ダメージバウンダリカーブ(DBC)

DBCは、製品の脆弱性を評価するための手法で、ASTM D3332などに規定されている。これは、製品の脆弱性を速度変化と加速度の2つの衝撃パラメータを使って評価する手法で、製品設計と緩衝材設計の共通の脆弱パラメータとして利用されている。(以下の記述はミシガン州立大学の1996年版SCHOOL OF PACKAGEの記述を元に、JISに規定されている限界速度変化,限界加速度の求め方を加味して記述したものである)。

製品を衝撃試験機のテーブルに固定し、2タイプの衝撃パルスを加えて、DBCをプロットすることができる。
そのステップは以下の通り。

◆限界速度変化試験


  1. 新しい製品を衝撃テーブルに取り付け,このテーブルをプラスチックプログラマ上に落下させる(このとき発生させるパルスは作用時間が2〜3msecのショートデューレーションを持つHigh Gハーフサインパルス)
  2. はじめは衝撃テーブルの落下高さを低いところ(一般的には1インチ程度)から落下させ、製品の外見上もしくは機能上にダメージが発生していないかを調べる。もしダメージが無ければ,さらに落下高さを1インチ程度上昇させテーブルを落下させる。この作業を製品がダメージを被るまで繰り返す。
  3. ダメージが発生したときの落下高さのひとつ手前の落下高さから落としたときの衝撃パルスの速度変化を製品の限界速度変化ΔVPとする。



◆限界加速度試験


  1. ダメージを受けた製品を衝撃テーブルから取り外し、衝撃試験テーブルがガスプログラマ上に落下するように、試験機をセットアップする。
  2. 上述3.で計測された限界速度変化ΔVPの少なくとも1.57倍の速度変化を持つ台形波パルスを発生できるように、落下高さを調節する。台形波パルを使う限界加速度試験では、この落下高さを維持しながら試験を行う。この試験により、DBCの水平ラインをプロットすることができる。
  3. 新しい製品を襲撃テーブルに取り付け、ガスプログラマの圧力を一般には50PSI程度に調節して衝撃試験を行う。
  4. 製品のダメージの有無をチェックし、ダメージを被っていなければ、さらにプログラマのガス圧を50PSI程度上昇させて衝撃試験を行う。この作業を製品がダメージを被るまで繰り返す。
  5. 製品にダメージが発生した場合、そのひとつ手前の衝撃パルスの加速度を限界加速度GPする。


◆ダメージバウンダリカーブのプロット


  1. ダメージバウンダリカーブは、このようにして求められた限界速度変化ΔVPと限界加速度GPをつかってプロットされる。
  2. ここでプロットされたDBCは製品の特定の向きにおけるDBCであり、必要に応じて製品の各方向ごとのDBCを作成する。


        ΔVP=限界速度変化=GCg/(2πfC)
        GP=限界加速度=GC/2


ここで,
GCとfCは既知のコンポーネント脆弱レベルと固有振動数。ΔVPとGPは製品に加わる衝撃。gは重力加速度。



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