EF62は信越本線の旅客、貨物牽引用に開発された信越本線専用電気機関車で、
54両が製造されました。
本線区間の列車牽引はEF62が担当し、碓氷峠の下り(登り方向)では
列車の最後尾にEF63を2両増結し、互いの運転士は無線連絡により
ノッチを合わせることで峠越えを実現しておりました。
特徴は以下の通り。

・直流1500V方式
・EF63の重量負担を軽減する目的から独特のC−C配軸を採用しております。
・EF63と同調させる目的からノッチが多段化しております。
 (起動6段+S11段+SP7段+P6段+弱め界磁4段)
・EF63と連絡する手段として無線設備を備えております。

EF63と共に碓氷峠を通過する唯一の形式でありましたが
昭和59年の信越線貨物廃止により相次いで廃車となりました。
余剰の一部は東海道線、山陽線等へ転出しましたが
多段化されたノッチ操作の煩わしさとC−C配軸の振動により
次第に他の形式へ置き換えられ
結局は碓氷峠通過用に3両を残すのみとなっておりました。
9月30日の碓氷線廃止をもって全数が車籍抹消となりました。



雨の中を疾走するEF62機関車(西松井田にて)




EF63は信越本線横川−軽井沢間の66.7パーミル勾配区間を
粘着運転方式で通過する為に開発された碓氷峠専用電気機関車で、
25両が製造され全て横川機関区に配属されておりました。
機関車2両を1ユニットとし、碓氷峠を通過する全ての列車において
本ユニットを補助機関車として横川方に増結し、
下り(登り方向)では列車を押し上げ、上り(下り方向)では
ブレーキの役目を果たしておりました。
特徴は以下の通り。

・直流1500V方式
・勾配区間を登坂する目的からノッチが多段化しております。
 (起動6段+S11段+SP7段+P6段)
・粘着力を高める目的から自重がたいへん重く、軸重も横川方へ
 順に重くすることで勾配区間のバランスをとっております。
 (自重108t、軸重は軽井沢方より17t、18t、19tに設定)
・降坂時の逆起電力をブレーキに代える発電ブレーキを備えております。
・客車、貨車のみならず電車とも連結する目的から、並連/密連双方に対応する
 双頭連結器を軽井沢方に備えております。
・電車との協調運転方式を実現する目的から協調運転回路を備えております。
・様々な列車連結運転に対応する複数の結線ジャンパを軽井沢方に備えております。
・EF62と連絡する手段として無線設備を備えております。
・勾配での緊急停止維持に備え電磁吸着ブレーキを有しております。
・勾配での停電対応の目的から予備蓄電池を備えております。

「峠のシェルパ」として30余年にわたり碓氷峠の補助機関車として
活躍しましたが、9月30日の碓氷線廃止をもってEF63はその役目を終え
全数が廃車/車籍抹消となりました。



軽井沢に留置保管されるEF63 2号機




104号室に戻る