Saturday In The Park

〜football weekend〜


2ndステージ第2節 FC東京 1−2 清水エスパルス at 味の素スタジアム


No.51  Sweet Summer Sweat

そもそもピッチから漂ってくるこの甘ったるい香りは何なのだろう。

相手の倍以上のシュートを放っておきながら、一向に得点へと結びつかないもどかしさ。
シュートだけでなく、プレス、パス回し、セカンドボールの奪取率、どれを取っても
上回っているはずなのに、最終的に勝利する、というイメージを描くことができない。
阿部のゴールが決まった後も、だ。
そして、「この」チームに本当に負けるのか? という恐怖が体を駆け抜ける。

おそらくポゼッションでも東京は勝っていたはずである。
相手からボールを奪う強さも各々十分だった。
執拗なまでに右を起点として仕掛けられた攻撃もなかなか。
決定的な場面では相手のヘナチョコさに助けられる運だってあった。

それなのに、何かが足りない、プレイに現れるものとは違う何かが、と
それだけを考え続けた90分間だったわけだけれども、
このなんとも言えぬ、場にそぐわず風が吹くたび鼻をつく甘ったるい匂いとは、
今、そこにいないフィールドプレイヤーたち、
「代表」の御旗のもとにクラブの外へと駆り出された者たちからはつゆほども感じ得なかった、
まるで異質の何かなのだと、少しだけ答えを見つけた気がしたころに、
敗北を告げる笛が響き渡った。

もうすぐ帰ってくる彼らの背中に、言い訳のきかないふたつの黒星がのしかかる。

もちろん、僕らの背中にも。


2004.8.21 sat



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