STANDARDS on the sofa 〜土岐麻子ジャズを歌う〜
土岐麻子
〈父娘共演ジャズアルバム〉
04.12.29
★★★★★

 シンバルズ、衝撃の解散劇は今年の1月のことで、以来ボーカル担ってた土岐麻子のソロプロジェクトも早っ!2ndアルバムを出すに至ってる。1st「"STANDARDS"〜土岐麻子ジャズを歌う〜」同様、実父jazz sax奏者土岐英史が演奏とプロデュースで参加した父娘共演が興深し。全曲カバーで"STANDARDS"と銘打たれながらもジャズに限らずローリングストーンズ、スティービーワンダー、マイケルジャクソンなんかもジャズアレンジで挑んでる。
 超絶技巧でいながらその実パンクな曲調のシンバルズではその繊細な声から楽曲との妙なミスマッチ感でいい意味浮き出てたが、ソロでカバーアルバムってことで本来の透明感にさらに強さが兼ね備わったかのよう。テイストはラウンジ・カフェBGMな訳だけどキュウートなウタゴエにやられる。


 



竜舌蘭
GO!GO!7188
〈自然に入れるGO!GO! 4th〉
04.12.07
★★★★★

 和風色濃い女子ボーカル3ピースパンクロック"GO!GO!7188"の1年8か月ぶり4th Album。3rdからこれの間、フロントのゆう、浜田亜紀子それぞれのばら売りソロアルバムが出てたりして、2枚とも最高の上がりだっただけにバンド名義の新作アルバムは待望感最高潮。
 以外とこれまで変わらん路線でまずは自然に入れる。寂しさと激しさがうねりながらも、どこか温かく、つけ入るスキがあるのがこのバンドのノリな訳で、そこそこ売れ続けてる自信とキャリア積んだ安定感が音楽的にもこなれて安心感も備わったよう。
 高校時代に戻れたら、きっとコピーしてただろうと聞けば聞くほど歯がゆさたまるバンド。


 



教育
東京事変
〈増歪な音にしびれフグ〉
04.11.27
★★★★

 サブカルチックでいながら、その実とってもコマーシャリズムな存在になっちゃってる椎名林檎。バンド活動"東京事変"発進後、初のフルアルバムはまったくロックな音になってて、全くスキなし、お買い上げ全く問題なしの超力作。といってもタワレコカード満了で交換(80円分の余り)。
 ソロ時後期の煮詰まりぎみ音作りから一転、バンド名義での活動ではより増歪(ディストーション)系ギター駆使したロックな展開。そんな期待通りのアルバム作ってくれちゃう東芝‥、もとい、椎名林檎に今宵もどっぷりしびれフグ。


 



ソルファ
アジアンカンフージェネレーション
〈バカ売れアジカン2nd〉
04.11.20
★★★★

 アジカンのメジャー第2弾フルアルバム。もはや本流、J-ROCKの超定盤(!)。ついでにメガネもJ-ROCKの象徴に祭り上げたか。圧倒的なドライブ感に乗り爆発寸前一歩手前で引いたエモーショナルなボーカル、希望の光燦然と差し込むかの鮮烈な歌詞が聞きとりやすく耳に響いてくる至福の瞬間。それでも以外とコンサバ、正直まっとうライン。当世こんなのが売れてしまうんだろう。「いいものはいい」訳でバカ売れの勢いも正常な気配。

 



EADRUM/HOUSE OF SUN
BOREDOMS
〈"聞ける"ボアダムス〉
04.11.13
★★★★★

 20分に及ぶ長編が2発インクルーズのボアダムス(名義での)5年ぶりのアルバム。即興変態混沌のJロックの総本山ボアダムス。80年代パンク引きずる意味で自分の中では貴重な存在化してるわけだけど、CD買って一度しか聞かなかった事もあったりで(単につまらなかった=[スーパールーツ2])、妙な拒絶も先入観として働いてしまう。それでも今回はかなり"聞ける"。
 1発目「SEADRUM」は3ドラムのど迫力リズムにVoヨシミのヴォイス&ピアノが浮遊。展開も有る意味起承転結感じて曲として完結さえしてるよう。
2発目「HOUSE OF SUN 」はシタールによるアンビエント風即興ナンバー。このアナクロ感が既視感充満で昇天。
 この"成り立ってる"感じがボアダムスヒストリーにエポック残すか

 



パブロの恋人
小島麻由美
〈小島の直球。"狙い"がくせに〉
04.11.06
★★★★★

 気色悪さが内耳三半規管にこびりついてはなれない。この"狙った"感じがくせになる小島麻由美の6thフルアルバム。日本語基調でテイストはジャズ&ブルース、んでガーリィレトロポップス。そんな小島の直球投げ込み。受けとめきれるかは人それぞれだったりして。文化系・美大色強く、ついでにオタクな匂いもなきにしもあらず。オーラスM10『マリアのカラス』の不思議さがたまらん。

 



ピアノ
原田郁子
〈原田郁子初ソロ素朴に息づく〉
04.11.03
★★★★★

 クラムボン原田郁子の初ソロフルアルバム。自身4歳からの相棒・ピアノとたわむれのナンバー10品はどれも優しさの光り注がれた至極の名曲。アコースティックでフォーキッシュ、つぶやくような鼻歌のような歌声が、共同プロデュースで参加のオオヤユウスケ(ポラリス)や、作曲&ギター参加の永積タカシ(ハナレグミ)らの低体温・心にしみ入る系サウンズの息吹を浴びて、生き生き息づいてる。
素朴でシンプル、オーガニック。

 


【ON AIR】
遭難
東京事変
〈林檎のMステ出演〉
04.10.29
★★★★




 アングラメジャー化の仮装確信首謀犯、椎名林檎の地上波歌バン・Mステ(ミュージックステーション)出演。自身4年ぶりのMステ出演はバンド"東京事変"引きつれてのクイーンぶり。同じくゲストのあやや、モー娘。らと並列でいっぱし芸能人ぶりがなんとも奇妙な図柄。タモリとのトークではソロ時代のジレンマを割としみじみ地味目トークで切り抜け、近作『遭難』披露。
 『遭難』は"東京事変"デビューの『群青日和』からはMテンポなボーカル曲で、和漢混淆林檎リリック炸裂のソロ時代では割とまっとう本流ライン。バンド名義ながらその実やってることはソロ当時となんら変わりない。何につけロックなところがいいわけでありまして‥。アルバム『教育』が11/25日発売。

 この日のMステ、リップスライム+ハルカリの師弟競演もひそかに豪華。

 



cosmos
ポラリス
〈優しい貴重な浮遊感〉
04.10.28
★★★★★

 軽快なブラジリアンムードポップ筆頭にしたミニアルバム。元フィッシュマンズ・柏原譲と元LabLife(よく知らない)・オオヤユウスケに、坂田明の息子・坂田学の3人でポラリス。何かとジョイントしてるらしいクラムボンがらみで聞き始め。
 元フィッシュマンズってだけで、先入観こってりになっちゃうけど、まんまその浮遊感受け継いでて最高にまったりムード。あるいはそれを飛び越え「たるい」域にも行っちゃってる。一昔前にあったよな、いわゆるカフェーな音やね。まあそれはそれで貴重だし、テクは確か。優しくなれる音像。

 



World Scratch
東京エスムジカ
〈澄んだ歌声、無国籍感〉
04.10.27
★★★★★

 女子ツインボーカルなジャケットからツタヤレンタル。日中韓英カ国語駆使する在日コリアンヴォーカル瑛愛(ヨンエ)と石垣島出身、島歌ヴォーカル平得美帆、プラス楽曲担当男の計3人からなる東京エスムジカのメジャー1st。企画色たっぷりで全くロックじゃないところでいきなりくじける音像ながら、澄んだ歌声、無国籍感あふれるアレンジに多少は聞き入るスキも残される。

 



1998-2004
ゆらゆら帝国
〈ゆら帝国のバイオグラフィ〉
04.10.25
★★★★

 ある意味とっても純粋なロックなバンドであるはずの(?)、ゆらゆら帝国のバイオグラフィ=ベスト盤。いかがわしさと危険な香りにはまらざるを得ない奇特な音源羅列で昇天寸前。サイケでそこはかとないエロさも最高。お得な一枚。正確にいうと2枚組で、disc2はデモテープやらのレアトラック集。「イエスタデイ・ワンス・モア」日本語カバーはギリギリ感に心酔できる、か。

 



merry merry
EGO-WRAPPIN
〈岐路に立つエゴラッピン4th〉
04.10.20
★★★★★

 エゴラッピン、2年ぶりの4thフルアルバムは、ナイトクラブでキャバレーな歌謡ムードのベースはそのままに、中納良恵のボーカルスタイルの広がりをアピールしようかの勢いの多彩なアレンジバリーション。さらに楽曲おとなしめにして、ボーカル聞かせます!みたいな。その分彼らの真骨頂お祭りムードなダンスナンバーが中盤に少々残されている形。バンドとして岐路にさまよい込んでしばしたたずむ的色合い濃い。それにしてもその中盤、M5から7にかけては渾身の出来ではないかいな。

 



君の街まで、リライト
アジアンカンフージェネレーション
〈2nd『ソルファ』リリース控えEP連続弾〉
04.10.09
★★★★★

 圧倒的ドライブ感で早くもメインストリームに君臨、存在が伝説化の勢いにあるJAPエモ系ニューカマー、アジカン(アジアンカンフージェネレーション)がここんとこ立て続けに出しまくりのEP。
 今月20日、2nd album『ソルファ』投下を控え怒濤のリリースラッシュなんだけど、歌詞とか声の"和"感覚が確実に新境地ひらいてる訳で、ジャケのイラスト(画=中村佑介氏)もいい感じ"和"テイストのスパイスになってダブルスタンダード。

 



Do The B-side
Do As Infinity
〈DoAs裏グラフィティ、Vo伴都美の変遷たどる〉
04.10.06
★★★★★

 99年デビュー、DoAsのこれまで出したEPのB(カップリング)曲をデビュー作から順に律義に並べたBEST版。シングルまでチェックしてるものにとっては"全曲リマスタリング"とはいえ、全く新曲が入ってない(別版で新曲入りのものもあり)わけで購入にも気合いが入る。ただこうしてデビューからの流れを聞けるのは貴重。Vo伴都美子のスゥイートなデビュー当時の歌声が徐々にヌケてくる感じがいい。それとエイベックスのCCCDの弾力運用化で、これもエイベックスながらCCCDになってないのがちょっとうれしい傾向。

 



Togawa Fiction
戸川純バンド
〈元祖エキセントリック歌謡〉
04.09.30
★★★★★

 元祖モンド・変体系女子ボーカル戸川純がバンド名義でミニアルバムをリリース。椎名林檎がバンド『東京事変』で始動と時期かぶったのがある種の宿命感じてやまない今日この頃。曲は往年のと変わりないんだけど何しろ現役で同じことしてんのが元ファンとしてはうれしい傾向。より枯れた戸川純なりのボーカルが、自由でぜいたくエキセントリック歌謡の世界を羽ばたくだいご味。
 "トリコミ"とかいうバンドへの参加や、元々あった戸川純のバンド、ヤプーズも断続活動中という事で、アングラながらも何やらきな臭い戸川純まわりに暫時注目か。

 



たのしそうかなしそう
原田郁子
〈原田郁子ソロ始動!〉
04.09.28
★★★★★

 クラムボンのボーカル原田郁子のソロ、満を持して始動。これは先行マキシで、アルバムは既に(9/15「ピアノ」)出てるらしひ。
 お約束ジャズピアノ弾き語り、上質ポップサウンドに乗るふわふわとした天使の歌声が乗るのはクラムボンと同じ流れなんだけど、プロデュースにポラリスのオオヤユウスケ(あんまし知らない)参加でポップさに磨きがかかった。かというとそうでもない。ポップはポップでも原田郁子オリジナルポップラインにあまり変わりばえはない訳で、それがいい訳、遊ぶピアノ心。

 



そら
タテタカコ
〈出るべくして出たのかどうか〉
04.09.25
★★★★★

 映画『誰も知らない』を見て、その名前と声に聞き覚えがあったらので調べてみたらやっぱり、井の頭(公園)のエレピで弾き語リストやってた「あの」"たてたかこ"だとは。
 知り合いが懇意にしてた関係から、彼女が在学時(国立音大)から歌声はよく聞いていて、それでもか細く直線過ぎで音大生の声楽っぽい声質からあんまり入り込める声ではなくて、そんな声は今でもああまり変わらないのだけれど、確かにあの映画のさびで使われてたメロディはなにか悲しくて強い芯を感じて、響いてきた。映画の監督、是枝に拾われたんだか、どういう経過で主題歌と映画の出演までも、となったかは知らないけど、いきなりの脚光の浴び方で、ちとびっくりしてる。
 日常のささいな出来ごとだったり感情の揺れみたいな、身近な主題が詞となってピアノで弾き語りされてく繊細な世界観はますます芯が強くなって、オリジナリティの荒野に羽ばたいていったかのよう。出るべくして、世に出てきたということかな。

 



群青日和
東京事変
〈林檎節新展開〉
04.09.21
★★★★

 『東京○○(なんたら)』なんていうのが、一つの定型なんだけど、形(カタチ)になるっていうか、格好が付くんだな。「東京物語」から始まって、「東京・銀座・資生堂」しかり、「東京日和(荒木経惟)」しかり、「東京夜曲(市川準)」しかり。
 当のこの駄サイトも「東京刹那」を抱えてる訳で、自分的にも「ツボ」な訳で、そこに来て「東京事変」とくりゃ琴線に触れる訳で、ただ林檎がやってしまうとベタな訳で‥。それでも存在自体がかなりベタなんでそれはそれで自然。

 とりあえず椎名林檎、活動停止宣言から時を経ずしてバンドで再開。それも全く思いつきとしか思えないフジロック参加と「自由」な動き。
 それでもこんなロックな音(おと)展開は全くもって歓迎なわけで、アルバムリリースが待ち遠しくもある今日この頃。

 



青い亀裂
GO!GO!7188
〈まっとうGO!GO!ライン〉
04.09.16
★★★★★

 歌謡パンクすGO!GO!7188、1年振りNEW SINGLE。フロントメンバー、ゆう、浜田亜希子ともここんとこソロCDやらで別売りしてたもんで、芸風変わったかとも思いきや。まったくGO!GO!なりのパンク路線変わらず。ストーレートでちょっとマイナー調、激しさを内に秘めた感情を、昭和の香りただようアナクロ名ロックが彩る、アタリの雰囲気は全く問題なしのワンパターン。
10/27、Album「竜舌蘭(りゅうぜつらん)」待望のリリース也。

 



ブルーメロディ
小島麻由美
〈染み入る切なさ〉
04.09.11
★★★★★

 アルバム『パブロの恋人 』15日リリース を控えた先行MAXI、およそ半年ぶりリリース。
 最近では椎名林檎自分内2大プチモンド・ツボ系ソロ女声ボーカルを競う小島麻由美なんだけど、お得意レトロ調スイングポップス一直線でファンとしては大満足の出来。心のすき間に染み入る不安定なビブラートが切なく迫ってはなれない。こうなると新譜が楽しみなってくる訳で、いい意味この気色悪さ炸裂を期待しきり。
カップリング「ちどり足」アダルトでアンニュイ。「アオイメヲシタ」は言葉遊びささやき系でこれもキュウート。

 



夏雲ノイズ
スキマスイッチ
〈まっとう良質ポップス〉
04.09.07
★★★★★

 バンド名からして気になってしょうがない「スキマスイッチ」のデビューCDを聞く。バンド名やメンバー常田のアフロヘアの意外性からは肩すかしを食らう、まっとうラインのポップス。日本語の歌詞を大事にした聞きやすく優しいメロディに、通で(アフロで)ソウルフルなアレンジはとても新人の域じゃないし、緩急取り混ぜた楽曲構成も秀逸。ドラマなんかTVで番組主題歌にするんだったら、それこそ全曲候補になってもいい位もれなく印象的だし、しみる。そしてどこか懐かしい。
 このところ元気いい名古屋からのエポックサウンドメイカー出現でまたも台風の目となるか。

 



Ocean Line
BEGIN
〈ビギンの脱力オリジナル〉
04.08.26
★★★★★

 夏をイメージするバンドとしてはその勢いたるやサザンの域に達しているかのビギン。2年ぶりのオリジナルアルバムは沖縄、浦添の倉庫を即席スタジオにした沖縄の空気パッケージングのリゾート系脱力ナンバー列挙。ジャケットはいさぎよく"海"オンリーなんだけど、この曇り加減がさらにいさぎよくリアル沖縄になってるようで微笑ましや。意外と曇りがちなイメージが沖縄にはあるし。このリアルな曇りさ加減がビギンの現実的で身近で決して強くなく優しい、みたいなのの"度合い"なんだろね。

 



variandante
HUSKINGBEE
〈リフとメロ良し聞きやすしロッケンロー〉
04.07.06
★★★★★

 伝説のオルタナバンド、ハスカードゥー(HUSKER DU)と間違えてツタヤレンタルしたのが聞き始め。ほんの誤解のつもりだったのが、以外といいんで最近よく聞くハスキンビー、って「ハス」しかあってないやん(笑)。
メロディアスロッケンローでパンク色も少々、94年結成、Hi-standardが主催するレーベルで1stアルバムリリースだから結構キャリアあり。決してロックっぽくはないボーカルなんだけど、ギターのリフなんかが以外と効いてるし、なんといってもメロがいいし聞きやすい。拾いものでござんす。

 



Montage
Kahimi Karie
〈幻想と実験の進捗〉
04.06.27
★★★★★

 ツボに入りそうで入らない、ぎりぎりかすってるようなはがゆさ。聞いてて一瞬、ブリジット・フォンテーヌ『Comme A La Radio』の完成度を予感させた。惜しい線行ってるのか迷走なのか。
JAPフレンチウイスパー、カヒミ・カリィの新作は前作”Trapeziste”の幻想+実験ラインがさらに進んで、意図が分かりやすくある意味シンプルで聞きやすくなった。現実から離れ「自分のなかで作り上げた空想世界」を描いた合成画(Montage)は、抽象画というより挑戦と試みに満ちた印象派の味わい。

 



EVEN SO
ボニーピンク
〈アダルトハイクオリティなBP新作〉
04.06.20
★★★★★

 年1ペースでコンスタントにアルバム発表と順風満帆なボニーピンク。今年の新作、7thアルバムはスウェーディッシュポップソングプロデューサー、トーレ・ヨハンソンとフルアルバムとしては久々に組んだ意欲作。伸びあって艶やかなウタゴエもさらにパワーアップなんだけど、今回は得にハイクオリティで凝った造りが特徴か。スタジオワークさえて、新境地みせてます。

 



COVER GIRL
つじあやの
〈ウクレレで幸せカバーアルバム〉
04.06.16
★★★★★

 最近ラジオかなんかで良く流れてるのか、ちまたでよく聞くウタゴエはこれ、メガネネエさん・つじあやののカバーアルバムからの曲。自分の音楽ルーツをたどるなんともぜいたく選曲で"tokyo side"と"kyoto side"2枚組。"tokyo side"はスタジオ豪華レコーディング集、"kyoto side"は自身が育った京都の各所でのウクレレナマ録集。ナマ録は鴨川土手だったり、実家だったり、ライブでのものだったりで多彩。鴨川でのものは街の雑踏音インクルーズの臨場感でせまる。
サザンの名曲「シャ・ラ・ラ」をここで出すとはそうとう通だし、サザンならやっぱり原由子になっちゃうわけで桑田にはなんと奥田民生だったりするのも豪華。心温まる幸せカバー満載で癒されること間違いなし。

 



アンテナ
くるり
〈アナクロロックで独特ドライブ〉
04.05.23
★★★★★

 外人ドラマー、クリストファー・マグワイアが正式メンバーに加わり、彼の絶叫込みの肉感的なリズム隊強化で放つ"くるり"5thフルアルバム。ノイズギターに妙にクリアーな岸田繁のボーカルが融合分解して独自のロック音像繰り広げる"くるり"なんだけど、新盤ではスタジオ1発録り的生バンドの空気感を真空パックしたかの、より素朴で暖かみがあり、いい意味アナクロ。それでもスピリッツびしびし伝わるJ-ROCK。
 



ANSWER
SUPERCAR
〈サイケで生バンドの味わい〉
04.05.16
★★★★★

 JAPロックエレクトロニカの旗手、スーパーカーのオリジナル5thアルバム。先行シングル「RECREATION」「BGM」「LAST SCENE」インクルーズで、ここんところテクノ路線からややロック方向、歌もの指向に寄せより素朴で生バンドの味わいに仕上がってる。いい意味で常に聞く者を裏切ってく彼らの彷徨。分かりやすさで過去最高の出来か。それでも根っこはレトロモダン希求の音像。ジャケはサイケデリックアートの匠、田名網敬一によるもの。やっぱりサイケなスーパーカー。この上なき新鮮さ。
 



百々
モンゴル800
〈永遠の音楽のカタチ〉
04.05.01
★★★★★

 何でこんな売れてんだか分かんないけど、聞けば聞いたで普通に感動してしまう「モンパチ」の、3rd"百々(もも)"。百々は「永遠」の意。
前作でインディーズながらダブルミリオン超えのモンスターアルバム"Messsage"から2年半。やっぱりインディーズのままのリリースなわけで、レンタルはされないんで買うしかない。そんでも全く買っても損じゃない、価値大ありの名曲ぞろい。「優しさ」のテーマの元、沖縄というか彼らの日常に根差した詞作をソフトパンクというか青春ロックに乗せてつづられてく。前作と色は変わってないけど、変わってないのがいいし、変わって欲しくない。これこそ音楽のカタチ。それって彼ら以外の意図、思惑のないアルバム作りから来るのだろう。「あるがまま」パワーのなせる技。
アルバムのラストには無音数秒後にこてっり島唄のタイトルナンバー「百々」が初代"ネーネーズ"の古謝美佐子との共演でシークレットトラック化されてる。これはそうとうおしゃれでしょう。
 



てんのちかく
ゆう
〈不思議パワーを炸裂〉
04.04.23
★★★★

 独特なレトロチック日本語パンク聞かせてくれる"GO! GO! 7188"のヴォーカルでメロディーメイカー、ゆう(中島優美)のセルフプロデュースによる初ソロ。GO! GO! のテイストからasian、jazz、electricと広がる音像は適温温泉につかる風情の脳内快感にいざなう。この感覚はなんだ。林檎の「無罪モラトリアム」だ。いやちがう、そんな「直(ちょく)」ぢゃない。もっとこうsweetなんだな「てんのちかく」は。
多分本人そうなんだろう不思議ちゃんパワーをフルパワーで炸裂してる。
昇天の荒野で味わう蜜の味とは?
 



LOVE PSYCHEDELICO 3
LOVE PSYCHEDELICO
〈オンガクのカタチ〉
04.04.09
★★★★

 2年2ヵ月ぶりとなるデリコの3rdアルバム。テーマ無しで挑んだ"free world"な13曲は変わらない音楽のフロンティアーぶりを発揮で、粒揃い。
『LADY MADONNA〜憂鬱なスパイダ−〜』『Your Song』の衝撃デビューはもう4年も前のことになってしまって、その間彼らの一貫した世界観はやっぱり変わらなくて、このアルバムも(嬉しいことに)"変わらない"。食傷の耳にぐっと来る"new songたち"。レトロ洋楽ロックの香り充満、NAOKIのギターの素朴なリフに、KUMIのドライでドラマチックで憂いある唄声。
今あるJAPシーンではまさしく孤高の"オンガクのカタチ"。かっちょえーで。
 



FANTASY
MY LITTLE LOVER
〈マイラバ復活の超スローカーブ〉 
04.04.03
★★★★★

 ギター藤井謙二脱退で、AKKO+小林武史(夫妻)の極プライベートバンド化があらわになった2年8ヶ月ぶり5thオリジナルアルバム。
味がしない水を飲んだような味わい(?)。水は味が無いから水なんだけど、AKKOの切なくて(いい意味で素人臭い)くせのある声が、小林の私的サウンドメークで一つの楽器と化して(このアルバムを貫く)静けさと透明感の中に押しこめられてしまったかのよう。
インナースペースにむかう小舟でゆらり揺られて行き着く先は、ジャケットビジュアルにある "ハート"なのだろうか。
大人のPOPS。自宅BGMでじゃまにならない。
 



CLUTCH
SHAKALABBITS
〈既視感+α、ドライブ、ドライブ〉 
04.04.01
★★★★★

 気になりながら、聞かずじまいで、そんでもレンタルで新作発見即借り、まんまガールズストレートロック健在っ!で、OKOK。
えっこれって、YUKI's Judy & Mary? んでボーカルはUKI、そんでNOKKO's REBECCA?
ああ全く既視感フルスロ、キャッチーでコマーシャリズムめいっぱい、アンドロイド マジック。そんでもこんなのすきなのさ。ドライブ感あり升。
 



Born Beautiful
日暮愛葉
〈脱力で癒しのBGM〉 
04.02.19
★★★★★

 とっぽいねーさんバンド、SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HERの日暮愛葉(ひぐらしあいは)のソロデビュー盤。
プリミティブで優しい味わいは、シーガル〜のころの攻撃的な音(最高!)から遠く離れて、正直肩すかしくらいぎみなものの、いい感じ脱力してて癒しのBGMとしてはけっこう使える。
アメリカっぽいっとこは"ラブサイケデリコ"近い。そーいえばデリコもアルバムが出るし。
rage against the worldからBorn Beautifulへ。自由な音楽への恋心感じる私的ガレージフォーク。
 



東京ビバーク
スネオヘアー
〈ビートルズフォーローで冬ごもりのミニアルバム〉 
04.02.12
★★★★★

 中野区在住さすらい(?)のメイルJ-POP、スネオヘアーのミニアルバムは、雪山を東京にたとえ、さぶい冬をやり過ごすかの内向系エネルギー充填志向。インディーズ時代からの秘蔵song「冬の翼」をフィーチャーした選曲にミニインストインタールード織り交ぜた実質5曲構成。「冬の翼」はビートルズ後期方向の混とんと終末暗示のオーケストラミックスで重厚。と思ったら、4曲目「長い橋」は"come together"フォーローのベースライン&アレンジ。懐古とオマージュでまったり冬ごもりのてい。
 



九・二一事件
GO!GO!7188
〈生GO!GO!体感必聴ライブ盤〉  
04.02.10
★★★★★

 歌謡パンク”GO!GO!7188”の初ライブ盤on野分き吹きすさぶ日比谷野音。
3ピース、シンプルでストレートパンクロックなリズムラインに乗る不思議系ボーカルは、ごく"和"風なテイストで生理的に自然になじめる数少なしJAPバンド。出来ればいってみたかった野音ライブ。リリース済オリジナルアルバム3枚+αからよりすぐりのSETLIST。

アンコールは(当然!)「こいのうた」(CDには入らず)。切なく激しいスピリッツ感じる生GO!GO!体感で必聴ライブアルバム。
GO!GO!のばら売り企画第2弾、ギターボーカル、ゆうのソロ「てんのちかく」は2/25DROP!
 



DOUBLE CHANCE
BIRD
〈ムード歌謡かPOPSの王道か〉 
04.02.07
★★★★★

 盟友MONDO GROSSO大沢伸一の元を巣立って2作目。CMソングかなんかでメジャーな"chance"をフロントトラックにしたオリジナル4thアルバム。
DANCEでR&BなイメージだったBIRDも今は昔、聞かせる上質POP目指してるか、普通に迷走飛行してるかで今回、プロデューサーはoriginal love田島貴男。ゲストにアル・クーパー、ジェシー・ハリス(ex.ノラ・ジョーンズ)、川口大輔(ケミストリー)、はなれぐみ=永積タカシ、でそれなりに豪華・多彩。
実際それほどの心動かされるもんじゃないけど開拓過程と見て聞くのみ。
 



君繋ファイブエム
アジアンカンフージェネレーション
〈アジカンデビューでJAP-ROCK伝説となるか〉 
04.02.06
★★★★★

 消滅後早くも伝説と化した"number girl"のフォロアーか、新たな伝説の幕開けか。
感情的ノイズギターの地層の上を行く絶望と希望のリリック。妙に歌詞聞き取りやすいボーカルはくるりに近いアジカンのメジャーデビューフルアルバム。
96年大学サークル内で結成。当初全英語詞インディーズでキャリア磨き、去年ミニアルバム"崩壊アンプリファー"をメジャーで再リリース、フジロック、サマソニ出演でフロントステージに急速COME OUT。
ストレートなJAPロックで青く切なく陶酔快感MAX。
 



人間の土地
smokey and miho
〈チボマットMIHOのボサ=ブラジルミクスチャー〉 
04.01.31
★★★★★

 NY在住モンド系オリエンタルロック、チボマットのMIHOが、トム・ウェイツやべックのサポートギタリスト、スモーキー・ホーメルとコラボしてるブラジル礼賛ボサノバユニット、smokey and mihoのフルアルバム。
ブラジル音楽好きで意気投合、打出すラインはフォークロアとNYのカオスが静けさをおびながらミクスチャー(?)。
通好みなラウンジ色強いなごみ系BGオンパレ。日だまり木漏れ日シエスタ忘却。
 



imagination
クラムボン
〈原点回帰の素朴系浮遊サウンズ〉 
04.01.24
★★★★★

 去年11月リリースのクラムボン、オリジナル5thアルバムは、レコード会社移転、事務所設立、レコーディングスタジオ立ち上げでより自由に自分たちの正直な音楽感を表現した意欲作。
ジャズが原点な彼らだけに、インプロビゼーション的なアプローチに回帰し、実験的要素もより強めで、味わいはアートの域。
決してキャッチーじゃないけど、突き放してはいないし、ぬくもりがある。本来音楽が持つ「ちから」感じる素朴系浮遊サウンズ満載。
 



な・ま・し・び・れ な・ま・め・ま・い
ゆらゆら帝国
〈ゆら帝ライブでハングオーヴァー〉 
04.01.04
★★★★★

 増歪系、グラムでモンドでトリッピーな3ピースバンド"ゆらゆら帝国"のライブ盤。03年2月出産のフルアルバム「しびれ」,「めまい」よりの濃ゆい実演集め、62分でお値段1,000円と中身の濃さに反しエンゲル係数低めな破格のリリース。ただものぢゃないジミヘン野郎ら。
効(聴)きすぎで二日酔いに注意。