何でも相談:耳鼻科の常識

    ○花粉症 ○お年寄りの難聴 ○耳鳴り

    『鼻にも扁桃腺がある』

      扁桃腺は普通口のなかにあるのを言いますが、実は鼻のつきあたり( 鼻咽腔 −びいんくう−

    とか上咽頭とかいいます)にもあり、舌の付け根にもあります。いわゆる扁桃腺は口蓋扁桃のこ

    とで、鼻にあるのを咽頭扁桃、舌にあるものは舌根扁桃といいます。

      これらの扁桃は身体に入ろうとする細菌などに対し、玄関のところをグルリと取り囲んで番犬の

    役をしているのです。そして小児期にはいろいろの病気にかかり易く、次第に免疫力がついて丈

    夫になるのは小学校6年生ころですから、扁桃もその頃までは生理的肥大といって、大人になっ

    てからよりも大きいのが普通です。従って扁桃肥大でも余り熱も出ず症状がなければ心配はあり

    ません。

      鼻の扁桃の大きくなったのはアデノイドといいますが、鼻から入った細菌などは鼻のつきあたり、

    のどちんこ(口蓋垂)の裏側の鼻咽腔に炎症を起こし易いので、扁桃がはれたという時に鼻の扁桃

    のやられることも多いのです。その場合は嚥下痛や発熱のほかに鼻閉塞(はなつまり)と頭痛も高

    度で中耳炎にもなり易いのです。鼻の扁桃は中学に入る頃には小さくなりますが、この場所(鼻咽

    腔)が炎症を起こし易いことは大人になっても変わりません。風邪の始まりにもやられますが、風邪

    が治ったようでもすっきりしない時は、鼻咽腔の炎症が完治していないことがしばしばあります。

      この場所は口蓋垂の裏側にあたりますから、口を開けても見えないところです。のどに薬をつける

    綿棒(咽頭巻棉子)に塩化亜鉛溶液(1〜2%)をつけて、綿棒の先の曲がった方を上に向けてつけ

    みると、ここに薬を塗ることができます。炎症の軽い時は、薬をつけて一分くらいしてもう一回つけて

    みると綿棒の先にすこし血がつく程度ですが、炎症のつよい時は咽頭後壁を伝ってかなり出血する

    ほどです。薬は炎症のつよいほどしみるので塗薬直後は涙が出そうなくらい苦しいこともあります。

    しかし鼻咽腔粘膜へ塩化亜鉛溶を塗布する診断と治療を兼ねた方法は大変効果的なので、耳鼻科

    では欠かせない治療法なのです。

    『鼻血の鼻のつまみ方』

      子供の鼻血はほとんど全てが指のすぐ届く鼻の入り口の内側の粘膜からの出血です。鼻血が

    出た時は鼻の先をつまめと書いた本がありますが、固い骨の部分をつまんだのでは『おまじない』

    にもなりません。鼻の下から、口の方から、鼻の軟らかい部分(鼻翼)をつまむのが正しい。3分く

    らいつまみますと、テ²シュも綿花も要らないで止血します。何度も繰り返し出血すると、決まった出

    血点(弱い血管や血管の断端)が出来て、とても出血し易くなります。子供に正しい鼻のつまみ方を

    教えてください。

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