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『TOKYO 10+01』 '02 ケイエスエス

脚本・監督:Higuchinsky
出演:EDDIE・加藤夏希・安藤政信・松澤仁晶・本間憲一・KEE・篠井英介


 かなりどうしようもない映画です。加藤夏希のミニスカ以外に観るべき部分は一切ありませんでした。つっても、まぁこれが日本映画だからそういう風に思うのであって、もしハリウッドで、しかもかなりの低予算で作られたものだったら、B級とかC級とかそういう感じでゲラゲラ笑いながら楽しめるんだけど。

 物語はバトル・ロワイアルのパクり。本編でもしっかりそこに触れられていて、全体のノリとしてはパロディ。で、バトル・ロワイアル以外のテイスト(例えば、PARTY7とか)もふんだんに取り入れられていて、そういう意味では盛り沢山な“良いとこ取り”な作品。でも、全く面白くない。穿った見方をすれば、何周かして面白くも思えてくるんだろうけど、正直そこまで優しくはなれません。PARTY7よりつまらないです。
 つまらない理由は山程ある。例えば、バトル・ロワイアルに比べればかなり少ない11人という主要な登場人物であるのだから、それぞれの見せ場を与えて、それぞれのキャラクターであるとか、或いは死に様であるとか、そういう部分をしっかりと描ける筈なのに、それが一切成されていない。物語を通してそれぞれのキャラクターがいちばん描かれている部分が、冒頭のアニメーションでの人物紹介(モロPARTY7)という始末。そんなんだったら、本編なんかいらない。
 それじゃあ、こういう“束もの映画”の美味しい部分を放棄してまでも、本編で何を描いているのか? っつったら、びっくりする事に何も描いていないのだ。主人公・EDDIEの復讐劇も別に大きな裏切りもなく、全てが予想通りに運ぶし、アクションシーンだって中の下くらいのどうでもいいものだ。わざわざ映像にして人物に台詞を吐かせてまでも説明しなくてはならない様なものは全く描かれずに、なんとなく観ているだけで充分に理解出来る様なものばっかりを御丁寧に説明しているだけなのである。

 この11人がどういう基準で選ばれ、どんな理由でここに集まり戦わされているのか、といういちばん重要っぽい問題の解決をほとんど伏線もなしにいきなり主人公の口から説明させてしまう。全く有り得ない話なのだが、これをやってしまうっていうのは、多分監督自身もどうでもよくなってきたからなんだと思う。若しくは、「どうでもいい」という事が無意識的に表現されてしまったのだろう。でないと、こんな投げやりは起こり得ない。潔さはあるけど、観る者は完全に失望する。監督さんには反省して頂きたく思います。

 加藤夏希が生きている間は、その太腿をいやらしく見詰める事で時間を潰す事は出来た。加藤夏希が死んでからは何も観るものがなくなった。本当にただそれだけの映画。