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ギター上達へのヒント

2003年12月〜2004年4月の日記より

上達のコツをインターネットの検索で調べると『とにかく練習あるのみ』と大体あります。反復練習は大事。

ともかく暗譜することでしょう。
そのためには事前に曲を聴いておくと覚えが早いです。
百聞は一見にしかずで、ともかく予め曲を聴き慣れておくことが大事です。
そうすれば聴いたことのない曲でも譜面を見ただけで弾けて来るものです。

練習すればするほど下手になった感じがする場合があります。
その時はしめたものと思って良いでしょう。上達している証拠です。

上達を邪魔するのは惰性です。
惰性に陥っていることが自分ではなかなか気がつかないもの。
常にみずみずしい初心の心を忘れずに練習することが大事でしょう。
例えば弦を何ヶ月も1年も張った状態は完全に惰性に流されていると言えるでしょう。弦を張り替えたときに初めて以前の音が悪くなっているか分かります。また新鮮な心になり気持ちも新たになるものです。

お掃除もそうです。掃除してみるとこんなに汚れていたのかとビックリします。
また心まで掃除されたようにすっきりします。

テクニックは必要です。音階、スラー、アルペジオの3つは練習しなければ上達は難しいでしょう。しかしそれだけではなく人生経験が豊かな方が更に人間性が演奏に表れることは周知の通りです。
ミス無く演奏することだけがが良い演奏とは言い切れません。作曲家の心を引きだしてあげるのが演奏する方には必要かと思います。喜怒哀楽を表現できる方が素晴らしい演奏者です。

新しい曲を覚えて弾けるようになっても次の新しい曲に挑戦すると以前覚えた曲がどんどん忘れてしまう。良く聞く話しです。初心者には私は『それでいいのです。どんどん忘れて良いから今の新しい曲を弾けるようにしましょう』と激励します。
とにかく前進することが大事なのでそのように話します。しかしある程度中級くらいまで進めば好きな曲は何回も弾くので何十年経っても忘れないものです。

それでも『マスターした曲はある程度あるのにいざ人前で弾ける曲はほとんど無い』という方。レパートリーがないというのは明らかに練習不足か基本的な問題があるかも知れません。
それは曲を鼻歌でも良いから歌えるかどうかです。短いリード形式の曲からでも良いです。交響曲など1曲でも良いから歌えるくらいの暗記力(暗譜)があれば大したものです。例えばラ・グリマを暗譜で弾きたいと思ったら鼻歌でも歌ってみて下さい。最後までメロディを歌えれば後は弾けるかどうかの問題ですので練習あるのみです。したがって結論としては電車の中でも、洗濯をしながらでも、散歩をしながらでも口ずさみながら練習が出来るということです。途中でつまれば良く覚えてないことになりますのでギターを持ったときに復習すれば良いでしょう。

過日テレビで指揮者のチョン・ミョンフンさんが目黒区の小学生(日本で唯一の小学生オーケストラ)にベートーベンの運命を指導される内容の放送がありました。
昨年も途中からは見ていたのですが最初から見ることが出来て良かったです。
その中で、ただ音符を演奏したり、強弱をつけたりするのではなく音符の根っこからスコップで掘るような勢いで演奏することを指導されていたようです。
美しいメロディの箇所は実際に歌わせたり踊ってみたりして感性を身につける。
自主練習では勢いをつけるために運命の扉を叩くようにバイオリンを弾く合図でスタートダッシュの練習をしたり、ホルンでの第2主題の出だしを納得行くまで練習したり真剣そのものでした。そして最後に運命交響楽はチョンミュンフンさんに素晴らしいと誉められ、皆さん全員スーパー・ステューデントです。と太鼓判を押し、小さなスコップとスーパーマンのようなS.Sの頭文字が入ったシャツをプレゼント。大喜びの生徒さんはもう一度これを着て演奏しましょうと指揮者にお願いして演奏。最後にチョンさんはピアノでトロイメライを演奏して番組が終了します。
その後各地からのチョンさんに質問が寄せられて次のような内容の質問がありました。

質問(趣旨)
私はピアノを習っていますが自宅で練習しているときは弾けているのに発表会で演奏すると間違ってばかりいます。どうしたらうまく弾けるでしょうか。

チョンさんの答え
ステージでは冒険心を持って演奏することが大事だ。練習しないでステージで間違えてばかりでは問題だがそれに向けて一生懸命練習し、あとは冒険心を持って思いっきり演奏することだ。間違えないようにとばかり考えながら無難に演奏するよりも少しの間違いは気にしないで冒険心を持って演奏するほうが僕は感銘します。

受け身より能動的に。
習っても上手くならない。上達すると思って習ったのに。。。と愚痴を言うようでは受動的な姿勢と言わざる終えません。人のせいにしているようでは大人とも言えません。全て自分次第です。
吉川英治の言葉に『我以外皆此我師』という有名な名言があります。
その人次第で全ての経験が無駄なく師になるのです。
苦労がその人の財産になるのです。
勝海舟の青年時代の苦闘。吉田松陰の少年時代に田んぼでムチでたたき込まれた孟子の学問。全て役立っているのです。
自分が強くなることでしょう。
やりきってみせるという根性がなければ何事も成就しないと思います。

人前でどんどん弾くことが上達することはどなたでも知っていることと思います。
畳の上で泳ぐ練習するより実際にプールや川、海で泳いだ方が覚えられます。
それと同じように一人で練習するのは当然としても人前で弾く練習をしなければ本当の実力は発揮できないと思います。

吉田兼好の徒然草には、上手になってから人前でやろうと考えている人は上手になったためしはない。上手な人にまじって恥をかいて人前で披露すれば上手になる。というようなことが書いてあります。
また2本の矢のことや、木登りの名人のことなどもあるので参考になります。

初めての路地を歩くときは地図を持って行けば分かりやすいですね。
しかしもっと簡単に目的地に着くには案内人に付いていけば早い。
ただ案内人と親しいと話をしながら歩くのでついつい肝心な道順を覚えたつもりでも忘れやすくなります。一人で行くときは曲がり角のポイントなどを頭に入れながら忘れないように歩くので覚えが早い。

暗譜も同じで何気なく楽譜を見ながら練習しているとなかなか覚えられないものです。心の中にいつでも楽譜があるので練習できると思うといつまで経っても暗譜が出来ないのです。(その良い例が私。いまだにアストリアスや有名な曲を未だに暗譜していません)
例えば今練習した曲を楽譜を伏せる。弾いてみるとすぐつまずいて弾けなくなります。覚えていないわけですから。。。そこで弾けなくなったところをもう一度楽譜を見ながら指に頭に覚え込ませます。その繰り返しで暗譜が出来るようになります。

フレージングが大事ですね。
息を少しずつ吐きながら演奏する。フレージングの所で息を吸ってまたすこしづつ吐く。速い音階のところで途中で息を吸ってみてください。指が止まったり間違ったりしやすくなると思いますが、間違わなくても変な感じがしませんでしょうか。

徒然草に木登りの名人というのがあります。
木登りの名人が高いところに登っているときは下にいる人は何にも注意はしないが降りてきて地面に近くなったときに「気をつけろ」と声をかけるのです。
それは下に降りたときに一番ホットするときでその時に事故が起こりやすいのです。
ギター演奏も難所の所をクリヤーしたときはやったとホットするかも知れませんがその後に油断して簡単な箇所でミスしたり、最後終わりの所でミスしたりすることがあります。最後の最後まで油断禁物ですね。

早く上達したければギターバカになることです。
貪欲にギター音楽を聴き、ギターの魅力を知ることです。
もちろん管弦楽などオーケストラや室内楽、他のジャンルの音楽を聴くことも大事です。その上でしっかりとギターの音楽を聴き、弾きたくてたまらないと思うようになれば良いのです。
そしてその楽譜が見たい。欲しい。弾きたいと思うようになることが大事でしょう。何でも能動的に積極的に見聞きし、実践することがポイントでしょう。

ソルフェージュ
昨日はたけしの誰でもピカソという番組に村治佳織さんが出演していました。
お父さんの教育方針から親が楽しそうにギターを弾く、褒める、ステージの出演の場を与える、音感教育他などがあげられていました。
どれも大事なことです。
特にソルフェージュは上達には欠かせられない重要なポイントでしょう。
視唱、初見、聴音などの訓練をしている人としていない人では差が付いてしまいます。本当に生涯音楽を楽しみたいならばこのような練習も必要です。
本来和音当てとか音を書く練習って本当は楽しいものです。