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日常のささいなことでも日記ふうに書き綴るきっずはうすのドキュメンタリードラマです。

 

 


 

 

■ 月の光

大きい娘の嘉奈子と小さい娘ミワと一緒に、ベートーヴェンの「月光」をCDで聴きました。

ピアノが弾けるという嘉奈子に、ヴェートベンの「月光」を演奏できる?と尋ねてみたら、

「アア、そのレベルまではレッスンしてないわ」と彼女。

昔、長崎の活水高校にて寮生活をしていた頃、その寮に音楽科コースの生徒たちの為のレッスン専用のお部屋がありました。

ピアノだけがおさまるホントウに小さな部屋。

部屋の扉はいつも開放されてて、ピアノの音はそこから隣りのホールにあふれでるのです。

ホールのソファに腰掛けて、一人で文庫本を読んでいるとピアノライブのスタートです。]

毎日、熱心に「月光」を練習している先輩がいて、彼女の演奏は、まるで一握りの月の雫のように、キリリと(演奏にムラがなく、情熱的かつ冷静)していました。

あのフジコ・ヘミングのお母さんもこの「月光」を好んで、自分のお気に入りのドイツ製のピアノで演奏していたそうですね。

月を見上げると、ほっとします。

金色にみえたり、銀色に煙ってみえたり、うっすら青みがかってみえたり、太ったり、痩せたりと、 ホントウに忙しく、常に違うカオをみせてくれます。

月はそのからだいっぱいに、浪漫を秘めています。

だからでしょうか、本にもお芝居にも映画にも、ココゾという大切なシーンにおいて頻繁に登場します。

デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの「絵のない絵本」は、月が語る物語です。

この月はあまりにもヒトの世の喜びも哀しみも抱きしめすぎています。

それから、宮澤賢治さんの「やまなし」という小編にも、川底から月をみあげるカニの兄弟が登場します。

川面を流れてゆく山梨の熟した香りと、川底に沈むラムネの瓶が、 もかもかと影絵のような美しさで、月の光に照らし出されるのです。

サマセット・モーム作の「月と六ペンス」。 このいささか辛辣で皮肉たっぷりの小説の中では、月はほとんどクレイジーな憧れの対象、つまり芸術の極みを意味しているようですね。

フジコ・ヘミングが好んで演奏するドビュッシーの「月の光」もステキですね。

月の光が、こころのなかまでシンシンと落ちてきて、つもってくる感じがします。

2005年11月30日(水曜日)

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