第6回 「色の話、いろいろ」」

 皆様、明けましておめでとうございます。本年もWGPコーナーと中村をよろしくお願いします。
 さて、年明け一発目の質問は、昨年から宿題で抱えていた質問です。第2回のときにサテライトチームについて説明したのですが、それについて追加質問がありました。

Q:「サテライトチーム」とは、'97 年のザウバーや '98 のミナルディ、ティレル(BAT) と考えてもいいんでしょうか?
A:
 F1の場合、シャシーは各チームが自前で制作することが義務づけられている(そうですよね?)ので、そういう点では全部「ワークス」ということになります。が、質問の意図はそうではなくて、おそらくエンジン・コンストラクタのことを聞かれているのでしょう。じつは、私自身は最近のF1に疎いため、この3チームがどういうエンジンを積んで戦った/戦うかをよく知らないんで、限定した話はちょっとできませんが、おそらく次のような解釈になると思います。
 たとえば、無限からエンジン供給を受けているチームがA、Bの二つあるとしましょう。Aチームには無限からエンジニアが来て、エンジン周りの管理、セッティング等を担当しています。新型のパーツ等も先にテストします。一方、Bチームにはエンジンのチューニング用データは与えられ、決められた範囲内ではチューンできますが、エンジニアの派遣はされていません。パーツ供給も後回しです。こういう状態のとき、Aチームを「ワークス」、Bチームを「サテライト」と言います。(無限のエンジンを「無限製のエンジン」と呼ぶかは意見の分かれるところと思いますが・・・)。
 ですから、現在のF1ではどこのチームでもエンジン・コンストラクタからエンジニアが派遣されてるようですから、「サテライト」と言えるチームは、おそらく、無いでしょう。多分、一昔前のフォード DFR エンジンを使ったチームくらいでは?
 もし、上記のような例にザウバー、ミナルディ、BATが当たるのでしたらご容赦ください。逆に不見識な私にご説明ください (^^;

Q:「ワークスカラー」ってなんでしょう?
A:
 「ワークスカラー」とは、各メーカーが持っている、チームを示す「色」です。シーズンを通してサポートしてくれるスポンサーがいないとき、プライベーターやレースチームであれば白い車体で走って悲哀を誘うのですが、そこは会社が走らせているワークス、自社カラーに塗ってワークスイメージの宣伝とするのです。特に、日本の4メーカーにはそれぞれ独自の「色」があります(日本メーカーだけという話もありますが)。WGP界では昨今、Rothmans や LuckyStrike といったビッグスポンサーがF1に流出したこともあり、日本メーカーも最近はワークスカラーで走るシーズンを経験しています(します)。残念ながら目に触れる機会も多そうなのでので、ご説明しましょう。

・HONDA
 HONDA のワークスカラーは「赤白青」のトリコロールです。もっと前は日の丸をイメージしたと思われる「赤白」だったんですが、最近はトリコロールカラーが定着しています。HONDA は '94 シーズンにスポンサーだった Rothmans が離れ、1年間ワークスカラーで走りました。短期のスポンサーは見つかったらしいのですが「スポンサーカラー= HONDA のイメージを植え付けるには1年、2年では短い」ということで、5年の長期契約にこだわったとか。'95 からはスペインの Repsol 石油のスポンサードを受け、以来 Repsol カラーで走っています。でも、私はやっぱりRothmans カラーのほうが思い入れありますし、Rothmans といったらやっぱり HONDA でしょう。

・YAMAHA
 YAMAHA のワークスカラーは「白赤紺」です。といっても紺は控えめで、ほとんど白赤に近い感じです。YAMAHA も '97 をワークスカラーで走りました。ケニー・ロバーツの計画に長年スポンサーだった Malboro を取られたため、シーズン直前にワークスカラーに塗り直すという、ちょっとした事件がありました。これが影響したわけでもないでしょうが、昨年の YAMAHA は WGP ではさっぱりでしたね。大口スポンサーがついたという話も聞かないので、おそらく '98 もワークスカラーと思われます。Malboro さん、早く戻って来てくれませんかね。ちなみに、国内は Malboro カラーで走っています。

・SUZUKI
 SUZUKI のワークスカラーは「青白」です。最近は白地に濃淡2種類の青を使ったカラーリングになってます。SUZUKI は来年、ワークスカラーで走ることが濃厚になっています。'90 から8年間続いた LuckyStrike (BAT) のスポンサードが終わり、その後に続くスポンサーが見つかっていません。LuckyStrike 前は Pepsi がスポンサーだったのですが、このシーズンの SUZUKI はケビン・シュワンツのライディングで年間最多の7勝をあげる活躍でした(転倒多くてチャンピオンは逃しましたが)。その Pepsi のイメージが強烈で、また復活してくれないかと思っていますが・・・。

・KAWASAKI
 KAWASAKI のワークスカラーは「緑」。別名「カワサキグリーン」とも言います。おそらく一番有名なカラーでしょう。KAWASAKI は WGP には参戦していませんが、国内や海外のスーパーバイクに力を入れています。走るマシンはほとんどワークスカラーですが、意図的にこうしているようにも思えます。そのおかげか、色のイメージは一番強いでしょう。長年変わっていないのも、KAWASAKI の特徴ですね。

***WGP選手名鑑***
新春スペシャル、青木三兄弟編です。今回は私が参加している ML から、青木兄弟ファンの大田さんに特別ゲストとして彼らを紹介してもらいました。青木宣篤、拓磨、治親+親父さんの紹介まで盛り沢山。では、どうぞ

○AOKI Brothers
・日本が世界に誇る世界最速ブラザース。
・'82からポケバイに乗り始める。当時から3人兄弟、しかも3人とも速いということで、注目を集める
・'95 の日本 GP では、宣篤が 250cc クラス 2 位、拓磨がスポット参戦した 500cc クラスで 3 位、治親が 125cc クラス優勝。兄弟 3 人が別々のクラスで表彰台に立つという快挙を達成。
・'97から兄弟 3 人揃っての WGP フル参戦開始。これは「史上最も多い兄弟同時参戦」ということでギネスに申請中。
・'97 第8戦イモラで、史上初の兄弟揃って表彰台獲得(宣篤2位、拓磨3位)日本人2人が同時に500ccの表彰台に立ったのも、これが初めてのこと。
・円谷プロダクションが兄弟のパーソナルスポンサーということで、鈴鹿8耐ではウルトラマンカラーのツナギとマシンで走る。ついでに、シーズンオフにはウルトラマン・シリーズにもゲスト出演してしまう。
 現在放映中のウルトラマンダイナには1月17日(予定)に治親・拓磨が出演。
・'97 ヘルメットデザインはトロイ・リー氏が手がけた
・群馬県子持村の実家(店)には3人が獲得したトロフィー類も飾ってある。
 WGP チャンピオンの賞状が見られるのなんて、日本じゃここだけでは?

おまけ1 おそろいの小指:
 '97はハルがシーズン中に小指を怪我。拓は G P終了後の TBC ビッグロードレースで小指を怪我。のぶは12月のSUZUKIのテストで小指を怪我。年末はなぜか 3 人揃って小指に包帯を巻いていました。

おまけ2 着回し3兄弟:
 3兄弟は、3人とも体型が似てるため、ツナギ等は結構着回す。'97 の TBC ビッグロードレースでは、負傷欠場の拓磨に代わり治親がデモ走行。その際、治親が使ったつなぎもグローブも、拓磨のものでした(^^)

○青木宣篤(長男)
・'71 群馬県出身
・'82 ポケバイを始める
 '93 年 WGP GP250 参戦
 '97 年 WGP GP500 参戦 ランキング3位
・'97 シーズンの GP500 クラスを盛り上げてくれた日本人ライダーの1人。
 GP250 参戦中は2人の弟に比べて華々しい活躍はなかったが、当時からカジバのマシンでエキシビジョンレースに参戦するなど、GP500 を乗りこなす速さは持っていた。
・'97 開幕戦でいきなり3位表彰台を獲得! その後も完走したレースは全て5位以内というずば抜けた成績でルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
 '98シーズンはSUZUKIワークスからの参戦となる。
・'97は CX のF1中継でピットレポーターを努めたりもした。お兄ちゃんらしい落ち着いた話しぶりが好評だったそうな。ファンに対してもとても親切。ついでに、お料理も得意。
・ヘルメットのデザインは、「ライバルたちに食ってかかる」ピラニア

○青木拓磨(次男)
・'74 群馬県出身
・'82 年ポケバイを始める
 '94 年 全日本ロード SuperBike クラス ランキング2位
 '95、'96 年 全日本ロード SuperBike クラス ランキング1位
 '97 年 WGP GP500 参戦 ランキング5位
・全日本時代は SuperBike クラス V2。特に '96 は年間 9 勝という無敵の強さの強さ。
・普段の拓磨はとにかく明るく、よくしゃべる。イベントでマイクを向けられると、いつまでたっても止まらない...。
・愛車は、フェラーリ。黄色のオープンカーに彼女(今は奥さん)を乗せて都内を走るところは「スカした」兄ちゃんに見えないこともない。
・レースに関しては本当に一生懸命。タイトルを取れなかった '94 はピットで泣いていた姿も目撃されてるそうな。
・意外に執念深いのか、いまだに'96の8耐で転倒したペアライダーのことをぶちぶち言ったりもしている。
・ヘルメットのデザインは、「勝利のシンボル」ペガサス。

○青木治親(三男)
・'76 群馬県生まれ
・'82 ポケバイを始める
 '92 藤原克昭(現 SUZUKI GP500 ワークスライダー)とペアを組み、鈴鹿4耐優勝。
 '93 WGP GP125 参戦 ランキング14位。
 '95,'96 WGP GP125 チャンピオン(V2)
 '97 WGP GP250 参戦 ランキング8位。
・地方選手権からいきなり WGP へステップアップ。当時、日本人初の「現役高校生GPライダー」となった(後に高校中退)。
・'96 は徳留と熾烈なチャンピオン争いの末のタイトル奪取。シーズン中、何度か「(徳留の)マシンが速いから...」といった発言をし、徳留の機嫌を損ねた。
・若いわりには、後ろでじっと待って最後に勝負を仕掛けるといった戦術に長けている。
・'97 シーズン、怪我で出走をキャンセルしようとしたが、兄・宣篤から叱咤激励を受けて出走し、ポイント獲得。このあたりは末っ子らしい?
・ヘルメットのデザインは、「ずるがしこい」キツネ。

○青木國衛(父)
・青木三兄弟の”とうちゃん”。いわばロードレース界の星一徹。でもライバルを擁して三人の前に立ちはだかったりはしない(笑)。
・子供の頃は兄弟をサーキットまで送り迎えをし、全日本時代も応援に駆けつけた。そして、世界に行ってもやっぱり応援に駆けつける。「WGP 観戦・青木兄弟応援ツアー」なるものがあり、とうちゃんはその引率役などもしたりする。
・今は息子達が走っていないのに、全日本のレースにも現れる。息子達の友達を見に行くらしい。
・4輪のN1なども観に行く。息子達の先輩・辻本選手などを見に行くらしい。
・夢は三兄弟でのボルドール24時間耐久参戦とか。'98 は実現するといいですね。


当コーナーで取り上げてほしいテーマなど、ご要望は下記までメールにてお寄せください。
e-mail : nakamu@qb3.so-net.or.jp


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