静川綱木トーチカ

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所在地:Googleマップ
 苫小牧市からむかわ町方面へ国道235号線を進み、安平川を渡って約1.5kmの交差点で右折。苫東石油備蓄基地の西側の通りを南に向かい、道道259号線と交差してから700m程進むと、通りの右側に旧道(車が入れない砂利道)がある。旧道沿いの斜面を見ながら歩くと、このトーチカを見つけることができる。
・・・苫小牧市在住の平野様より教えていただいた情報をもとに、現地調査を行いました。ありがとうございました。
 ↑ トーチカと対戦車壕の位置関係 国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省
 昭和50年度撮影の空中写真より。静川綱木トーチカは、弁天浜~浜厚真にかけての敵部隊上陸に備えたもの。備砲は1式機動47mm砲と推測されている。全長11.1m、全幅8.6m、砲座の他に、砲側庫が1つと上部に観測所が設けられている。
 勇払平野は別名勇払原野と呼ばれるほどの湿地帯であったため、戦前から多数の排水溝が整備され、有事には対戦車壕に転用することができたが、ここの対戦車壕は陣地構築の際に、新たに築かれたものと考えられる。敵部隊が、丘陵部の陣地を攻略するために、対戦車壕の途切れた箇所を通過しようとすると、このトーチカから砲撃されることとなる。
 ↑ 旧道から見たトーチカ
 旧道(砂利道)沿いの斜面を見上げると、緑の中にトーチカを見つけることができる。
 
← トーチカの平面図
構造やサイズは、鵡川河口トーチカとほとんど同じである。
 ↑ 東から見たトーチカ
 左端の方に見える開口部が砲口部。右側のコンクリートが一段高くなった部分が観測所。
 ↑ 北から見たトーチカ
 右奥に見える開口部が背面出入口。
← 背面出入口
 砲の搬入・搬出がしやすいよう、開口部が広い。(斜面の土砂が流入し、狭く見える。)
扉を取り付けるための、四角い穴が出入口付近の両側に並んでいる。
 ↑ トーチカ内部
 背面出入口から撮影。左側に見えるのは砲側庫。正面が砲座。天井に埋め込まれていた、金属製のワイヤーロープや木材が露出している。
 ↑ 1式機動47mm砲 砲の写真はWIKIMEDIA COMMONSより
 最大射程距離6,900mの対戦車砲である。重量は800kg。車両での牽引を前提に、パンクレスタイヤが用いられていることから名称に「機動」がついている。
 ↑ 砲口部側から見たトーチカ内部
 左奥が、開口部の大きな背面出入口。背面出入口を出ると、土砂で埋まって分かりにくいが、交通壕(塹壕)が続いている。写真中央に入口が見える小部屋が砲側庫。写真右端に上部観測所への出入口がある。
観測所 →
 穴のように見えるところが、トーチカ内部への出入口。
 ↑ 砲側庫  ↑ 観測所への出入口
 ↑ 残存する2本の換気筒
■更新履歴
2008年9月18日 公開 (苫小牧市在住平野様より写真の提供) ⇒ 2010年8月10日 加筆修正 (現地調査により写真差し替え)
■外部リンク
ウィキペディア(一式機動四十七粍速射砲)