アナログゲーム製作日記

アナログゲーム製作日記(怪獣ファイト)


現在、「怪獣ファイト」という創作ゲームを作成中なのですが、これを作成するにあたって、製作過程を書いていきたいと思います。(メモ程度ですが)
多少なりとも、創作ゲームをつくる人の参考になれば、と思います。


第3回 育成システム


基本戦闘システムの次は、育成システムです。

育成というからには、はじめは弱い怪獣を育てて強くしていく、というのがベストでしょう。
毎ラウンド、パラメータを上昇させたり、攻撃能力カードや特殊能力カードを獲得したり、というチェックを行うのです。
ブリーダーごとに得意分野を決めておくと、差別化ができます。

行動
・各種能力値の上昇チャレンジ
・攻撃能力カードの獲得チャレンジ
・特殊能力カードの獲得チャレンジ

しかしながら、戦闘がそれなりに時間がかかりそうなので(戦闘が一瞬で終わってしまったらそれはそれで問題があるでしょう)、育成にも時間がかかると、全体時間が1時間を超えてしまいます。
私は、ゲームは1時間以内には終わらせたいと思っています。40分くらいが目標です。

一昔前のシミュレーションゲームは何時間もかかるのが当たり前でしたが、ドイツゲーム全盛の今では、1時間以内に抑えないと、プレイしてもらえないでしょう。
私自身も、2時間を超えるゲームはプレイできない体になってしまいました。
(というか、プレイしたい新作ゲームはいくらでもあるので、1つのゲームに何時間もかけるともったいない、という感覚があるからでしょう。)

そこで、時間がかからずに終わり、なおかつドイツゲームっぽい育成を考えます。

・・・これが難産でした。

それに、育成の時点であまりにも差がつきすぎるとモチベーションを保てなくなる、ということにも気が付きました。

結局、いいアイディアが思いつかず、怪獣のベースとなる素体や攻撃能力カードや特殊能力カードを、競りで獲得するシステムにしました。

育成費ということで、0〜7の数字の書かれた8枚のカードを持ちます。
(数字の単位は「千万円」です。高すぎるかな?)
それに対して、競りの対象となる能力カードを人数分表にします。
プレイヤー全員が一斉に育成費カードを出し、その数字が大きい順番に、能力カードを獲得できることにします。(人数分カードがあるので、最下位の人は余りものの1枚をつかまされることになります)
同じ数字の場合は、「はげたか」のようにキャンセル扱いにしてもいいのですが、ここは敢えて、キャンセルにはしません。同じ数字の人同士ではダイスか何かで順番を決めてもらいます。
ただ、何も工夫がないとアレですので、0円の育成費カードは「スパイ」カードにします。
最高の数値が書かれた7千万円のカードと同時に出されたときには、順番が入れ替わることにします。(スパイが育成費を盗んじゃったってことで、7は0に。0は7になります)

というわけで、8回の競りを行い、獲得した能力カードで戦闘を行う、というわけです。
(「8」にした理由は、実は印刷上の問題だったりします。将来的に量産することを視野に入れると、8枚単位が都合がいいのです)

競りにしたせいで、いまひとつ「育成」という感じがなくなってしまいましたが、時間が長引くのはやはり問題なので、すぐに終わらせる方を選びました。
競りは競りで面白いと思いますし。

ちなみに、「競り」というシステムは、大変便利なシステムです。
要素のバランスが多少悪くても、「競り」の形式にすると、そのバランスの悪さを含めた状態で、その要素の価値を各自が見出して競り値をつけることになります。
というわけで、要素の多少のバランスの悪さはカバーできるのです。

ただし、競りシステムの欠点は、初めてプレイする場合は、競り対象となった要素の価値を図るのが難しいという点にあります。
持っている資金のうち、その要素に対していくらの価値をつければよいか、慣れるまでは見当が付きません。
また、そのメンバーおよび場の流れの価値観を測るいわゆる相場観が必要で、どちらかというとゲーム慣れした人向けで、初心者にはあまり向きません。

実はこのゲームでも、根本的には、その欠点は解決できていません。
競り対象の能力カードには単に1つの数字が書かれているのであれば簡単なのですが、そうではありません。しかも組み合わせの問題があり、価値を図るのは初回プレイでは難しいです。
そこで、1回のプレイ時間を短くし、何度も遊べるようにしました。
また、この競りシステム自体も、厳密な値付けをするわけではなく、0〜7の数字カードを出すだけの簡単なシステムですので、相場感もあまり必要なく、シビアな技術の必要な競りにはなりません。
そして、競りで多少失敗しても、その競りだけで勝敗が決まるわけではありません。後半の戦闘はダイス勝負ですので、挽回は大いに可能です。


というわけで、基本的な戦闘・育成ルールが決まったので、次回は、ゲームが面白くなるような細かいルールをつくっていきます。




  2003/05 no-be-