海外で日本のテレビを見る

 -ロケーションフリー設定体験記-

2006年3月18日 公開開始
カナダに在住している著者が2005年の年末、1年ぶりに日本に帰省し話題の秋葉原を歩いてみました。町のみでなく電気製品の進歩にもとても驚きながら散策しました。そこで見つけたのは海外にいても日本のテレビをリアルタイムで見れるSONYのlocation free TV。Location Free を購入し、短期間の日本滞在中に設定、カナダでの受信に成功しましたのでその体験を記します。

ロケーションフリーテレビとは

日本に装置を設置し、インターネット経由でテレビ放送を送信し、海外で視聴出来る装置です。海外でなくても日本でも視聴出来るのですが、ハイスピードインターネットにアクセス出来れば世界中でテレビを見れるのが最大のメリットでしょう。

ロケーションテレビには3種類あります。(2006.3.現在)

  • LF-PK1: windowsまたはPSPで視聴。売価約3万2千円。
  • LF-X5: 7インチモニター付属 売価約12万円。
  • LF-X1: 12インチモニター付属 売価約14万円。

値段を考え LF-PK1 + PSP を検討する事にしました。

設定に自信の無い人はSONY で設定してもらうオプションもあります。(詳細は上記のホームページ参照)

 

導入条件

条件は

(1)日本でブロードバンドを契約している事。(上り300kbps以上)

(2)日本でグローバルIPアドレスが割り当てられている事。

(3)海外でブロードバンドを契約している事。(下り300kbps以上)

(4)海外で無線LANを使用している事。

もう少し詳しく解説しますと

(1),(3)はADSL、光ファイバー(ケーブルテレビを含む)またはLANなら速度的にはOKです。逆に駄目な方法はダイアルアップ接続とISDNです。

(2)海外から日本に設置したlocation free ベースステーションにアクセスできなければ情報伝達できません。通常はインターネットに接続した機器には固有のIPアドレスという番号が割り当てられ世界中のどこからでもその番号を指定すればその機器にアクセスできます。この番号は世界的に管理されていて、グローバルIPアドレスといいます。

ところがIPアドレスは足りなくなってきていて、自由に使えるプライベートIPアドレスをユーザーに割り振るプロバイダーがあります。(ケーブルテレビのインターネットや集合マンション等) その場合には海外からlocation free ベースステーションにアクセス出来ませんのでプロバイダーを乗り換える必要があります。

インターネットにアクセスするためにIPアドレスを直接入力する事はほとんど無く、「www.yahoo.co.jp」などわかり易いドメインネームを入力します。現実的にはドメインネームはDNSサーバ と呼ばれるコンピュータを参照しグローバルIPアドレスに変換され使用されます。

LF-PK1 location free ベースステーションでは **************.******.MyNetAV.com:5021 (*は機器によって異なる)のドメインネームが与えられ、自動的にソニーの提供するダイナミックDNSサーバによりIPアドレスに変換されます。なぜ「ダイナミック」かというとインターネットに接続する毎にプロバイダーから割り当てられるIPアドレスが変わるので、問い合わせのあったドメインネームに対して最新のIPアドレスを返さないといけないからです。

(注:マニュアルによるとLF-X5とLF-X1では自分でダイナミックDNSサービスに登録する必要があるようです。そのためso-netを使うかアイオーデーターのルーターを使用する必要がありそうです)

また、ネットワークにファイアーウォールの設定がしてあるとウィルスと間違えられてデーターが通過でないので使用で来ません。そのため会社や学校では使用出来ないかもしれません。ネットワーク管理者もしくはプロバイダーに確認が必要です。

これらの条件が満たされない場合、プロバイダーを乗り換える必要があります。特にCATVやマンションで共同契約している場合は使えない事が多いと思います。

(4)PSPでは接続が無線LANのみがであるためです。Windowsにソフトをインストールして視聴する場合は有線LANでも可能です。

私は下記の環境でしたのでOKと判断し早速LF-PK1とPSPを購入

カナダ: Bell Sympatico High Speed(日本でのADSL 下り3Mbps相当) 無線ルーター使用。

日本: フレッツ・ADSL8Mタイプ(下り8Mbps 上り1Mbps) 某プロバイダー契約。 (下図)

日本でのロケーションフリー設定前

 

設定

ロケーションフリーベースステーションLF-PK1は簡単に言うと 無線ルーター + 画像配信サーバー です。

無線ルーターとは一本のインターネット回線に複数の器機を無線でつなぐ装置で、皆様の多くの方が利用されていると思います。

つまり現在無線ルーターを使っている場合は置き換える事になります。

画像配信サーバーはチューナで受信してたテレビ放送画像を圧縮しインターネット上に送信する機能の事です。

一度に全部入れ替えると動作しない時に原因を突き止めるのに苦労しますので、一回に一カ所のみ変更し動作を確認しつつ行いました。

(1) プロバイダーの乗り換え

(2) 無線ルーターをLF-PK1に置き換える。

(3) LF-PK1とPSP間でテレビが見れる様に設定。

(4) LF-PK1とPSP間でのインターネット回線経由でテレビが見れる様に設定。

(5) 家の外のアクセスポイントからテレビを見れる事を確認。

(6)カナダでの視聴

 

(1)プロバイダーの変更

私の場合、今まで契約していたプロバイダーでも動作可能でしたが So−netに変更しました。その理由は

(1)月の使用料が今までのプロバイダーより安く、家族用にE-mailアドレスを3つまで無料でもらえる。

(2)カナダまでのIP電話が1分10円で安い。(今までは1分15円)

(3)location freeと同じメーカーなので接続トラブルがあったときに交渉し易い。

So-netはインターネット上で簡単に契約出来ました。そして今までの 機器でSo-net接続に変更しました。(ADSLモデムでのPPPOEの設定とIP電話の設定、コンピューターでのE-mailの設定。)

So−netで10,000円分の外貨プレゼントキャンペーン実施中!

 

(2)無線ルーターをlocation free ベースステーションLF-PK1に変更

コンピューターで接続する無線アクセスポイントを変更し、今までと同じ様にインターネットに接続出来る事を確認します。(接続用のSSIDとWEPパスワードはベースステーションの側面に書かれています)  マニュアルを見れば簡単に設定出来ると思います。(詳しいマニュアルもあります。)

 

(3) PSPを無線でインターネットに接続

マニュアルに従ってPSPから接続します。私の場合、接続後直ぐにPSPのソフトのバージョンアップを促されましたのでバージョン2.5にしました。バージョン2.5にしてようやくロケーションフリー接続ソフトが使える様になりました。

 

(4) LF-PK1とPSP間での無線接続でテレビが見れる様に設定

(インターネット回線を使わない)

「簡単準備ガイド for PSP」に書かれている様にベースステーションの背面のセットアップモードボタンを押し登録します。これで家の中でテレビがPSPで見れる様になりました。ここまではとてもスムーズにすすみました。 注:PSPを使わずWindowsでテレビを見るためにはソフトウェアー「ロケーションフリープレーヤー LFA-PC2 売価約3000円」を購入する必要があります。(ベースステーションには1ヶ月間のみ動作するソフトウェアーがついてきます。) 私はMacintoshユーザーですのでVirtual PC2004上でこのソフトを試してみましたが正常に動作しました。PSP上のソフトとインターフェースを含めて全く同一であり、ここに書いてある事はPSPに限らずWindow上のロケーションフリープレーヤーでも同じく当てはまります。

 

(5)LF-PK1とPSP間でのインターネット回線経由でテレビが見れる様に設定

NetAVテストで「成功しました」と表示されるようにする。

(私はここで手こずり数日費やしましたが、結局ベースステーションとADSLモデムの再設定と再起動を繰り替したら動作する様になりました)

 

(6)家の外のアクセスポイントからテレビを見れる事を確認

(日本にて )

「カナダに行ったら見れなかった」という事にならないように念のためにホットスポットに1日のみ契約し、地下鉄やハンバーグショップで接続出来る事を確認しました。(NetAVテストで「成功しました」と表示されれば外出先からの接続はまず大丈夫のよです。)

 

(7)カナダでの視聴

PSPをカナダで使用している無線ルーターに接続出来る様に設定し、PSPのロケーションフリープレーヤーを立ち上げたら、特に問題なく動作しました。さすがに画質は日本での視聴より落ちますが、実用レベルです。静止画はとても綺麗ですが動きの速い画像はやや乱れます。カナダでのインターネット回線の速度で画質が決まってしまいます。混んでいる時はデーターが途切れて画像や音声が止まる事もあります。

個人的な感想ではWindowsでなくPSPで正解でした。

その理由は

(1)直ぐに立ち上げすぐに電源を切る事が出来る 

(2)軽いので持ち歩き、炊事や風呂に入りながらテレビを見れる 

(3)画面が大きく無いので画質の粗が目立たない。

ちなみに日本までの経路をtracerouteで見てみるとカルフォルニアまではBellの回線、カルフォルニアから東京はIIJの回線、東京内からSo-netの回線を経由していました。

traceroute コマンドの送信を開始しました

traceroute to *******.******.mynetav.com (***.***.***.***), 30 hops max, 40 byte packets

1 10.0.1.1 (10.0.1.1) 28.949 ms 1.718 ms 1.926 ms

2 ***.***.***.*** (***.***.***.***) 84.374 ms 64.033 ms 50.196 ms

3 64.230.227.245 (64.230.227.245) 38.117 ms 26.404 ms 30.461 ms

4 64.230.221.113 (64.230.221.113) 30.214 ms 23.947 ms 13.976 ms

5 64.230.240.18 (64.230.240.18) 23.451 ms 26.182 ms 17.823 ms

6 rtp627333rts (64.230.204.250) 72.925 ms 80.576 ms 76.467 ms

7 core1-seattle-pos12-0.in.bellnexxia.net (206.108.102.193) 77.116 ms 95.128 ms 94.941 ms

8 core2-seattle-pos0-0.in.bellnexxia.net (206.108.102.190) 85.196 ms 80.127 ms 83.843 ms

9 bx1-paloalto01-pos5-0.in.bellnexxia.net (206.108.108.150) 113.472 ms 108.556 ms 108.197 ms

10 paloalto0.iij.net (198.32.176.24) 130.123 ms 101.655 ms 103.268 ms

11 plt001bb01.iij.net (216.98.96.229) 118.69 ms 119.864 ms 115.692 ms

12 tky001bb00.iij.net (216.98.96.194) 228.783 ms 230.214 ms 245.792 ms

13 tky001ipgw10.iij.net (210.130.143.238) 345.105 ms * 288.708 ms

14 tky001ip22.iij.net (202.232.3.18) 241.072 ms 243.43 ms 230.97 ms

15 210.130.154.230 (210.130.154.230) 231.944 ms 255.755 ms 229.169 ms

16 202.213.193.245 (202.213.193.245) 247.567 ms 242.772 ms 244.399 ms

17 gn02gi0.tokynt01.ap.so-net.ne.jp (202.223.118.185) 227.945 ms 220.223 ms 237.392 ms

18 r017.tokynt01.ap.so-net.ne.jp (202.223.118.194) 273.664 ms 291.688 ms 297.48 ms

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