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2型糖尿病患者さんでは
運動により インスリン感受性の増加
血糖コントロールの改善
脂質代謝の改善・血圧低下 が認められます。
治療計画の一部として 日常生活の中で 体力にあわせて段階的に
運動療法をしましょう。
糖尿病で安静が要求される場合
眼底出血の急性期 大きな出血をした場合 3〜7日
糖尿病性腎症 腎機能低下 蛋白尿1g/日以上
急性感染症、 肝炎、 腎炎
運動療法を始める前の診察 Medical Check
心血管系
35才以上、2型糖尿病の罹病期間が10年以上、1型糖尿病の罹
病期間が15年以上、その他の危険因子を持つ場合 負荷心電
図など
中等症以上の非増殖性網膜症 急な血圧上昇を伴う運動はさける
重症または増殖性網膜症 無酸素運動や身体に衝撃の加わる運動
はさける
微量アルブミン尿や軽度の顕性蛋白尿 中等度以下の運動のみに
制限
重篤な末梢神経障害や末梢動脈疾患 荷重運動をひかえる
水泳やサイクリングや上半身の運動がいい フットケアに注意
自律神経障害(心電図RR間隔変動なし) 監視下で慎重に運動
整形外科的疾患 整形外科医のアドバイスを受ける
水中歩行、椅子にかけてできる運動、腰痛体操の一部分など
がいいでしょう
運動療法における一般的注意
運動に適した衣服 靴ははきなれた運動靴をはく 靴ずれを予防
インスリンや経口血糖降下剤で治療している患者さんで 運動中、運
動後に低血糖をおこすことがあります。 ことに今まで食事療法、運
動療法をおろそかにし大量のくすりに頼ってきたような人は要注意で
す。
インスリンや血糖降下剤を使っている人で運動前の血糖が
90mg/dl未満の場合は 吸収のよい表一表二の食品を適量とってお
く
安全な運動を日常生活の中でおこなうために
他人とおしゃべりしながら続けられる運動
運動中や終了後に苦しさや痛みを覚えない
翌朝も疲労や運動の後遺症が残らない
運動強度を急増させない
同一の運動負荷を5分以上続ける
週休2日程度
炎天下や長時間の運動の場合は水分補給をする
寒冷時には保温に努める
栄養や睡眠時間を十分にとる
体調の悪いときは休む
ウォーミングアップとクーリングダウン
運動による望ましくない副作用や循環器系合併症の多くは運動の開
始時か終了時に生じるため、運動の前後に各々約5分間の準備運
動ならびに整理運動をおこなったほうがいい
運動強度の管理 患者自身が管理する場合
運動中の心拍数がその個人の安静時の心拍数から最大
心拍数に至るまで 40〜60%程度であるものを中等度、
80%程度までを強度の運動という。 中等度の低いほうか
ら始めるのがいい。無理をしない。
運動強度を増す場合は 1週間間隔で徐々に増加する。
自覚運動強度の捉え方と目安(体育科学センター資料より伊藤朗改変)
1分間あたりの脈拍数 最大心拍数は簡易的に 215-年齢
| 強度の割合 | 強度の感じ方 | 60才代 | 50才代 | 40才代 | 30才代 | 20才代 |
| 100% | 最高にきつい | 155 | 165 | 175 | 185 | 190 |
| 90% | 非常にきつい | 145 | 155 | 165 | 170 | 175 |
| 80% | きつい | 135 | 145 | 150 | 160 | 165 |
| 70% | ややきつい | 125 | 135 | 140 | 145 | 150 |
| 60% | やや楽である | 120 | 125 | 130 | 135 | 135 |
| 50% | 楽である | 110 | 110 | 115 | 120 | 125 |
| 40% | 非常に楽である | 100 | 100 | 105 | 110 | 110 |
| 30% | 最高に楽である | 90 | 90 | 95 | 95 | 95 |
| 20% | 座っているのと同じ | 80 | 80 | 75 | 75 | 75 |
一般的に勧められる運動療法
いつでも、どこでも、1人でもできる運動としては 歩行が最適である
1週間のうち少なくとも連続しない3日間、理想的には週5日間
運動強度は中等度
持続時間は 20〜60分程度 1日2回に分けてよい
にすると 1週間に 700〜2000Kcalのエネルギー消費となり
冠動脈疾患の予防につながる効果が得られる
運動を行ったからといって 食事療法を怠ってはならない。
1型糖尿病患者さんでは
運動により 血糖は低下するが長期の血糖コントロールを改善するとまではいえ
ないが
心血管系疾患の危険性を減少させ
生活の質を改善させること が認められます。
運動前、運動中、運動後の血糖自己測定をおこない 運動による血糖の変化を
知り 食事摂取やインスリン療法の調整をしながら 中等度の運動はいいでしょ
う。
低血糖をさけるために 空腹時の運動はさけましょう。
運動前の血糖が 空腹時で250mg/dl以上と高いときに全身性の強い運動
をすると かえって血糖が上昇し ケトーシスをおこすことがあります。