
今年(平成9年)のゴールデンウイークは、祝日が土日に重なってしまい、長期の休みがとれないので近場の宮川(三重県)を2泊3日で漕ぎ下った。
宮川は、豪雨地帯の大台ヶ原が源流で伊勢神宮外宮の禊川(みそぎがわ)として知られている川だ。本来の宮川はきっと素晴らしい川なのだろうが、ダムにより水をとられているため水量が少なく水質も評判ほどではなかったような気がする。また、大きな頭首工が二つもあり、ポーテージとライニングばかりが思い出に残る川旅だった。○4月26日(土)・晴:三瀬谷〜川添(10Km)
○4月27日(日)・晴:川添〜大野木(21Km)
○4月28日(月)・雨:大野木〜度会橋(10Km)
河川長:91Km、流域面積:920平方キロメートル、ツーリング距離:約41Km
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豊橋から今回のスタート地点となる三瀬谷ダム直下までは、伊勢湾フェリー(伊良湖−鳥羽)を使えば約3時間の距離。昨年の四万十川18時間ドライブを思うと自宅の庭先のようなものだ。午前8時発のフェリー乗船を目標に自宅を7時前に出発。フェリーは車の長さが5mを越えると料金ランクが上がるので、乗船の際には、5mの範囲に収まるようにカヌーを積むことがポイント。
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| 左が大内山川、右が宮川だがダム により水は全く流れていない | 左の写真より1キロ下流からスタート! |
それでも、ゴール地点となる伊勢市の度会橋やJR参宮線の「やまだかみぐち駅」を確認し、食料の買い出しなどをしていたら、スタート地点についたのは午前11時頃になってしまった。
さっそく、カヌーを降ろすスタートポイントを探したが、本に記載されているポイントは左の写真のように断崖絶壁でカヌーなどとても降ろせそうにないし、おまけに水もほとんど流れていない。
途方にくれていると、通りかかったおばあちゃんがもう少し下流の右岸におじいちゃんの船着き場があるからそこから出発するとよいと教えてくれた。(いつものことながら、地元の人にはお世話になります。)
スタートポイントも決まったことだし、腹も減ったので、帰りの最寄り駅となるJR紀勢本線の「みせだに駅」前の中華料理屋で中華飯を食べた。それが、値段の割に、なかなかのボリュームでタケさんは思わず大満足。
さて、あとは安全に車をデポできる場所を確保すればOK。おじいちゃんの船着き場まで歩いて5分程度の距離にある民家に3日間の駐車をお願いしてみたが快く引き受けていただけた。いよいよ出発だ!

漕ぎ初めて30分。一つ目の障害物あらわる。道路から下見はしていたものの水面から見るとまた大きく感じる。左岸からポーテージしたが、足場が悪く、距離もあったので1時間もかかってしまった。川には障害物はない方がいい。

一難去って、また一難とはこのこと。長頭首工を越えて30分も漕ぐとまた頭首工だ。おまけに今度は両岸ともポーテージできるような状況ではない。しかたなく堤体を乗り越えることにした。
カヌーをロープで縛り二人でソロソロと降ろし始めたが、なんといっても荷物を含めると100キロ以上の重量だ。結局タケさんはロープから手が離れ、ロープに手を結んでいた僕はカヌーに引きずられていっしょに下まで落ちてしまった。
幸いなことに軽い擦り傷ですんだが、本当に怖い思いをさせられた。二度のポーテージで体はもうガタガタになっていた。今後、宮川をツーリングされる方は是非ここより下からスタートすることをお勧めする。
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二日目は、ポーテージこそなかったものの、水量不足により瀬の度にライニングを強いられ、カヌーに乗っていた時間と歩いている時間が半々ぐらいだったような気がする。カヌーツーリングならぬカヌーウォーキングを体験してしまったのだ。
とはいうものの、二日目も無事目的地に着くことができた。印象に残っていることといえば、野生の小猿にからかわれたことと、鯉の産卵風景の壮絶だったことくらいだ。
いや、一つ大事なことを忘れていた。二日目の夜の食事のことだ。この日は、最後の晩餐ということで近くの鮮魚屋で食事をしたが、その時のアジの刺身にタケさんがいたく感動し、涙したことは記述しておくべきだろう。
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| JR参宮線、ワンマン電車 | JR紀勢本線、ワイドビュー南紀 |
三日目。ポツポツという音で目を覚ますと午前2時だった。悲しいかな今年も最終日は雨のカヌーだ。午前6時前にテントからはい上がり、朝食のカロリーメートを2本食べた。雨の中の旅支度はなんとも気が重い。それでも必死に漕いで10時頃にはゴールの度会橋に到着。雨の中、カッパを着て駅まで歩くのは始めは気恥ずかしいが慣れるとなかなか楽しいものだ。
参宮線から紀勢本線に乗り換える多気駅での普通電車の待ち時間が2時間だと聞いて、すかさずワイドビュー南紀にのることにしてしまった。たった一区間だが、伊勢名物「手こねずし」を買い込んだタケさんは、思いもしないリッチな電車の旅にまたまた大満足しているようだった。
