『静かな場所に 〜少女たちの標本〜 作者:グリコ


君に捧げたものがある
君が捧げたものがある

何ものにも代え難い、あの生々しい、
剥き出しの世界を共有したかけがえのない君
君の喪失と共に褪せた色彩があり
君の静寂と共に失った体温がある

手を離したのはどちら?
きっと二人が死んだのでしょう
生きていくことなんて捨てたくなる
そんな人生

けれど
一つの不幸から、別のもう一つの不幸へと向う一瞬
その僅か一瞬に、煌くものがあった
息が詰まりそうな程の幸福が
確かにあった

数え切れない不幸を数えるより
数えられる幸せを数えよう
そうすれば、
ほら、
生きてゆける
悪くないって、そう思える
思えるんだ

あの一瞬のまばゆい幸福と一緒に
君を埋葬しよう
この胸の中に、ずっと沈めておこう
深く深く沈めておこう
暗く温かい
静かな場所に

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