04/10/11

『血闘!』52年、ジョージ・シドニー監督
出演:スチュアート・グレンジャー、エリノア・パーカー、ジャネット・リー、メル・ファーラー

なんというか、映画を見る最大の目的が美女の美しさと圧倒的な存在感なんだろうなあと、認めざるをえないわけです。そういう目的で映画を見るならエリノア・パーカーはひじょうに理想的な女優なのです。
『血闘!』(ビデオタイトルは『スカラムーシュ』)のエリノアは硬質な美貌に柔らかい色気をまとっておりました。
チャンバラ活劇にはアクションと笑いとロマンスがつきものです。そうした要素がバランスよく配置されていてとても満足したのですが、なんといってもエリノアのファムファタールとしての魅力・・・。別段悪女でもなければ、男を死に導く女でもないキャラクターにも関わらず、ファムファタールとしての魅力は絶大なのです。
ましてやこの映画でのエリノアはコメディーリリーフで、そのうえスチュアート・グレンジャーと結ばれるのはジャネット・リーにもかかわらず。スチュアート・グレンジャーのケツをひっぱたく、スチュアートにケツをひっぱたかれるエリノアを見られるのですよ!エリノア・パーカーのあばずれ役ってはじめて見た!
最初コメディエンヌとして登場した彼女が、徐々にファムファタール女優としての暗さ、悲劇性を纏っていく様に圧倒されてしまいます。暗さ、悲劇性というのはここでは単に、スチュアート・グレンジャーをジャネット・リーに譲るといった程度とはいえ、だからこそ恋に破れる女の悲しみとそれに伴う気丈さを堪能もできるのです。
スチュアートにジャネット・リーのもとへ行けというシーンの、(旅回りの女優という役柄のため)ごてごてした化粧の下にあるエリノアのクローズアップは、その派手ばでしさの裏側の表情で映画を覆い尽くす。
ラストシーンの粋な計らいにも心奪われ、美味しい所をすべてエリノアがさらっていく。だからファムファタール女優のメロドラマって好きだ。そう、チャンバラ活劇も一種のメロドラマでもあるのですね。

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