手続きが資格要件があり煩雑なことや趣味の範囲での飼育を望んでいることなどが理由として考えられる。

fig.3.7 動物取扱業の申請について
(来場者のみ)

3)    飼育スタイルについて

(回答数 382件(来場者358件、出品者24件))

 調査結果はfig.3.8のとおりであり、もっとも多かったのが「変わらない」で約8割以上であった。変わったと回答したのは37件(約10%)で、ほとんどの人が、法改正前と変わらない飼育スタイルを継続していることがわかった。

Fig.3.8 飼育スタイルについて

4)    「外来生物法」に対する自由意見

(回答数 79件(来場者75件、出品者4件))

 調査結果は別紙参考資料のとおりであり、肯定的な意見や否定的な意見さまざまであった。(参考資料には原則として回答の原文で記載)。

(4)    まとめ

 昨年に引き続き、飼育者の立場から見た「外来生物法」の実態について調査を行った。また、動物愛護管理法の改正に伴う飼育者の意識調査についても調査を行った。調査結果より、飼育者が外来生物法の施行に対して昨年同様関心が高く、飼育者の大部分が法令に基づき、適切に飼育しようとしていると推察される。また、動物愛護管理法の改正に伴う動物取扱業の取得状況については、来場者では登録(もしくは届出)している人は少なく、全体の約1割程度であった。動物愛護管理法の評価についても賛否両論あり、一概に飼育者サイドが否定的な意見でないこともわかった。今後も引き続き情報提供等の啓発作業を引き続き行って行くことが必要である。

この調査結果が法の運用に際して参考になることを希望する次第である。また、来年度以降についても、具体的な調査要望があれば、それを取り入れた上で調査を行いたいと考えている。

以上

文責 川口晃司

(ぶりくら事務局)

謝辞

 本アンケートにご協力頂いた来場者及び出品者の皆様、調査を行うにあたり、アンケートの企画・立案、配布、回収、集計等にご協力頂いたスタッフ各位、そして本調査に対して多大なる助言を頂いた琉球大学の安川雄一郎氏にこの場を借りてお礼申し上げます。

参考資料

1.アンケート内容

2.(その他)の意見について

・その他「動物愛護管理法」について自由意見