| 『偽装殺人』 '01 ミュージアム 監督:望月六郎 脚本:佐々木乃武良 出演:高島優子・山田辰夫・吉川エミリー・湯浅けい子・舘昌美・翁華栄・高知東生 ゴミみたいな生活をしていた無職の女が偶然と肉弾接待によって、伸し上がって行くエロティックサクセスストーリー。幾つかの殺人に関与しながら、コロコロと展開して行く主人公の人生の筈だったのだが、如何せん77分しかなく、尚且つ登場人物も左程多い訳ではないから、こちらの予想を大きく下回る、かなりこじんまりとした人生だった。主人公はそれこそ何十人もの男とセックスをするかと思ってたのに、3人としかしなかった。残念。 主人公の高島優子は、なかなか乳首を見せない。フェラチオや乳首舌転がしなどの口技(これがまた普段やってるんだろうなぁ、って感じが物凄く出てしまっていてとてもエロい。あのシーンはおそらく監督の演出は一切ないと思われる)は惜しみなく発揮するのに、乳首だけは絶対に見せない。それがとても大きなストレスとなって、はらわたが煮えくり返る思いだったが、最後の最後、高知とのセックスシーンにおいて、満を辞しての乳首出し。こいつは良かった。 この主人公、「自分探し」なんていう理由を付けて、金のある方へと転がって行き、そして徐々に金に溺れて行く。この様をセックスに絡めてすんなりと表現するのは望月六郎の腕だからこそだったろう。そして、金への溺愛がマックスに達した瞬間、主人公は乳首を露にする。これはおそらく、そのセックスシーンの直前に監督が主演女優にほんのちょこっとニギらせた事による結果であると僕は確信した。女優と登場人物が完璧にシンクロした瞬間だったのだ。これもまた監督望月六郎の腕。そして、この乳首によって『偽装殺人』という闇に埋もれてしまいそうな一本がマスターピースにまで登り詰めた。 借金返済の為にAVに出演する妻、しかも撮影現場は自宅で夫の目の前でフェラチオを披露する、なんていうところや、金の入った鞄にペロペロと愛撫を繰り返す、なんていうところなど、望月六郎らしい節操のなさも十二分に描かれているこの作品。主人公のパラダイムシフトの瞬間も含めて、観るべき部分がかなり多い。傑作であると思う。正直、物語そのものは決して面白味に富んだものではないかも知れないが、普通の映画ではなかなか観られないものが詰め込まれていたので、満足度は相当なものだった。素晴らしいVシネマ。 |