snail5.gif (1130 バイト) かたつむりとまいまい

かたつむりの呼び方について、民俗学者 柳田国男(1875−1962)が『蝸牛考』の中で、かたつむりの方言地図について、詳しく述べています。
5系統187種の呼び方を記録しています。

カタツムリ系】現在の共通語としてのカタツムリは、その昔、京都付近の方言でした。政治や文化の中心地の方言が共通語となる例は多いようです。かつて中央の方言が、現在日本列島の端に追いやられ、青森・秋田・山形で「カタツムリ」「カサツブリ」「カサツムリ」などと呼ばれている。「カサ」は編み笠であり、笠に似た貝、笠を着た虫を意味しているようです。

ツブリ・ツブラ系カタツムリ系よりも古い系統。「ツブラ」とは、まるい物の総称を意味しているようで、人の頭を「おつむ」と言ったり、丸い土器を「ツボ」、水の渦巻きを「ツブラ」(弘前市)と言う地域もあるようです。また、殻の形からタニシのような丸い巻き貝を、ツブとかツボとか言うのも同様の使い方によっています。

デデムシ・デンデンムシ系】最も広範囲にわたり、日本の中央部を領域とした最新の方言です。「殻から出よ出よ」という子どもの言葉から生じたということです。これが、「角出せ」の童謡によって、ツノダセへと進んだようです。

マイマイ系】現在の政治文化の中心地東京地方に主力をもつ方言で、学術上の和名に採用されています。このマイマイは、貝の渦巻き状のすじの「巻き巻き」からきているようです。

ナメクジ系】大昔は、カタツムリとナメクジを区別せずに呼んでいたと思われます。「ナメ」とはぬるぬるした状態を示すものです。この系統は日本列島の端に追いやられていることから、最も古い方言と言われています。
 上の説明は、下記の図書を参考にしました。興味のある方は、手に取られることをお勧めします。より詳しく理解できると思います。
蝸牛考(改訂版) 柳田国男 創元社 1943
日本の方言地図 徳川宗賢 中央公論 1979


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