Saturday In The Park

〜football weekend〜


一筋縄ではいかない9番たちに愛を込めて


No.46  Love potion No.9

リーグでの3得点目を稼いだと、スポーツ紙の片隅で見つけた。

サッカーファンを自称するもののその内実はコテコテのご当地主義、
あんたが前いたクラブのゲームにあいも変わらずいそいそ出かけ、声枯らして手叩いて、
勝った負けたで一喜一憂しているだけの自分だもの、
パラグアイがどんな国かって、グアラニがどんなチームかって聞かれても、
ピンとも来なけりゃ語る言葉なんてもちろんひとつだってないけれど。

でも、
でも、そのよくわかんないところであんたがどんなプレーをしているかって聞かれたら、
ああ、相変わらず不器用にフォワードやってるんじゃないの、って
ちょっと無責任でよければその一言くらいは語ってみせる。

初ゴールを決めたときの写真、どこかでちらっとみたけれど、
大きく腕を広げてほんとに、ほんとに嬉しそうに駆け回ってる姿を見たら、
東京での初ゴールをやっと、やっと決めたときにあんたが言った、
「これで東京の一員になれた気がしますっ!」
てのが頭に蘇って、ああ、こいつは芯から不器用な奴なんだな、って苦笑いしたのを思い出した。

やっと、グアラニの一員になれた気がしたんだろうな。うん。

元気そうだ。がんばっていそうだ。
どれだけ点が取れなくても決定機を逃し続けても、呆れながら頭抱えながら、
みんながあんたのコールを叫んだんだもの。
結果出なくてもタメイキ絶えなくても、上半身ハダカでスタンドに飛び込んだあんたに、
よかったな、よかったな、って何千人もの人が心から声かけた。
その人たちが今、また心の中で思ってる。

よかったな、よかったな、福田。

ところであんたがつけてた背番号は今、
やっぱり不器用なフォワードの背中にしっかり張り付いたみたいだ。
誰のせいとは言わないけれど、ことこの番号を背負った奴に関しては、
待って待って耐えて耐えることをみんなが覚えちまったみたいで。

だからあんたを待ったみたいに、もう少し待ってみるよ。
よかったな、よかったな、って言えるまで。


2004.5.11 tue



return to top