☆☆☆ エッセイ 17☆☆☆
ゆく秋を惜しむサンインマイマイ |
山々が紅葉し、落葉の舞いが秋から冬への移りかわりを感じさせます。北の地方から雪の たよりも伝わってきます。寒い冬季の野外での活動を停止するかたつむりたちは、とっくに冬 の眠りについたはずです。 11月中旬のある日、ドングリ拾いのために、近くの神社に足を運びました。折しも朝方の雨 で、境内に敷き詰められた落葉は、うっすらと濡れて光っていました。ドングリを拾いながら、ふ と目の前に立つ樹幹を見上げて、一瞬自分の目を疑いました。根元近くから数メートル上の枝 まで、7、8匹のかたつむりが列をなして活動しているではありませんか。隣の樹にも目をやり ました。やっぱりいます。 白地に茶褐色の色帯をもつ、サンインマイマイです。わずか6本ほどの樹に、そのとき数えた だけで、成貝、幼貝も含めて54匹も見つけることができました。ゆく晩秋を惜しむかのように、 樹皮上に生えたコケや菌類を、さかんに食餌しているのでした。中には、新しい命を生み出す ために、交尾中のペアの姿もみられました。 これまで何度も訪れた境内でしたが、ここがサンインマイマイのパラダイスだったとは気がつ きませんでした。このときの気温と湿度は、次のようでした。 気温:17℃ 湿度:90% 2000年11月17日 午前10時15分 場所 山口県吉敷郡小郡町岩屋 岩屋八幡宮 |
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