| 『シルバー』 '99 シネマパラダイス・真樹プロダクション 監督:三池崇史 脚本:真樹日佐夫 原作:真樹日佐夫・武本サブロー アクション監修:真樹日佐夫 出演:桜庭あつこ・羽賀研二・本宮泰風・風間ルミ・神取忍・真樹日佐夫 やっぱりVシネマはこうでなくっちゃ。犯罪、セックス、暴力。インモラル三種の神器がこれでもかってくらいに詰め込まれていて、ストーリーとか設定とか、或いは、謎解きとかも必要無い。例えば、ベロベロに酔っぱらっていても、ガハハハハと楽しめるような作品こそに、Vシネマとしての価値があるってもんだ。この『シルバー』は正にそれ。最高のVシネマである。それは最低の映画であるという意味なのかも知れないけど。 まずなんと言っても、桜庭あつこが冒頭に披露するポエムの薄っぺらい事、薄っぺらい事。「巨乳=馬鹿」という図式が決して単なるイメージや悪意の産物ではなく、科学的・論理的に正しい、ということが証明される。それにしても、騎乗位の時、上を向いたり下を向いたり忙しいあつこの巨乳は面白すぎる。知性の欠片も感じられない。 そして、巨根・羽賀研二。こちらの方も巨乳に負けず劣らずかなりの低IQ。日本のFBIみたいな物凄い組織の一員のくせしてLLPWの会長。しかも、同じくその組織の一員であり、世界最強のあつこをLLPWに所属させて、地方巡業に向かわせる。「プロレスラーなら、巡業があるから、俺達が日本のどこに現れてもおかしくないだろう」なんて事を言って、あつこを納得させたり。頭が悪すぎる。素晴らしい! プロレスラーじゃなくても、そんな秘密組織の一員だったら、どこに現れてもおかしくないぞ! と、ツッコミを入れつつも、こんな無理矢理な設定こそが、劇画のロマンチシズムであり、Vシネマの醍醐味である。さすが真樹先生。僕らの希望を理解していらっしゃる。 また、この作品の素晴らしい点は、『DOA』をも凌駕する程に衝撃的なラストシーンである。だって、この作品、シリーズ化されていないのに…。一本で終わってる筈なのに…。 まあ、どのようなラストを迎えるかは、観て頂くとして、それにしても何故この作品は一本で終わってしまったのだろうか。元々シリーズ化する気はあったかどうかは分からないのだが、兎に角そこに疑問が残る。いや、でも、もし元々一本しか作る気がなくて、あのラストシーンであったのならば…! そう考えるとなんだか監督三池崇史が怖くなってきた。 全編に渡ってVシネマしちゃってる最高の作品。ある種、やまなし落ちなし意味なし、のやおいVシネマだ。この作品が切っ掛けとなって、桜庭あつこのパラノイア的スキャンダルが産まれた、っていうバックストーリーも含めてほぼ完璧である。 LLPWが全面参加しているってのに、そこにはあまり目が行かない。最高に味の濃い素材ですら薄まってしまうこの器のデカさ。完璧なVシネマの完成だ。 |