Somebody's Miracle
Liz Phair
〈ますますアメリカ指向のリズ〉
05.12.31
★★★☆☆



 "オルタナクイーン"もいまは昔、今じゃごくノーマルメジャー方向ポップディーバ化のリズ・フェアー。あまりに話題にのぼらない2年半ぶり5作目の今作。正直12月末にタワレコ新宿で「出てんじゃん」と、たまたま見つけたくらいで、埋もれ方も並じゃない。
 プロデューサーにデイヴ・マシューズ、レイチェル・ヤマガタらと仕事してるアメリカンロック御大のジョン・アレイジア参加で、ますますアメリカ指向というか、カントリーっぽさ満開。こんなのがアメリカじゃ受けるんだろうが、その分引っかかりにとぼしいのは確か。それでも嫌いになれない魅惑のロックスター、ってか。声がいい

PV『Everything to Me』視聴


 



Dancing With Daggers
Magneta Lane
〈なにげにメルヘンなガールズガレージ〉
05.12.25
★★★☆☆



 カナダ・トロント発、3ピースガールズガレージ"マグネタ・レーン"デビューアルバム。
 Vo/Gのレキシがリバティーンズのライヴで触発され従姉妹と友人さそって03年にバンド結成。今作は同じくカナダ発の変態バンド、"デス・フロム・アバヴ1979"のジェシがプロデューサー参加。ポップさベースにあって意外にまっとうなガレージロック。普通っちゃー普通なんだけど、なにげにメルヘン。ポップさの矛先は"ゴーゴーズ"やブロンディか。もう一歩、もうひとくせ欲しい歯がゆさ残るニウカマー


 



Tempting Fate
Crowned King
〈スカパンク、ホーンズ〉
05.12.16
★★★☆☆



 カナダ発、とびきり陽気なスカ系パンクロックの”クラウンド・キング”デビュー作。最近出たものかと思いきや、どうやら00年に本国でリリースされたものか
 03年の2nd『Break The Silence』のヒットでワールドワイドにブレイク中、、、なのかはわからん。
 ちょい聞き、ベタでキャッチー、勢いあるガレージ。ここまではありがち。これにホーンセクション入って、スカビート。一気に80年代懐古ロックの味わい。微妙なところだがたまにこんなのもいい。


 



Quelqu'un m'a dit
Carla Bruni
〈迫り来る肉声〉
05.12.14
★★★☆☆



 新譜のつもりで購入し聞いてたら、フランスのオリジナル盤は02年、日本版が04年発売の過去のものだったと今日発覚。
 イタリア生まれのパリ育ちのカーラ・ブルーニ。なんてって経歴がナオミ・キャンベルらと並ぶスーパーモデルとして90年代に一世を風靡というから驚きのフレンチウィスパーのディーバ。
 しかし、ウィスパーというには少々枯れ気味のウタ声。骨っぽいハスキーボイス。全編ギター弾き語り調、アレンジも全く飾りけがなく、ある意味男っぽく生々しく迫り来る肉声。
 タイトルチューンのM1『Quelqu'un m'a dit』は"映画監督"レオス・カラックスが作詞とPV演出で参加。日本版CDにカップリングされてるんで久々にレオス・カラックスに触れられて感動。
 
 今まで聞いたことのない種の骨のあるフレンチポップ


 



Live at the Ica
Queenadreena
〈狂気の宴真空パック〉
05.12.06
★★★★☆



 超速脳髄刺激系ゴスパンク、UK発、アブノーマルねえさん、ケイティ・ジェーン・ガーサイド率いる"クィーンアドリーナ"ライブ盤。ちょっと前に出たアルバム『The Butcher & The Butterfly』の衝撃的出会いから、ハマり気味な"クィーンアドリーナ"。なんつってもケイティの狂気のウタゴエにしびれまくるしかない。ライブ盤でさらにヒートアップな超絶エロゴスボイス。このアングラ感覚がたまらない

 "クィーンアドリーナ"は前身バンド"デイジー・チェインソウ"のメンバー、ケイティとギターのクリスピンが'99年に新たに組み直したロックユニット。ケイティのコケットなビジュアルイメージと波乱の半生もキー

 ハコのICAって、ロンドンの美術館?

 



The Campfire Headphase
Boards of Canada
〈食いたらないトリップ感覚〉
05.11.29
★★☆☆☆



 のっけから逆回転アブストラクト変態音像。レトロかニュースタイルなのかわからない不思議系の匂いぷんぷんの打ち込みアンビエントサウンド。北欧的な深遠さに重厚感ある思想系、未体験ゾーン突入のトリップ感覚いざ展開、、、とおもいきや、正直、フルで聞き通してインパクトに欠ける薄味加減。微妙に食いたらなさ残る"ボーズ・オブ・カナダ(B・O・D)"3年ぶり3枚目のフル・アルバム。

 スコットランド・エジンバラ発、マイク・サンディソンとマーカス・イオンによる2人組宅録ユニット、B・O・D。今作で目指すは「魔法みたいな、現実から隔離された感覚」なんだそうだが、隔離度合いが酒の肴に届かない。したがって室内BGM仕様。部屋聞きまったり系、寝る時BGMにマル適。

 ワープ・レコーズの視聴サイト

 



Press the Spacebar
Chicks on Speed
〈奇々怪々コラージュ音像〉
05.11.15
★★★☆☆



 97年ミュンヘン起点にスタートした奇々怪々なテクノポップユニット、"チックス・オン・スピード"新作。といってもちと古いか(3月のリリース?)。同じく女3人グループ"ル・ティグラ"つながりで発見。変態度でいえば、"ル・ティグラ"を軽くしのいで、混沌のコラージュ音像。テクノポップの現在進行形とでも呼びゃあいいか、ほとんど遊びまくりのとりとめのなさ。"チボマット"をとち狂わせて、"暴力温泉芸者"の毒ぶちまけたよな、チープでノイジー、エレクトリック。

 メンツはNY出身、ミュンヘン出身、オーストラリア出身と多国籍状態。パブリッシングにファッションデザインと幅広くうごめいてTOKYOでもYELLOWあたりでたびたび出現?。デザイナー、カール・ラガーフェルドにも見込まれてるモード系バンド。

 



Extraordinary Machine
Fiona Apple
〈フィオナ、復活のニューディスク〉
05.11.11
★★★☆☆



 希代のシンガーソンライター、フィオナ・アップル3rdアルバム。制作された03年にお蔵入になったアルバムをプロデューサー変えてレコーディングし直しリリース。片面音CD、片面ライブ映像入ったDVDのデュアルディスクといった一風変わった企画ものCD。
 なにしろ存在自体が伝説の域に達っしてるシンガーだけに、粒ぞろい。基本は手作り感強いアコースティックライン。これにヒップホップ系プロデューサー、マイク・エリゾンド(ex.エミネム、50セント)のアレンジで、ポップさ加わって、聞きやすくパワーアップとなったか。なんなら、03年の初回版と聞き比べてみたいもの。何か都会的というのとも違う、レトロ感もあり、南部の地方都市の小さな酒場で、といったロケーションが浮かぶフィオナのウタゴエ。古き良きアメリカ音像の伝道者か。揺るぎない強い意志と深い情愛こもった暖かみ。

 DVDにはPVと小箱でのアンプラグドなライブが収録。盟友でギター担当、ジョン・オブライオンとの息もあったアットホームで充実のステージ見れて感涙。

 



And The Glass Handed Kites
Mew
〈テクノ創世期の酸っぱさ体感〉
05.11.06
★★★★☆


official

 ジャケットの気色悪さもなんのその、世界観は全く新し気な美的ニウロマン・ロック・シンフォニー。重厚感アリ、どこまでも清らかなファルセットボイスに、プログレ的古典ロックの香りただよう音像。この激しさ備えた美しきラインはMUSEに近いが、矛先はより混沌の領域に向かってて、気分はやっぱりプログレ。YES好きとしてはヨーナスのボーカルがジョン・アンダーソンにかぶって切なさ彷彿

 メンツはVo&G-ヨーナス・ブジェーリ、G-ボウ・マドセン、B-ヨハン・ウォーラート、Dr-スィラス・グレイ。スィラス以外は幼なじみで、スィラスは学生期に合流。2002年デンマーク発でロンドン拠点に本格活動開始1stアルバム「Frangers」で世界的ブレイク。日本にもサマソニやらで頻繁に来日してるらしひ。まもなく単独ライブ、11/28渋谷O-EASTほか。

 



Tender Buttons
Broadcast
〈テクノ創世期の酸っぱさ体感〉
05.11.01
★★★★☆


 エレクトリックライト(電気的軽装音像)でシンプルブライト(ヌケのある明るさ)、キッチュなビイト(ノリ)にジャケットはホワイト。テクノ系UKインディーレーベル、WARPを代表するサイケポップユニット、"ブロードキャスト"の2年ぶり新作(3rd?)。歌姫トリッシュ・キーナンの気だるいウタゴエがレトロでノイジーなバックグラウンドにのって浮遊の地平。このトリップ感、一度ハマると抜けらんない無間地獄か極楽浄土。テクノ創世期によく聞いたよな妙な懐かしさかもして、甘酸っぱさ若干体感。
 "Comme A La Radio"の感触にも近い

音が効けるサイト→myspace.com

 



Young For Eternity
The Subways
〈つけ入るスキありのパンクポップ〉
05.10.25
★★★★☆


 イケイケのパンクポップチューンが男女ツインボーカルでばく進し続けてくUKガレージのニューカマー"サブウェイズ"デビューアルバム。超攻撃的でありながらどこかポップで親しみやすさあり。つけ入るスキのありさ加減絶妙。メンツは詞曲担当のG/Vo-ビリー・ラン、B-シャーロット・クーパー、Dr-ジョシュ・モーガンでビリー&ジョシュが兄弟、さらにビリー&シャーロットは夫婦という構成。PV見る限りフロントのビリー&シャーロット2人が踊りまくるステージが想像できる。今年のサマソニ来日で一気にブレイクしシーン大注目のピンナップロック。
 プロデューサーはイアン・ブロウディ(ex.ズートンズ、コーラル、エコバニ)。M12のシークレットシークゥエンスに注意

 



Takk...
sigur ros
〈無限の音楽遊戯〉
05.10.17
★★★★☆


 氷の世界からの贈り物。アイスランド発4人組ユニット、"シガーロス"メジャー3作目。
 深遠で重厚長大。祈りのような優しいファルセットボイスがギター、バイオリン、キーボードに乗って飛躍をとげる音楽遊戯。時折顔出す轟音ギターが相も変わらず衝撃的な感動。この感覚、ダウナーさでいうならピンクフロイド。これに若さのエネルギーと希望の光加えて、ほぼ平常心のレベル。もしくは”無心”の境地か、"禅"のイメージにも近し。音楽の無限の可能性を痛感させてくれる意味で貴重な音像。

 "Takk”とは、アイスランド語で“ありがとう”の意。歌詞はアイスランド語のほかにVo.ジョンジーの造語、ホープランド語。賛美歌のような神がかりのウタゴエ。

official

 



Plans
Death Cab For Cutie
〈超繊細派ロックの重厚な音像〉
05.09.29
★★★★☆


 オルタナの聖地・USシアトル発、心象風景精密描写型超繊細派ロック、"デス・キャブ・フォー・キューティー"、メジャー移籍第一弾で5thアルバムの『Plans』。
 エモと呼ぶにはあまりに静謐。ソフトロックと呼ぶにも、聞き込むにつれ何かボディブローの様に効いてきて、柔らかな虚脱と現世からの離脱を体感してかざるを得ない重厚な音像。ただものでない重量感。ごくシンプルにアレンジワークされたギター、ピアノにのって広がる、生きる希望をかすかに携えたかのボーカル。まるでUKバンドの様にアート系の匂いたちまくりの胸に染み入る、美メロ・内省ロック。

 "デス・キャブ”は詞曲担当Vo.-ベン・ギバードのソロプロジェクトして'97に始動、すぐにレコーディングエンジニアでプロデュース業も兼ねるG.-クリス・ワラとB.-ニック・ハーマー加入。現Dr.-ジェイソン・マックガーは'03年から参加(参考=レーベルページ)。メジャーデビュー果たして、シーンでの重要度上昇中か


 



Kidnapped by Neptune
Scout Niblett
〈情念のポエトリーリーディング〉
05.09.23
★★★☆☆


 タワレコ試聴で即買い。試聴コーナーではクィーン・アドリーナの隣にこれ。クィーン〜がゴテゴテのゴス系だとしたら、こっち"スカウト・ニブレット"は肩すかし食らったかのアコースティックで乾いた音像のスカスカ系。ドラム(!)orギター弾き語りの女子ボーカルもの。スカスカといってもそのスキ間に張りつめた空気感はだたモノではなく、情念のポエトリーリーディングとでもいうべきか、耐え忍ぶ怒りがにじみ出てるよな、鋭角で狂気のうたごえ。UK出身のニブレット、3rdアルバム。

 プロデューサーに"スティーヴ・アルビニ"参加で、彼の手がけたNirvana『In Utero』、Shannon Wright『Over The Sun』に肌ざわりも近く、諦観(あきらめ)と厭世(世捨て)の境地。シンプル&ストレート。このアングラ感覚が新鮮。
 彼女の03年ブルックリンでのライブが見れるサイト(punkcast.com)


 



The Butcher & The Butterfly
Queen Adreena
〈クィーン、ケイティ狂気の雄叫び〉
05.09.19
★★★★★


 一聴即死状態のクィーン・アドリーナ、inタワレコ試聴コーナー。面子はVo.-ケイティ・ジェーン・ガーサイド。G.-クリスピン・グレイ。B-オーソン・ウェジー。Dr.ピート・ハワード。素性はあまり知らねど、UK発、前身バンドはデイジー・チェインソウでクリスピンが途中脱退してたケイティと99年に新たに組んでクィーン・アドリーナとなった模様。

 なんつってもケイティのボーカル。激エロ、ゴスロリ、ハスキーでウィスパー。この勢いたらまるで全盛期の戸川純か、コートニー・ラブに自分の中で直結。いや一般的には違うんでしょうきっと。狂気の度合いがどマジな様でケイティ自身、12歳から数年家族と船上生活の特別な育ち方して、感覚からしてノンユージュアル。怒りと悲しみ、見えない狂気がそこかしこに散逸で近ごろハマりまくり。
 ライブアルバムが9月19日にリリースされるという。って今日やん


 


●DVD●
classic albums: nevermind
Nirvana
〈NEVER MIND、レコーディング秘話のオンパレ〉
05.09.14
★★★★☆


 ロック史における最重要アルバム、ニルバーナの2ndアルバム『NEVER MIND』制作時の背景をめぐる関係者のインタビューを主にしたドキュメントビデオ。今は亡きバンドのフロントマン、カート・コバーンのしのぶ意味でも重要なコメントの数々が凝縮。

 中でも、当時のプロデューサーで現ガービッジのメンバー、ブッチ・ヴィグがマスタートラックをミキサー卓に復帰させて、ミキシングの過程をたどりながらのコメントは、レコーディング時の空気感がリアルに伝わるような臨場感でせまる。多用したボーカルのダブルミックスについて、カートは当初難色を示すも、カートの敬愛するジョン・レノンもやってた、というとあっさりOKしたなどの楽屋話のオンパレード。もちろん、ベース担当でオリジナルメンバーのクリス・ノヴォゼリック、現フーファイのフロント、デイヴ・グロールはじめ、デビューアルバム『BLEECH』をリリースしたシアトルの伝説のインディレーベル"Sub Pop"関係者。アルバムの代表曲"Smells Like Teen Spirit"のプロモーションビデオを撮った監督らのインタビューなど充実の内容。一家に1枚の永久保存盤。
 2005年04/27リリース


 



Flowers
Steph Pockets
〈2ndアルバムにしてステフ節開花〉
05.09.08
★★★☆☆


 Bob Marleyの実娘で昨年、アルバム『My Crew Deep』で衝撃のデビューとげたステフ・ポケッツの2ndCDが早くもリリース&驚愕のTSUTAYA洋楽新作レンタルでGET。(すんません買ってません)。ローリンヒルの意志を継ぐよなアコースティックソウル、語感を大事に優しげで肌ざわり柔らかなソフトラップは前作からさらに曲調に広がりもたせながらグレードアップ。2ndアルバムにして早くもステフ節というような、ちょい聞きですぐにステフとわかるよなステフ色を開花させたよう。常に太陽に向かって咲くヒマワリのように爽やかで鮮やか、ポジティブで芯が通った大輪の花『Flowers』を

 USの音楽都市フィラデルフィア出身。フリー・ソウル発祥の土壌からウィル・スミスらその筋の一流アーチストとのセッションなどマルチ・ミュージシャンとしての研鑽積んだ上で満を持しての昨年デビューのステフ。今作では、前作の全面オーガニックなHIPHOPスタイルをさらに芸風広げラテン、ジャズ、クラシック等へのアプローチ。さらには実父Bob Marleyの名曲「Could You Be Loved」もカバーなど、レゲエ方向にもシフトで広がるステフワールド。マドンナの「ラ・イスラ・ボニータ」のカバーにもチャレンジ



 



LA MARCHE DE L'EMPEREUR
Emilie Simon
〈静謐で熱い生命感〉
05.09.02
★★★☆☆


 氷の世界に生きるペンギンたちに捧げた静謐でそこはかとなく熱い生命感ただようドキュメントチックなコンセプトアルバム。基本は映画のサントラだもんで全体が淡泊めエレPOP主体インスト混合のBGM仕様。それでも時たま見え隠れする、ロリ系フレンチウィスパーなウタゴエが鮮烈。いまやその筋ではそうとうビックネーム化のエミリー・シモン。実験的でドリーミー、浮遊の世界観広がる2ndアルバム。
 
 クラシックとクラブサウンドの素養に加え音響技師の父の影響ゆえか、コンポーズからプログラム、アレンジ、ミックスと、トータルなサウンドワークが彼女のベーシック。03年にセルフタイトルのアルバムデビューがフランスのグラミー"ヴィクトワール賞"を受賞するなどで話題となりいまやフレンチポップ界の旗手担う存在のエミリー。単にウィスパーを売りにした[浅さ]はないし、エレポップ主体のモダンテイストに今後の展開への期待感つのる。

 映画はリュック・ジャケ監督のドキュメント『皇帝ペンギン』。極寒の世界に生きるペンギンたちの生態やペンギン家族触れ合いを心の声を乗せたりして紹介してる新趣向の動物ドキュメンタリーらしい。公開中なんで見に行きたいのだが・・・



 



This Island
Le Tigre
〈怪しげガールズエレポップ〉
05.08.25
★★★☆☆


 "スリーター・キニー"探るうちに"ル・ティグラ"再発見。今年のビースティin武道館、前座で見かけたガールポップ変態リズムボックス+Vo.集団。女3人がピコピコサウンドに乗って飛び跳ねながらシャウトしまくって、曲ごとにVo.もチェンジしてたりしてひとしきり怪しげではあった。チープでキュートなガールズエレクトロポップ。

 まさしくラインは3MCのビースティ・ラインではあるものの、フロントVo.キャスリーン・ハンナ嬢、今はなき伝説のバンド、"ビキニ・キル"で、かのライオット・ガール(90年代フェミ+パンクムーブメント)の格として君臨してた人物。スタイルこそパンクからエレポップへの路線変更なんだけど、性差別や黒人差別など、マイノリティ問題についての歌詞だったりのメッセージ性は継続してる模様。単にオシャレ狙いなだけじゃない。そこがパンク魂またはロックスピリッツ。
 ジャケの真ん中の男とおぼしき人物は男装してる?
 "This Island"のリミックス盤『This Island - Remixes Vol.1 + Vol.2』もこのほどリリース


 



The Woods
Sleater Kinney
〈ガールズパンクの王道ばく進〉
05.08.16
★★★☆☆


 ベースレス3ピース・ガールズパンクの"スリーター・キニー"、3年ぶりリリースの7作目。タワレコ視聴即買いのツボ系バリバリインディガレージ音像。フロントVo、キャリーのシャウト混じりでエモなウタゴエは分厚く轟音増歪系のギターにのって飛躍をとげる。7、80年代NYパンクの香りありーの、90年代シアトル系オルタナの混沌もたずさえて、ひとくくりにできないバリエーション。NYパンクといえば、ラモーンズ。"I Wanna Be Your Joey Ramone"という曲も書いてる"スリーター・キニー"。

 初聞きながら、90年代ライオット・ガール(フェミ+パンクムーブメント)の正統の系譜をたどるその筋の大御所らしい。そういえば単にキュートさチープさが魅力だと言い切れない安定感と底堅い構築性感じる実力派の感触。99年来日公演でナンバーガールが前座してたってのもおもろい。

 関係ないが、ライオット・ガール系の元祖、今はなきバンド、ビキニ・キルのVo.キャスリーン・ハンナは"ル・ティグラ"で現役活動中。"ル・ティグラ"に聞き覚えあると思ったら。今年初旬のビースティin武道館で前座してたあの変態テクノバンド。


 



The Early Years
Sixpence None the Richer
〈可憐なウタゴエに撃たれる〉
05.08.12
★★★☆☆


 US・テキサス発、女子Vo.春風ポップス。春風の様に爽やかで、高原でピクニックの休日気分。リストに入れたきっかけをわすれたまま、Amazonのウイッシュリストに色々たまったついでに購入。何がきっかけだったのだろうと、今でも思い出せないでいるのだが、フォーク・ポップに乗ったVo.リー・ナッシュの浮世離れなまでに素朴なウタゴエは新鮮。日頃の雑事から一瞬でも離れられてしまえる清涼系異空間音像。

 "KISS ME"なる世界的ヒットで日本でも一時的に話題になったらしいが、知らない。
 バンドはギター担当でフロントマン、マット・スローカムが16歳の時、教会で歌う13歳のリーに出会いユニット結成となったという。南部のこてこてクリスチャンバンド。
 可憐なウタゴエに撃たれる。Coccoのバンド、SINGER SONGERにもテイスト近い。


 



In Your Honor
Foo Fighters
〈フーファイ集大成の現在進行形〉
05.08.04
★★★☆☆


 満面ポジティブ、これぞハードの系譜、そしていつしか本流。デイブ・グロール率いるフーファイ(foofighters)の5thオリジナルアルバム、2枚組。武骨で、どこかあか抜けなないバンドイメージも、今作ではこれまでになかなかありえなかった"健康優良"で"爽やか"な感覚をロックに持ち込んで、意外なすき間狙ってるかで洗練の域に至ったフーファイ。ポップに転ぶでもなく、ラインはしっかりロックの王道。ささすがはバンドのフロント、デイブ・グロールのセルフプロデュース力。
 2枚のうち、A盤は彼らの本筋ストレートハードロック凝縮、B盤はなんと全面アコースティックアレンジという意外性も話題。
 そういえば、何だかんでで最近来日しまくりのデイブ・グロール。なにげに若かりし頃の志村けん顔にも似ているような。。。
 志村けん顔といえばポール・ロジャース(ex.バッドカンパニー)
 あと、ジョン・ボール・ジョーンズ(ex.レッドツェッペリン)

 REALのサイトでライブVストリーミング中


 



general patton vs. the X-Ecutioners
general patton vs. the X-Ecutioners
〈高度ミクスチャの彼岸〉
05.07.27
★★★☆☆


 奇才(&奇行)で名高いマイク・パットン初聞きでこれ。ターンテーブル集団エクセキューショナーズ(X-Ecutioners)とのコラボで全編リミクス、とことん変態系コラージュ音像の1枚。とりとめのなく音源混在スクラッチ炸裂の実験劇場、全23曲、45分。アングラとカオス。ロックというより音楽遊戯。かくして高度ミクスチャの彼岸に広がる地平は、場末のごみ溜めか、未来世紀ブラジルか‥

 当のマイク・パットン、今はなきメタル&ラップミクスチャバンドのフェイス・ノー・モアの2代目ボーカルとしてブレイク後"トマホーク"や"ファントマス"など数々のユニットと並行して変態バンド所帯のレーベル"イペキャク"率いる奇才ぶりと合わせ、放屁放尿交えた奇行パフォーマンスぶりで業界大注目(?)の人物ということらしい。あまりよく知らないが‥


 



Team Sleep
Team Sleep
〈予感感じる高揚感〉
05.07.24
★★★☆☆


 ヘビーロック系”デフトーンズ”のVo、チノ・モレノをフロントとした新感覚ロックユニットデビューCD。
 清廉で透明間あるギター、果てなく広がるボーカルにミキシング音源あり、うねりまくるドラムのコングロマリット。矛先はradio head、Cold Playあたりと同様、憂鬱と諦観の狭間を行くロックの地平を開拓の新展開。詩的で浪漫派、都会派サウンド。バリエーションも広い
 まさしくこんな音がロックのメインストリームを築いていくでは、との予感感じる高揚感あり。ゲストの女子ボーカル入りトラックも散在。
 近未来ロックの典型。こんなのが"ポストロック"っていうのかいな


 



X&Y
Cold Play
〈時代を象徴しているのか〉
05.07.19
★★☆☆☆


 アルバム2枚にして世界制覇の超メジャーバンドと化したコールドプレイ新作で3rdアルバム。今作ではビルボード・アルバムチャート堂々の初登場1位で売れまくり、みたいだ。
 たびたびチェックするものの何か引っ掛かりがない。そんな印象は今作でも同じなのだな。重厚長大。でっぱった所がない、スキがない、突っ込みようがない大人サウンドに脱帽すれど、引き込まれはせず状態。
 それでもこのギター&シンセで厚みのあるアレンジはなにか厭世的で神話的。先行き不透明な今の時代を的確に象徴したサウンド‥、ということなのだろう、か。そこはかとない薄幸感。
 作り込みのあまりの熟成のしように何か、もともとあったパッション、というか音楽の原形が削り落とされてしまったようで‥。個人的にはコールドプレイ、まだまだリハビリ中なのかもしれん。


 



Get Behind Me Satan
The White Stripes
〈カタチに捕らわれない音像遊戯〉
05.07.15
★★★☆☆


 US・デトロイト発の姉弟、Vo/Gジャック・ホワイト、Dr/メグ・ホワイトの(ベースなし)2ピースバンド。ここんとこその「ストレンジ」で「トリッキー」な音楽性が世界的に大注目のバンド。

 ソリッドでガレージめヘビーロックからはじまる"ホワイトストライプス"5rdアルバム。1曲目のガシガシ感は2曲目以降鳴りをひそめ、木琴やピアノとかアコースティックな主伴奏。ドラムにディストーションギターは時折顔出す程度、そぎ落とされた音数でつむがれるニュータイプなロックが連なる。ひたすら自由な音像遊戯が展開されるのだが、ブルース、カントリーだったりの古典の素養がベースに感じられて深いし、渋い。M8のコッテコテのヘビーなブルースロックはそうとう震撼音像。何しろカタチに捕らわれないロックの地平切り開く一矢。新しいし、古いし、カッちょええ


 



Life Loves Us
Nicolette
〈不思議系トリップポップ〉
05.07.11
★★★☆☆


 マッシブアタックのレコーディング参加でクラブ・ミュージックのディーバに祭り上げられた90年代半ばから、自身3rdとなるこれで久々に表舞台に立ったニコレット。実に9年ぶりの新作。
 世界感は92年にOUTのデビュー作"Now Is Early"同様ブレイクビーツなクラブ系。小鳥が遊び回ってりよな繊細でキラキラした歌声はまま、よりシンプルにより優しく、スピリチュアルな方向に進化。UKでどっぷりクラブ/ジャズシーンで育ちながらナイジェリア人の両親のもとに育ったルーツをかいま見るような土俗性さえ感じられるよう。
 トラックはほとんど彼女の手によるもの。曲間にアフリカン・スポークンワードなど各国語でミニシークエンスが挿入されてる。ある意味不思議系トリップポップ。


 



Mezmerize
System of a down
〈ヘビィでモンドな変態系〉
05.07.09
★★★☆☆


 基本ヘビィながらそーとーモンドなロック。セールス的にも全米1位(Billboard他)奪取で売れまくってる"system of a down"(=SOAD)の3rd。L.A拠点ながらメンバーみなアルメニア人移民ということで納得の変態性は、絶叫系に走るかと思えば民族風の旋律が突如混入、クイーンばりのコーラスあり、"騒"と"静"のグルーブにまみれたプログレッシブなアプローチあり、なにげにコミックバンド系の匂いもかもして、とにかくオリジナリティめいっぱい。聞いてて楽しげ、奇々怪々で愉快爽快なロックの進化系。
 
プロデュースにレッチリ他、USのハードめロックにたいてい関わってたりするリック・ルービン参加で、相当こなれた現代感覚も兼ね備えつつ、歌ってる内容は、政治的メッセージだったりするのも深い。マイケル・ムーアと組んで反戦ビデオ制作したり、リードVo/サージはトム・モレロ(Audioslave)と政治運動してたりと、その動き、ファイターぶりもただ者ではない


 



OUT OF EXILE
Audioslave
〈レイジの残り香がある限り〉
05.07.05
★★★☆☆


 レイジ×サウンドガーデン(G/トム・モレロ×Voクリス・コーネル)で02年デビューの"audioslave"がなんと2ndをリリース。1stの武骨で即席な感じからその後が想像も期待もできなかったが、届いてみればある程度バンドとしての安定度が見えてきたかの今作。角が取れて丸くなって結果的に普通なロックスタイルに落ち着いたと見るべきか、偉大なる融合、画期的昇華のカタチと見るべきか。偉大なる融合という意味で言えば"The Mars Volta"に足りず、角が取れてインパクトでは彼ら自身の1stにも満たない。時折顔を出すトム・モレロの変態ギターにのみに反応できる内容。レイジの残り香期待が間違いなのは分かってても先入観としてそうなるわけで、結局レイジから遠ざかれば遠ざかるほど興はそがれる。
 ただしレイジの残り香はある。それがトム・モレロの存在力。


 



Umbrellas
Umbrellas
〈深みある泣きロック〉
05.07.01
★★★☆☆


 噛めば噛むほど味が出てくる深遠な泣きロックのニューカマー"アンブレラーズ"の1st CDがUS・カリフォルニアの有力インディーレーベル"Militia Group"からOUT。本年度最高の出会いになるであろう"COPELAND"と同じレーベル、だもんで方向的に同じく聴こえてしまうのだが、このバンド、なにしろダウナー。バンド名からして『傘』だし、梅雨の今時期に合うっっあー合うわけで、気分が乗らないと聞く気にならん気もする体調を選ぶたぐいの音像。スイス発、Vo/Scott Windsorフロントに、レコーディングメンバーとライブん時のメンツが変わる怪しげなバンド活動も興味深し。歌声は一瞬これ女?っつう位なレベルの高音でか細い。モリッシーあたりにも近い。UKチックなバンドだが、深みはある。


 



Vincent & Mr.Green
Vincent & Mr.Green
〈耽美なミラクルワールド〉
05.06.29
★★★★☆


 恐ろしくモンドで耽美な不思議系音世界築いてる男女ユニット"Vincent & Mr.Green"デビューの一矢。『gone with the wind』なジャケットから気になる中身(音)は、アメリカ南部の田舎町で真夜中に酔っ払いながら路地裏をさまよいこんでふと極彩色のネオンに誘われるまま入ってしまった安キャバレー。薄暗く狭い舞台、厚化粧の年増ホステスがくわえタバコでバーボン片手に歌ってるような淫靡な世界観。i-pod街なか聞きだと風景がゆがんで見える。ナチュラルハイなアンカンシャスマインド。レトロでエレクトロ、中トロミクスチャーのニューカマー。
 脳内麻薬ナチュラル噴出必至のトリップポップ。歪曲音像にハマるゆふべ


 



Grey Will Fade
Charlotte Hatherley
〈全編健全系ガールポップ〉
05.06.25
★★★☆☆


 UKで人気のアイリッシュバンド"ASH"の女性ギタリスト、シャーロット・ハザリー、デビューソロ。本国では昨年リリース、先頃日本版もでたよう。タワレコで視聴してお買い得amazonで購入のパターン(最近このパターンばっかし)。もちっと姉御ロック(※)な音を期待してたものの、ガールポップdeキュートボイスなライン。ポップとして聞けばそれなり色とりどりな曲構成で芸風広し、力作。シャーロット自身でほとんどのパートをこなしてるよう。中でも毛色の変わったカーディガンズチックなM3-Paragonがいい。今年のフジロックにも出演。カルバンクラインのモデルもしてるという彼女。才色兼備で今後注目株。

 ※姉御ロック→ガレージめ+増歪系ギター+ハスキーVo、王道は"コートニー"、ジャパンなら"detroit7"


 



NOLITA
Keren Ann
〈フレンチ本流、英語もあり〉
05.06.20
★★★☆☆


 どっぷしフレンチ本流、"ケレン・アン"の4th。このアンニュイさ加減がまるっきり気分はフランソワーズ・アルディなわけで、繊細かつ倦怠。曇天で凍てつくカルチェラタンな坂道なのでありましてそうとうツボ系です。
 フレンチポップではメジャーらしい"ケレン・アン"。イスラエル産パリ育ち、現況NY+パリ生活。なので今作、フレンチ+イングリッシュ混淆のマジック空間。質感はアコースティックで基本的には静か目オンリー。自分的にはM5のソリッドさに震撼音像。
 オフィシャルHPはファンシーなオープンニングムービー付き
 別ユニット“Lady & Bird”もそうとうファンシー→音がなるHP


 



The Ditty Bops
The Ditty Bops
〈レトロキュ−ティな女子デュオ〉
05.06.15
★★★☆☆


 LA発女子2人組ボーカルグループ"The Ditty Bops "のデビュー作。全面アコースティックで世界観はひたすらメルヘンチックな不思議空間。無声映画のBGMにでもなりそうなレトロな音像。プロデュースはミッチェル・フルーム。ミッチェルはスザンヌ・ヴェガ元夫で スザンヌ他、チボ・マット、ポール・マッカートニー、シェリル・クロウ等手がける大御所。今どきこう来るかの超すき間狙いで素朴系。ある意味新鮮。その実カルトでそうとうモンド。
 official siteでビデオも盛りだくさんに乗っかってて、いい味出しまくり


 



The Forgotten Arm
Aimee Mann
〈ココロに響くコンセプトアルバム〉
05.06.06
★★★★☆


 古き良きアメリカンロックの系譜。のっけからイーグルスを彷彿とさせる1曲目の出だし。派手さはないが地に足がついた本質的なリアルミュージック。この売れ線狙いとほど遠いアコースティック(手作り)感がココロに響く。3年ぶり5枚目のソロ。
 意味あり気なボクシングファイトあしらったジャケなもんで、ネットあさってたら、『ヴェトナム帰還兵で麻薬中毒のボクサーとその恋人の物語』というコンセプトであること発覚("Tadd"pole galaxy)。全体がストーリーを追った作りで、筋はわからないまでも、ストーリー追ったアルバム通してのグルーブが感じられるよう。レトロ調のイラストも70年代のストーリー設定に帰するものだろうし、曲調もカントリー、というよりはサザンロックな肌ざわりで、懐広いアメリカの赤い大地が目の前に広がってくる。


 



The World Is Saved
Stina Nordenstam
〈異界への旅路〉
05.05.31
★★★★☆


 Cloudberry Jamつながりでスウェーデン発だけど、こっちはまるっきし商業的匂いなしの女子SOLOボーカルもの"スティーナ・ノルデンスタム"。深遠・厳冬なる北欧の空気感そのままパッケージされたような産地直送の純粋系。たよりなげでか細いボーカルがシンプルでローファイ、アコースティックな曲にのって浮遊を続ける。浮遊の先に一筋の光が差し込み虚空の彼方(異界)へさらに飛翔を続けてく、ような?
 ラインでいうと、と書いて思いつかない、全くオリジナルの聖域築いているかのスティーナ。最初は薄味も噛めば噛むほど味でます
ちなみに去年リリース


 



The Great Escape
Cloudberry Jam
〈陽気さあふれる珍盤〉
05.05.26
★★★☆☆


 全面全力POPさ満開の能天気アルバム、TSUTAYAで感涙の洋盤新作レンタルでGET。名前が"クランベリーズ"とかぶっても曲調はかぶらない。向こうはアイルランドで、こっちはスウェーデン。それにしてもスウェーデンじゃある意味こんな懐かし系POPたちがいまだに満開なのだろうか。復活後第2弾ということらしーが、一時期解散してたのも知らなかった、というより、同じスウェディッシュの"カーディガンズ"と曲調でもかぶって薄い存在だったような。なにぶん今どき珍しの陽気さあふれる珍盤


 



THE UNQUESTIONABLE TRUTH (PART1)
LIMP BIZKIT
〈リンプのコンビニ、5thアルバム〉
05.05.20
★★★☆☆


 予告なしの薮からリリース、リンプ・ビズキット5thアルバム。ここんとこボーカル、フレッドもひところの出まくりゴシップ芸能人ぶりからすっかり影薄くなって、本業のバンドに注力(?)。今回上がりもポップなラインがそーとー薄まってひたすらダークサイドヘビーなラウド系ミクスチャーの様相。ある意味(リンプにしては)普通で、目新しさ少なし。
 オリジナルメンバーのギター、ウェスが復帰しての1作目は意外とコンビニ。タイトルのすべてに「The」が付く仕掛けも企画倒れっぽい。それでも何だか懐かし感覚で聞いてしまわざるを得んリンプ。つまんないわけじゃなし、全然普通にいいわけで‥


 



In Motion
Copeland
〈甘美で壮大なインディーズ〉
05.05.10
★★★★★


 美メロハードなニューカマーとして一部ファンの間でそうとうな盛り上がり見せる"コープランド"の2st。自分ではMUSEショック以来の久々衝撃的出会い果たして、今や1日1回服用の愛聴盤。USフロリダ・レイクランド発の4人組、Vo/Aaron Marshフロントに00年からスタート。02年カリフォルニアのUSでは最有力エモ系インディーレーベル、Militia Groupで1stアルバムリリース。今年3月に来日の予定だったようだが、キャンセルになったよう。
 最初"コープランド"って聞いて、「スチュワート?」なんて思ったけど、スケール感では行く先ポリスしのぐ勢いの活きのよさ感じる。MUSEのように壮大、QUEENのように甘美でメロディアス、トム・ヨーク(radio head)のように混沌のスタイル。ハードなサウンドメイクにファルセットボイスが気持いい。久々の5つ星!


 



Bleed Like Me
garbage
〈懐かしきポップロック〉
05.05.03
★★★★★


 活きのいい売れ線ロック聞かせる"ガービッジ"復活の4thアルバム到着。女子Vo.シャーリーの退廃的かつエモな歌声も、大衆的かつ攻撃的ポップロック一点張りの楽曲と最盛期のラインそのまんまながら、シャーリーは声帯トラブルを、フロントマン、ブッチ・ヴィグは肝炎、さらに解散危機と数々の障壁乗り越え、スケールアップしての復活弾というところか。MTVで何かといえばかかってた時期から考えれば単純に懐かしさ100%。
 デイヴ・グロール、ドラマーで(1曲)参加も話題。


 



the peels
the peels
〈シアトル発ビッチボイス〉
05.04.26
★★★★


 グランジの聖地、USシアトル発のストレートガレージロックの"ピールス"の(たぶん)1stアルバム。女子ボーカル、ロビン・ミラーのビッチでハスキーな声は、日本で言うとまんま"Detroit Seven"のライン。轟音増歪、インディーズの香りたっぷりで久々の拾いモノの感あり。何せ情報少ないんでバンド背景はよくわからんものの、そうとうパンチ効いてます。"Bloc Party"所属の"Dim Mak"からリリース。
 吉祥寺タワレコで発見


 



39 Minutes of Bliss (In An Otherwise Meaningless World)
the caesars
〈レトロ・ガレージ、スウェ〉
05.04.22
★★★★★

official

 MAC、iPodのCMソングじゃあ、JETほどのインパクトはないものの、聞き慣れれば愛着もでてくる the caesars(シーザーズ)の"Jerk It Out"。収録されてるアルバムは'03年発売のこれ。新作でも"Jerk It Out"は収録されてるらしいが‥
 95年スウェーデンで発進した4人組。全編ライトなディストーションギター入って、"系"でいえば素朴なブリットロック方向。ってか狙いはもうちょい前の時代か。今でいえば題すれば"ガレージ"ってのがしっくりくるってことで‥
 オルガンがいい感じなスパイスになって全体レトロな味わい。このアルバム『39 Minutes of Bliss』は旧作3枚を1枚にまとめたモノらしい。03年発売だからiPodのCM前。で、うまい具合にCM採用されたってところか。
 "シーザーズ"はローマ皇帝のそれからきてると思いきや、Voの名前がシーザー・ヴィダルだからそっちからか?どっちでもいいか‥


 



IT'S ME AGAIN
tweet
〈ソウルウィスパーde小鳥〉
05.04.18
★★★★★


 NY発、ミッシー(Missy Elliott)人脈で超渋R&B女子ボーカル、トゥイートの2nd。タワレコでジャケ買い誘ったフォトショップ型の目玉アイコンがキュート。中身そうとうまったりで、おおよそi-pod街聞きにはそぐわんウィスパー系Vo。インパクトがないわけじゃない、その域そうとうグレード高いわけで、ほぼ全編にわたってるスローテンポな楽曲に十分耐えうる実力派。'02年30歳でデビューと遅咲き。1曲目から15歳の娘とのデュエット“Two Of Us”収録。ゴスペルがバックグラウンド。オールドスクール系ソウルクラッシックベースながら新鮮さも感じる不思議。“小鳥のような癒されるような声”で極上のR&Bのゆふべ。
M15中間部の無音シークエンスに注意。


 



The Best Little Secrets Are Kept
Louis XIV
〈ガレージ系甘美ゴシック〉
05.04.11
★★★★★


 裸身に曲LISTペイントのエロジャケ最高、ガレージ系ロック4人組"ルイ14世"のメジャーデビュー作fromサンディエゴ。Voジェイソン・ヒルが“、自分をルイ14世だと思い込んでいる男を主人公にした作品を作ろう”とメンバー集めバンド結成。前身バンドはCONVOY。基本ギターロックでガレージな曲調も、スパイスとしてTレックスら辺のグラムロック意識で甘美ゴシックなアプローチ。絶対王制"ルイ14世"から取ったイメージはどうやらそこら辺につながるようで安易というかチャレンジ。もちっとインパクト欲しいか。


 



SILENT ALARM
BLOC PARTY
〈ツカミドコロナキニウカマー〉
05.04.01
★★★★★

official


 フロントマンにナイジェリア系英国人のVo、ケリー・オケレケで鋭角ロック聞かせるブロックパーティのデビューCD。タワレコ視聴、1,2曲目のパンキッシュな音像につられ購入も開けてみれば曲層多彩。冒頭の骨太ロックから一転、エレクトロニカ含みダンスナンバー列挙のつかみ所の無さ。8,90年代回顧の懐かしいラインありで、バラエティあるっちゃそうなんだけど、多少肩すかしの感あり。ただ可能性感じるバンド。少なくともフランツよりは‥


 



FRANCES THE MUTE
The Mars Volta
〈直球ストライクで豪速球〉
05.03.24
★★★★

 Vo=セドリック・ビクスラー、G=オマー・ロドリゲスのダブルアフロヘアーのスーパーバンド、マーズ・ヴォルタの2nd到来。
 今に生きるプログレ具合は前作同様、さらに混沌のストーリー性を加味して、ますます気分は"YES"方向。このラインは全く自分のストライクゾーンなもんで目下マイブーム真っ最中。ヘビーでエスニック、さらには情緒があるわけで、ある意味意義ある音楽鑑賞のテストパターン。並でも凡でもない、これこそロックの世界遺産な訳で貴重。スペイン語ロックも新鮮。レッチリ、ジョン&フリーも前作に続いて参加も話題。フリーのトランペットもイカす。


 



Year of the Monkey
Tommy Guerrero
〈浮遊感と兆候〉
05.03.10
★★★★★

 時たま出てくるツタヤの洋楽新譜レンタルでトミー・ゲレロ。ミニアルバム、6曲入り。全てインストでノンジャンルなオーガニック調。ダウナー気味のギターのリフが続いてたるいのか心地いいのか、その実浮遊感に酔うのみ。
 トミー・ゲレロは '80~90年代スケートボーダー出身アーティストブーム草分け、ウエストコーストクラブカルチャーのアイコン的存在か。木漏れ日、兆候、倦怠、峻烈。





Unique Connection
Rebel Clique
〈超渋R&B女子Voユニット〉
05.03.01
★★★★★

 アングラ系R&B、ファイヴ・ディーズのトラックメイカー、ファット・ジョンが女子ボーカル、アムレセットと組んだ"Rebel Clique"の1st CD。'04フジロックにもDJで参加のファット・ジョン。TVアニメ「サムライチャンプルー」のサントラとインストSOLO CDに続いてのボーカルユニットでのリリースとここんとこ急展開中。4月に来日
 ベースR&Bながら、世界観はひたすら透明感追求の新感覚club jazz。夜で部屋聞き、もしくはcafe BGにマッチ。カントリー方向の匂いも。静謐でジャジー、さらに浮遊感。





COLLISION COURSE
Linkin Park & Jay-Z
〈同系色de豪華コラボ〉
05.02.23
★★★★★

 リンプ無き(?)後、ロック・ミーツ・ラップのミクスチャ系では世界席捲のリンキンがラップの大御所Jay-ZとコラボでCD+DVDセット。04.12.11付Billboardで全米TOP記録でそれなり人気盤。
 昨7月のUS/MTVの番組で共演、リリースとなった模様。リンキン自体バリバリのラップバンドなんでJay-Zと合わせようがあんましノリに変わりないわけで、実態はリンキンremixアルバムの体裁。LIVEではイキのよさでリンキン、重みでJay-Z、異色でなくて同系色の豪華共演コラボ。





With The Lights Out
NIRVANA
〈壁に向かって絶叫のカート〉
05.02.17
★★★★

 壁に向かってギターをかき鳴らす絶叫の男。顔が見えないんでカート(ニルバーナ・フロントマン)であるかは見た目判別不能。ドラムは初期メンバーのチャド・チャニングで後にニルバーナのドラムで参加の現フーファイ(foofighters)デイブ・グロールじゃない。どうやら状況はメジャーデビュー前、ベース、クリス・ノヴォゼリックの自宅の美容室の2階でのリハーサル風景らしく、インディーらしい武骨でしょぼめなACTがほほ笑ましくも物悲しい。ツェッペリン「移民の歌」もやってる。歌ってるのがカートでなければクソの様なVTR。ライブ映像に転じてギターをステージにたきつけるカートお約束のパフォーマンス。

 そんなのが収録されたDVDインクルーズのニルバーナ無き後10年を経て出されたレアトラック集、3CD+DVDのボックスセット。CDは3枚にわたってインディー時代から後期(=カートの自死)までの発掘音源が展開されてる。ファン垂涎の代物かどーか。オリジナルで3枚(『Bleach』『Never Mind』『In Utero』)しかアルバムを残さなかったニルバーナ。存在の大きさに比して世にあるあまりにも少ない音源に対して、このクソ音源ばっかのボックスセットの量感に救われる人もいるだろう。世界遺産ロック版。



The Diary of Alicia Keys
Alicia Keys
〈R&Bミーツ ピアノ〉
05.02.08
★★★★★

 2/13発表のグラミーで8部門ノミネートのアリシア。'03年12月発売のこれも年間最優秀アルバムにノミネートでR&B系フィメールボーカルでは断然注目アリシア。NY出身、クラッシック素養にコロンビア大学出のインテリ育ちな彼女は、いわゆるまったり系ソウルの若手No.1の地位築いちゃってるわけだけど、歌がうまいのはもちろんながら楽曲は自身によるものだし、ピアノ弾き語りだのストリングスなんかのクラッシックな要素こってりアレンジされてて一風変わったR&Bワールド築いてる。NYラップ系の暗黒さからもアイドル的軽薄さからも遠い存在本格ソウル。ジャケはピアノと一心同体のあかしか。または星ひゅうまの姉貴状態。




Eucademix
Yuka Honda
〈ネオ?ミニマリズム〉
05.01.24
★★★★★

 チボマット片割れソロ。別の片割れも参加で中身実質チボ。BGMにしちゃうと溶け込みすぎて聞こえてこないナチュラリーな音像。ジャパニーズながら輸入盤で、しかも注文しないと手に入らなさ(吉祥寺タワレコ)がレア度ありがち。きっとTSUTAYAにも置かねだろふ。
 異国に旅だって出会う和風な感触が心地よし(だろうよきっと、異国にいれば)。おしゃれというより透明感。残り香。クリスタル。忍者。愛惜。郷愁。哀感。
 懐かしのミニマル感。しっかり聞くとちと酔う。




Franz Ferdinand
Franz Ferdinand
〈スコティッシュライトロック〉
05.01.21
★★★★★

 今更ながらのフランツ。スコットランド・グラスゴー発4人組で04年2月のデビューのこのセルフタイトルは世界席捲のエポックヒット。
 初聞きでインパクトなく、チェックすることもなかったものの、これだけ売れれば気にもなる。骨太さ感じられないんで、その分押しが弱い印象も聞き込めば作り込みの幅広さにも気付く。変化球の投げ具合が、ミンクデビルやトーキングヘッズなんかの80年代NYパンクに近く、その辺の狙ってるんだろ。サラエボ事件で暗殺されたオーストラリア皇太子からとったというバンド名もなんだか微妙。ここまで売れるか?すき間か懐古か、当たり障りのないライトロック。



●LIVE REP●
BEASTIE BOYS LIVE at 武道館
BEASTIE BOYS
〈ビースティのハッピーライブ〉
05.01.14
★★★★

 ラップユニット、ビースティボーイズジャパンツアー。ステージ上のモニター駆使して趣向盛りだくさんの内容。充実のステージで今まで3度みた中で最高の盛り上がり見せた。
 前座、ル・ティグラはガールズテクノユニット。3人が曲ごとにボーカルパート変わるキュートなステージ。結局ビースティ登場は開演予定から1時間以上経てから。客電消えてステージ上のモニターに皿洗いしてるDJ担当MIX MASTER MIKE。どうやら楽屋裏からステージに上がる状況を中継してることが途中から判明。意外な幕開けからメンバー登場。DJ、MIX MASTER MIKE含めそろいのアディダスジャージ。新旧ビースティラインナップオンパレードのステージ。インターバルではメンバーにビースティ3人含めたラテンジャズ系インストバンド。安っぽさ狙った電飾ツリーの飾りしつらえた演出で超渋官能。さらにモニター上では開演直前までの観客のコメント複数流される。新鮮。アンコールはインターバルのバンド構成で登場。ビースティの前身(?)パンクバンド状態で熱狂。ラストは"sabotage"で終幕。




RIGHT RIGHT NOW NOW
BEASTIE BOYS
〈ビースティの来日記念盤〉
05.01.12
★★★★★

 14日武道館公演控え、ありがちなジャパンオリジナルのおいしいんだか、何だかわからない来日記念盤という名の特別版。昨年出した5年ぶりフルアルバム『To the 5 Boroughs』も益々オールドスクール化の方向。武道館でもより素朴系ラップの神髄見られると期待。全7曲。"サボタージュ"のライヴ篇もあり、当然これでしか聞けない音源あり。ビデオ付きのようだがMACでは見れず。




22-20s
22-20s
〈young power クラシカル〉
05.01.10
★★★★★

 ブルースをルーツにしたUK若手ロック旗手22-20s(とぅえんてぃとぅとぅえんてぃーず)のデビューフルアルバム。妙に今っぽさになってないところで好感もてる素朴型。そんでもしっかり熱いロックで若さ爆発してます。
 バンドは4人組。リーダー格マーティン(G,Vo)のブルース熱高じ、バンド名はスキップ・ジェイムスの名曲に由来。プロデュースはブレンダン・リンチ(ex.ポール・ウェラー、プライマル・スクリーム)。去年のフジロックにも登場。十分売れ線。椎名林檎's東京事変にも近い(M4)。




frail
Maria Solheim
〈白夜の国の歌姫の静謐〉
05.01.02
★★★★★

 北欧ノルウェー発吟遊詩人弾き語るの巻的マリア・ソルヘイムの3rdが到着。少女のささやきのやうな純で澄んだ歌声から耳を澄まして聞き耳こらす。直視しないと聞き取れないような静かな声は時にインパクトが感じられないようにもとれるんだけど、そんな淡泊な感覚をたまに欲してしまう時があるわけで、そんな時にはうってつけの声。ノルウェーのイメージそのまんま。本国では相当注目されてるようで今後どこまで行くか、またはどう進化してくか注目。



  Amazon.co.jp アソシエイト