9月10日 野球というスポーツ
以前から思っていたのだが、プロ野球再編の騒動を見ていると、野球というスポーツ、およびそのファンはつくづく保守的だな、と思う。
まず私の現在のスタンスを書いておくと、プロ野球の試合自体にはそんなに興味がない。
子供の頃に背負った業のようなもので、マリーンズというチームの勝敗が気にはなる。しかし、わざわざ千葉まで試合を見に行きたいと思うほどではない。
試合を見れば面白いときもあるけれど、長ったらしいので、敬遠気味である。
何しろ、2時間半から3時間だ。映画でも見た方が濃い時間を送れる。
プロ野球を愛しているか、と問われれば、昔馴染みだし、いくらかの愛はある。
昔通った学校のようなもので、廃校になると聞けば喪失感はあると思う。しかし、同級生と肩を組んで校歌を唱うほど、ノーテンキに愛しているわけではない。
大相撲と一緒で、テレビをつけてたまたまやっていれば、しばらく見ることもある。
しかし、基本的には、どこかでちゃんと存在していてくれればよい、積極的に自分から見るほどではない、という感じである。
こう書いてみると、私も、プロ野球に対して、保守的な感情を持っているようである。
で、今回の、バファローズとブルーウェイブの合併、それから1リーグ制をめぐるドタバタだが、アンケート調査を見ると、合併反対、2リーグ制を支持する人の方が多い。
毎日新聞が9月3〜5日に行った全国世論調査(面接方式)では、「2リーグ制がよい」が43%、「どちらかと言えば2リーグ制がよい」が18%、「1リーグ制がよい」「どちらかと言えば1リーグ制がよい」は計8%しかなかったそうだ。
・毎日新聞の世論調査
2リーグ制支持の理由は,「日本シリーズやオールスター戦を楽しむことができる」が44%、「合併はファンの声を無視している」が39%。
しかし、これはあくまで私の推測なのだが、この他に、「プロ野球は昔から(50年以上)2リーグ制で来たから」という理由が、大きいのではないか。つまり、そういう状態に慣れているのである。
こういうぼんやりとした保守的感情というのは、アンケートの答にはストレートに出てこない。
ファンが2リーグ制を支持するのは、日本シリーズやオールスター戦、急な合併話の故ばかりではない、と思う。
試しに、「ファンの声を聞いて」合併はやめて12球団、ただし3リーグ、各リーグ優勝チームによるプレーオフ(トーナメントでもリーグ戦でも可)で日本シリーズをやる、オールスター戦は東西対抗にする、と提案してみたらいい。
おそらく、反対意見が多いだろう。「プロ野球とはそういうものではない」からだ。
たとえば、サッカーのJリーグの意味不明な前後期制をやめ、東西2リーグに分けると提案したらどうなるか。
ファンからは反対意見も出るだろうけれど、プロ野球再編ほどの大騒動にはならないと思う。
Jリーグには、まだファンに保守的感情を強く持たせるほどの伝統がないせいだ。
私は別に1リーグ制を支持しているわけではない。いっそ、5リーグ制くらいにしてもいいと思っているくらいだ。それでは、ただの対抗戦の集まりだが。
まあ、それは冗談で、やはり2リーグ制に落ち着くと安心する。合理的理由によるものではなく、保守的感情によるものだ。
ところで、ナベツネが巨人のオーナーを辞任して、再編騒動がツマラなくなるかと思ったら、「一個人として」相変わらずあれやこれやと吹いてくれる。
マスコミも大いに助かっているだろう。私も、楽しみが続いてくれて、ありがたい。
木村剛がナベツネを「プロ野球界、最強のコンテンツ」と書いていた。私もそう思う。
試合、チーム、選手が最強のコンテンツになれないところが、今のプロ野球の厳しいところである。
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