週刊新潮の悪意ある報道に抗議します


2003年5月19日

大阪市北区西天満4−6−3
第5大阪弁護士ビル3階
公益通報支援センター



 週刊新潮社は、平成15年5月22日号で、ある「銀行告発者」の当センターへの「通報文書」なるものが外部に漏れてしまったと一方的に断定し、あたかも「当センターの内部にパイプを持っている者がこっそりその通報内容を漏らした」かのごとく、金融庁の関係者の「解説」なるものまで載せて報道しています。

 週刊新潮が入手したというこの「通報文書」なるものについて、取材記者は、「当支援センターの書式を利用して書かれたもので、『○○銀行○○部』がFAX発信元として印字されているので『○○銀行○○部』から当支援センター宛てFAXで送信されたものと思われる」と説明していました。

 以下、この記者が説明した「週刊新潮が入手したという文書」を前提にして反論します。


2 週刊新潮の記事は、前提となる事実(「○○銀行○○部」からFAX送信されている事実)を意図的に隠しています。

  彼等が入手したという本件「通報文書」なるものには、「○○銀行○○部」というFAX発信元が印字されていると記者は説明していました。しかし今回の記事ではこの事実が一切触れられていません。

 記者の話を前提にすれば、本件「通報文書」なるものは「○○銀行○○部」から第三者にFAXされたものと推定されます。もし「○○銀行○○部」から第三者に送信したFAX内容であれば当該銀行のファックス機(又はそのデーターを保存するソフト)にその「通報文書」なるものは保存されています。当該銀行はその送信内容等の復元を容易に行なえるはずです。

 記事では「必死の思いで寄せられた情報が、当の告発されるべき企業にそのまま漏洩されてしまったことになる。情報管理がいいかげんで大問題ですよ」と述べられていますが、「○○銀行○○部」から第三者にFAXすれば、当該企業が誰より先に入手することができるのは当然のことです。

 週刊新潮は自ら入手した「通報文書」なるものに「○○銀行○○部」の発信元が印字されていた事実を意図的に隠蔽しています。もしこの事実を記載すると、「当センターの内部にパイプを持っている銀行関係者がこっそり裏からその通報内容を入手した」という金融監督庁の関係者の勿体をつけた解説なるものが初めから虚偽であることが読者に容易に判明するからです。

 この記事が当支援センターに対して悪意をもって意図的に書かれたものであることは、上記のような重要な事実をあえて隠蔽して記事にしていることからも明らかです。


3 支援センターの通報書式は、HPから誰でもコピーでき、誰でもその書式を利用して何処へでもFAXできます。

 週刊新潮が入手した「通報文書」なるものについて、週刊新潮は、「これが内部告発支援センターが当該銀行の行員から受け付けたマル秘のはずの告発情報だ」「何故こういう文書が外部に漏れてしまっているのか」として、週刊新潮が入手した文書は当センターが受理した文書であることを当然の前提にしています。当センターの通報書式を利用しているからだと言うのです。

 しかし、当センターの通報書式当センターのHPに掲載しており、誰でもコピーして必要な通報事実をあれこれ記載することが出来ます。その通報者が当センターの通報書式を使用して金融監督庁や警察やまたは週刊新潮社等の雑誌社へもFAXすれば、あたかも当センターへ通報した文書であるかのごとき外形を作り出すことができます。

 週刊新潮の事前の取材に対し、当支援センターでは、「何処から、どのような内容の通報があったかについてのコメントは差し控えるが、週刊新潮の入手した「通報文書」なるものは当支援センターの書式になっているというだけのことであって、それだけで当支援センターへ送信された文書ということにはならない」旨を、口頭で縷々説明しました。しかし取材記者は、当センターへの通報文書だという前提で、最初から予断と偏見を持って取材していました。


4 会社のFAXを利用した通報は本当の公益通報でしょうか?
 公益通報者保護の制度がない現在、たとえ公益目的であっても、外部に通報したことが会社に判明すれば、解雇その他の不利益を受けるおそれがあることは誰でも知っています。会社のファックスを利用して、「○○銀行○○部」と発信元が記載されて送られてくるような通報は、通常はありえません。本当の通報者は、会社のFAXを利用して通報するというばかげた行為をしないからです。そんな「ミス」を銀行の関係者がするはずもありません。週刊新潮が入手した「通報文書」なるものは、それ自体、何かそこに、本来の公益のための通報ではなく、別の目的をもって当支援センターの通報書式を利用し「○○銀行○○部」からどこかへFAX送信されたものではないかと思われました。

 当支援センターでは、こうした考えも取材記者に何度も説明しました。

 にもかかわらず、週刊新潮は、「○○銀行○○部」からFAXで発信された文書であるという事実をあえて隠して記事にしたのです。


5 週刊新潮の入手した本件「通報文書」なるものは当支援センターとは一切関係がありません。

 以上のとおり、当センターでは、記者の取材に対して、口頭で、週刊新潮が入手したという本件「通報文書」なるものは当センターと何の関係もない文書であると丁寧に説明しました。同時に5月13日、文書でも正式にコメントしました。しかし、取材記者の態度は全く変わらず、本件記事になった次第です。この記事には当支援センターに対する悪意すら感じます。

 当センターとしては、週刊新潮に対し、本件記事について誤りである旨の訂正を申入れ、且つ、当センターに対し謝罪するよう、後日正式手続をとるつもりです。



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