春に百花あり
秋に月あり
夏に涼風あり
冬に雪あり
すなわちこれ人間の好時節
松尾芭蕉
 


 梅雨時です。
 湿度の高いうっとうしい日々が続いています。
 でもこんな時期だから、雨に濡れた木々の葉の緑と、あざやかなアジサイの花の色が、目にはやさしくしてくれるますね。
 もうすぐ暑い暑い夏となります。
 皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今年は「令和」と元号が改まった最初の年です。
 新元号が発表になった当初、お祝いムードの中で、その出典となった「万葉集」が一躍有名となりました。
 普段は専門家しか買わないような万葉集が、書店では飛ぶように売れたとの報道もありました。
 熱は冷めやすいものです。
 万葉集を買ってはみたものの、真新しいまま本棚に飾ってある人も多いのではないでしょうか。

 あまり難しく考えずに、令和をストレートに、
 「和こそ良きもの」「和こそ美しいもの」と取れえるのも良いのではないでしょうか。
 日本最初の憲法といわれる、聖徳太子の17条の憲法の最初に、
 「和をもって貴しとなす」と書いてありますから。

 平成の時代、確かに日本では戦争はありませんでした。
 しかし、たくさんの自然災害に見舞われた時代でもありました。
 「復興・復興」とそれこそ空念仏のように唱えているだけで、本当の復興が出来たのでしょうか。
 実際に被害にあわれた方々の心に寄り添う「復興」が出来ているのでしょうか。

 大自然の計り知ることの出来ない力を恐れ、大自然とともに生きて行く。その中で、人々が快適で便利な生活を求めていくことこそが、本当の復興ではないでしょうか。
 大自然を征服するなど、人間の思い上がりです。
 大自然の心と、人々の心を調和させていくことこそが、大事であるはずです。
 環境破壊、自然破壊が進めば進むほど、大自然は牙をむきます。

 もうすぐお盆です。
 お盆は、命のつながりを再確認することを目的とした法会です。
 私の命は、たくさんの命のつながりのなかで、はじめてある命です。
 
 よく映像で目にする、沖縄地方の先祖供養の光景。
 家族・親族が一同に、お墓の前に集い、食べ、飲み、歌い踊り、ご精霊とともに今ある命に感謝し喜ぶ風習。
 これこそが、お盆のもっとも大事な過ごし方ではないでしょうか。

 このお盆の時に、我が家のご先祖だけを供養するのではなく、戦争で亡くなった人、災害で亡くなった人、事故で亡くなった人。たくさんの無念のご精霊にも想いをよせて、ご家族みんなで「令和」の意味を語り合うのも、一つの供養になるのではないでしょうか。