ヘッケルフォン奏者

 ヘッケルフォンとは、作曲家リヒャルト・シュトラウスがヘッケル社に依頼し制作させたバリトンオーボエのことで、彼の作品の中では、「サロメ」「エレクトラ」「祝典前奏曲」「アルプス交響曲」で使われています。私はこの楽器をこれまでに数回演奏していて、得意にしています。外見はファゴットのような色で、リードはファゴットのものを少しアレンジして使っています。ベルはふくらみを持ち、3方に穴が空いていて底にはエンドピンのようなものがついていて、床に置いて演奏します。音色はファゴットとテナーサックスを合わせたような感じです。よくバス・オーボエと間違えられるのですが、このふたつは外見も音色もまるで違います。イングリッシュホルンをそのまま大きくしたバス・オーボエに対して、ヘッケルフォンはどちらかというとファゴット的な発想でできているので、(と私は感じています)運指は同じで音域もほぼ同じですがまるで違う音がします。リヒャルト・シュトラウスの作品以外では、ヒンデミットがヘッケルフォン、ヴィオラ、ピアノの為のトリオを書いています。ヘンツェの交響曲第9番にもソロがあります。私はその日本初演を吹きました。(大野和士 指揮 東京フィル)ちなみにバス・オーボエはホルストの「惑星」で使われています。


     

 初体験は1996年、日本フィル定期公演。曲目は「サロメ」の演奏会形式。指揮はワレリー・ゲルギエフ。左はケースに収まっているときのヘッケルフォン、右は日本フィルのオーボエセクションの皆さんと。左から松岡氏、広田氏、中川氏、そして私。サントリーホールのバックステージにて。


           

 それからというもの、東フィル、N響で「サロメ」「アルプス交響曲」「エレクトラ」を吹いてきました。そして今年2000年7月、「展覧会の絵」のダブルリードアレンジ版の演奏会をやりました。右の写真はその練習を自宅でしているときのもの。


   

ヘッケルフォンのリードです。私の場合ファゴットのリードをもとに、サイドをまっすぐにしてオーボエ風にしています。


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