公益通報者保護法案の付帯決議(衆議院)

公益通報者保護法案が5月25日、衆議院本会議で与党の賛成により可決され、参議院に送られました。同法案を審議した衆議院内閣委員会の段階で民主党と共産党から別個に提出された修正案はそれぞれ否決されました。ただし、従前よりも保護の範囲が狭まるという懸念を考慮して、以下の9項目の付帯決議が全会一致で盛り込まれました。
(2004年6月3日掲載)


公益通報者保護法案に対する付帯決議

 政府は、本法施行に当たっては、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

1 本法の立法趣旨や各条項の解釈等について、労働者、事業者、地方公共団体等に十分周知徹底すること。
 特に本法の保護の対象とならない通報については、従来どおり一般法理が適用されるものであって、いやしくも本法の制定により反対解釈がなされてなならないとの趣旨および本法によって通報者の保護が拡充・強化されるものであるとの趣旨を周知徹底すること。

2 公益通報を受けた事業者および行政機関は、公益通報者の個人情報を漏らすことがあってはならないこと。

3 公益通報を受けた行政機関がとるべき対応について、ガイドラインの作成等により、公益通報者に対する調査結果の通知等適切な対応を確保すること。

4 他人の正当な利益等の尊重の規定が公益通報をする労働者を萎縮させることのないよう、十分留意すること。

5 公益通報をされた事業者の是正措置等の通知が公益通報者に確実になされるよう、事業者に対する指導等を行うこと。

6 いわゆるコンプライアンス経営についての事業者の取り組みを積極的に促進すること。

7 対象法律を定める政令の制定に際しては、本委員会での審議を踏まえ、国民の生命、身体、財産等に及ぼす被害の大きさ等を精査の上、パブリックコメントにより国民の意見を聴き、対象法律を適切に定めること。

8 本法の運用に当たっては、通報をしようとする者が事前に相談できる場が必要であることから、国、地方を通じて行政機関における通報・相談の受付窓口の整備・充実に努めること。また、民間における相談窓口の充実に関し、日本弁護士連合会等に協力を要請すること。

9 付則第2条の規定に基づく本法の見直しは通報対象事実の範囲、外部通報の要件および外部通報先の範囲の再検討を含めて行うこと。



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