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日常のささいなことでも日記ふうに書き綴るきっずはうすのドキュメンタリードラマです。

 

 


 

 

■ 2004年11月24日(水曜日) 福岡市博物館*エルミタージュ展

1703年、大帝ピョートル一世により、芸術の都サンクトペテルブルク(つまりロシア帝国の将来の首都)が創建されました。

ピョートル一世の奥方はエカテリーナ一世。

この2メートルの大男、ピョートル一世はヨーローパに学んだ土台をもとに、ロシアにおける、高い水準の建造物の数々、絵画、家具、彫刻などの装飾工芸、豊富な鉱物資源を最大級に利用した、ダイヤモンドなどの宝石のちりばめられたカミタバコ用小箱や、ドレス。ガラス工場、陶磁器工場などにおいて、精力的に支援し続けます。

それは娘のエリザヴェータの時代(1741〜61:バロックの開花した時代)、 そして、 その後のエカテリーナ二世(1762〜96)の時代において、ついに栄華の極みに達するのです。

見た目の華やかさとは裏腹に、 勿論、宮廷の裏話として、血なまぐさい戦争や、処刑や、陰謀が渦巻いてます。

ネヴァ湖畔に地上の楽園を創造しようとしたピョートル一世の野心はこうして現実として叶うことになるのですが、その裏で犠牲になった代償(農奴制なども含む)というものが、あまりにも重く感じられるのです。

金、銀、ダイヤモンドなどのキラビヤカな宮廷の数々のものを観るとき、その奥にひそむ、ひんやりとした薄ら寒い輝きを感じてしまうのは、そのせいなのでしょうか。

エカテリーナ二世の審美眼は素晴らしく、その芸術品を買いあさる姿勢は、軍事的背景においても、他国を震撼とさせていたという相乗効果(大国ロシアの勢力の誇示、そしてロシア経済の安定ぶりをヨーロッパに宣伝することになった)をあわせみても、奇妙なバランス感覚を感じてしまいます。

そのような複雑な感情をぬぐいされないものの、やはりそこにみせつけられるのは、完成度の極めて高い、絵画などの芸術品であり、アカデミーの虜にならざるをえないのです。

アタシは肖像画の表情やその物腰(トータルの雰囲気)をみて、性格分析してしまうクセがあります。

写真よりも、絵画の方が、雄弁にその心情まで浮き彫りにされていることが多いので。

エカテリーナ2世の愛用の金色と薔薇色の馬車を観たときには、一瞬、神々しいばかりの金粉をまきちらしながら、街を走る馬車の音を耳にしたような気持ちになりました。

この豪奢な馬車が走る様子をみて、貴族でない一般の人々はどのような感情をもって、みていたことでしょう。

畏怖の念なのか、憧憬のまなざしなのか、それとも憎しみの感情なのか。 もっともかれらにとって別世界のことで、目にする機会さえもなかったのかもしれませんが・・・

 

ウェッジウッド製(イギリス発)のエカテリーナ二世王妃特注のお皿も貴重なものです。 なにせ、お皿に描かれた日常の風景のひとこまひとこまが、1222種類の全部違う場所(コーンウォール州、ヨークシャー州、サリー州などなど)のイギリスパノラマ風景画なのですよ。

なぜ、このような特注をしたかといえば、王妃はイギリスの庭園や伝統や公園技術に多大なる関心を寄せていたためだそう。

愛嬌なのは、お皿に入ったカエルの紋章。 これは、王妃が夏の離宮に向かう途中で立ち寄るケケレケクシネン宮殿(フィンランド語でカエルの沼という意味)で使用される食器だったためということ。

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