Let's Build a Fire
+/- (Plus/Minus)
〈美メロ、ギター&ヴォーカル〉
06.12.30
★★★☆☆

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official

 とにもかくにも美しく、多様な曲構成が魅力。基本ギターロックなんだけど、ぐいぐい引っ張る強引さはかもさない、ある種理想高き独特の美学に貫かれた技巧派音像。メロがキレイで歌詞をしっかり聞かせようとの意図も伝わる

 NY発、男子3人組ギターロックの"+/-(プラス/マイナス)"、3rd(?)アルバム。
 エモでモダンでわずかにモンドでドライブ感に優れる繊細系

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Howling Bells
Howling Bells
〈背徳の天使が歌う夢幻〉
06.12.20
★★★☆☆

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 場末感たっぷり、女子Vo.ダークネスなガレージサウンズ。
 豪州発、UKで活動中、"ハウリング・ベルズ"、デビューアルバム。全曲通じてアンニュイで浪漫な世界観貫いてハマれる音像。Vo.のJuanita Steinのまとわりつくよな妖艶なウタゴエが切なくこだまする夢幻の宇宙。
 映画で言えば"デヴィッド・リンチ"の世界観か。宝石箱の様にキラキラしててグロテスクでレトロフューチャー
 コクトー・ツインズのレーベル、Bella Unionより今年(06年)5月リリース

My Space 

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Vitlaust Hus
Paul Lydon
〈氷ノ国ノ世界ガ見ユル〉
06.12.20
★★★☆☆

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 これほど静かな音像も世の中に余りない。ミニマルなピアノの伴奏に淡いアイスランド語の男声。とうてい、i-Podの街聞きには向かない。街の雑音に消される。微(かす)かなテンション。
 部屋で聞く。何か引き込まれるような超個性な世界観。空気の色が変わるよな

 アメリカ・ボストン出身で現在、アイスランドの首都、レイキャヴィク在住のミュージシャン、"ポール・ライドン"の、03年に発表したアルバムの復刻版。なぜかTSUTAYAで新作レンタルしてた(たまにある洋楽新作レンタル)。当初タワレコ試聴でチェックしてたが薄味過ぎて引っかからなかった。あまりの静けさに。
 本人はなんのきっかけか、家族でレイキャヴィクに一度行ったのを期にその2年後から定住を始めてるという。今作は3枚目で、完全な州制作を貫いているという。
 孤高の作風

alljos 

blues interactions





Saturday Night Wrist
Deftones
〈ラウドで甘美。アニー・ハーディー参加〉
06.12.15
★★★★☆

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 基本絶叫ありのヘビーロックなんだけど、甘美で浪漫なメロディアス志向が心地よき"デフトーンズ"、3年半ぶり5thアルバム到来。今回で初めて聴いたのだが、ラウド系ながらとても聴きやすい浮遊の音像。自分的には目下一押しの女子Vo.バンド、"ジャイアント・ドラッグ"のフロント、アニー・ハーディーがM9『Pink Cellphone』に参加。ラップ、というよりはヴォイスというべき無機質な言葉の羅列状態でフューチャリングされてる。
 曲層多様、全体でバラエティ感創出のサービス盤。飽きずに楽しめる

 プロデューサーとして"ピンク・フロイド"の『ザ・ウォール』など手掛けた大御所、ボブ・エズリンがサポート。あと、活動休止中"システム・オブ・ア・ダウン"のVo.サージ・タンキアンも部分参加。
 来年(07年)早々ジャパンツアー(2/17〜19)でドカンとまたデフトーンズの嵐が来襲

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Friendly Fire
Sean Lennon
〈ショーンの魂、音と映像で魅せる〉
06.12.10
★★★☆☆

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 ジョンの息子、ショーン・レノン、7年ぶりリリース、2ndアルバム。
 それこそ、声も近いし、ジョンの後期ソロスタジオアルバムのもやもやとした浮遊のやさしき音像に酷似のセンチメタリックな感傷系。胸に染み入る優しき歌声。幾多の魂の叫びを極力押さえてアコースティック、懐古系ソフトロックにアレンジメントのメロウワールド。サポートには盟友、本田ゆか(ex.チボマット)、ハーパー・サイモン(ポール・サイモンの息子)、ジョン・ブライオンらが参加

 DVDカップリングで耳と目で楽しめる志向。アルバム収録曲それぞれイメージされたビデオが作られ、DVDの方でオムバスとして取り入れられてるが、全曲通してひとつの物語を織りなしてもいる。本人の「楽曲は映像とともにその世界観を完結する」(ライナーノーツより)という考えの元だという。
 デヴォン青木らオリエンタル系女子も多数参加で、数々のシチュエーションに身を置いたショーンが悲しきロマンスのヒーロー演じる。
 ビデオの監督は08年公開映画『コインロッカー・ベイビーズ』の監督、ミッシェル・シベッタが担当。『コインロッカー・ベイビーズ』にはショーンが脚本、出演での参加すると

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Young Machetes
The Blood Brothers
〈聞くだけでストレス解消系〉
06.11.30
★★★★☆

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 シアトル初。パンキッシュ・クラッシャラブル・ガレージの変態系"ザ・ブラッド・ブラザーズ"5thアルバム。今作で初めての出会い。タワレコ試聴で撃たれた。衝撃のハートアタック弾連射。テンション高すぎ。なにげにおバカなノリが脱力系のほのぼの感。エッジも効いてて聞くだけでストレス解消のハイポテンシャル

 女子顔落書きジャケッツ。高音+低音入り交じりのツインヴォーカル状態だもんで、女子&男子のツインと思いきやビデオなぞを見るとどうやら2人とも男子な様だ。弩級ツインボーカル。

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Eat, Sleep, Repeat
Copeland
〈メロウさパワーアップのコープランド〉
06.11.25
★★★★☆

→amazon

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 US・フロリダ発、甘美なメロと泣き系ロックでこのところ大躍進な4人組バンド、"コープランド"3枚目。前作2作と比べいくらかメロウで繊細な方向へベクトル振れてる。ポップさとハードさがそがれた分薄味ともとれるが、ひたれる部類で、これはこれでいい。心象風景スケッチ。立ち止まって振り返る感傷系

 個人的には昨年('05)リリース2枚め『In Motion』で自意識革命起こし、以来最高に好きなバンドの一つになってしまってた。狂おしくなるような切ないヴォーカルアンサンブルが甘美なメロに乗りまだ見ぬ世界へ飛躍をとげる新境地。全く新しい音楽体験だったのだな。
 筋が通り極めてオリジナリティあふれるバンド

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EAT magazine





One Time For All Time
65DaysOfStatic
〈純化ロックのたたずまい〉
06.11.21
★★★★☆

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official

 聞いてると何か深い溝に引き込まれるような猛烈な吸引力を持った「ハマれる」音像。心地よきハマりの快感。ロックを突き詰めるとこうなるんだろな、的、純化ロックのたたずまい。ウタも無く、メロディさえも轟音ギターと狂気のリズムセクションに埋もれてしまってるんだけれど、ただただ音のうねりに身をまかせて安心できるよなゆりかごロック

 UK・シェフィールド発、轟音系インストバンド、"シックスティーファイブ・デイズ・オブ・スタティック"の2ndアルバム。
 04年、『The Fall Of Math』でアルバムデビューし、日本では今年(06年)サマソニやらインストライブなりで話題沸騰中、な感じか。officialでライブ映像見たが、ものすごい"うねり"感じた

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→smashingmag





Notes From The Underground
Persephone's Bees
〈モンドでサイケでレトロなポップロック〉
06.11.14
★★★★☆

→amazon

official

 ロシア出身自作自演の首謀者アンジェリナ・モイソフ率いる"パセフォニーズ・ビーズ"、メジャーデビューアルバム。
 基本ポップロック。毒っけと不思議さ充満でレトロフューチャーな楽曲群。これでもかのバラエティさもありありでテンション高いてんこ盛りアルバム。

 アンジェリナは93年にロシアから渡米。現メンバー、ギター担当のトムとカルフォルニアで偶然出逢いバンド結成。05年ニコール・キッドマン主演映画『奥さまは魔女』に使用され脚光浴びる

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My Space

My Space blog





The Open Door
Evanescence
〈エイミー再降臨で震撼音像〉
06.11.14
★★★☆☆

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official(邦)

 紅一点Vo、エイミー率いる"エヴァネッセンス"、待望の2ndアルバム到来。
 世界で1,500万枚のメガヒットとなった前作『FALLEN』から3年。メンバー交代なぞ紆余曲折で難産となったかちょいと長めのブランク。

 中味は前作と変わらぬゴシックでダークなラウド路線。伸びやかに悲しげに躍動するエイミーの聖母のような歌声が響きわたりこだまする予定調和。
 1stの時はこのゴシックさストレート狙いのベタさ加減に拒絶感もあったが、いまやなんとなし聞いてて懐かしささえ感じてなにげに落ち着く、ハード系ではもはやスタンダードなオリジナリティ。気がつけば唯一無二のキャラ光る。全てはエイミー・リーの存在力

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One Kiss Can Lead to Another: Girl Group Sounds Lost and Found
Various Artists
〈ガールズレトロ、レアコンピ〉
06.11.11
★★★☆☆

→amazon

 収納性の問題もなんのそののハットケースを模したパッケージで、異色感たっぷりの60年代ガールズものコンピレーション。4枚組で収録曲約120。
 US復刻レーベル"RHINO"からのリリースで既存の同種コンピのかぶりを無くす意味でメジャーな曲がほとんど入ってない。名前は知ってるけど曲は知らない、的レア音源オンパレのお得感
 レトロなガールズポップシャワーで元気出ることまちがいなし





Dad's Weird Dream
Silver Sun
〈破壊力と充満感なシルヴァー・サン〉
06.11.05
★★★☆☆

official

 キラキラと輝かんばかりの華あるロック
 程よくキャッチーで程よくメロディアス、懐古風味のポップロック

 UKパワーポップの雄、"シルヴァー・サン"、1年ぶりの4作目。個人的に今回が初聞き。タワレコ試聴で撃たれた種の速攻脳天直撃系の破壊力と圧倒的な充満感。
 コーラスアレンジの付け具合か、なにげに懐かしさただよう。7,80年代ハードポップロック路線踏襲の既視感ほうふつ。これはきっと"ELO"に近い、、、。"ELO"といえば最近ドラマ『電車男』で使われておったが、テンション近い。

 メガネヴォーカルのジェームズ・ブロードをフロントにした4人組。昨年リリースの3枚目は7年ぶりだったという

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My Space





5:55
Charlotte Gainsbourg
〈シャルロット歌手再開ソロ〉
06.11.04
★★★☆☆


 柔らかく優しげ、ナチュラルでフレンチテイストな英語詞ポップス。
"シャルロット・ゲーンズブール"、歌手活動再開。86年『Charlotte For Ever』リリースから、実に20年ぶりのソロアルバム。サポートはナイジェル・ゴドリッチ(ex.レディオヘッド)他豪華サポート
 英語詞にしたのは父の面影を廃する為、なるたけ高音を廃したのは母のイメージから脱する為だったという。

 父セルジュ・ゲンスブール、母ジェーン・バーキン、2人のカリスマの娘として、ある意味重い十字架を背負っていただろうシャルロットも今年で35歳。2児の母にもなってるという。何せ少女時代の印象しかない。主演してた『なまいきシャルロット』と『小さな泥棒』アタリの映画のロリータイメージ。その後女優を休止してたようでもないがぱっとしない。
 なのだが近作でミシェル・ゴンドリー監督モノ(『THE SCIENCE OF SLEEP』 /日本では年末公開予定)に出演しているという。なんせ『エターナルサンシャイン』のミシェル・ゴンドリーである。面白くないわけがない。

 ソロアルバムで両親の威光をぬぐい去り、女優としても躍進。なにげに大人版"シャルロット"世界制覇の兆しか

THE SCIENCE OF SLEEP トレイラー

インタビュー

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Sundet
Guther
〈ベルリンからの清廉系、グーター〉
06.10.30
★★★★★

official

 胸にスーッと入り込む優しきウタゴエ。事のほか浸透性がいい清廉なる音像
 久々に味わうしめつけられるよな感覚は、かつて、Frente!との出会いで感じたものに近い。心の奥にしみじみしみこむ春風のような音楽。

 ベルリン発、女子Vo.アコースティックポップの"グーター"、3年ぶり2ndアルバム。男女2人組デュオなれど、ヴォーカルは全てジュリア・グーターが担当。
 決して激さず、高ぶることのないミニマムでシンプルなギターアンサンブルに乗る春風ヴォイス
 淡々としながら、内向きにひたるでもない、口ずさむよなプチハッピー系ギタ−ポップ

 相方のベレンド・インテルマン氏はソロアルバムもリリースしてると

myspace





Idlewild
OutKast
〈サントラ仕様でレトロなR&B空間〉
06.10.29
★★★☆☆

official
official(邦)

 渋さとアダルト、レトロ感。
 アンドレ3000&ビッグ・ボーイのヒップホップ・デュオ"アウトキャスト"の新作は、両者が主演を務める映画(同タイトルで06年8月全米公開)のサントラになってて、全体がストーリー性を帯びた緩急ある展開力を放って魅惑のR&B空間つくりあげてる
 映画は、30年代US、ギャングスタ横断の禁酒法時代の南部のクラブを舞台にピアニストとマネージャーの活躍模様を描いたものという。
 3年前の前作『Speakerboxx - The Love Below』は1000万枚以上のビッグセールスでグラミー賞獲得の巨大イコンとなってるだけに期待の大きかった次作だったが、サントラ仕様ということで意表を付く形のコンセプトアルバムとなった

myspace(映画のトレイラーもあり)





Blackblack
Blackblack
〈スカスカ・ローファイ・ガールズガレージ〉
06.10.22
★★☆☆☆

official
official(邦)

 脱力の女子Vo.ガレージロック、"ブラックブラック"。禁断のおもちゃ箱、ひっくり返して断続的遊戯のトイサウンズ。または変態系トリップポップか。スカスカさ加減がいい空気感。だけど少々薄味な印象。
 タワレコの店頭パワープッシュに押されて購入したが、ややつかまされた感もあり
 雑誌『米国音楽』のMATHOMレーベルからリリースでセルフタイトルのデビューアルバム。LA発、伝説のノイズ系ニューウェーヴ、バウハウスのメンバーだったケヴィン・ハスキンスを父にもつドンペ姉妹+男子Gで"ブラックブラック"

Myspaceで試聴

Jet Set Recordsのインタビュー

Disk Unionのインタビュー





Amputechture
The Mars Volta
〈マーズボルタ、第3弾の幻惑〉
06.10.17
★★★☆☆

official

 プログレ系ヘヴィーロックでは今や当代一のマーズボルタ、前作から1年半のハイペースで3rdアルバムリリース。
 前身バンドでこれもロック史に名跡残した"アットザドライヴイン"からの細胞分裂でGのオマーとVoのセドリックのWアフロをフロントにし'02年に"マーズボルタ"結成。ヘヴィーかつサイケなロックはいささか懐古趣向のプログレテイストを持ち合わせさらにはラテン風味も加味されフォークロアな変態長尺ロックの新機軸打ち立てたたメモリアル。今作でも現代プログレシーン開拓のプチモンドポストロックの地平突き進む。気色悪さもパワーアップ。プライベートでも近しい存在といわれるレッチリのジョン・フルシャンテがソロ以外のギター全パート担う全面参加状態で渋味あるスパイス効かす。
 禅か、未来か、太古の鼓動受信の祝詞か。今だかつてなかった幻惑の震撼音像

myspaceで試聴





Inside The Hollow
Lillix
〈"リリックス"が帰ってきた〉
06.10.15
★★★☆☆

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 マドンナ公認、ティーンズガールズポップ期待の新星と鳴り物入りのデビューから3年、"リリックス"が帰ってきた。デビュー時からドラムスのメンバーチェンジがあったという、レイシー(Key&Vo)、ターシャ(G&Vo)のイヴィン姉妹とルイーズ(B&Vo)、新メンバー、キムの4人組

 デビュー作ではオルタナ系の癖あるロックな雰囲気もかもしてたような記憶があるが、今作はワリとハードめなロック指向。"ザ・キラーズ"なるバンドのプロデューサーが一貫して手掛けたコンセプトアルバム。どんなコンセプト?、かははかりしれぬが幕の内弁当的、聞きやすきガールズロック。ライトな感覚

myspace

YouTube

BARKS





Back To Basics
Christina Aguilera
〈キャバレーのミューズなアギレラ〉
06.10.10
★★★☆☆

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 前作『STRIPPED』から4年、満を持してリリースの3rdアルバムは渾身の2枚組で到来。自身のルーツ、20〜40年代ソウル&ジャズ&ブルースの原点回帰志向でその名も『Back To Basics』。ジャケットやらPVやらでは往年のハリウッドスターをイメージしたビジュアル設計。全体で筋の通ったコンセプトアルバムの様相。
 HIPHOP界のカリスマ、DJプレミア(ex.Gang Starr)がプロデュースのDisc1はよりダンサブルに、元オルタナクイーン、リンダ・ペリー(ex.4 Non Blondes)プロデュースDisc2はアコースティック方向でしっとりムード。総じてキャバレームードたっぷり、思いっきりファットでバラエティ感あふれる内容。様々な趣向のグルーブに持ち前の歌唱力は対応十分。

 意のままにならぬアイドル時代を乗り越え、2nd『STRIPPED』で「エロかっこいい」路線に脱皮。その後激太り期間を経て05年には結婚。そして今作、『Back To Basics』。一からやり直して本格派シンガーへの足がかりの第一歩となる

BARKSの特集





Gumbo
Voice
〈ジャジーでインテリジェンスな女子ラップ〉
06.10.02
★★★☆☆

official
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 ニューオリンズ出身・LA在住の女子ラップ新星、"ヴォイス"デビューアルバム。
 すこぶるジャジーでミニマムなリズムトラックを従え、インテリジェンスな"ヴォイス"のヴォイスが浮遊の至福音像。トロントのプロデューサーでブレイクビーツの御大"ムーンスター"率いるPublic Transitレーベルからのリリース。ムーンスターはじめマーク・マック(ex.4HERO)らがトラックをサポート。
 気だるくも芯の強さ感じるシンプルでオーガニックなアーバングルーブ。
 とにかくかっちょええです

myspaceで試聴

レーベルサイトでPV視聴





Night Moves
Lisa Papineau
〈リサ・ パピヌー。気だるきライトポップ〉
06.09.27
★★★☆☆

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 ミニマムなダウンビート。気だるきライトなエレポップ。感情を極力抑えこんで虚無なる心境を唄いこんでいるか諦観の音像。浮遊のささやき系

 女子Vo.リサ・ パピヌーをフロントにしたユニット"リサ・ パピヌー"、05年6月にリリースの1stアルバム。情報過小でよく判らんが、リサ・ パピヌー、US・ロードアイランド生まれで幼少期クラッシックの素養を受けつつLAなどで音楽活動の後、フランスに渡り本ユニット結成に至ったか。程よくおしゃれなフレンチな香りも。"ポーティス・ヘッド"にも通じるダウナー志向のブレイクビーツ

 マーズ・ヴォルタのBa-ホアン・アルデレッテと組んでる"Big Sir"なるバンドでまもなくニューアルバムもリリースされると

lunaticworksでPV視聴

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→myspaceで試聴





Be Your Own Pet
Be Your Own Pet
〈キューティーワイルディーな女子Voパンク〉
06.09.22
★★★★☆

official

 タワレコ視聴で無条件に即買い、以来ハートをつかんで放さないガレージパンクの新星、"ビー・ユア・オウン・ペット"、1stアルバム。UKインディの名門XLレコーディングスからの世界リリース。
 US・ナッシュビル発、全員十代4人組。紅一点、ジェミナ・パールの破壊寸前、シャウトを抑えたキューティボイスがツボに直撃。若さあふれる全身全霊爆走ガレージ。こんなのあったよな的、ある意味古典な正統パンクス。
 痛快、爽快、迫力のステージは日本でもサマソニやらでも披露済みか
 条件無しにカッちょええ。おすすめ

myspaceで試聴

レーベルサイトでPV視聴

You Tubeでビデオ





In My Own Mind
Pharrell
〈ヴォーカリスト、ファレル初ソロ〉
06.09.19
★★★☆☆


 希代のプロデューサー、ファレル、待望の初ソロアルバム。
 ネプチューンズN*E*R*Dなど率い、Hip Hop系ながら、個人的にはファンク・ロック色が強い点で大注目のファレルのパーソナルアプローチは、どちらかというと激しさというよりはマッタリ系。ヴォーカリストとしてのファレル大アピールな総力戦。M1?7はHip Hopで、M8?15はR&Bの2部構成の趣向。ゲストにスヌープ、ジェイZ、ネリーにカニエ、グエン(ex.ノーダウト)などと豪華な面子が参加。お仲間同士で楽しくフィールソーグーッな一枚

ファレル出演、HPの通なCM





Bande A Part
Nouvelle Vague
〈当時の記憶よみがえりの感傷系〉
06.09.11
★★★☆☆

official

 UK&USの80年代ニューウェーブの名曲をさらって、ゆるやかなラテン系ラウンジにアレンジした奇跡のカバープロジェクト、"ヌーベル・ヴァーグ"第2弾『バンド・ア・パル』。フランス人ミュージシャン、マーク・コリンとオリヴィエ・リボーにより複数の女性ヴォーカル招いて実現。何たって選曲がスバラシ。ヤズー"Don't go"、エコバニ"Killing moon"、ブロンディ"Heart of glass"、あとバウハウス、バズコックス、ニューオーダーなど。ここら辺のあさるように聞きまくってた当時の記憶よみがえりの感傷系。
 ボサノヴァなり、肌ざわりの優しきシルキーなアレンジが心地よし。切なきウタゴエ、ココロに染み入るしみじみ系





The Eraser
Thom Yorke
〈レディヘのそれより親近感〉
06.09.07
★★★☆☆

official
official(邦)

 UKロック重鎮、"レディオヘッド"のフロントマン、トム・ヨーク、今年7月突然のソロリリース。重厚長大そして近未来感たっぷりの内省ロック"レディオヘッド"率いるプレッシャーから解き放たれかのいくらか力の抜けた音楽遊戯。バンド名義の各アルバムたちにただよう「近寄りがたさ」がいくぶんそがれ、親近感さえ受け取れる、ごく私的アプローチであろう肌ざわりが優しい感触。

 なんてことはいくらか聞き込んだり、ネットでレビューあさって築いた一般的な見方との混淆した印象なのだろう。"レディオヘッド"のそれに付かず離れず、相も変わらず深淵なる内省系。厭世観とかすかな希望ないまぜの超越未来系音像

 バンドの方も近々アルバムリリースとの話もあったが、具体的でない
 ライヴDVDは計画中か





The Cheap Show
Anais
〈演芸の香りのフレンチギター弾き語り〉
06.09.02
★★★★☆

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 時に優しく、時に激しく、時にパロディめいた様々な音楽ジャンルへのアプローチと、変わり身早いバリエーションが彼女の信条か。デビュー盤にしてライブアルバム2枚組み。エンターテイメント性あふれる彼女のステージングに盛り上がる場内の熱気が伝わる。

 フレンチ・ソロシンガーでギター弾き語りスト、"アナイス"。もとは"Opossum"なるバンドで99年から03年まで活動。その後ソロ。フランスで05年9月にリリースの今作は本国でも売れに売れてるという。
 ギター1本でおとなしくシャンソン、なんて構図は彼女にはありえない。スチールギターやバグパイプなど楽器の音マネ、なんちゃってラップだったり、なんちゃってヒューマンビートボックスなど幅広い芸風。芸風といえば、これは日本で言うところの『演芸』の香りもしないではない。ギター漫才かコミックバンド。特にトークをしてる訳じゃないのだが、飽きさせない演出
 おもろいミュージシャン、アナイス。

myspaceで試聴&ライブ視聴





Citrus
Asobi Seksu
〈日本語混じり夢遊のギターポップ〉
06.08.25
★★★☆☆

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 NYブルックリン発、オリエンタリー・シュゲイザー、"あそびせくす"。ドリーミーな轟音ギターのバックグランドにロリで裏声チックな変態系女子ボーカルが薄くたなびく浮遊感たっぷりのサイケな音像。ええっ、今の日本語?と聞き取り微妙な日本語が時折混じって怪しさ満点不気味なインディー系。

 日本人らしい"ユキ・チクダテ"なる女子がフロントに立ちVo&Key担当。04年にデビューアルバムリリースで、今作が2作目。USでもそこそこの評価ということらしいが、マイブラ、リスペクト度合いはなはだしく、"チクダテ"の変態性のみにアイデンティティたよった危うい存在感。それでもウタゴエが女子に変わっただけでこうも甘くなるものかと新鮮な感動もあったりもするし、結構ひたれる

officialで試聴&PV視聴
myspaceで試聴&PV視聴





Check In
The Chalets
〈はじける軽さの女子ツインヴォーカル〉
06.08.21
★★★☆☆

official
lofficial(邦)

 アイルランド・ダブリン発、女子ツインヴォーカル強力ポップユニット5人組。7,80年代テクノやらニューウェーブ懐古のとびっきりキッチュでチープな線狙った確信犯的バンドサウンド。ヴィジュアルイメージ兼務でフロントに立つヴォーカル2人、ピー・ピーとポニーが(へたうまチックに)ハモりまくり、時に男子他メンバーもコーラスなりメインヴォーカルでからんで全体で厚みある絶妙なハーモーニーかもし出す。
 はじける軽さ。懐かしのトイサウンド

myspaceで試聴
YouTubeでPV視聴

 




La Ballade D'o
Vanessa and the O's
〈フレンチなギターポップで胸キュン〉
06.08.18
★★★☆☆

official

 デカダニズムとレトロ感、パリの裏町の香りたっぷり。キラキラと輝きあるギターポップ。
 元スマパン(Smashing Pumpkins)で日系三世のジェイムス・イハを核に、フランスの歌姫、ヴァネッサ・キノネスと、スウェーデンのトップ・グループでそれぞれフロントマン担ったニクラス・フリスクとアンドレアス・マットソンの4人組、インターナショナルなスーパーグループ"ヴァネッサ&ジ・オーズ"の1stアルバム。05年リリースでシングルがカップリングされた日本語版は06年5月にリリース。
 自ら「ドヌーブが60年代の映画で使っていたドレッシングルームに入り込んだようなポップで美しい音楽とメロディ」(イハ)と形容するコンセプトで、初対面でレトロなフレンチポップの印象。その実、イハがスマパンでかもしてた、なにげに気だるげオルタナ風味のギターが底辺を支える新感覚ギターポップ。これもライナーから引くが、"ヴェルベット・アンダーグランド"が"二コ"を迎えた時のよな魅惑のマッチング。胸がキュンとなりそげな甘さが吸引力

試聴

 




Black Holes And Revelations
Muse
〈初期衝動は越えぬも甘美〉
06.08.11
★★★★☆

official

 UKの3人組エモ系弩級ギターロック、"MUSE"新作
 今作からさかのぼること3年前にリリースの『Absolution』で「10年に一度」の"衝撃的"出会い"をとげ、それまで抱えていた音楽的自意識をぶちのめされた"MUSE"、待ちに待った新作。
 ヘビーかつエモーショナル、オペラのごときメロディアスでデコラティブ、濃く深く、とことん甘美で宇宙レベルのスケール感ほうふつの基本路線に変わりなし。前作でのあまりの衝撃のデカさに、今作のインパクトはそれ程のものはなかった。が、単に"免疫"の問題なのである。
 ぶれない"MUSE"の美学。美しさそのまま、いくらか陽的雰囲気も。
 それにしてもMUSE。『Showbiz』『ORIGIN OF SYMMETRY』『Absolution』、そして今作と、リリースされた全てが歴史に名を刻む名盤となってる。同じ時代を生きれるしあわせ感じる数少ないバンド。
 そういえば12、13日とサマソニで日本に居るってか

myspaceで試聴

 




Best
Jellyfish
〈普遍性あるポップ集成〉
06.08.06
★★★☆☆


 最近出た元メンバー、ロジャー・マニングのソロアルバムがきっかけで気になってた"ジェリーフィッシュ"、解散後およそ13年を経てのベストリリースを期に初聴き。
 全20曲。え、これマジでやってんの?って位にベタなポップが次から次へと続く。ドリーミーなポップロック。90年デビュー、『ベリーバトゥン』『こぼれたミルクに泣かないで』とロック史上の2枚の名盤を残し93年に解散した"ジェリーフィッシュ"。なのだが、特に古さを感じない。いや古いといえば古い。60〜70年代黄金期をリスペクトするような郷愁の味わいがベースにただよう。普遍性あるポップの原点。
 最終メンバーだった、前出のロジャー・マニングはバンド解散後、"ムーグ・クックブック"や"インペリアル・ドラッグ"などのバンドや、ベックのツアー参加など精力的に活動。06年には通なソロアルバムをドロップ、フジロックにも参加。一方、アンディ・スターマーは奥田民生やコラボワークなど日本人がらみの動き。パフィー(アミ&ユミの方)の名付け親でもあるらしい。

 




All Your Things Are Gone
Victory At Sea
〈うねるピアノで心の叫び〉
06.08.03
★★★☆☆

official

 ドラマチックでうねりの効いたピアノ&ドラムスに心の叫びのようなエモーショナルなボーカルが乗る。Vo.-モナ・エリオットの太く低いウタゴエは、極個人的ではあるものの、何か普遍なものを訴えてるような重みの響き。シンプルな編成ながら、レトロ風味はあれど今まで聞いたことのない種の味わい深い音像を織りなしてる。系譜でいえば"Cat Power"辺りに近いか
 ボストン発、紅一点ボーカル4人組"ヴィクトリー・アット・シー"、06年3月リリースのアルバム。メンバーにバイオリン担当で日本人の畑中太郎氏が参加してるが、このアルバムではバイオリンが鳴ってない

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10,000 Days
Tool
〈トゥール5年ぶりのアルバムでロック未来系〉
06.07.31
★★★☆☆

official
lofficial(邦)

 ヘビー系では唯一チェックしてるバンドといっていい"トゥール"の4thアルバム、5年ぶりの新作。
 重量感と暗黒さで塗られた真性ヘビーロック系であるのは確かながら、聞きながらなにげに世界観というか、何かしらのメッセージが込められているだろう意志が伝わるよう。映像が浮かんでくるような。じっくり聞けばどっぷりはまるドラッグ性のある危険な音像。"プログレ"のカテゴリでくくれば、なんとなしスッキリするのだろか。それも正確じゃない。カテゴリとしては"トゥール"そのもの。アート志向の強いロック未来系
 歌詞カードもなく、インタビューでもほとんど作品についてのコメントは語らない彼らなのだが、デジパック仕様のアルバムジャケットには3Dメガネがパッキングされて、ブックレットのアートワークをながめる趣向あり。

 



●ON AIR●
レッチリ in Mステ
Red Hot Chilli Peppers
〈レッチリがMステ生出演〉
06.07.28
★★★☆☆



 レッチリがテレ朝の歌番、Mステに生出演で生演奏。29日出演のフジロック前日。いくらかお疲れの様子のメンバー、意外におとなしめ。奴らももはや若くない。というより倖田來未、Kinki Kidsらとの並びの違和感の方がおかしかろう、と思って見てたが、意外にハマる。これが地上波バラエティのマジック。何だか少し悲しい
 ライブは"Dani California"、from『Stadium Arcadium』。観客入れて生スタジオライブ。盛り上がる場内も一抹の寒い感覚。それにこの曲、日本の映画なんらたの主題歌にもなってるという。それもなんだが悲しいが、ジョンのマイペースぶりに救われる

 




Murmurs
Caroline
〈キャロライン。その天使の歌声〉
06.07.21
★★★☆☆



 天上界から降り注ぐ神聖なる彼岸の音情。無垢なる少女の歌声が空の彼方舞い降りて地上に浮遊。透明感にあふれるウィスパーボイス。
 日・米のハーフで10歳まで沖縄で育ち現在はLA拠点の活動中の自作シンガー、キャロライン・ラフキン、1stアルバム(06年3月リリース)。ルーツが沖縄で、島歌の影響がそこかしこに、とはならない。"和"テイストはみじんだになく、どちらかというと、ヨーロピアンな、それも北欧辺りの音像。オーロラのきらめく白夜のバックグラウンド。そんな感じでいえば単純に"シガー・ロス"、"ムーム"あたりのアイスランド系に近く、フレンチ系では"エミリー・シモン"にも極めて相似のエレポップ。
 日本のCMソングにも数多く参加してて、メジャーどころではスズキのラパンのCMソングにも使われてるそう。
 さわれば消えてなくなりそうな繊細な歌ごえ。

インタビュ
MYSPACEで試聴

 




Harmonies For The Haunted
Stellastarr
〈NY発、ポジティブなエモポップ〉
06.07.16
★★★☆☆



 きらめきのギターロック、ポジティブなエモ、甘酸っぱ味も痛気持ちいい懐古調ポップ
 前作では80年代NYパンク&ニューウェイブ、リスペクトの勢いのままを吐き出した、ある意味純なアルバムだったのだが、去年夏リリースの今作はベースは同じラインながら、どこかドラマティックな要素強く押しだしエモーショナル。オリジナル感熟成の1枚。
 NY・ブルックリンのアートスクールで出会い00年に結成の4人組バンド。ベースに女子メンバーいる。フジロックとかで日本にもたびたび来日してる模様
 前作ではテレビジョンをダブらせたが、今作はスミスあたりをほうふつ

official siteで試聴、PV視聴できる

 




I Killed My Best Friend
Le Volume Courbe
〈ヤバめマジカルポップ、フレンチ仕立て〉
06.07.14
★★★☆☆



 消え入りそうなか細いフレンチボーカルと白日夢を見てるかの夢幻のバックグラウンド。幻像が浮かび上がる混沌とした不協のコラージュ音像。果てにあるのは恍惚か、虚脱か、厭世の空気感。

 フランス系、シンガーソングライター、シャルロット・マリオンヌのボーカルをフロントのに、UKアシッドポップのリーダー格、ケヴィン・シールズ、コルム・オコーサク(ex.MY BLOODY VALENTINE)、マーティン・ダフィー(ex.PRIMAL SCREAM)ら強力サポートで実現した奇跡のコラボユニット、"ル・ヴォリューム・コーベ"、1stアルバム。
 基本がギター、ピアノなりのアコースティックな伴奏をベースに、浮かんでは消える気だるくもハスキーな女子ボーカルと控えめなリズム隊がミックス。コラージュ志向の音楽遊戯。
 ほぼ実験的前衛音像ゆえに、アンテナが向いてないときに聞くと軽いめまいか嘔吐感をもよおす恐れもないではない変態系。チューニングが合えばトリップできるヤバめなマジカルポップ

 



Arular
M.I.A.
〈スリランカ発キュートなダンスポップ〉
06.07.10
★★★☆☆



 去年の今ごろにブレイクとげたスリランカ系UKダンスの新星、M.I.A.(エム・アイ・エー)、デビューアルバム。TSUTAYAレンタル開始で早速チェック
 延々と繰り返されるリズムの応酬。スリランカ・タミール人であるルーツを活かしディープな南アジアンビートをベースに、程よくヒップホップ、エレクトロテイストまぶして、キャッチーなダンス音像。
 聞き始めでなにげにインパクトに乏しく(発売当時購入に至らなかったのはそのゆえか)、バラエティ感に欠けるも、ここいらのエスニックシャワー、たまに聞けば新鮮なインパクト。なにげにネプの香り漂うキュートなダンスポップ

sonymusicで視聴
YouTubeでビデオ

 




Das Mandolinenorchester
Cobra Killer & Kapajkos
〈ベルリン発変態系女子デュオ、マンドリン編〉
06.07.03
★★★☆☆



 "コブラ・キラー"、マンドリンオーケストラ集団"KAPAJKOS"とのコラボアルバムで、その名も『Das Mandolinenorchester』。
 変態系女子ボーカルユニットをめぐっては、ビースティ武道館公演で遭遇の"ル・ティグラ"から、"チックス・オン・スピード"と来て、この"コブラ・キラー"にたどり着いたのだが、この人らも前の2つのバンドに敗けない位のハイテンション・モンドオーラ発散のキッチュな音像。
 '98年ベルリンで結成、ジーナ&アニカの長身女子2人がユニゾンで唄いまくりの本来はエレ・パンクでプチエロ系。それでも今作はほぼマンドリンのみの伴奏によるオーガニックテイスト。なにげに懐かしさ漂う、ロリではないけどゴスな不思議ちゃんサウンド

 




Mary Ann Meets the Gravediggers & Other Short Stories
Regina Spektor
〈ロシアがルーツでプリミティブ音像〉
06.06.16
★★★☆☆



 ピアノ弾き語りスト、レジーナ・スペクターの”Soviet Kitsch"に次ぐアルバム。ロシアからニューヨークへわたり、近年は英国で活動。ピアノ、時に弦楽を伴奏に、心にうつるよしなしごとを思うがままに歌いつむいだ、プリミティブテイスト。懐古主義と切り捨てるなかれ、元々音楽とは極々個人からわき出るパッションを吐き出した純粋な意志であるはず。なんつって。。
 でもそんな純粋無垢なソウル感じる素朴系。ソウルミュージック?。いやいやどちらかというとリカーミュージック。酒場系でそこはかない文学の香り

 




Hearts and Unicorns
Giant Drag
〈アニーにハマって動けなくなる〉
06.06.09
★★★★★



 LA発、女子ボーカル・グランジ系"ジャイアント・ドラッグ"。
 聞いた瞬間100%ツボに直撃呼吸困難感涙の衝撃的出会い果たして早3ヶ月。いまだ聞くたび胸のあたりしめつけられるよな感覚は変わらないのだ
 "ジャイアント・ドラッグ"。メンバーはG&Vo、Annieに、Key&DrマシンのMicahの2人で、デビュー作となる今作は去年、USでリリース。ディストーションギターにちょいとネジのはずれたような浮遊のボーカルが乗る。ともするとありがちギターポップなのだが、耽美で気だるきAnnieのウタゴエがかもす世界観は唯一無二の新鮮音像。狂気と正常の狭間漂うギリギリ感。一度ハマると抜け出れない無間地獄の巨大麻薬(Giant Drag)

 ライブ映像
 YOU TUBEで色々

 




The Exquisite Death of Saxon Shore
Saxon Shore
〈深淵なる彼岸の音像〉
06.06.06
★★★☆☆



 US・ペンシルヴァニア発、轟音ギター&プログレテイストなインストバンド、"サクソン・ショア"3rdアルバムにして日本デビュー盤。
 ノイジーで混沌、深淵なる彼岸の音世界。つんざくギターがうねり、この世の悲しみと、そこはかとない諦観、わき出る高揚感に加え、あの世へ託す希望を描いているかの壮大なストーリーに充ち満ちていて、図りしれない深みを感じ取れる叙事詩的重厚系

 01年にMatt Dotyのソロプロジェクトとして始まったバンドキャリアは、後に何度かのメンバーチェンジを経て現在の5人体制に。今作ではプロデューサーに、ベル&セバスチャン、スレーター・キニー、ナンバーガールとか手掛けた大御所、デイヴ・フリードマン(ex.マーキュリー・レヴ)が参加しハイレベルな着地点到達を介助

視聴(MY SPACE)

 




Monsieur Gainsbourg revisited
V.A.
〈ゲンズブール、トリビュートの不思議感覚〉
06.06.03
★★★☆☆



 永遠のアイコンとなった、ゲンズブール&バーキン、2ショットonスペーシージャケット。
セルジュ・ゲンズブール、没後15年でトリビュートアルバムが到来。音楽、映画、執筆等と日本でいうなら寺山修司的サブカル御大。数々の歌手や女優と浮き名を流し、エロおやじのイメージがぬぐえないが、それも味。
 彼の残したエロ遺産で最も重要な代表作、ジェーン・バーキンとのデュエットソング『ジュテーム・モワ・ノン・プリュ』も今作ではキャット・パワーとモデルのカレン・ エルソンで復刻。原曲は当然仏語だったのだが、今回は英語(全曲がなぜか英詞になってる)。「ジュテーム」が「アイラヴユー」となる不思議感覚。「吐息」もライトに復刻。
 当のジェーン・バーキンはフランツ・フェルディナンドとコラボで参加。ほか、ポーティスヘッド、マイケル・スタイプ(R.E.M.)、トリッキー、カーラ・ブルーニとか。
 フランソワーズ・アルディ、マーク・アモンドらの懐かしい顔も(現役だった?)

 




Show Your Bones
Yeah Yeah Yeahs
〈カレン・O、グレードアップ〉
06.05.30
★★★☆☆



 NY発、女子ヴォーカルの3ピースガレージ、"ヤー・ヤー・ヤーズ"、3年ぶりのアルバム(2nd)到来。奇怪なメイクでステージ狭しと暴れほえまくり壊れまくり。そんなイメージのVo.担当カレン・Oのステージ。パンクなヒロイン気取りというよりはアートパフォーマンスとしての感覚が強めな彼女ら。前作でデビュー作『Fever To Tell』は粗削りな仕上がりながらも全米で50万枚セールスの大ヒット。その後メンバーはバラ売りだったが、今作の録音で拠点をLAに移し参集。「前作を出した時の私たちって素人も同然」(カレン・O)の状態から格段にグレードアップの今作。激しさをキープしつつ、それを押し隠すようなメロウでメロディックなアプローチもあり全体が充実感あふれる仕上がり

 




Elapsed Time
Celine
〈"セリーヌ"・彼岸のエレポップ〉
06.05.24
★★★☆☆



 天上界で聞くゆらぎの音像。バックグラウンドの電子楽器とともにそれらの楽器の一つであるかのようにアンサンブルされてく浮遊のボーカル。薄もやの彼岸に一閃の光明さしこむ明け方の大地、疾走の遊行飛行。白日夢。幽体離脱。なんかそんな感じ。。。
 エレポップ系女子Vo、"セリーヌ"、デビューアルバムは、ほぼ1曲ごとに異なるアーティストとコラボ。エレクトロニカシーンで認められたプロデューサーらが"セリーヌ"のウタゴエをコンセプトとして作り上げた珠玉の音源詰まって、ほぼコンピレートアルバムの様相

 フランス生まれで'97年NYへ移住の"セリーヌ"。音楽的ルーツはMy Bloody Valentine『LOVELESS』、BOARDS OF CANADA『Music Has The Right To Children』あたりのもやもや系ポストロック&エレクトロニカ。99年に録音したデモ("Aphex Twin"や"Boards of Canada"のトラックに歌を乗せたもの)が認められ、レーベルのコンピレーション参加など経て今作リリース

 




Douze fois par an
Jeanne Cherhal
〈心地よいフランス語の語感〉
06.05.22
★★★☆☆



 古き良きシャンソンの魂受け継ぐフレンチポップ。日本でプロモートされてる数あるネオフレンチでも特にその言葉が聞き取りやすいというか(当然内容まで判る訳ではないが)、アコースティック系のごくシンプルな伴奏のもと心地よいフランス語の語感が楽しめる。

 フランス版グラミーといわれるヴィクトワール賞で05年に新人賞受賞で本国で大ブレイク中といわれるジャンヌ・シェラルの初スタジオ盤『年に12回』。ピアニストでシンガーソングライターのジャンヌ。ピアノとの出会いは12才で、親類が処分したがっていたアップライトを両親が買い取り独学で取得。教師目指して大学進学もライブハウスでの弾き語りを精力的に始め、02年には彼女のあこがれだった仏の優良レーベル、"トー・ウ・タール"(Tot ou tard)よりライブ盤でデビュー。この時期2年間で300あまりのライブを敢行、頭角表したよう。

 「心地よいフランス語の語感」というのも、脚韻であるとか、音節、文節の並びを数学的美しさの元に構築した「あそび」の効果によるものだという。女性の本音を激辛のユーモア、ペーソスで描いたリリック。
 あっけらかんとしたパリの下町の空気感

 




Stadium Arcadium
Red Hot Chilli Peppers
〈レッチリ新譜:ようやく日の出の季節〉
06.05.15
★★★☆☆



 レッチリ(レッドホットチリペッパーズ)ニューアルバム到着。2枚組豪華版!
『Californication』('99)、『By the Way』('02)、に続く今回の『Stadium Arcadium』は、アルバム3つを3兄弟に例えると、今回生まれた末っ子は比較的おとなしめの兄貴らに比べ幾らかやんちゃで、そこそこのスケール大きめに育ってくれそうな予感の優等生。
 そもそも3兄弟に例えたくなるくらい3枚の路線は同じなのだな。Gのジョン・フルシャンテ主導の内なる激しさを押し隠すような求道的な音楽感に貫かれていてフォーキーでプリミティブなシンプルロック。芸術性を追い求めてるような"マジメ"な子供たち。

 それでも今回は元々レッチリの本領であるハード&ファンク路線回帰への兆しが見えて、前の2枚よりは入り込める感じはある。やっと日の出の季節がやって来た、、そんな雰囲気。
 とりあえずここんとこコレを聞きまくりの日々。なかなかツカミドコロないのだが、不思議に飽きがこない。2枚組の曲数としての量感あるが、不思議な「あたたかさ」を感じるような。前の2枚はどちらかというと「さむ」かったので、自分的にはこの3枚の中では一番好きかも。

 レッチリのアルバム、なんといても最高峰は
『Blood Sugar Sex Magik』
全曲、余すことなく名曲揃い
なのだが…


 実はアルバムとしてはこれが一番好き
ハードかつ重厚でファンキー。創造性にすぐれ新しいロックの方向性示すかのニューワールド
なぜか、評判は良くないが・・・
『One Hot Minute』
この時にジョンはいなかった。全く違うレッチリ像

 できればまた、ジョンのいないレッチリの新作を聞いてみたい…
 っていうと問題あるか

 




Vegetal
Emilie Simon
〈妖女とロリータ共存フレンチ〉
06.05.10
★★★☆☆



 時にロリータ、時にエレクトロ、感傷系にひたるかと思えば、とびきりポップなロックナンバー等々、多彩な曲調オールインワンで楽しめるフレンチポップ、"エミリー・シモン"の3rdアルバム。映画『皇帝ペンギン』サントラに続く、早々のオリジナルフルアルバムリリースでイメージが多面展開。

 作詞作曲、プログラムミングに、アレンジワークとトータルプロデュースなエミリーの仕事は、どちらかというとルーツフレンチというよりは、アバンギャルドの香りただよう浮遊感ある新天地。
 少女の無邪気さと妖女の艶ぽっさ共存のネオフレンチでエレクトロポップ

 




No More Sweet Music
Hooverphonic
〈甘美・退廃・サイケデリコ〉
06.05.05
★★★★☆



 ベルギー発、女子Vo.トリップホップユニット"フーヴァーフォニック"5thアルバム。
 レトロ感をかもすストリングス主体のバックグラウンドに、ダウナー系ブレイクビーツ、エレクトロニックな味付けをほどこし、その上を退廃でいながらも甘美で毅然としたヴォーカルが伸びやかに舞っているかの用意周到、ゴージャスでリッチなサウンドスペクタクル。ここいらの系統でいえばマッシブアタックに出会って以来、久々の音楽的自意識革命の衝撃あり。計算され尽くされたかの構築性。

 97年デビュー。2ndアルバムから現在のヴォーカルGeike Arnaertにチェンジ。既に欧米では相当メジャーな位置キープし、フィオナ・アップルのオープニング・アクトや、ヨーロッパ最大のサッカーイベント"EURO2000"のオープニングにも参加。日本ではSONY・ベガのCMにとりあげられた過去も。

 2枚組でカップリング盤はオリジナルの全曲リミックス。これもたいそうリッチな感覚。ついでにお値段も相当リッチだが、十分モトが取れる

 



The Roads Don't Love You
Gemma Hayes
〈フォーキッシュでデカダン〉
06.05.02
★★★☆☆



 02年メジャーデビュー作『Night On My Side』が英米中心にヒット、それ以来3年ぶりリリースの"ジェマ・ヘイズ"、待望の2枚目(05.10/31UKリリース)。

 正統の中に見え隠れする前衛。わりかしありげなフィメールシンガーソングライターなのだが、そこはかとなくただよう倦怠感は、彼女と同じくアイルランド出身、伝説の轟音ギターユニット、マイ・ブラディ・ヴァレンタインの遺伝し受け継いでるか、サイケデリアな質感も。ベースはナチュラルでフォーキッシュなポップロック。そしてオルタナの残り香

 



The Milk-Eyed Mender
Joanna Newsom
〈妖精みたいな無垢なるウタゴエ〉
06.04.29
★★★☆☆



 宝石箱をひっくり返したかのファンシーメロディが広がるハープ弾き語りスト、ジョアンナ・ニューサム、04年リリースのデビュー作。深い森で妖精たちの舞い踊る中、無垢なる少女がつれづれに口ずさんでいるかのドリーミーな世界観なのだが、スケール感もただものではない。伸びやかに拡張するウタゴエ。不思議形の匂いもかもしながら新天地切り拓く音楽遊戯

 カリフォルニア州ネバダ発、8歳でハープに出合いクラシックからスタート、その後US伝承フォークなどに触れながら独自の世界作り上げ、シカゴの個性派レーベル、ドラッグ・シティ(ex.ステレオラブ)よりデビュー、日本にも何度か来日してる模様

動画視聴できるサイト
BBC
DRAGCITY

 



●NEW DISC●
Are You Thinking What I'm Thinking?
The Like
〈ハスキーボイスで感傷系〉
06.04.22
★★★☆☆



 US、ガールズポップの新星。キラキラ光るよなポップさというよりはどちらかというと感傷系な曲調。マイブラ彷彿の轟音系にエモ系ガレージ色ありで、気だるさただよう癖あるこだわりのニューロック。ビヨークを感じさせるよなハスキーさとアンニュイなウタゴエにまずはヤラレル。

 LAで01年結成は発でスクールメイトの3人女子が集まってるのだが、Bのシャルロットはスザンヌベガの元旦那でメジャーなプロデューサー、ミッチェル・フルームの娘。ほか、G・VoのZ・バーク、Drのテネシーそれぞれの父親も音楽業界で活躍の2世集団。単なる"女の子バンド"でくくれないセンス受け継ぐ"セレブ・トリオ"(?)。

 
今年のフジロックにも出てくる

 



●NEW DISC●
Aloha! Go Bananas
Spazzys
〈豪州産ラモーンなガールズガレッジ〉
06.04.16
★★★☆☆



 70,80'sリバイバル、ガールズパンクの王道、聞いてて気分高揚間違いなしのストレートガレッジロック、"スパジーズ"、メジャーデビューアルバムにして日本オリジナル版。こんなの今までありそでなかなか出会えなかったんで意外に新鮮

 00年結成、オーストラリア・メルボルン発、3ピース。日本のバンド、マッハペリカンの妹分として既に日本でもツアーやなにやらでおなじみらしい。パクリすれすれのラモーンズ崇拝ぶりも並じゃないのだが、意外やコーラスもしっかりしてて、そこら辺はG&VoとBのフロント2人が双子ゆえのマッチコンビネーション。オーストラリアでは国民的人気誇るポップロックス

ビデオ&音源視聴

 



●NEW DISC●
Noah's Ark
Cocorosie
〈禁断の少女世界に遊ぶ〉
06.04.07
★★★☆☆



 夢の中の出来事や幼き日の思い出をそのまま焼き付けたような心象世界が広がる音像。不安と悦楽、秘めたる想いにまみれ幽界に遊ぶ彼岸の風景。映画でいえば、クストリッツァの初期作の東欧系混沌とヴェルナー・シュレーターの耽美を思い起こさせるよなギリギリ感覚の禁断の味わい

 アイオワで生まれたシエラとハワイ生まれのビアンカの、別々の生い立ちを持つキャサディ姉妹が20代になりパリにて融合、姉妹デュオとして'04年にデビュー。1作目『La Maison de Mon Reve』が欧州中心に反響を呼び、2作目『Noah's Ark(ノアの箱舟)』を'05年にリリース

 ともすると消えてなくなりそな繊細さと普遍の痛みをあらわしたかの不思議系

 PV視聴

 



●NEW DISC●
Solid State Warrior
Roger Joseph Manning Jr.
〈うるわしのドリームポップ〉
06.04.03
★★★★☆



 んん、プログレ?サーフロック?レトロ感たっぷりのポップロックのよな。かの昔の"スーパートランプ"『ブレイクファースト イン アメリカ』を彷彿とさせる曲もあり。てんこ盛りでコングロマリットな感覚。ベタなのかカウンターなのか微妙なポップ感覚。その実、決して飽きることのない甘美で夢心地に浸らせてくれるうるわしのドリームポップ満載。既視感、浮遊感、彼岸の音像
 
 90年代初頭に人気誇ったジェリーフィッシュのキーボード、ロジャー・ジョセフ・マニング・Jr.の初ソロ。正直"ジェリーフィッシュ"なるバンドは聞いたことがないのだが。ググると、相当通なバンドだったということが知れる。バンド解散後の彼は"ムーグ・クックブック"や"インペリアル・ドラッグ"とかバンドやベックのサポートなど精力的に音楽活動続ける中で、ソロアルバムに向けて自宅スタジオでネタづくりに励み、04年にはほぼ完成。ルートのあったポニーキャニオンから今年2月に世界に先駆けて日本盤リリースとなった模様

 一人で全パート担う鬼の宅録職人の体。
 今年のフジロックもいち早く出演を表明で、相当な日本びいきか

 



●NEW DISC●
Groovin' Airlines:Journey To The Sweet Rhythm
V.A.
〈甘く切ないファンキービート〉
06.03.27
★★★☆☆



 超通好みレーベル、PヴァインからリリースのR&B系クラシカルコンピ『Journey To The Sweet Rhythm』。甘く切なく、どこか聞き覚えのあるよなファンキーソウルオンパレで、タワレコ視聴即買いの1枚。とにかく胸躍るビートに心動かされること間違いない。イイ時代のイイ音楽
 Pヴァイン"Groovin' Airlines"シリーズの第1弾


 


●NEW DISC●
First Impressions Of Earth
The Strokes
〈良い加減のライトロック〉
06.03.20
★★★☆☆



 初聴きでインパクト薄も、あとからジワジワ攻めてくる系のダシがきいてる感覚。世間的にはかなり受けてるようなストロークス。3rdアルバム発売を期にちゃんと聴いてみた。
 1曲目からトーキングヘッズ、初期ブロンディやらのNYパンク指向かと思えば、2曲目では安めのポップチューン繰り広げて、正直「どこがいいのか」的スパイラルにおちいるも、何度か聴き続けるウチに、なにげにこのペナペナギターや甘めボーカルにも慣れてきて、懐古ロックワールドにハマることとなる。今どき、このほどよき加減の軽さを演れるバンドは少ない。正しきNYパンク継承者。


 


●NEW DISC●
Soviet Kitsch
Regina Spector
〈レトロデカダンスでロシア系〉
06.03.07
★★★☆☆



 ピアノ弾き語りストでロシア系アメリカンで、ザ・ストロークスのVo.ジュリアンの元カノ、レジーナ・スペクター、3rdアルバム。耽美、浪漫、文学の香り、レトロ感たっぷりのデカダンス。音数少ない伴奏にのって自由に遊ぶウタゴエ。プリミティブな音像
 オフィシャルサイトではCDにカップリングされてるDVDの映像がまんまたっぷり視聴できる。ロックに食傷ぎみの御仁に是非おすすめ


 


●NEW DISC●
Funky Side Of Life
Sound Direction
〈ダウナー的自家中毒〉
06.02.25
★★★☆☆



 位相が狂ったかの変態ミックスに正直吐き気もよおす時も数知れず、なにげに不思議空間に旅立てるトリップ感からソフトローテイションなマッドリブ新作。ジャズ&HIPHOP系リミクス多面体、マッドリブの新たなユニット"Sound Direction"。全てのパート自らパフォーマンスで自家中毒化の感も無きにしもあらず。このナチュラルハイなのかダウナーなのかわからぬ次元に興味津々。ファンクでジャジー。使い勝手がよく分からない


 


●NEW DISC●
The Greatest
Cat Power
〈猫娘カントリーアルバム〉
06.02.20
★★★☆☆



 オーガニックでアングライメージの不思議娘、キャット・パワーが突然の新譜。『You Are Free』以来3年ぶりのオリジナル6作目、『The Greatest』。ベスト版みたいなタイトルはラブサイケデリコの1stを思い出させるが、キャリアの集大成的な意味を込めてのものか。アメリカの音楽の源、メンフィス・テネシーで録音。実に素朴でアメリカ好み、カントリーチックな仕上がり。M1、タイトル・トラックは「貧窮した状況のなかでもがく、ボクサーになりたいと切望する少年の物語」で、アルバムジャケットとリンク。そいえば、矛先の近いエイミー・マンの新しいのも、ボクシングがモチーフだった。
 アメリカの魂がそこに宿るか。ルーツ探求の猫娘


 


●NEW DISC●
Breakthrough
Mary J. Blige
〈女王のスマッシュヒッツ〉
06.02.12
★★★☆☆



 先日のグラミーでU2のBonoとの共演が話題だったメアリー・J、7ndアルバムは、曲順(輸入版)でもアルバムのラストを飾るBonoとのコラボ"one"がエポック。というかロックをベースに栄えるメアリーの伸びあるウタゴエが意外なフィット感見せたエキストラトラック。リリース直後のビルボードで初登場1位とセールスも上々。全体が脂の乗り切った「女王」の現在進行形象徴のハッピーで充実した仕上がり。所々に顔出す新旧のネタ使いがうれしかったりもする

 メアリー・Jの近況としては、伝説のジャズ・シンガーであるニーナ・シモンの伝記映画に主演女優として出演の新展開


 


●ON AIR●
48th GRAMMY's
第48回グラミー賞
〈ボノ、メアリーJに食われる〉
06.02.09
★★★☆☆



 グラミー開催でU2が5冠、主要賞"Album Of The Year"と"Song Of The Year"。復活が話題だったマライヤは3冠ながら主要賞受賞ならず。あとグリーンデイが"Record Of The Year"。新人賞にR&Bピアノマンのジョン・レジェンド。

 日本でいう紅白のようなUSの音楽の祭典。誰が受賞したかは新人賞以外に興味はないが、グラミーならではの豪華コラボステージに注目。
 オープニングで覆面バンド・ゴリラズ+マドンナで、ゴリラズはアニメキャラなんだけど、ステージ上マドンナとのバーチャルなからみ。ポールマッカートニーはソロで「へルター・スケルター」、ジェイ・Z+リンキンにも「YESTERDAY」で参加。スライストーントリビュートで63歳・スライが金髪モヒカンでザプライズ出演。エアロスミスらと少々かみ合わないステージで不思議な途中退場。あと、今を時めくカニエウエスト+ジェイミー・フォックス。ブルーススプリングスティーンは変わらぬアンプラグドな感傷系ステージ。

 個人的に期待してた、メアリーJ+ボノはメアリーがアルバムにも収録のU2「one」をコラボでメアリーの迫力に押され気味のボノ。あとアギレラ+ハービー・ハンコックはモンローイメージのアギレラがほぼジャズライブ状態の聞かせる演出。

[主要4部門]
■〈Record Of The Year〉グリーン・デイ『Boulevard Of Broken Dreams』
■〈Album Of The Year〉U2『How To Dismantle An Atomic Bomb』
■〈Song Of The Year〉U2“Sometimes You Can't Make It On Your Own”
■〈Best New Artist〉ジョン・レジェンド

受賞リスト(BARKS)(MTV


 


●NEW DISC●
Reformation
break reform
〈気だるさと憂いあるウタゴエ〉
06.02.01
★★★☆☆



 真夜中の湾岸道路疾走にジャストチューニングしそうなコンテンポラリー&クロスオーバーなジャズチューンオンパレ。多少薄味、押しの弱さあるものの、アルメニア出身という女子Vo.ナナーの憂いある気だるいウタゴエが心地よし

 ロンドン本拠に03年のデビューのクラブジャズ&ボーカル"ブレイク・リフォーム"、オリジナル2ndアルバム。発信レーベルAbstract Blueの主宰者でもあるサイモン・Sに、プロデューサー/エンジニアであるJJ、Vo.ナナーの3人組


 


●NEW DISC●
Le Fil
Camiile
〈ドライなパリの空気感直送〉
06.01.24
★★★☆☆



 本国で絶賛、フレンチポップの新星"カミーユ"、2ndアルバム。ボイスビートだったりピアノ、ギターとかの極シンプルなアレンジに朗読するよな、ささやくよな、童謡を歌ってるよなつれづれにウタで遊んでる風の自由な作風。フレンチでウタ遊びの感覚といえば、ブリジット・フォンテーヌだったりするんだけど、彼女を今風にアレンジして、ちょいとビヨーク混ぜ込んでフォークロアにしたような新感覚。
 「心の内側を描いて」るとカミーユ。極々ドライでパリの空気感が伝わるキューティな贈り物


 


●NEW DISC●
Discovering The Waterfront
Silverstein
〈絶叫と冷静のはざま〉
06.01.17
★★★☆☆



 カナダ・トロント郊外バーリントン発、5人組"シルヴァースタイン"、2ndアルバム。メロディアスな主線に時折絶叫混じりのエモーショナルなボーカル。スクリーモとエモのミックス加減がいい。一歩間違えば自分の中では単なる駄コアに成り下がる。ただこの辺のラインはUSあたりで増殖中。たまに聴くと新鮮味あって楽しげ
 バンド名は同名の絵本作家から取ったというシルヴァースタインは00年最初のEPが地元で話題となりカナダ国内に浸透、03年リリースの1stアルバムが世界20万枚達成。今作は05年夏に出た


 


●NEW DISC●
5am
Quintessence
〈フィンランド・オシャレソウル〉
06.01.13
★★★☆☆



 北欧からやって来た、ハイブローなソウルインパクト、クインテセンス、2ndアルバム。なんのきっかけだったか、いつの間にかアマゾンのウイッシュリストに入ってて、他のと合わせて注文。これが意外なアタリ。フィンランドのバンドといっても、極北の静謐さというとよりは、都会派センス充満のクラブジャズ。ジャズ?というかソウル?そこら辺ミクスチャーされた極々ビューティフォーな音像。6人組でボーカルは紅一点、エマ・サロコスキー。優しげでかわいげ、クールでドライなウタゴエは、タイトルに銘される、爽やかな朝(『5am』)を迎えるにふさわしい後ノリ、ソフィスティケイト。

 クインテセンスは、02年リリースの1st『Talk Less Listen More』がUKシーンで注目され。04年12月にリリースされた今作が本国でヒットし、順次各国での発売決まってる。日本版もある


 


●NEW DISC●
A Weird Kinda Wonderful
N'danbi
〈リッチな次世代ソウル〉
06.01.06
★★★☆☆



 ロックテイスト、レトロファンク、ジャズ風味もありでアプローチの巾広いグラマラスでリッチ感ただよう次世代ソウル。同じく『オーガニックソウル』のカテゴリで語られ共演も果たしてるエリカ・バドゥとは、大学時代に出会って以来の親友同士というエンダンビ。デビュー前から行動を共にし、エリカが一歩先にデビュー。エリカのアルバム、ライブでバックボーカルとしてキャリア積みながら、自身は98年にインディーデビュー、01年には2枚組の2ndアルバムで話題を取り、今回が3作目。
 とはいえ傾向としてエリカと同系だという感触はない。繊細で精緻なエリカに比べ、幾らか骨太なエンダンビの音空間。


 


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