| 『やりにげ FUCK&RUN』 '97 TJC 監督:金田敦 脚本:嶋公浩 原作:みうらじゅん 出演:水道橋博士・羽田圭子・香月あんな・玉袋筋太郎 この辺のエロコメディーVシネマは、本当にどうしようもない物ばかりで、実際どれを見ても面白いと呼べるような物に巡り会う事が出来ない。もちろん、普通の観点で楽しめるはずもなく、ビデオ屋でこのジャンルのVシネマを選ぶ時は、出ている俳優、女優の面白おかしさ、設定のあり得なさ、或いは時間の短さ(90分間も観てられない程につまらないのです)などを基準にするしかない。 この作品は主演の水道橋博士が売れっ子小説家を演じていて、その上、女の口説き方を手ほどきしてくれると言うんだから、先ほどの基準は軽くクリアーした。しかも、原作がみうらじゅんというのも興味深い。これがフィクションなのかどうかはよく分からないが、バブル経済が齎した、最も間違った価値観を恥ずかしげもなく晒している点には正直驚かされた。マーケティングをいうキーワードで、商売も女も全部手に入れてやろう、というあまりにもSPA!的な考え方には、失笑を禁じ得ない。 みうらじゅんや水道橋博士がこのようなテーマを喜び勇んで納得しているとは、さすがに思えないが、この作品の中の主人公は正にバブルの貴公子であり、流暢に女性論を語り、口説き方を伝授してくる。あり得ない。水道橋博士なのに。あり得ない。 とは言うものの、実際この作品、やっぱり水道橋博士が主役だけあって、様々なギミックが隠されている。特筆すべきは、水道橋博士の衣装。殺害塩化ビニール。猛毒。ひぎゃぁ! この手の作品は、馬鹿にしながら面白がる以外に楽しむ方法が見付からないのが事実であり、レビューに値する物かどうかは疑わしい。しかし、博士のガチンコ濡れ場や本当に恰好よく見えてきてしまう演技は必見であろう。 それでもテレビの2時間ドラマを観ていた方がましかも知れないが。 やっぱり、フィルムで撮られたVシネマの方が断然に面白い。 |