☆☆☆ エッセイ 14☆☆☆
| 八坂川河口干潟の潮干狩り |
| 初夏、ゴールデンウイークの真っ直中。天気は五月晴れ。大分県国東半島を車で走っていた 私は、わが目を疑うほどの光景に出会したのでした。それは、別府湾(守江湾)に流れ注ぐ八坂 川河口に広がる干潟で、色とりどりの軽装姿の潮干狩りを楽しむ人たちの゛群れ゛でした。数百、 いや千人は集まっていたかもしれません。川の畔には、干潟を見下ろすように城下町・杵築市の シンボル、杵築城が気品ある姿を見せていました。私は思わず、杵築大橋の上で車を止め、圧 巻のその光景を眺めたのでした。 カラフルなその潮干狩りの様子は、この上もなく美しく映り、ハマグリやアサリであろう海産貝 類を育む、内海の豊かな干潟に感動すらしたのでした。余りの感動のために、その光景をフィル ムにおさめることができず、残念に感じていました。幸い、古くからの知人が近くに住んでいて、 その方に依頼し、潮干狩りの様子を撮影してもらいました。ただ、ゴールデンウイーク後であり、 ややさみしい光景ではありました。わが目を疑ったあの感動の潮干狩りは、来年まで待たなけれ ばならないのでしょう。 ところで、、全国各地の貝塚から貝殻が出土していることからしても、貝はかなり古くから食用 になっていたと想像できます。シジミとならんでアサリ、ハマグリも水辺の味覚を代表する貝です。 どんなに機械化が進み、社会が進歩しても、自然の一員である私たちは、自然との関わりをなく することはできないと思います。食料としてだけでなく、いろいろな形で自然と接していくことでしょ う。豊かな干潟をいつまでも……。 もの思う 乙女汐干に 加はらず 森田 峠 ※八坂川河口の潮干狩りのスナップは、安田文弘さん(杵築市)の撮影によるものです。また、 杵築城(再建)の写真は、大分市視聴覚センターより提供を受けました。ご協力ありがとうご ざいました。 |
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| 河口干潟の潮干狩り(背後に杵築城) | 春先から初夏が筍のアサリ | 木付氏が築いた杵築城(1250年) |