| 『呪怨2』 '03 『呪怨2』製作委員会 脚本・監督:清水崇 出演:酒井法子・新山千春・堀江慶・市川由衣・葛山信吾・斎藤歩・山本恵美・黒石えりか・結城しのぶ 『呪怨』シリーズ4作目にして初のオリジナルシナリオ! ってな感じの作品。ただただ輪廻しまくるだけの呪怨ワールドがついに外に開かれた瞬間だ。あいも変わらぬ呪怨ワールドを予想していた分、この衝撃は大きい。というか、やっとオムニバスではない『呪怨』が作られた、っていう雰囲気がいちばんしっくりくるのも確か。初めて映画らしい映画の枠に収まった。 前作(劇場版一発目)でも「主人公を立てる」という挑戦を試みていたが、如何せん脚本の部分(設定も含める)がオリジナルビデオ版とかぶっていたので、それほど新しいものとして感じられる事はなかった。所謂“焼き直し”、或いは“拡大版”に近かった。 そして、今回は前作に比べてより明確に主人公が立てられている。例によって登場人物(の名前)ごとにエピソードが分かれているのだが、それらが全て主人公のストーリーを軸として展開されるくらいに「主人公が立てられている」。それこそ、全く『呪怨』らしくないほどの主人公の立ちっぷりで、初めてオリジナルビデオ版一作目の続編に出会った感触。 正直、俊雄君も伽椰子さんもかなり見慣れているので、それほど恐怖を与えられる様な代物ではなくなっちゃってるんだけど、今までにないシンプルな(或いは計算され尽くした?)脚本のおかげで充分すぎるくらいのホラーに仕上がっているのだ。それは勿論、第一作目の様な、視覚的ショックが追究されたホラーではなく、伝統的なオカルト映画としてのホラー。中田秀夫的な感じに近いかも。まさか清水崇がこういう(良い意味での)普通のホラーを作れるとは思っていなかった! 今までの『呪怨』の系譜からするとかなり異色な作品で、それはもしかしたら『呪怨』シリーズの面白さを帳消しにしてしまうものなのかも知れない。ただ、今後も映像化の可能性がかなり高いこのシリーズであるのだから、いつまで経っても同じ事ばっかりやってても仕方がない、っていう気持ちがこっちにあったので、観ていてとても嬉しくなる作品であった。あと、ハリウッド一発目でもしこういう感じの普通のホラーを撮られてたら醒めてただろうし。「『呪怨』の精神を忘れやがった」「ハリウッドに魂を売りやがった」って感じで。 だから、今回のこの試み(というか、当たり前の映画を作っただけなんだろうけど)は大正解だったのではなかろうか。初めて『呪怨』を観る人にも充分にその雰囲気も伝わるだろうし。恐怖描写も前作よりキツメだったと思うし。俊雄君が屍体を弄ぶところなんかは、三輪明日美ちゃんのアゴ消失くらいの嫌悪感がありました。 関係ないけど(なくもないけど)、『牛頭』とかぶっててびっくり。それとこの映画を観る12時間くらい前にちょうど『ザ・フライII』を観てたので、更にタイムリーなかんじでびっくりだった。 |