Game Review

ラッツィア


<DATA>
名称:ラッツィア
分類:カードゲーム
メーカー:ラベンスバーガー
デザイナー:Stefan Dorra
プレイ可能人数:3〜8人
プレイ適正人数:5〜8人
プレイ時間:30分程度
値段:¥2400(参考価格)
ルールの難しさ:とても簡単。ルール説明は5分程度。
持ち運び:箱はそれほど大きくない。
オススメ度:まあまあ。



<ルール>
この「ラッツィア」はギャンブラーを6ヶ所のカジノに送りこみ、お金を稼がせるゲームです。 (実際にはギャンブルはしませんが)

手番プレイヤーは、金額の書かれたマネーカードを7枚引きます。
そのうち6枚は6つのカジノにそれぞれ配り、1枚は好きなカジノに自由に配置できます。
プレイヤーの手持ちカードにはギャンブラーと悪徳警官の2種類があり、それぞれどこのカジノが担当かが決まっています。
全プレイヤーは、配置されたマネーカードを見て、カードを1枚裏にして出して一斉にオープンします。
もし同じカジノに訪れたギャンブラーが1人だけの時、カジノにあるマネーカードはすべて手に入ります。
一方、ギャンブラーのいるカジノに悪徳警官も同時に訪れた場合、手入れが入ったことになります。
ギャンブラーは全員逃げてしまい、悪徳警官がマネーカードを手にすることになります。
ただし、ギャンブラーのいないカジノに悪徳警官だけが行っても、ギャンブルが行われていないため手入れができず、何も得られません。
ギャンブラーまたは悪徳警官が2人以上集まってしまった場合は交渉が始まります。
各カードには数値が書いてあり、その大きいほうが条件を提示できます。
「私には30000ドル、キミには15000ドルでどうかね?」
などと提示するわけですが、相手はそれに対して不服を申し立てることができます。
その場合はダイスで勝負することになり、カードの数値が大きいほど勝ちやすくなっています。
勝った方はマネーカードを全て得る事になります。

ギャンブラーの訪れなかったカジノのマネーカードはそのまま残るため、次回は大きなお金の動くカジノとなります。
最終的に、マネーカードの合計金額が最も高いプレイヤーの勝利です。


<コメント>
ラベンスバーガーらしく、ルールの簡単なゲームです。日本語版が販売されているので、比較的入手しやすいでしょう。
タイトルの「ラッツィア」は「手入れだ!」という意味だそうです。
このゲームの手番は、「最も冷静なギャンブラーを自認するプレイヤー」から始めます。ドイツゲームではそういう決め方が少なくありません。
マネーカードが、カードというよりはチップとかパネルとか言った方がいいくらい分厚いのがグッドです。獲得したお金を手元に積むとうず高くなり、リッチな気分が味わえます。

当然ながら、誰もカードを置かない場所に自分だけ置くことができれば、労せずして場のお金をせしめることができます。相手がカードをどこに置くか、その読み合いのゲームになります。悪徳警官でギャンブラーを押さえ込むことができれば、非常に楽しいです。
ですが実際には、好きなカジノにカードを置けるわけではなく、置ける場所は手札次第なので、思ったほど好きな場所に置くことができません。そのため、今一つ相手がどこに置くかを読みづらくなっています。
そのせいで、あまり頭を使わなくても、運だけで勝ててしまうことがあります。そういう意味では初心者向けと言えます。

場に高額カジノが複数できあがった時がこのゲームの面白い時です。
大抵は高額カジノには大人数が勢ぞろいし、お互いに足の引っ張りあいになります。
なるべくなら高い本命カジノには強いギャンブラーを派遣したいところですが、警官が来たら無意味になってしまいます。ですから、そこはあきらめて次に高額なカジノに行こう、という思考になると、警官が行っても誰もいない、ということになったりします。
そういったところまで読んだ上で、カードをオープンすると、高額カジノに行ったのは、大したことのない平凡ギャンブラー1人だけで、苦せずして総取りできたりして・・・

この手のゲームでより盛り上がるためには、ブラフや三味線をするといいでしょう。「よし、次は○○に置こうっと」などと口走って心理戦を展開するのです。
このゲームで秀逸なルールは、親がお金を1つだけ自由に置けることです。これが自動的に三味線やブラフ等の心理戦につながります。自分が取れる自信のある場所に置いてもよし、わざと金額を分散させて幻惑させてもよし。
いずれにしても、高額カジノができやすくなり、その場所がそのラウンドの焦点となります。

交渉というアイディアも面白いのですが、カードの数値にあまり隔たりがなく、ダイスでも十分に勝てるシステムになっています。そのため、交渉ではなくダイス勝負になりがちです。もう少し交渉の意味のあるシステムにする方が面白いかと思います。例えば、カードの数値にもう少し差をつけるとか、引き分けの時にはどちらのプレイヤーも一切のマネーカードを得られなくなってしまうとか。

なお、自分と同じ思考ルーチンのプレイヤーがいると最悪です。そのプレイヤーと非常にバッティングしやすく、お互い足を引っ張り合う展開になります。

このゲームもルールが簡単で、頭を使わなくともどうにかなるゲームですので、初心者を巻き込むのにいいでしょう。




  1999/08 no-be-