限界速度変化と限界加速度

製品には、あるレベルまでの外部からの衝撃に対し緩衝する能力があります。つまり耐衝撃能力です。
一般に製品の耐衝撃性は、「この製品は10Gの衝撃に耐えることができる」などと表現されますが、これは限界加速度レベルのことです。これに対し、限界速度変化という耐衝撃レベルがあります。たとえば、20Gの衝撃加速度に耐えることのできるポータブルコンピュータなどに外部から衝撃が加わる場合、20Gという衝撃は厳密には矩形波の入力衝撃に対する限界加速度を意味しています。しかし、ある条件の下ではこのポータブルポータブルコンピュータは200Gの衝撃に耐えることもできます。この条件とは入力衝撃パルスの作用時間とこのコンピュータの最も低い固有周期(固有振動数の逆数)の比がほぼ1/6以下の関係にある場合です。この領域はダメージバウンダリカーブでいえばΔVpの領域であり、SRSプロットでいえばfc・De<1/6の領域に相当します(fcは製品の最低固有振動数、Deは印可される衝撃パルスの実効作用時間)。つまり、このコンピュータに100Gの衝撃が加えられても、その作用時間が極めて短ければ、この衝撃レベルが製品に伝達されることはありません。この領域では製品は入力加速度の大きさに応答するのではなく、入力パルスの速度変化(衝撃パルスの面積:衝撃のエネルギー成分に相当)の大きさに比例します。製品がダメージを受けることなく耐えられる速度変化の最大値が限界速度変化ということになります。

製品個々の限界速度変化と限界加速度をグラフで表したものがダダメージバウンダリカーブ(DBC)です。