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『地獄甲子園』 '03 メディアスーツ・クロックワークス

監督:山口雄大
脚本:山口雄大・桐山勲
脚本協力:漫☆画太郎・石井輝男・北村龍平・高津隆一
原作:漫☆画太郎
出演:坂口拓・伊藤淳史・谷門進士・榊英雄・飯塚俊太郎・西尾季隆・土平ドンペイ・三城晃子・増本庄一郎・蛭子能収・小西博之永田耕一


 すぐさま『ピンポン』や『PARTY7』を思い出してしまう、そんな結構嫌いな類いの作品。映画っぽいけど、映画ではない。妙な嫌悪感が残る作品。はっきり言って、面白くないです。
 脚本が稚拙。主人公がショボい。ワイヤーが見えてる。アクション少ない。などなど、理不尽に貶したくなる程、気になる点ばっかりで、観ているのが辛くなってくる。そんなんだから面白風な部分も素直に笑えない。そうすると更に醒めてきて、つまらなさは倍増。とにかく悪循環。

 漫☆画太郎の原作は物語の筋が決してしっかりしたものではない。だから、その原作の物語(みたいなもの)をそのまま活かしつつ、映像化しても、そんなもの観客の心に響かないのは当たり前なのだ。あの絵でコピペをしまくってるからこそ、あの漫画は成立しているのであって、コピペを一切していないこの映像化において、残念ながら『地獄甲子園』は成立しなかった。ただの素人臭いめちゃくちゃな映像でしかない。
 この作品と同じ様なめちゃくちゃさが展開する作品は決して少なくはない。例えば『発狂する唇』とか。或いは『DEAD OR ALIVE』もベクトルこそ違うがテンションは近い。更には一連の『トラック野郎』シリーズなども似た様なものだ。しかし、それらの作品とこの『地獄甲子園』との決定的な違いは、そこに物語があるかどうか、という点であろう。『地獄甲子園』にはその物語がない。寧ろ、物語が崩壊しているところに存在意義が見い出されるくらいである。だから、崩壊した物語を訳の解らない映像てんこもりで表現されたら、本当に訳が解らなくなり、というか、もうどうでも良くなってしまう。別に物語を理解しようだなんて思わないし、新しい何かを見つけ出そうだなんて思わない。展開にドキドキさせられる事も、ラストが気になる事もない。自己満足を見せられているだけとしか思えないのだ。
 原作の物語をひん曲げてでも、ベタなストーリーを捏造してでも、解り易いコメディに仕立て上げるべきであったのではないだろうか。その上で、原作の設定やアクション的・バイオレンス的要素を織り込めば良かったのだ。アバンギャルドが狙いってんなら、これでも良いのかも知れないけど。でも、まぁ、今どきそんなお寒いことをされても、それはそれで恥ずかしいだけなんだけど。

 北村龍平ファミリーは正直キツイっス。脚本書けてなさすぎる。坂口拓&榊英雄を使い続けるのもどうかと思う。この作品に北村龍平がどれくらい絡んでるかどうかよく解らないけど、さっさとハリウッドに行っちゃって下さい。少なくとも、日本語では観たくないです。