管理人の音楽日記帳
(2003年10月1日〜10月31日)


ミッシャ・マイスキー ファンクラブのサイトの管理人(小島昭彦)による音楽日記帳です。音楽の話題に限らず、日々思っていることも織り交ぜながら記していきたいと思っています。ご質問、ご意見、ご感想等をお寄せください。メールはこちらへどうぞ。


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2003年10月31日 金曜日■あっという間に週末となった。(と、ここのところ毎週のように書いている気がする。)今日はサントリーホールで園田高弘ピアノ・リサイタルが、横浜のみなとみらいホールでスタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン放送交響楽団の公演が行われたはずである。行きたいと思っているコンサートは数多くあるが、仕事の都合で、あるいは財布の中身がさびしかったりで、行けずじまいのものが多々ある。妻にも演奏会に出かける機会をあげたいと思っているのだが、4ヶ月の娘は粉ミルクではだめで母乳がないとどうしようもないものだから、今のところ我慢させてしまっている。子どもたちが小学校に上がれば家族で演奏会を楽しむことができるようになるので、それを待つことにしよう。◆明日からは11月。マイスキーの24回目の来日が近づいてきた。公私ともにますます忙しくなりそうである。

2003年10月30日 木曜日
■昨日演奏会で聴き逃したショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番を、代わりにCDで聴くことにした。購入以来気に入っているCDにアルゲリッチがイェルク・フェルバー指揮ヴュルテンベルク室内管弦楽団と協演したものがある【DG 439 864-2】。これを聴くと、同じような演奏をしているはずはないと思いながらも、昨夜この作品を生で聴けなかったことがいっそう悔やまれた。◆そのあと、ゲーリー・カーの弾くメンデルスゾーンの無言歌集【Amati Productions GK107】とレイ・ブラウンに捧げるジャズ・アルバム"Brown Soft Shoe"【Amati Productions GK108】に耳を傾ける。コントラバスでこんなにも「歌える」演奏家は今までいなかったわけだが、その常識をカーは覆した。茅ヶ崎公演で聴くメンデルスゾーンの無言歌を5曲取り出し、その順に並べかえて聴いてみたが、実によいプログラミングである。ふだん馴染みのある5曲とは必ずしも言えないが、昨年のマイスキーのアルバムといい、カーの今回のアルバムといい、メンデルスゾーンの無言歌集と向き合うよいきっかけを与えてくれたように思う。◆昨日、ゲーリー・カーから茅ヶ崎公演に向けてのメッセージが届いたのでお礼の電話をかける。日本公演が待ち遠しいという。それはぼくらも同じである。いよいよ、あと40日ほどとなった。

2003年10月29日 水曜日■会議が延びて、東京オペラシティでのバシュメット(ヴィオラ)&モスクワ・ソロイスツの公演に行き損なった。セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)が入ってのショスタコーヴィチ(ピアノ協奏曲第1番)が目当てだったので、これが聴けないとわかると、急に出かける気が失せてしまった。それにしても悔しい。別の用事もあったのだが、行くつもりでいた演奏会に行けなくなり残念無念。ああ、あの会議、15分早く終わっていたら...。

2003年10月28日 火曜日
■雨の一日。これだけ涼しくなってくるとわが家のアイスの消費も停滞気味である。それでも、ガリガリ君が欲しくなってつい買ってしまった。◆英語の授業でパブロ・カザルスが登場。カザルスがホワイトハウスで1961年に演奏したCDの中から、「鳥の歌」をかける。カザルス、何と85歳のときの演奏。「鳥の歌」はいろいろなチェリストが録音しているので、しばらくの間、毎回の授業では、生徒たちにいろいろな音楽家の演奏を聴いてもらおうと思っている。ある曲をさまざまな演奏で比較できる---これがまさにクラシック音楽のおもしろさの1つであろう。次は早速だけれどもミッシャ・マイスキーの出番かな(笑)。

2003年10月27日 月曜日■最近の高校生の文章でやたら気になるのが、「.........。なので〜」という表現。「なので」を単独の接続詞として文頭に置くのである。受験の際の志望動機などを書いたものを読ませてもらっていても、やたら目立つ。清書でも修正液を平然と使ったり、日常会話で使う言葉が混じっていたり、これでは大学の先生方だって顔をしかめるにちがいない。◆それにしても、最近の一部の大学・短大の「AO入試」では、高校生の青田買い傾向がますます強まっている。実際、9月、10月までの段階で合格(内定)を出す大学・短大がかなりあるようだ。これは学生数の不足による学校経営への危機感がますます深刻化している表れといってよい。◆「AO入試」の本来の趣旨は、学校での学習成績だけでは測れない学生の能力も見て選抜したいというところにあるはずだ。しかし、志願者に、模擬授業のようなものを受けさせそれについて課題を与え書かせたり、あるテーマや書物について何か一つ二つ文章なりレポートなりを書かせたり発表させたり、また、少し長めの面接を実施する、といった程度のことだけで、その受験生を合格(入学)させてよいものなのであろうか。国語、英語、数学などの基礎学力がきちんと定着していないで、いったいどうやって大学で学問と向き合っていけるというのだろう。やはり基礎的なものがどの程度身についているかくらいは見ておくべきではないのだろうか。◆また、気がかりなこととして、ある大学のAO入試を受験する際、一次、二次へと進むにしたがって、その受験のみにこだわるあまり、一般入試への受験準備(受験勉強)で大きく遅れをとってしまう高校生が多いことがあげられる。ぼくの知っている生徒の多くはそんなに器用ではないのだ。◆今週もかなり忙しそう。なので、そろそろ今日の日記への書き込みはおしまいにしよう。

2003年10月26日 日曜日
■家の近くで市民まつりがあったので家族でぶらぶら出かける。いい気分転換になった。今日は1日自宅で試験の採点業務。(これでは休日とはいえないなあ。・・・けれども、教員は自宅への持ち帰り仕事をしないと日頃の業務をこなしていけないのも事実なのです...。)

2003年10月25日 土曜日
■今日は中学生の保護者を対象とした学校説明会のため出勤。入試選抜の制度もめまぐるしい変化をしているので、数年前ともまた状況がまったく違う。現在在学している生徒の保護者の方も見えていたようである。今日は約600名ほどの方が来校され、質疑応答もこれまでになく活発に行われた。授業時間の確保と言って2学期制が導入されたり、学校行事の精選と謳って次々に行事をなくしたりしている学校が多い中、本校は相変わらず多彩な行事で生徒の自主性や個性を伸ばすような教育活動を行っている。たしかに授業時間は大事だが、生徒が学校生活で学ぶのは授業だけではないはず。体育祭、文化祭、球技大会、合唱祭など生徒が自発的に企画、運営している姿を見ると、どの行事もなくすわけにはいかないなと強く感じる。◆先日、ゲーリー・カーの新譜CDが届く。”Organically Bass”というタイトルで、スイスの作曲家ヨゼフ・ラウバー(Joseph Lauber 1864-1952)のロマンティックな作品をはじめ、メンデルスゾーン、コダーイなどの音楽を、ゲーリー・カー(コントラバス)とハーモン・ルイス(オルガン)のデュオで聴くことができる【Amati Productions GK109】。どの曲もハーモンの絶妙なオルガンがゲーリーのコントラバスと見事に融合していて、心が和む。12月14日の茅ヶ崎公演でも演奏されるフォーレの「ヴォカリーズ練習曲」は6分弱の作品。茅ヶ崎ではコントラバスとピアノによる演奏になるが、ひと味違う響きを楽しむことができそうである。ゲーリーの音楽はまさに歌そのもの。コントラバスは、実はこんなにも歌える楽器なのだ。

2003年10月24日 金曜日
■週末、とはいっても明日出勤なのでのんびりできそうにない。やらなければならない校務が山ほどある。それにファンクラブの会報だってそろそろ出したいし...。ああ、時間がほしい!

2003年10月23日 木曜日■今週もテンポが速い。あっという間に週末を迎えそう。◆昨年秋に購入したデジタルカメラの調子が悪く、9月上旬に修理に出した。バッテリーの充電ができなくなったためである。10月初めに戻ってきたものの、2〜3日後、今度は電源を入れると異常音が発生し、OFFにしてもレンズやストロボが元の位置に収まらなくなった。またも修理。今回はメーカーが急いでくれたおかげで1週間で戻ってきたが、それにしてもふだんよく使うものがなくなるととても不便を感じる。たとえば車の修理を出すとディーラーがよく「代車」をその間貸してくれるということがあるけれども、「代カメ」っていうのもあるといいな。修理から戻ってきたデジカメ君、今度はちゃんと仕事してくれるよね。頼むよ。

2003年10月22日 水曜日
■ウィルス入りのメールがここ数日目立つ。まったくもって迷惑な話である。ぼくがいったいあなたに何をしたというのですか、とメールの送信者には声を大にして言いたい。(実は何かしたのかもね...。) (^^;) 相手はウィルスをばらまいておもしろがっているのだろう。もっともこちらでも素人なりに対策を講じているので、今のところパソコンの方は健在である。(具体的な被害はといえば、まあぼくの精神的苦痛くらいかな?)◆昨日買ってきたマイスキーのドヴォルザークを聴く。かつてのバーンスタインとの協演はインパクトのあるすばらしいコンチェルトになっていたが、やはりあれは「バーンスタインが指揮するとこの曲はこうなりますよ」のような演奏であり、マイスキーのアイディアが必ずしも反映されていなかった気がする。一方、今回の録音はマイスキーの作品への思いが演奏にあらわれ、気合い十分の熱い音楽。さらに特筆すべきはメータ指揮ベルリン・フィルの見事なアンサンブル。世界最高峰のオケならではのサポートがすばらしい。なお、『ドン・キホーテ』は未聴。

2003年10月21日 火曜日
■CDの発売が「22日」といったら、前日「21日の午後」にはCDショップの店頭に商品が並ぶのは今では常識となっているようだ。仕事を終え、地元のCDショップでマイスキーの新譜を購入してくる。2週間の間にマイスキーの新録音が2つも聴けるなんて!朝起きたらゆっくり聴いてみることにしよう。◆11月に「新品CD大ディスカウントフェア〜レコードファン感謝祭2003 廃盤特別謝恩セール〜」(主催=社団法人日本レコード協会の加盟メーカー24社による)が開催される。もう10年ほど行われているが、実は一度も訪ねたことがない。2年ほど前からインターネットでも購入できることになったとのこと。廃盤CDがかなり安く購入できそうで、検索するとなかなかおもしろいものがたくさんありそう...。

2003年10月20日 月曜日■明日から中間試験。進路の決まった生徒も、決まっていない生徒も、ここはしっかり勉強してのぞんで欲しい。◆今朝は午前1時半に起床。ちょっと早すぎたな。夕方にはもう「深夜」の気分。眠い。『レコード芸術』を買って帰るがペラペラとめくっているうちにうたた寝。マイスキーの新譜についても話題になっている。いよいよメータ指揮ベルリン・フィルとのドヴォルザークの協奏曲も明後日リリースされる。

2003年10月19日 日曜日■どこへも行かないでいると日曜日なんてあっという間に過ぎていく。家で何かすればよいのだが、ゴロゴロしたり、どうでもよい雑事に取りかかっていたりすると、いつの間にか夕方になっている。5時近くなって近所のスーパーに買い物に出かける。かなり混んでいた。あ〜あ、休日もおしまいか。◆息子は相変わらず『サンダーバード』に夢中なのだが、開始のテーマ音楽が左右の音声チャンネルで違うことを今日発見した。映像もテーマ音楽も同じかと思っていたのだが、そうではなかった!何か妙にうれしい。

2003年10月18日 土曜日■午後、三鷹市芸術文化センターへ「礒絵里子(ヴァイオリン)&田崎悦子(ピアノ)デュオ・リサイタル」を聴きに出かける。プロコフィエフの「5つのメロディ」 、ベートーヴェンの「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第8番ト長調」、イザイの「エクスタシー(詩曲第4番)」、それにバルトークのヴァイオリン・ソナタ第2番という意欲的なプログラム。礒絵里子は聴くたびに何かしら大きな印象を与えてくれる演奏家の一人。たしかなテクニックはいうまでもないが、その演奏がけっして平板にならないのがよい。今日聴いた中で最も気に入ったのはイザイ。ベルギーに留学しただけあって、彼女のイザイはいつも聴きごたえがある。まっすぐで透明感のある美しいヴァイオリンの響き、やさしさにあふれ、ときに官能的ですらある音色が印象的であった。もちろんバルトークもすばらしかったと思う。ヴァイオリン・ソナタ第2番は、ぼくにはふだんあまり付き合いのない作品なのだが、バルトークを十八番とする田崎悦子との共演でたいそう充実していたように思える。◆「デュオ・リサイタル」を謳っていることもあり、ステージ上のピアノの蓋は「全開」状態。実力のあるピアニストなら蓋が全開であろうと、相手とのバランスを保ちながら、ピアノの音量や音色はコントロールできるものだと、長い間ぼくは確信している。田崎悦子は日本を代表するベテラン実力派の一人であるが、今日は、例えばイザイでは、ヴァイオリンとのバランスに十分な気配りがほしく感じられた。ベートーヴェンなら「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」というだけあるのだから、あれくらい出てきてもよいのだと思っているけれど。◆アンコールのバルトークの「ルーマニア民族舞曲」から3曲がよかった。短い作品なので今度はぜひ全曲をプログラムに入れて聴かせてほしい。

2003年10月17日 金曜日
■今週も何かと慌ただしく1週間が過ぎた。来週は中間試験。生徒の推薦入試の書類作成、試験問題の作問、採点が重なり、いっそうハードな週になりそうである。◆昨日購入したレイ・ブラウンのアルバムを聴く【UCCT-1084/5】。2枚組のCDだが収録されている20曲すべて未発表だったものとのこと。ゲーリー・カーはレイ・ブラウンと親しく、共演して何か録音する話があったそうだが、ブラウンの死去によりそれが果たせなかったのは残念である。ふだんジャズはほとんど聴かないのだが、レイ・ブラウンの演奏を機にジャズの世界に少し踏み込んでみたい思いがした。

2003年10月16日 木曜日■午後出張で横浜へ。専門学校の進学指導に関する研究会に出席した。専門学校の先生方と3時間近くにわたって意見や情報を交換できるのはとてもありがたく、勉強になる。◆帰りがけ、タワーレコードに立ち寄り、映画のDVD("Catch Me If You Can")と、2002年7月に75歳でこの世を去ったジャズのベーシスト、レイ・ブラウンのCD(タイトルは"WALK ON")などを買って帰る。駅周辺は相変わらずごった返している。ちょっと都会の喧騒から離れていると、あの人ごみの中を歩くだけで疲れを感じてしまう(気がする)。

2003年10月15日 水曜日■妻の誕生日。一の位しか変わらないと年齢が増してもあまり大きな動揺は見られない模様。大きなお祝いはすでに先月末に贈り、ケーキでのささやかなお祝いは先日家族で済ませたので、今日は「おめでとう」の掛け声だけで終わった。◆アルゲリッチとマイスキーの共演によるシューマンの幻想小曲集Op.73をDVDで見る。よくも音楽が崩れないものだといつもながら感心。さすがマルタとミッシャだ。アルゲリッチとフレイレのデュオによるラヴェルの「ラ・ヴァルス」やラフマニノフの組曲Op.17も期待にたがわぬスリリングな演奏。いずれも畳みかけるようにして曲を閉じるのが好きだ。それにしてもミッシャがマルタの譜めくりをしているのがやけに目につく(笑)。【LOFT Music 60021】◆あるテノール歌手(○○健)と歌手の森△△。あるヴァイオリニスト(古□□)と俳優の竹×××。どちらの組み合わせの方が似ている度合いが上だろうか?ぼくはどちらの組み合わせもなかなかよく似ていると思っているのだが、妻は「...」とあまり反応がよくなかった。どうも自分の勝手な思い込みだったらしい。

2003年10月14日 火曜日
■今日は午後から雨。ゲイリー・カーの茅ヶ崎でのコントラバス・リサイタルまであと2箇月となった。夜、招聘元が行ったゲイリー・カー&ハーモン・ルイスへのインタヴュー資料が手元に届く。演奏家にとって世界中をまわる生活は相当のストレスになるのであろうということが、彼らの話を読んでいてよく感じられる。60歳を機に公のステージでの演奏活動から退いたカーの話を紹介したい。その彼が久々の日本公演でどのような演奏を聴かせてくれるのか、大いに期待しているところである。「世界を股にかけた演奏活動に一応の区切りをつけると、とたんに人生にまつわるストレスのほとんどが消え去ってしまいました。自分でもあまりの変化に驚いているところです。おかげで心身ともにすこぶる健康で、演奏家生活を続けた過去30年を振り返ってもこんなに健康に恵まれた時期はなかったように思います。だから、実年齢よりもずっと若返った気がしますし、ストレスから解放されて心も穏やかです。第一線で演奏していた頃よりも、今の私の方が色彩や情感を細やかに表現できるのではないかと感じています。こういう心境になるとはまったく予想していなかったのですが、とにかく今は以前よりも純粋に演奏を楽しんでいます。私にとっての黄金期が今ようやく訪れた、という気分で、本当に幸せです。「私はなんて幸せ者だろう」と毎日のようにつぶやいています。」【ジャパン・アーツ提供】

2003年10月13日 月曜日
■このところの疲れがたまって朝は寝坊。昼間近くの公園で息子の遊び相手をし、その後買い物に出かける。午後はまたのんびり自宅で。一昨日見たアバド指揮ベルリン・フィルのDVDを楽しむ。それにしてもこの演奏会は聴きごたえがある。家族皆早く寝ようということで意見が一致し、午後6時半にはわが家の電気は消えていた。明日からまた仕事。頑張らなくちゃ。

2003年10月12日 日曜日
■ギドン・クレーメルのヴァイオリン・リサイタルを聴きに横浜・みなとみらいホールへ出かける。ホールの客席の半分埋まっていたかどうかくらいの入り。バッハのシャコンヌ ニ短調 BWV1004はクレーメルらしく構成がしっかりしており聴きごたえのある演奏だったが、シュニトケのヴァイオリン・ソナタ「クワジ・ウナ・ソナタ」は少なくともぼくはついて行けず、蚊帳の外で音楽を聴いている思いであった。今夕の演奏会は鬼才クレーメルのファンにはよいかもしれないが、それでも最後のフランクの交響曲はやはりオーケストラで聴く方がよいと感じた。エルネスト・オールダーによる編曲に基づく版の方が原曲よりもすぐれているとクレーメルがみなしているわけではないのだから、何もリサイタルでわざわざ弾かなくてもよいのに、というのがぼくの勝手な思い。「クレーメルの意図するところがどうして感じ取れないのだろうねえ、おまえは」と言われそうだが...。なお、本日のピアニストはリトアニア出身の23歳、アンドリウス・ズラビス。

2003年10月11日 土曜日
■カレンダーでは今日から3連休。ゆっくり休むわけにはいきそうにないが、少しは気分転換できるだろうか。◆朝、息子の幼稚園へ運動会を見に行く。家にビデオカメラがあるので持って出かけたが、開始時刻間際に着いてみると、園庭にはすでに保護者がぎっしり。カメラを構えて撮影している父親の数が多いこと多いこと。噂では聞いていたけれども、幼稚園の運動会というのも昔とはずいぶん違うのだなあ。年少の息子たちは出番が最初の1時間のうちに終わり、その時点で解散。あの幼稚園のよい意味でのんびりした雰囲気がぼくは好きだ。◆1997年12月31日に行われたアバド指揮ベルリン・フィルの「ジルヴェスター・コンサート」のDVDを見る【ART HAUS MUSIK 100027】。『カルメン』をテーマにアンネ=ゾフィ・フォン・オッター(MS)やブリン・ターフェル(Br)、ロベルト・アラーニャ(T)らの素晴らしい歌唱、ギル・シャハム(Vn)による『カルメン幻想曲』(サラサーテ作曲)、ミハイル・プレトニョフ(Pf)による『パガニーニの主題による狂詩曲』(ラフマニノフ作曲)などを堪能。アバド/ベルリン・フィルが超一流の演奏を聴かせてくれる。◆夕方茅ヶ崎市楽友協会の事務局へ。ゲーリー・カーの茅ヶ崎公演のチラシができあがったので取りに行く。これは超お薦めの演奏会。12月14日(日)17時30分開演・茅ヶ崎市民文化会館大ホール。

2003年10月10日 金曜日
■あっという間に週末を迎える。わがクラスの生徒たちも、遅いながらも受験生らしくなってきた。涼しくなり勉学にはもってこいの季節である。◆ある英語の入試問題中にベートーヴェンのシンフォニーの話が出てきたので、「ベートーヴェンは生涯で何曲の交響曲を書いたか知っているか」と生徒に訊いたのだが、尋ねた2クラスで答えられた者は誰もおらず、あ然としてしまった。もっとクラシック音楽の啓蒙活動をしようかなあ(苦笑)。◆(私)「ところで、ラジオ体操第2を作曲したのは誰か知っていますか?」 (生徒)「......」 (私)「校歌を作曲した人と同じなんだよ」 (生徒)「. . .」  →正解は、團伊玖磨。團伊玖磨といったって知らない生徒が多い。◆"read between the lines"=「行間を読む」。「行間を読む」の意味がわからない高校生が相当多い。使わなくても知っておいてほしいなあ。◆でもあまり責めるのはよそう。自分だって人のことを言えないのである。

2003年10月9日 木曜日■センター試験を受験する高校生の志願票は学校単位でとりまとめることになっている。今日はその記入確認の作業で神経を使う。◆ブラームスのピアノ四重奏曲第1番のCDを聴く【UCCG 1121】。今回のドイツ・グラモフォン盤は昨年(2002年)2月、ベルリンでの録音で、アルゲリッチ、クレーメル、バシュメット、マイスキーが演奏。一方、ぼくが持っている、昨年11月にオランダのユトレヒトで行われた演奏会の放送録音は、ベレゾフスキー、レーピン、バシュメット、マイスキーが演奏している。このほどDGの新譜が発売になり、両者を聴きくらべてみたが、じっくり時間をかけて仕上げたDG盤よりも、一発勝負のユトレヒトでのライヴの方がぼくはおもしろいと思っている。ベレゾフスキーのピアノがアルゲリッチにけっして負けていないのである。このユトレヒトでの演奏は、ライヴならではの熱気に包まれ、4人の演奏が崩壊寸前の危ういところで繰りひろげられているから、実にスリリング。4人が互いに挑発し、刺激し合い、テンションがどんどん高まりながらフィナーレを迎える。両者の演奏で終楽章を聴きくらべたら、ベレゾフスキーの演奏はアルゲリッチの演奏と間違えられるかもしれないと思う。もちろん今回のDG盤は、完成度が高く大きな感動も得られるが、これがライヴ録音だったら、またひと味違った演奏になっていただろうと想像するのである。

2003年10月8日 水曜日
■10分お茶を飲んで休む時間が欲しいのだが、今日はその暇もないほどの忙しさ。結局今日も仕事持ち帰り。明日もつらそうだなあ。身体をこわさないように気をつけなければ。

2003年10月7日 火曜日
■夕方かかりつけの医者へ行く。花粉症の薬をもらい、ついでにインフルエンザの予防接種を受けてくる。帰りがけ、CDショップに寄って、マイスキーの新譜(ブラームスのピアノ四重奏曲第1番ほか)を購入【UCCG 1121】。1年待たされたCDだっただけに期待も大きい。明日早朝にでもじっくり聴きたいと思っている。◆夜、寝る前に息子に『舌切り雀』の絵本を読んで聴かせる。「...おじいさんは山へ柴かりに...」。えっ、「柴」?ハッとする。大恥もいいところだがそれを承知で告白しよう。ぼくは生まれて40年、おじいさんは山へ「芝刈り」に行くのだと思い込んでいたのである。考えてみれば、山に芝があることも変だし、第一その芝を刈ってどうするのだ、などと疑問がわいてくる。あわてて辞書を引く。★「しば(柴)」・・・山野に自生する小さい雑木。また、薪や垣にするためにその枝を刈り取ったもの。そだ。しばき。「―刈り」(以下略)(『大辞林 第二版』より) ありゃりゃ〜。「昭彦はほんとうに常識がない...」と、どこかで母がぼやく姿が目に浮かぶ。(^^;)

2003年10月6日 月曜日
■1週間がまた始まる。このところ、時間が猛スピードで過ぎていく。今週は推薦による受験の生徒の模擬面接等でさらに忙しくなりそうである。◆夜、早く寝ようと思ってもなかなか寝つくことができず、結局起き出して学校から持ち帰ってきた仕事にとりかかった。布団に入る直前までは早く寝たいと思っていたのに、いざ転がったら急に目がさえてしまった。ブラームスのピアノ四重奏曲第1番を、4日にも書いた、レーピン、バシュメット、マイスキー、ベレゾフスキーによる放送録音で楽しむ。聴くたびに興奮する。同じ演奏会での録音による、ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番もあわせて聴くが、こちらも負けていない。白熱した名演である。

2003年10月5日 日曜日
■ギル・シャハムの大ファンのFさんから久々にメールが届く。11月にニューヨークのリンカーン・センターで行われるギルのリサイタルを聴きに行かれるそうである。飛行機で片道13〜14時間だろうか。それにしても羨ましい。わが家にはカーネギーホールから定期的にメールマガジンが送られてくるのだが、この時期、ニューヨークでは一流の演奏家たちが連日、素晴らしい演奏を披露しているはずである。もっとも演奏会の数でいえば、東京の方がはるかに上回るはずだが...。ニューヨークではあちこちで本格的なエスニック料理が安く楽しめる。セントラル・パークでゴロゴロしながら本を読むのもいいし、いろいろな映画のシーンを思い出しながら、ウィンドウ・ショッピングを楽しむのもいい。近代美術館も好きだし、リバティ・アイランドから見るビル群を眺めるのも好きである。あのころはたしかタワーレコードはまだ日本にはほとんどなくて、ニューヨークの店舗に入ると見たことのないCDの数々に驚き、数時間は出てこなかった。エキサイティングで刺激的、いつも何か新しいものが生まれてくるような気がするニューヨーク!もう8年近く訪れていない。ずいぶん変わったのだろうなあ。久しぶりに出かけてみたい。

2003年10月4日 土曜日■マイスキー、アルゲリッチらが演奏しての新譜CD、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番がまもなく発売になる。せっかくだからできるだけ早く聴きたいと思い、近くのCDショップへ電話予約する。ユニバーサル クラシックスのウェブページで演奏の一部が聴けるが、かなりハイテンションで、崩壊寸前の演奏になりそうな予感。かつて聴いたレーピン、バシュメット、マイスキー、ベレゾフスキーによる放送録音もすさまじかったが、今度のスーパー・カルテットはそれを上回るか。楽しみである。◆おいしいジュースを知り合いからいただく。秋田ふるさと農業協同組合 増田町ジュース加工所が作っている果汁100%のりんごジュース。アルミ箔のパックに入っていて、まさに自然の恵みそのものである。ほんとうにうまいっ!何とかこれを取り寄せられるだろうか?最近やっていなかった「りんごダイエット」をこれでやってみようかな。

2003年10月3日 金曜日
■東京文化会館大ホールでプラハ国立歌劇場によるオペラ『トスカ』(プッチーニ作曲)の公演が行われる。トスカをエヴァ・マルトンが歌う。5階正面の席で聴いたが、ここはほんとうに音のバランスがよい。下から階段を上まで一気に昇るのがしんどいが...。マルトンはやや風邪気味で本調子ではなかったようだが、それでも舞台に立てば、その存在感に圧倒される。茅ヶ崎で『トゥーランドット』に出演したとき(今年1月)のマルトンを思い起こさせた。カヴァラドッシのイゴール・ヤンはかなり頑張ったが、さらなる声のひろがりを求めたい。聴いていていくぶん(聴き手の方が)息苦しくなることがある。スカルピアのラースロー・ルカーチュもかなり拍手を浴びていたが、ぼくの好みのスカルピアとは異質。スカルピアはもっとどす黒く演じ、歌ってほしいのだ。あまりにも垢抜けた歌い方では不満を感じる。なかなか理想のスカルピアには出会えないものである。終演後、エヴァ・マルトンの楽屋に立ち寄る。ご主人もいて話に花が咲く。

2003年10月2日 木曜日
■今日もまだ暑さを感じさせる陽気。爽やかな秋風がほしい。◆昨日から専門学校への出願が始まり、慌ただしさがいっそう増してきている。◆夜、先日買ってきたCD、ゲルギエフ指揮ウィーン・フィルによるベルリオーズ作曲「幻想交響曲」ほか【Philips B0001095-02】を聴く。曲が進むにつれて徐々にテンションが上がっているのだが、1回聴いた限りではまだ「?」という印象である。◆カルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲第6番「田園」のCDが今月下旬、ついに登場する。正規盤による久々の新譜である。ワクワク!期待に胸が膨らむ(今夜は食べ過ぎでお腹もかなり膨らむ)。

2003年10月1日 水曜日
■今日から10月。衣替えとはいうものの、今日の陽気ではまだまだ半袖でもちょうどよいほどである。午後、ある県立高校の創立20周年式典・行事に出席する。