ジョギング帰りに、生け垣の松葉の間から覗くと、 縁側に座っているコヤちゃんが見えます。 ひとりでいるときのコヤちゃんは、五分に一度溜め息をつきます。 心を澄ませて溜め息の行き先を目で追ってみましょう。 しゃぼんのように宙を漂い、割れます。割れる瞬間、 七色の短歌がパッと現われて消えるのを見逃してはいけません。 肉食を控えるとコヤちゃんの短歌がよく見えるというので、 この街のジョギング仲間には菜食主義者が多いのです。 では、私が運よく書き取った、コヤちゃんの溜め息をどうぞ。
歌集
吸いつけば
吸血鬼 十首
海浜乙女はビンロウ樹の実
拾遺
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