09/12/17

ジェニファー・ジョーンズ死去。

我が心の美女ジェニファー・ジョーンズが90歳で亡くなりました。こういう人はもう現れないでしょう。本当の意味での大スター、大女優です。『聖処女』『ラヴレター』『小間使』『ジェニイの肖像』『ボヴァリー夫人』『女狐』『黄昏』『ルビイ』『終着駅』『慕情』・・・その出演作は傑作、名作ぞろい。これほど作品に恵まれた女優も珍しいと思います。1940年代という一点の曇りもない美女達の時代にあって、彼女ほど生々しい存在感を見せた女優もまたなく、『ジェニイの肖像』では肉体を伴う幽霊(というか過去の人物)を演じ、非現実の中に生々しい力強さを与えていました。一方、華やかな生活への憧れから不貞を繰り返す『ボヴァリー夫人』、愛する男に裏切られ復讐のためにのし上がる『ルビイ』、夫と愛人の間で揺れるジプシー女『女狐』といったタイプキャストの女性映画とその延長線上の『黄昏』『終着駅』『慕情』もまた忘れがたく、彼女こそ女性映画の、メロドラマの女王であったと思います。『小間使』のような愛らしくもお色気の漂うコミカル演技ももっと見てみたかったのですが。
『白昼の決闘』、『君去りし後』、『灰色の服を着た男』はいずれDVDで鑑賞したいと思います。


09/11/15

『Anna Christie』(31年、ジャック・フェデー監督)

IMDbでグレタ・ガルボのフィルモグラフィーを見ていたら、彼女の最初のトーキー作品として知られる『アンナ・クリスティ』が何故か二つある。一つはもちろん30年クラレンス・ブラウン監督作。そしてもう一つをクリックしてびっくり、ジャック・フェデー監督作ドイツ語バージョンだ!そんなものがあったのをまるで知らなかったので、ブラウン監督版はとても好きな映画だし、ぜひ見たいと思ったら、米版DVDにブラウン版と共に収録されているということなので購入。米ワーナーは偉いなあ。
IMDbではこのドイツ語版の方が点が高いですが、個人的にはお馴染みのブラウン版の方が好きかも。ガルボの演技はドイツ語版の方がこなれてるし彼女の衣装もドイツ語版の方がずっとかっこいいけど、ドイツ語版にはマリー・ドレスラーが居ないしなあ・・・。
ブラウン版でマリー・ドレスラーが演じた役を演じるサルカ・ヴィアテルはガルボ主演『クリスチナ女王』の原作者、『アンナ・カレニナ』『奥様は顔が二つ』のなどガルボ作品と縁の深い脚本家。

米版DVDで鑑賞。
Warner Home Video。リージョン未確認。画質良好。30年クラレンス・ブラウン監督英語版と31年ジャック・フェデー監督ドイツ語版を収録。


09/11/08

『Easy to Love』(53年、チャールズ・ウォルターズ監督)

エスター・ウィリアムズ!
アメリカの人魚エスター・ウィリアムズのテクニカラー・ミュージカルです。素敵。
エスター大好き、水中水上ミュージカル大好きだけど、やはり難しいジャンルなのでしょう、本作もちぐはぐな印象は否めませんが、バズビー・バークレー演出のミュージカル場面だけとってみれば豪華で楽しい作品です。
エスターは監督に恵まれなかった(リチャード・ソープ監督作品が多い)と思いますが、相手役にも恵まれなかったのではないかと思います。本作では相手役にヴァン・ジョンソン、恋の当て馬役にトニー・マーティン、振られる婚約者兼スイミングパートナーに『半魚人の逆襲』で半魚人に殺される筋肉男ジョン・ブロムフィールド。恋の鞘当を描いたくだらないコメディでプレイボーイ役のトニー・マーティンがさすがの存在感と魅力を発揮。ヴァン・ジョンソンなんて影が薄いのでますますトニーが目立ちます。若い女たちに囲まれて歌うナンバー以上にお婆さんの集団に囲まれて歌うナンバーが素敵。プレイボーイは老若関係無しに女にもててこそです。
力こぶまである健康優良美女エスター・ウィリアムズはテクニカラーに良く映える美貌と健康的なお色気。スカートがめくれても実にあっけらかんとしています。コミカル演技はさらりとこなし、歌もちょっと歌ってみたり。もちろん水中水上ミュージカルの魅惑。「ザッツ・エンタテインメント2』で紹介された終盤の水上スキーのナンバーは圧巻ですが、中盤でピエロの扮装をしたエスターも素敵。ほとんどマクドナルドのドナルドような仮装でコミカルな水上ミュージカルを披露。お笑い芸人のごとくちょうちんブルマーで脚をおっぴろげるエスターにショックを受けつつ、そのプロ根性に脱帽しました。素敵。
おまけにシド・チャリシーがちらっとカメオ出演。53年の映画ですから彼女の一番いいときですね。本作以前にエスター主演作によく助演していた事もあるけれど、当時既に実生活でトニー・マーティン夫人だったこともあり出演に繋がったのかなー。ブルーの水着姿のゴージャスさはエスターをも凌いでしまったかもしれず、トニーとシド夫婦に良いとこをさらわれていった印象の映画でした。


米版DVDで鑑賞。
TCM Spotlight: Esther Williams, Vol. 2
米ワーナー。画質良好。以下収録作。
『Thrill of a Romance』(45年、リチャード・ソープ監督)
『闘牛の女王』(47年、リチャード・ソープ監督)
『This Time for Keeps』(47年、リチャード・ソープ監督)
『Pagan Love Song』(50年、ロバート・アルトン監督)
『百萬弗の人魚』(52年、マーヴィン・ルロイ監督)
『Easy to Love』(53年、チャールズ・ウォルターズ監督)


09/10/31

TUTAYAがレンタル半額をしてたので、子供の頃に見たテレビアニメをレンタルしてました。映画の感想を見に来ている方には期待はずれかもしれませんが、そんなわけで今回はテレビアニメの感想。はからずもサンライズ作品ばっかりになってしまいました。


『魔神英雄伝ワタル』(全45話、1988〜89、サンライズ)
わたくし小学4年生当時の最愛のテレビアニメ。今見ても改めて最愛のテレビアニメのひとつと再確認しました。
悪の帝王ドアクダーに支配された神様が住む山、創界山を救うため小学4年生の救世主ワタルが仲間たちと旅をする、「おもしろかっこいい」がコンセプトのSFファンタジーロボットアニメ。やはり旅ものはアニメであっても面白いです。一つ一つのエピソードはわりといい加減なのですが、勢いがあるので実に楽しい。個性的なキャラクターも魅力です。第二期芦田豊雄ブームの幕開け。
20年ぶりに見たというのに我ながらよく憶えている事。サブタイトルまでけっこう憶えていました。それだけ当時夢中になっていたという事ですが、全話見終わったときはなにやら痛みを伴う幸福感が。20年ぶりに見ることが出来た喜びと、変わらぬ面白さと、子供の頃に『ワタル』に出会えた幸せとが入り混じり・・・。


『魔神英雄伝ワタル2』(全46話、1990〜91、サンライズ)
『魔神英雄伝ワタル』の人気を受けて製作・放映された『ワタル2』ですが、個人的には『ワタル』ほどの魅力を感じません。それは今も昔も変わりません。続編物の難しさで前作よりもキャラクター人気に頼りがちであるということと、妙に華々しい感じがしてしまいます。80年代から90年代へ入りテレビアニメの流れも変わりつつあった、その代表的作品という気がします。『ワタル』『ワタル2』の人気を受けテレビシリーズ3作目『超魔神英雄伝ワタル』(97年〜98年)も放映されましたが、見ていません。そのころにはテレビアニメに興味を失っていたせいもあるけれど、1作目への思い入れが深すぎてもう続編は見まいと思ったので。
とはいえ、『2』も楽しいアニメではあります。絵のクオリティが一定で安心できます。個人的にお気に入りのエピソードは第34話『クラマ!愛ふたたび!』。普段は鳥形だけど本当は美形の渡部クラマが人間の姿で失った愛を探すお話。やはりキャラクター人気に頼ったエピソードなのです。それはともかく、クラマをめぐる3人の女、死んだ恋人のユリア、出会ったばかりのナリア、睡魔レムの顔が同じというのが良いのです。それにクラマは1作目から引き続き花が似合う男だしね〜。


『勇者エクスカイザー』(全48話、1990〜91、サンライズ)
8作続くサンライズ”勇者シリーズ”の記念すべき第一作となった本作ですが、地味です。あまりに地味すぎて本作が最初でよくシリーズ化に持ち込めたなと思ってしまいそうです。キャラクター人気は望めそうもないし・・・でもそこが良いのです。
エネルギー型宇宙生命体が乗り物に乗り移って巨大ロボットに変形するという設定は、宇宙人大嫌いな私は当初鼻で笑ったものですが、実際には自家用車兼ロボットと子供の友情という不思議な構造を作り出し成功しています。自家用車がロボットで宇宙人なんて誰にも秘密、お父さんにもお母さんにも秘密なのです。そして秘密のまま物語は終結してしまいました。その潔さ。地味といえば地味ですが、ジュブナイル的魅力を持っています。
各エピソードも地味で取り立てて目立つものはありませんが、それでも第35話『勇者に贈る音楽会』は映像メディアのパロディとして楽しい。
ちなみに新幹線型ロボット兄弟レイカーブラザーズが繰り広げる攻撃は何故かペアのフィギュアスケーターみたいで楽しい。大河原邦男によるデザインのロボット、特にエクスカイザーのきめポーズ場面での艶やかさは特筆に価するでしょう。巨大ロボなのに!


『獣神ライガー』(全43話、1989〜90、サンライズ)
永井豪原作をサンライズがアニメ化という無謀さがひしひしと伝わってきます。現実のプロレスラーのサンダーライガーもこのアニメの企画の一環で誕生したんですよね。
永井豪の原作らしいグロテスクさ、残虐さが本作の特色。それは個人的には好みではないのですが、サンライズらしいロボットものとは一線を画しています。今見ると泥臭いし、古臭いけど、これはこれで面白い。永井豪ブランドは強いです。
今見ても終盤で敵キャラクター、リュウ・ドルク出生の秘密に焦点が当たり始めると俄然好みの展開に。実は人間だと判明するリュウ・ドルクに惚れる人間ではない敵の女将軍ドル・サタン(肌青い)の悪女のメロドラマ!子供の頃からそんなのが好きだったの・・・。そんなわけで好きなエピソードは第36話『ドル・サタン流血の愛』。
最終回はそれまでの盛り上がりに比べちょっとへぼいです。


今は『魔神英雄伝ワタル』の後継番組だった『魔動王グランゾート』の録画ビデオを引っ張り出して見ているので、その感想はまた後ほど。
『ワタル』『ワタル2』『エクスカイザー』はDVD−BOX欲しいです。でもブルーレイのBOXが出るまで待ったほうが良いかな〜?


09/10/12

『H.M. Pulham, Esq.』(41年、キング・ヴィダー監督)

我が心の美女ヘディ・ラマール主演にして巨匠キング・ヴィダー監督の恋愛映画。そんな映画が見られるなんて思わず心が騒ぎます。
H.M. Pulhamは男主人公ロバート・ヤングの役名。中年になったロバート・ヤングが人生を振り返り回想形式で若き日の恋を思い出すというもの。彼が生まれたときから順次思い出していくので序盤はわりとのたくたしています。回想も途切れるし。冒頭、几帳面に規律正しい中年の主人公のキャラクター描写のコミカルさに、このままコメディになってしまうかと思いました。なかなか良い映画ですが、恋愛映画といってもあまりメロドラマではないし、終盤またコミカルになったりして、私の見たいタイプとはずれがあったような気はします。私はもちろんヘディ・ラマールのメロドラマ、女性映画が見たいのです。ちょっとダグラス・サークの『There's Always Tomorrow』みたいな感じがしないでもないですが・・・。ヘディ・ラマールよりバーバラ・スタンウィックの方が似合う映画かもしれません。ロバート・ヤングの妻になるルース・ハッセイはジョーン・ベネットみたいだし。
ヘディ・ラマールは珍しく庶民的な働く女役で、トレードマークの真ん中分けの髪型でもありません。これはこれで魅力的だし好演ですが、やはり彼女には神秘的美女を演じてもらいたい。レストランでロバート・ヤングと踊る場面でちょっと歌いますが、あまり上手くないので吹き替えではなく本人が歌っているのかもしれず、だとしたら嬉しい。IMDbにも吹き替えの情報がないようです。
ルース・ハッセイ(『フィラデルフィア物語』)はあまり個性的ではないのですが、なかなか好印象です。ロバート・ヤングの妹役には『この三人』の悪い種子ボニタ・グランヴィル。肝心のロバート・ヤングは軽い感じが作品から浮いています。この人は何を見ても浮いている。

米版DVD−Rで鑑賞。
Warner Archive。画質良好。字幕なし。再生機専用だそうです。


米ワーナーのオン・ディマンド・サービスWarner ArchiveのDVDもamazon.comからならば日本からでも購入できるので、米ワーナーのサイトから購入するよりも多少値が張りますが買ってみました。
ディスクはDVD−Rです。ジャケットには再生機専用みたいなことが書いてあります。正直なところ29ドル前後はちと高いと感じますが、珍しいタイトルが見られるとあっては仕方がないです。
amazon.comでは扱われてない作品もありますが、順次買えるようになるのかなー・・・。


amazon.comでも買えるWarner Archive欲しいものリスト。
『わが愛は終りなし』(55年、カーティス・バーンハート監督、エリノア・パーカー主演)
『ギャング紳士録』(61年、ジョセフ・M・ニューマン監督、ジェーン・マンスフィールド出演)
『暗黒街の女』(58年、ニコラス・レイ監督、シド・チャリシー主演)
『Close To My Heart』(51年、ウィリアム・キーリー監督、ジーン・ティアニー主演)
『法律なき町』(55年、ジャック・ターナー監督)
『決闘ウエストバウンド』(58年、バッド・ベティカー監督)
『Breakfast for Two』(37年、アルフレッド・サンテル監督、バーバラ・スタンウィック主演)
『So This Is Love』(53年、ゴードン・ダグラス監督、グレイス・ムーアの伝記映画)
『ボワニー分岐点』(56年、ジョージ・キューカー監督、エヴァ・ガードナー主演)
『The Fallen Sparrow』(43年、リチャード・ウォーレス監督、モーリン・オハラ主演)
『ターザンと魔法の泉』(49年リー・ショレム監督、レックス・バーカー主演)
『ターザンと女奴隷』(50年、リー・ショレム監督、レックス・バーカー主演)
『ターザンと密林の王女』(51年、バイロン・ハスキン監督、レックス・バーカー主演)
『ターザンの憤激』(52年、サイ・エンドフィールド監督、レックス・バーカー主演)
『ターザンと巨象の襲撃』(53年、カート・ニューマン監督、レックス・バーカー主演)
『アンナ・カレニナ』(27年、エドマンド・グールディング監督、グレタ・ガルボ主演)
『接吻』(29年、ジャック・フェデー監督、グレタ・ガルボ主演)
『船出の朝』(29年、ジョン・S・ロバートソン監督、グレタ・ガルボ主演)
『野性の蘭』(29年、シドニー・フランクリン監督、グレタ・ガルボ主演)
『無法街』(41年、ジャック・コンウェイ監督、ラナ・ターナー主演)
『Somewhere I'll Find You』(42年、ウェズリー・ラッグルス監督、ラナ・ターナー主演)
『叛逆者』(54年、ゴットフリード・ラインハルト監督、ラナ・ターナー主演)


今のところamazon.comで取り扱いのないWarner Archive欲しいものリスト。
『I Take This Woman』(40年、W・S・ヴァンダイク監督、ヘディ・ラマール主演)
『Comrade X』(40年、キング・ヴィダー監督、ヘディ・ラマール主演)
『Crossroads』(42年、ジャック・コンウェイ監督、ヘディ・ラマール主演)
『The Heavenly Body』(44年、アレクサンダー・ホール監督、ヘディ・ラマール主演)
『恐ろしき結婚』(44年、ジャック・ターナー監督、ヘディ・ラマール主演)
『The Story of Mankind』(57年、アーウィン・アレン監督、ヘディ・ラマール出演)
『Week-End at the Waldorf』(45年、ロバート・Z・レオナード監督、ラナ・ターナー主演)『City Beneath the Sea』(53年、バッド・ベティカー監督)
『将軍ベッドに死す』(57年、ヘンリー・C・ポッター監督)
『賄賂』(49年、ロバート・Z・レオナード監督、エヴァ・ガードナー主演)
『三つの恋の物語 』(53年、ヴィンセント・ミネリ他監督、レスリー・キャロン出演)
『炎の女』(65年、ロバート・デイ監督、ウルスラ・アンドレス主演)

思わず主演スターで欲しいものを選んでしまいますが、フランク・ボーゼージやキング・ヴィダー、ジョージ・キューカーのような巨匠の他、ロバート・Z・レオナードとかヘンリー・C・ポッターとか個人的にお気に入りの監督の作品も多くてついつい色々欲しくなります。


09/10/11

『Torch Song』(53年、チャールズ・ウォルターズ監督)

『ザッツ・エンタテインメントPART3』で『バンド・ワゴン』のカットされた素晴らしいシド・チャリシーのミュージカルナンバーと同じインディ・アダムスの歌声で踊るジョーン・クロフォードの強烈に印象的なシーンが紹介されたのが本作です。どんなカルト映画かと思いましたが、見終わってみると、老いたジョーン・クロフォードの最初のテクニカラー作品であり最後のミュージカルであるというところがカルトなのです。赤褐色の髪と真っ赤な唇に色取られて眼がらんらんと輝くクロフォードの存在そのものがスペクタクルな見世物です。翌年にはあの『大砂塵』でさらに異様な見世物、というか化け物と化すクロフォードです。
前述のミュージカルナンバーですが、酷くて思わず笑っちゃいます。『ザッツ・エンタ〜』では丸々全ては見れませんでしたが、男性ダンサー達の「イェー」の掛け声の間の悪さといいバカバカしくて、よりいっそうカルト的な魅惑を高めます。
『グッド・ニュース』『イースター・パレード』『ブロードウェイのバークレー夫妻』『リリー』『上流社会』のチャールズ・ウォルターズ監督作。クロフォードの脚にこけるダンサー役でちらりと出演もしています。
ところでお話はブロードウェイの大女優が盲目のピアニストに恋をするというソープオペラでした。

米版DVDで鑑賞。
”The Joan Crawford Collection, Vol. 2”
米ワーナー。収録作は
『蛍の光』(34年、クラレンス・ブラウン監督)
『Strange Cargo』(40年、フランク・ボーゼージ監督)
『女の顔』(41年、ジョージ・キューカー監督)
『美しさ故に』(49年、マイケル・カーティス監督)
『Torch Song』(53年、チャールズ・ウォルターズ監督)


09/10/10

『ミス・マープル/最も卑劣な殺人』(64年、ジョージ・ポロック監督、イギリス)

アガサ・クリスティが生んだ安楽椅子型探偵ミス・マープルを愉快なお婆さん女優マーガレット・ラザフォード演じるシリーズ最後の作品ですが、私がこのシリーズを見たのは本作が初めてになってしまいました。DVDの中古がたまたま安かったので買ってみました。。
原作はポワロ物なのにミス・マープルなんですね。マーガレット・ラザフォードにはミス・マープルのイメージはありませんが、コミカルで楽しいお婆ちゃんです。本作はラザフォードの可笑しさに頼りすぎな感じはします。もうすっかり時代はスゥインギンロンドンといった雰囲気があって、クラシカルな探偵物とはなんだかミスマッチ。でもこのころまだアガサ・クリスティは推理小説の執筆はしてたようなので、今となってはミスマッチと感じるのかもしれません。
個人的には最もミス・マープルのイメージにぴったり合うのはヘレン・ヘイズ(『カリブ海の秘密』『魔術の殺人』)かと思います。

日本版DVDで鑑賞。
ワーナー。画質良好。


09/09/15

『ポケットの恋』(57年、ピエール・カスト監督、フランス)

フランス版『南くんの恋人』っぽい映画かと思ったらそうでもなくて、科学者ジャン・マレーが発明した薬を飲んだ女学生ジュヌヴィエーヴ・パージュが動くことも喋ることもできないミニチュア石膏像に変化して、持ち運び自由になったのでマレーの婚約者の目を盗んでポケットに入れて移動し元に戻して逢引を楽しむという感じのドタバタしたSFっぽいロマンティックコメディだった。
が、この設定からしてなんだかテレビのシチュエーションコメディみたいな安さがありますね。たいして大事が起こるわけでもなく、人形になっちゃって動かないなんてSFファンタジーとしては物足りない感じがしました。特撮を駆使して小さくなったヒロインの冒険とか見たかった。英語吹き替えで見たせいかもしれないけれど、あんまりフランスっぽい感じがしない。
ジャン・マレーの科学者役は微妙・・・ケイリー・グラント的役柄は荷が重いのでは。

米版DVD−Rで鑑賞。
Sinister Cinema。英語吹き替え版。字幕なし、画質はあまりよくありません。


09/09/13

『凸凹巨人退治』(52年、ジーン・ヤーブロー監督)

ルー・コステロ、バディ・アボットの凸凹コンビの『ジャックと豆の木』です。題材がお子様向けなのは良いとして、映画そのものがお子様向け・・・というより子供だまし。いつものユニバーサル製ではなく、ワーナー配給とはいえ独立系プロダクション製作ということもあるのか、低予算なのが良くわかり、それ以上に演出が安っぽいです。まるで50年代のテレビドラマのよう。とはいえ本作はモノクロ(セピア)とカラーによるパートカラーの作品で、凸凹コンビにとっては唯2つのカラーなのだそう。しかしカラーはスーパーシネカラーなのでやっぱり安い。
現実をセピア、コステロが子供に読んで聞かされる(読んで聞かすではない)物語がカラーですが、現実場面はほとんど意味がないような。DVDの画質は退色がひどく、セピアからカラーになる感動がちっとも感じられませんでしたが、画質のせいではなくやはり演出のせいかも。俳優の演技は大根だし、バディ・アボットはいつのもように存在感がなく、ミュージカル場面は素人芸かと思ってしまいそう。おまけに肝心要の巨人がただの身長がでっかい人。がっかり。もうちょっと特撮でがんばって欲しかった。
と文句を並べ立てましたが、不快感や腹ただしさは感じませんでした。気楽に見るならまあいいかな、といった感じ。ファンタジー映画好きなのでお子様向けかつ子供だましでもまあいいや。

日本版DVDで鑑賞。
CFM。塗り絵つき!DVDタイトルは『ジャックと豆の木』。画質はあまりよくありません。


09/08/31

7月に見た映画の感想を今頃載せてみました。なんと8月は1本も映画を見ていません。
私の仕事は夏が一番暇で時間を取れるのですが、そうなるとかえって見る気にならなくなるものですね。
暇つぶしにファイナルファンタジー6、7をやったりプレステ移植版ドラゴンクエスト4をやったり、ファミコンゲームが出来る機械買っていざ貝獣物語をやろうとしたら貝獣物語には対応できない機械だったみたいで涙をのんだり。
珍しく本も読んでみたり。ポール・ギャリコ『幽霊が多すぎる』、A・A・ミルン『赤い屋敷の謎』、ドロシー・ギルマン『おばちゃまは飛入りスパイ』とか・・・。くまのプーさんの原作者ミルンの『赤い屋敷〜』は期待はずれ。
竹本泉『ねこめ〜わく』を引っ張り出して読んだ後、6巻まで既に発売されている事を知り驚愕。私は3巻までしか持ってなかったので、早速取り寄せました。

そんな状態ですが、相変わらず米版DVDは買っております。BOXばかりわりと買いました。8個くらい。これからまたBOXのリリースが続くので大変だあ。
予定どおり米ワーナーがラナ・ターナーとエリノア・パーカーのBOXを年内に出すと良いのですが、ワーナーアーカイヴスのせいで発売されないんじゃないかなあ・・・と予想しています。だとしたら許せんワーナーアーカイヴス。


09/07?

『Amore, piombo e furore』(78年、モンテ・ヘルマン、Tony Brandt監督、イタリア)
米題China 9, Liberty 37

マカロニウェスタンを安く見ましょうと米Mill Creek EntertainmentのSpaghetti Westerns 20 Movie Packを購入しました。英語吹き替え版はパブリックドメインなんですねー。
本作のお目当ては70年代のイタリア映画界の伊達男ファビオ・テスティですが、まあなんとモンテ・ヘルマン監督作なのですね、びっくり。ヘルマン監督作を見るのは初めてです。ニューシネマにあまりにも興味がないので縁がない監督だと思っていました。ついでにサム・ペキンパーも出演。う〜ん微妙に映画好きの心をくすぐりますね。
いやしかしお話がなかなか進まない緩い感じが侘びしいかぎり。マカロニウェスタンもこの頃になると衰退していたのでしょうけれど、音楽すらも覇気がありません。そもそもマカロニウェスタンと呼ぶべき代物なのか疑問に残ります。
前半はヒロインのジェニー・アガターの貧相なヌードとファビオ・テスティのヒュー・ジャックマン的ワイルドなヌードばっかりです。

米版DVDで鑑賞。
”Spaghetti Westerns 20 Movie Pack”
Mill Creek Entertainment。リージョンオール。英語吹き替え。字幕なし。画質はわりと見られるものから酷いものまで様々。トリミングされているものが多いです。収録作品はまた後日。


09/07?

『勇者ヘラクレスの挑戦』(年、ウンベルト・レンツィ監督、イタリア)

イタリア産B級アクション映画。ヘラクレスは出ません。ローマ軍の捕虜になったイギリス人が悪女メッサリーナと対決するお話。歴史上の悪女を扱った題材でB級アクションだとちょっと物足りないですね。ちゃんと立派な女優を呼んで立派な監督で予算をかけて映画化して欲しいところです。メッサリーナを演じたのはリザ・ガストーニ。
主役はいつものリチャード・ハリソン。彼はやはり普通すぎて物足りません。

米版DVD−Rで鑑賞。
PRS。英語吹き替え、字幕なし、画質はあまりよくありません。


09/08/08

米版DVD発売情報。

我が最愛の美女リンダ・ダーネル主演、最愛の監督ダグラス・サークの『夏の嵐』が米VCIから10月20日に発売予定!どうしても見たい映画ナンバー1がついに見られる日が来ると思うと震えます。
VCIなので英語字幕はなさそうですが、それでも嬉しい。『Shockproof』も米ソニーから発売されるだろうし、今年もサークが熱いです。

amazon.com『夏の嵐』のページ。


09/07/18

『炎のいけにえ』(74年、アルマンド・クリスピーノ監督、イタリア)

イタリア製のグロいサスペンス。でも思ったほどのグロではなくてグロいの苦手な私には助かりました。そのぶん衝撃に欠けるのは否めません。サスペンスとしてもお世辞にも面白くないし、話題先行型タイプの見てがっかりB級グロなユーロトラッシュといったところでしょうか。
ヒロインは『渚の果てにこの愛を』のミムジー・ファーマー。『渚の〜』はわりと楽しい映画ですが、ミムジー・ファーマーは酷かったので、それ以来彼女は苦手です。
恋人役は『ガラスの部屋』のレイモンド・ラブロック。う〜ん地味。

米版DVDで鑑賞。
Blue Underground。リージョン未確認。画質良好。音声はイタリア語と英語吹き替え。字幕なし。


09/07/13

『ブローニュの森の貴婦人たち』(45年、ロベール・ブレッソン監督、フランス)

ジャン・コクトー脚本の気取った台詞が気になりつつ、ハリウッドのフィルムノワールかと見紛うばかりの映画。その素晴らしさに目が眩みます。犯罪こそないものの女の壮絶な復讐を描いた、メロドラマと言うとあまりにも俗っぽいようですが、悲劇です。
その途方もなく陰惨な復讐をする女、ファムファタールを演じるマリア・カザレスが貫禄の存在感で素晴らしいです。当時22、3歳なんて到底信じられない!マリア・カザレスってば『オルフェ』の時ですらまだ27、8歳って本当ですか。
終盤になると復讐に利用された娼婦=新婦の、新郎に対する愛が崇高な感じになって強い印象を持ち、カザレスの出番が中途半端になってしまいます・・・が、もしかしたら最初からカザレスは狂言回し的なキャラクターであって、娼婦とその夫の愛がメインで描かれていたのかもしれません。しかしそれにしてはあまりにもマリア・カザレスのインパクトが強い!悪い女こそ映画の魅惑です。すっかりマリア・カザレスのファンになってしまいました。その出演作はまだ5作しか見てないのが残念ですが、他に簡単に見られるものもなさそうなのがまた残念です。

レンタルビデオで鑑賞。


最近『美女と野獣』(コクトー)の米クライテリオン版DVDを買いました。日本版は500円DVDとかIVCあたりから出ていますが、やはり正規版で見たいものです。クライテリオン版はピカピカでございました。以前見たビデオのボケた画質とは雲泥の差で、ビデオの時はよくわからなかった野獣の毛並みもはっきりと。しかしピカピカといっても、もともとアンリ・アルカンのカメラが軟調っていうんですか、ぼやーっとした感じですがやはり輝きが違います。クライテリオンからは『オルフェ』も『ブローニュの森の貴婦人たち』もしっかりDVDが出ています。かゆいところに手が届く名作の殿堂クライテリオンです。
実は『双頭の鷲』(コクトー)の東北新社版DVDも購入しましたが封を開けておりません。見たことある映画のDVDを買うと最近何故か開けないで置いてあります。『唇からナイフ』(ロージー)も『高校教師』(ズルリーニ)も『さらば美しき人』(グリッフィ)もみな開けてません。ちょっとコレクションっぽい感じ。


09/07/08

『越境者』(50年、ピエトロ・ジェルミ監督、イタリア)

ラフ・ヴァローネで越境ものの映画ですが、こちらは貧乏でロードムーヴィーで『白い国境線』よりずっと面白いです。貧乏を題材にしたイタリア映画は現代日本において気分がしっくりきますね。それはともかく旅をする映画はやはり魅力的です。中盤アントニオの馬鹿妻がフラフラさ迷うあたりでだれますが、いきなりヴァローネの出世作『苦い米』のように出稼ぎしたり、雪山を越えたりと内容的に盛りだくさん。ただ、それだけに悪人とナイフでの決闘が残念です。ナイフの決闘って大概そうだと思うのだけどみっともないです。みんなのお父さん的な部長さんと越境にまで着いてくるペットの犬の末路が悲しい。
ヒロインのエレナ・ヴァルツィは特に美人でもなく80年代を思わせる髪型も不思議ですが、そのムスッとした表情が印象的です。

ビデオレンタルで鑑賞。


09/07/07

『六月の夜』(40年、ペール・リンドベルイ監督、スウェーデン)

イングリッド・バーグマンが『別離』でハリウッドデビュー後、一旦スウェーデンに戻って出た映画。
恋人への愛が醒め別れようとしたところ撃たれた女が新聞に書き立てられ悲劇のヒロインになり、名前を変え再出発を図るが・・・というお話。さすがはスウェーデンだけあって性表現が当時のハリウッドに比べて自由ですね。「終わったらすぐ帰るんだな」と罵られたバーグマンが「早かったわね」とあざ笑う冒頭からびっくりした。そんなこと言うから撃たれるんだよ。全体的にそうしたセックスにまつわる台詞が多いです。
男を虜にするファムファタールのメロドラマ的な面を持ちつつ、名前を変えた彼女が同居する女三人の様子は『青いガーディニア』(ラング)とか『女ともだち』(アントニオーニ)といった女友達物女性映画のような面も持っていて、なかなか興味深いのですが、どっちつかずの印象はあります。もっと深刻でも良いような気がします。
ヒロインは自覚してかそうでないのか良くわからないけれど、男をたぶらかしてしまう女。このキャラクター性が曖昧で彼女が何を求めているのか良くわからないため、作品として中途半端な印象になってしまいました。
スウェーデン時代のバーグマン作品を何作か見て思うのは、ハリウッド時代に比べて演じる役が固定されていないという事。ハリウッド時代も汚れ役を演じてはいるのですが、『女の顔』にしても本作にしても、バーグマンがこんな役を演じていたのかと驚かされました。演技力はあんまり変わんないのにね。

ビデオレンタルで鑑賞。


09/07/06

『一夜限り』(39年、グスタフ・モランデル監督、スウェーデン)

イングリッド・バーグマン、スウェーデン時代の主演作。
回転木馬の案内係が実は貴族の隠し子であることが判明して、父に請われ貴族生活にはいり従姉妹と婚約もするが・・・というお話。バーグマンは知的で堅物の従姉妹役。
回転木馬なのでなんとなく『リリオム』(ボーゼージ)を思い起こします。回転木馬の持ち主の未亡人と恋仲だったり。最初の頃の遊園地の場面が楽しくて魅力的です。主人公が貴族生活に馴染めず悩み結局もとの生活に戻る様子も共感を呼び、なかなか楽しい映画なのですが・・・。
主人公を演じたエドヴィン・アドルフソンがもっといい男だったら、と思ってしまいます。国も違えば時代も違うので当時のスウェーデンでは二枚目だったのかもしれないけど、もっと好感の持てる二枚目俳優なら、それこそ『リリオム』のチャールズ・ファレルくらい二枚目なら作品自体の評価も断然上がる事でしょう。バーグマンが若く奇麗な分、主人公には男前が必要です。
バーグマンはお堅い感じが後の彼女らしいです。「出てって!」と男を拒絶する演技は『ワルプルギスの夜』で「いくらお父様でもこれ以上の屈辱は我慢できない!」と言う演技と同じように見え、この最後通告の演技はハリウッドに渡ってからの『ガス燈』(キューカー)でも変わりません。

レンタルビデオで鑑賞。


09/07/05

『ワルプルギスの夜』(34年、グスタフ・エドグレン監督、スウェーデン)

イングリッド・バーグマン、スウェーデン時代の作品にして初主演作。
社交界の花形の社長に恋した女秘書。社長は妻が子供を持ちたがらないので仲が上手くいかなくなり、女秘書をいつしか愛するようになるが、妻の堕胎を巡る脅迫と殺人が起き・・・というメロドラマ。女秘書の父親が新聞社社長ということもあり、新聞ネタを絡めるのは良いのですが、どこにでも偶然現れる特ダネ新聞記者はご都合主義もはなはだしい。そして新聞社社長が本当に社長なんだかよくわからないです。
ワルプルギスの夜と言われても何の事かさっぱりわからなかったので、インターネットで検索しましたが、北欧周辺のキリスト教のお祭りなのですね。同名ホラー映画もあるみたいです。スウェーデンのトーキー映画を見るのはこれで2本目なのですが、ちょっと戦前ドイツ映画みたい。ぶっきらぼうな感じはあるけれど、なかなか楽しめました。
女秘書役のバーグマンは20歳くらいで若く初々しい分、ハリウッド時代ほど野暮ったくなく好感が持てます。でも既に首は太いです。見せ場は社長と踊る場面かな。
バーグマンの相手役はサイレント時代の国際的スター、ラース・ハンソン。『イエスタ・ベルリングの伝説』『真紅の文字』の人。サイレント時代より老けてるはずですが、スタイルがより良く見えるのは何故だろう。
バーグマンの父役はサイレント時代の国際的名監督ヴィクトル・シェストレム。大物二人を配しバーグマン売出しを図ったのは明白です。

レンタルビデオで鑑賞。


09/07/04

『かくも長き不在』(60年、アンリ・コルピ監督、フランス)

マルグリット・デュラス脚本ということで『インディア・ソング』みたいにわけがわからない映画だったらどうしようかと思ったけど、最後以外はわりと理解の範疇だった。傑作と名高い映画ですがあまり面白くはありません。思ったほど深刻な雰囲気ではありませんでした。記憶を失った浮浪者が戦争で行方不明になった夫かもしれない、というお話。妻が浮浪者とジュークボックスの前に並んで座ってオペラを聞く場面が良いです。
カンヌ映画祭グランプリ受賞にもかかわらず、アンリ・コルピはあんまり監督作がなくて、日本公開もほとんどされていないのですね。不思議。

レンタルビデオで鑑賞。


09/07/04

米版DVD発売情報。まずはお待ちかねの、

TCM Spotlight: Esther Williams, Vol. 2
米ワーナーより10月発売予定。以下収録作。
『Thrill of a Romance』(45年、リチャード・ソープ監督)
『闘牛の女王』(47年、リチャード・ソープ監督)
『This Time for Keeps』(47年、リチャード・ソープ監督)
『Pagan Love Song』(50年、ロバート・アルトン監督)
『百萬弗の人魚』(52年、マーヴィン・ルロイ監督)
『Easy to Love』(53年、チャールズ・ウォルターズ監督)

アメリカ映画史が誇る百万ドルの人魚エスター・ウィリアムズの待ちに待ったDVD-BOX2がついに発売予定。嬉しい!


そして米ソニーが壮絶なDVD発売戦をする模様。

Icons of Screwball Comedy, Vol 1
米ソニーより8月発売予定。以下収録作。
『If You Could Only Cook』(35年、ウィリアム・A・セイター監督)
『Too Many Husbands』(40年、ウェズリー・ラッグルス監督)
『My Sister Eileen』(42年、アレクサンダー・ホール監督)
『She Wouldn't Say Yes』(45年、アレクサンダー・ホール監督)

Icons of Screwball Comedy Vol. 2
米ソニーより8月発売予定。以下収録作。
『花嫁凱旋』(36年、リチャード・ボレスラウスキー監督)
『再会』(44年、チャールズ・ヴィダー監督)
『The Doctor Takes a Wife』(40年、アレクサンダー・ホール監督)
『A Night to Remember』(43年、リチャード・ウォーレス監督)

ハーバート・マーシャル、ジーン・アーサー、フレッド・マクマレイ、メルヴィン・ダグラス、ロザリンド・ラッセル、ブライアン・エイハーン、アイリーン・ダン、シャルル・ボワイエ、ロレッタ・ヤング、レイ・ミランドといったスクリューボールコメディーに馴染み深いスターが勢ぞろい!

The Sam Fuller Film Collection
米ソニーより。発売日未定。以下収録作。
『It Happened in Hollywood』(37年、ハリー・ラクマン監督、サミュエル・フラー脚本)
『Adventure in Sahara』(38年、D・ロス・レダーマン監督、サミュエル・フラー原作)
『Power of the Press』(43年、ルー・ランダース監督、サミュエル・フラー脚本)
『Shockproof』(49年、ダグラス・サーク監督、サミュエル・フラー脚本)
『Scandal Sheet』(52年、フィル・カールソン監督)
『クリムゾン・キモノ』(59年、サミュエル・フラー監督)
『殺人地帯U・S・A』(61年、サミュエル・フラー監督)

サミュエル・フラー脚本作・監督作を収録のBOXが発売予定。ダグラス・サークの『Shockproof』を見られる日がついに来る!

The Film Noir Collection: Volume 1
米ソにーより。発売日未定。以下収録作。
『The Sniper』(52年、エドワード・ドミトリク監督)
『5 Against the House』(55年、フィル・カールソン監督、キム・ノヴァク主演)
『殺人捜査線』(58年、ドン・シーゲル監督)
『契約殺人』(58年、アーヴィング・ラーナー監督)
『復讐は俺に任せろ』(53年、フリッツ・ラング監督)

The Film Noir Collection: Volume 2
米ソニーより。発売日未定。以下収録作。
『殺人者はバッヂをつけていた』(54年、リチャード・クワイン監督、キム・ノヴァク主演)
『Nightfall』(57年、ジャック・ターナー監督)
『The Brothers Rico』(57年、フィル・カールソン監督)
『City of Fear』(59年、アーヴィング・ラーナー監督)
『孤独な場所で』(50年、ニコラス・レイ監督)

コロンビアの2代目女神キム・ノヴァク主演作品と既発売の『復讐は俺に任せろ』『孤独な場所で』をそれぞれ収録してメジャー性を保ちつつ、フィル・カールソン、ドン・シーゲル、ジャック・ターナーというB級映画の名匠作品でマニアック路線も確保の小憎いDVD-BOX。ヴィンス・エドワーズ主演作がそれぞれ含まれるという微妙さも心擽られます。

The Rita Hayworth Film Collection
米ソニーより。発売日未定。以下収録作。
『カバーガール』(44年、チャールズ・ヴィダー監督)
『今宵よ永遠に』(45年、ヴィクター・サヴィル監督)
『ギルダ』(46年、チャールズ・ヴィダー監督)
『情炎の女サロメ』(53年、ウィリアム・ディターレ監督)
『雨に濡れた欲情』(53年、カーティス・バーンハート監督)

コロンビアの女神リタ・ヘイワースのBOXも出ます。『情炎の女サロメ』以外は既発売なのがちょっと寂しいBOX。個人的には日本版のリタ・ヘイワースBOXを持ってるし、『ギルダ』も単品で持ってるし、これはちょっと買えないです。大好きな『情炎の女サロメ』は単品発売があると嬉しいのですが。


09/06/28

『女の顔』(38年、グスタフ・モランデル監督、スウェーデン)

トーキーのスウェーデン映画を見るのは初めて。多少貧乏臭い感じと野暮ったさはありますが、面白い映画でした。イングリッド・バーグマン、スウェーデン時代の主演作。
バーグマンはハリウッドに渡ってからも野暮ったい女優ですが、本作では若い分まだましです。顔に大火傷を持つ女犯罪者というキャラクターがイマイチ似合いませんが、ずぶとく演じていてわりと好感が持てます。英語じゃないので余計そう思うのかも。後半は奇麗に変身して家庭教師になり、いかにもバーグマン風情になります。愛情を知らない犯罪者が子供にキスをされて戸惑う場面のクローズアップが見せ場。
というわけでなかなか魅力的な犯罪がらみの女のメロドラマです。暗闇の中ソリが暴走する場面の緊迫感が良いです。
ジョージ・キューカー監督、ジョーン・クロフォード主演でアメリカでリメイクされていますが、見ていません。米版DVDが出ているのでそのうち見たいです。

ビデオレンタルで鑑賞。


09/06/27

『砂漠の遺産』(32年、ヘンリー・ハサウェイ監督)

ヘンリー・ハサウェイの監督デビュー作。主演はランドルフ・スコット。さすがにデビュー作かつの低予算作品という事もあり、チャチな印象。あまり面白くないです。
ヒロインのサリー・ブレインはロレッタ・ヤングの実姉。場面によってはちょっと似ている。

米版DVDで鑑賞。
Alpha Video。リージョンオール。英語字幕なし。


09/06/24

『クレーヴの奥方』(61年、ジャン・ドラノワ監督、フランス、イタリア)

続けてコクトー脚本の映画を見たら、またも理解不能であった。その恋愛感覚が理解できず。原作からしてもともとこうなのかもしれないけれど、16世紀の貴族社会・・・というより王家・・・の恋愛ってこんなにあけすけに不倫してたのかな。そのなかで年上の夫をもつ公爵夫人が若い男への愛のために苦しむさまを、スローなテンポで綴っていく。そうそうに飽きちゃった。
だいたい若い男ジャン=フランソワ・ポロンなんかより歳はいってても夫役のジャン・マレーの方が良いに決まってるじゃん。ジャン・マレーなんてチャンバラ映画のヒーロー及び怪盗ファントマシリーズで大活躍してた頃でしょう。まだヒロインを他の男に取られるような感じじゃない。ヒロインはマリナ・ヴラディが抑えに抑えて演技してるけど見せ場には欠けました。
わりと意味不明のコクトーの脚本をジャン・ドラノワは普通に演出していました。タイトルで俳優が蝋人形のように回りながら紹介されていくのを見たときは、なかなか期待してしまいましたが、映像的に創意工夫があるのはそれくらい。

ビデオレンタルで鑑賞。


09/06/22

『恐るべき子供たち』(50年、ジャン・ピエール=メルヴィル監督、フランス)

まったく理解できない映画だった。ジャン・コクトーの恋人エドアール・デルミが中学生の少年役で出てきた時点で???と首を傾げたけど、そこから時の経ち様がぜんぜんわからない。結局デルミの役は学校には戻らなかったのか。デルミに雪球をぶつけた少年にデルミが憧れていて、彼にそっくりな顔の少女(二役)に恋する・・・というあたりはコクトー原作・脚本らしい倒錯性でしょうか。憧れの腕白少年が学芸会では女装したがるというのも理解不能。そしてデルミを愛する姉の狂気にいたっては辟易としてしまう。『恐るべき親達』から『恐るべき子供たち』へ、親から兄弟へ、その執着(?)が恐ろしい。
お話、脚本だけでなく、映像感覚も理解できないのはヌーヴェルヴァーグを先駆けるといわれる作品だからなのかも。私はヌーヴェルヴァーグにまるで興味がないのです。

レンタルビデオで鑑賞。


09/06/21

『鉄道員』(56年、ピエトロ・ジェルミ監督、イタリア)

映画史上の名作ですが、最初の頃の回想が上手くいってないのと子供のナレーションが多用されるのが気に入らず、ちょっと物足りない。子供が出しゃばる映画ってどうも好みではありません。そしてもっと貧困にあえぐ映画だと思っていたのですが、そうでもありませんでした。働かなくなった父親が家に戻らず飲んだくれてる間のお金はどこから捻出したのかな・・・と疑問に思ってしまいます。
監督、主演のピエトロ・ジェルミは50歳の父親を演じていますが、本当はもっと若いのを知っていたので、この人はちょっといい男過ぎるし、髪が白いのが不思議でした。そして娘役の美女シルヴァ・コシナは美しすぎて庶民の雰囲気がありません。もちろんシルヴァ・コシナ目当てで見たんだからそれで良いのだけれど。
作品自体の評価とは関係ないのですが、特急列車の運転士が運転中に酒飲むなんて現代では考えられませんね。

レンタルビデオで鑑賞。


09/06/21

『白い國境線』(50年、ルイジ・ザンパ監督、イタリア)

戦後、イタリアの田舎町が国境によってクロアチアと二分されてしまい起こる悲劇。テーマそのもは考えさせられますが、そのわりに妙に軽さがあって、あまり面白い作品ではありません。監督は『平和に生きる』とか『ローマの女』『ピンクのルージュ』のルイジ・ザンパ。泥臭い監督。
主演はジーナ・ロロブリジーダとラフ・ヴァローネ。まだ若いジーナは個性が磨かれてなくて見せ場もなく物足りない感じ。もっと気が強くて華やかなジーナを見たい!ジーナの振られる婚約者のエルノ・クリサは『チャタレイ夫人の恋人』(55年)の森番の人。
子役がいっぱい出てきますが、お話の中心になる子役(ジーナの弟役)だけちゃんと演技が出来て、残りは台詞を喋っているだけです。でも弟役が一番可愛くない。

レンタルビデオで鑑賞。


09/06/20

『ファビオラ』(48年、アレッサンドロ・ブラゼッティ監督、イタリア、フランス)

イタリア製史劇ですが60年代のB級作品群と違って大作。IMDbによるとイタリア公開版はなんと183分もあるらしい大作ですが、日本で公開されたのは96分のアメリカ版らしく私が見たDVD-Rもそんなもの。96分版からは183分もあったとは想像もつかない感じです。『クオ・バディス』みたいなキリスト教徒が迫害されるお話。キリスト教徒が競技場で惨殺される場面がイタリア映画らしい残酷描写・・・そういうの苦手なんだけど、なかなか迫力あり。DVD-Rの画質がボケ気味なので残念ですが、綺麗な白黒だったらもっと迫力を感じたかも。ヒロインとヒーローのロマンスは出会いの場面は良い感じですが、その後の盛り上がりに欠けます。
伊仏合作ですが、主演はミシェル・モルガンとアンリ・ヴィダル。本作の後、実生活で結婚する仏スターですね。タイトルロールのミシェル・モルガンは96分版を見る限り見せ場がありません。アンリ・ヴィダルは晩年の『黙って抱いて』とか『気分を出してもう一度』とかだと強面のくせの強い二枚目男優ですが、本作では若くてくせがあまりない二枚目です。その分ちょっと貫禄に欠けました。他にはミシェル・モルガンの父親役がミシェル・シモン、キリスト教徒の近衛兵にマッシモ・ジロッティ。

米版DVD-Rで鑑賞。
Sinister Cinema。画質ボケ気味。英語吹き替え版。


09/06/20

『女優ナナ』(55年、クリスチャン=ジャック監督、フランス)

ファムファタール的女に弄ばれ破滅していく男のメロドラマなのですが、あまり好みではありません。このヒロインに何の魅力があってここまで落ちるのか・・・?ただの馬鹿女としか思えません。中盤、恋人に家を追い出されたヒロインが警官に追われる娼婦達に混じってしまい捕まってしまうあたりは馬鹿の極み。男を渡り歩く女のしたたかさの微塵もないヒロインです。タイトルロールを演じたのは仏のセックスシンボル、マルティーヌ・キャロル。そして監督が彼女の夫クリスチャン=ジャックとくればヒロインがもっと魅力的になるべきなのに、そうはならないのは酷い。
マルティーヌ・キャロルは当時35歳くらいで役に対して老けています。それならそれで知的な色気を出せればよいのですが、小娘のようにキャンキャン吼えて馬鹿面さらしてます。でもこれは監督の責任範囲。彼女のミュージカル場面も下品で面白くありません。
名カメラマン、クリスチャン・マトラのカメラもやたらと斜めの構図を撮りたがり、しかし効果があまりないので良くありません。セットは豪華ですが、イーストマンカラーなので華やかさも多少欠けます。
マルティーヌ・キャロル+クリスチャン=ジャック作品は『ボルジア家の毒薬』を続けて見ようと思ってましたが、本作でがっかりしたのでしばらく見ないことにします。
クリスチャン=ジャック監督作はジェラール・フィリップ主演の名高いチャンバラ『花咲ける騎士道』ですら面白いとは思えなかったのですが、アラン・ドロン主演のチャンバラ『黒いチューリップ』は今のとこ唯一好きです。

レンタルビデオで鑑賞。


09/06/19

『Nude per l'assassino』(75年、アンドレア・ビアンキ監督、イタリア)
米題 Strip Nude for Your Killer

エドウィージュ・フェネッシュついでにもう一作彼女の出演したジャッロ。米題のとうりほとんどの犠牲者が裸で殺されるという・・・。
DVDの綺麗な画質に騙されそうですが、お世辞にも良い映画ではありません。お話、場面の繋がりは悪いし、変に泥臭いギャグとお色気はあるし、ジャッロにはもっとスマートなのを期待します。犠牲者が殺される理由も弱いなあ。殺人シーンはやはりショックですが。
主演は『刑事』『シェルブールの雨傘』のニーノ・カステルヌオーヴォ。この頃にはすっかりおっさんで、無精ひげも汚いし、70年代的髪型も似合ってなくて良いとこなし。
その恋人役がエドウィージュ・フェネッシュでショートの黒髪の彼女は伊東美咲みたい。鼻がよく似ている。

米版DVDで鑑賞。
Blue Underground。リージョン未確認。画質良好。英語吹き替え。字幕なし。


09/06/18

『美女連続殺人魔』(72年、ジュリアーノ・カルニメーオ監督、イタリア)

最近イタリア映画を見ているのでジャッロも見ましょう。邦題どうりに女たちが次々殺されていく作品ですが、及第点といった程度のジャッロ。ちょっと物足りない作品ですね。70年代の映画なので侘びしいです。さすがに殺人場面ははらはらするし、終盤のヒロインが殺人鬼に追われるあたりは楽しめます。ヒロインの行く先にアイリスの花が落ちていてる描写は魅力的でした。
ヒロインはエドウィージュ・フェネッシュ。美女と噂の女優なので前から気になっていましたが、ようやく見ることが出来ました。演技的に見どころがある役ではないのが残念ですが、ロングヘアに派手な顔立ちはインパクトがあり、おっぱいも披露。70年代的にダサい服がどうにかならないものでしょうか・・・ミニスカートがまったく似合っていません。叶美香にミニスカートが似合わないように!相手役のジョージ・ヒルトンも濃い顔。

米版DVDで鑑賞。
Blue Underground。リージョン未確認。画質良好。英語吹き替え。字幕なし。


09/06/14

『三匹荒野を行く』(63年、フレッチャー・マークル監督)

ディズニーの実写動物映画。2匹の犬と1匹の猫が荒野を越えて家に帰るまでをセミドキュメンタリー風に描いた楽しい作品。ナレーションは入るけど、犬猫に台詞はなし。美しい景色と獣の艶やかな毛並みをテクニカラーで!
3匹が野越え山越え行く道程がどれだけの距離なのかいまいちピンとこないですが、困難は凄い。猫を本当に急流に流した・・・、猫を本当に山猫に追わせた・・・と猫の受難に唖然とします。
人間達のバカさに多少イラッとするのが難ですが、思っていたより楽しめました。動物達の真摯な様子が感動を呼びます。

日本版DVDで鑑賞。
ブエナビスタ。


09/06/14

『ミイラ再生』(32年、カール・フロイント監督)

ユニバーサルホラーの古典ですが、個人的には期待はずれ。悪夢的題材と映像は魅力的ですが、登場人物のバカさがあまり好みではありません。編集も良くないし、お話も整理されていません。名カメラマン、カール・フロイントの監督したホラーなら『狂恋』(35年)の方が怖いです。
ミイラ役はボリス・カーロフ。ミイラ姿はほんのちょっとしか見せずにすぐ再生してしまうのは多少残念です。ミイラが恋する古代エジプトの王女役のジタ・ヨハンがドリュー・バリモアに良く似ています。

日本版DVDで鑑賞。
ユニバーサル。画質はイマイチ。


09/06/13

『ピーターラビットと仲間たち』(71年、レジノルド・ミルズ監督、イギリス)

ピーターラビットの愛らしい世界観を壊さずに、着ぐるみを着たバレーダンサーが踊る不条理な作品。台詞は無し。着ぐるみに違和感がないのが素敵です。なかに入ったバレーダンサーたちの身体的表現のなせる業でしょう。凄い。
でも実はあまり面白くなかったのは、オムニバス的に綴られる各エピソードのお話自体が楽しくないせいもあるけれど(原作は良いのに何故?)、こういう映画なのでスター不在なのが残念です。狐とかカエルとかリスあたりはスターっぽい感じはしますが、う〜ん。
そして最大の不満は、着ぐるみのせいでダンサーの脚が良く見えないということ。やはり踊る人は股下まで脚が見えなければ物足りないと思います。
ちょっと風変わりな作品として嫌いではありません。

日本版DVDで鑑賞。
ユニバーサル。画質良好。


09/06/12

『Le sette folgori di Assur』(62年、シルヴィオ・アマディオ監督、イタリア)
米題War Gods of Babylon

古代バビロンを舞台に王家の兄弟が一人の美女に恋をして仲たがいしたのに乗じて、王家転覆を図ろうとする悪臣・・・というわりと立派なセットの史劇。英語吹き替えバージョンだからかなあ、人物名がゾロアスターとかハンムラビとかで絶句しますね。でもイタリア産史劇のわりに普通すぎて、あまり面白くはありません。終盤の大洪水と大火事の場面はそれなりに楽しめます。特撮はアントニオ・マルゲルティなのでその手合いのマニアには向くかもしれません。
主演はアメリカから出稼ぎに来たハワード・ダフ。ヒロインのジョスリン・レインはなかなか綺麗。

米版DVDで鑑賞。
"War Gods Collection"
5月22日参照。


09/06/07

『女ともだち』(56年、ミケランジェロ・アントニオーニ監督、イタリア)

その邦題が表すように女達が何人も集まって泣いたり笑ったりわめいたり気ままにした挙句の悲劇を物憂げにクールに描いた作品。
ホテルの隣室で自殺を図った女の人間関係に巻き込まれていくという過程は多少強引な感じがして変です。悪い映画じゃないし面白かったけど、人間関係の希薄さ、倦怠感というアントニオーニらしさは見て取れますが、女同士の友情なんてアントニオーニらしいのかな・・・。見ている間そのかしましさに、『The Women』(キューカー)とか、『旧友』(シャーマン)とか、『8人の女たち』(オゾン)とか思ってしまったけど、アントニオーニはやっぱり違うんじゃない?
個人的にはヴァレンティーナ・コルテーゼがガブリエル・フェルゼッティを捨ててアメリカに発てば良かったのにと思ってしまった。
主演はエレオノラ・ロッシ=ドラゴ。
ところで『The Women』は2008年にリメイク(メグ・ライアン主演)されたはずですが、どんな出来なのか評判が伝わってきませんね。

日本版DVDで鑑賞。
ウエストブリッジ。画質良。500円。


09/06/07

『殺しのギャンブル』(73年、パスクァーレ・スクイティエリ監督、イタリア)

変な映画だった。イタリア暗黒街もののアクション映画。暗黒街に足を踏み込みのし上がっていく主人公が最後は父親の説得に応じて弟が同じ道を進まないようお縄になる・・・と書くとちょっとハリウッド古典風に聞こえるけれど、ぜんぜんそんな感じではないです。
結局はマフィアの抗争、血で血を洗う凄惨な虐殺、リンチなどをボーっと楽しめばよいのでしょうけど、個人的にはあまり興味のない題材なので、なんだか中途半端な作品だと思ってしまうのだった。
主演はファビオ・テスティ。時代を感じさせる髪型が微妙ですがモデルのようなスタイルで、やはり現代ものが良く似合う。彼の二枚目ップリが最大の見所。
けだるいムードのマダム役はジーン・セバーグ!出番はちょっとしかないけど、クレジットは上の方。不幸オーラが哀しい。お尻を出して死んでる姿はとっても哀しい。ああ、永遠のセシールが・・・。

日本版DVDで鑑賞。
ウエストブリッジ。画質良。500円。


09/06/06

『Why Men Leave Home』(51年、アール・C・ケントン監督)

妻が夫をほったらかして、身なりにも気を使わなくなると夫は出て行っちゃいますよ。そして夫を取り戻すには化粧をして小奇麗にしましょう・・・というバカバカしい映画。85分くらいの作品ですがこの題材なら65分くらいで良いのに。お世辞にも面白くないんだし。
妻に愛想を着かして出て行く夫役が『大アマゾンの半魚人』、『黒い蠍』のリチャード・デニングなので見ましたが、ハリウッドの有名なメイクアップアーティスト一族の一人アーン・ウェスモアが本人役で出演し化粧法を教授するのが唯一の売りでしょう。
監督は『美人探し』(34年)のアール・C・ケルトン。

米版DVDで鑑賞。
Alpha Video。リージョンオール。英語字幕なし。


09/06/03

まずDVDの紹介から。

米Mill Creek EntertainmentのAction Classics 50 Movie Pack DVD Collectionを購入。最近までamazon.comで8ドルくらいという破格値で売られていたので喜んで買いました。パブリックドメインになっているアクション映画を50本収録の12枚組みDVD-BOX。今は20ドルくらいですがそれでも米アルファビデオや米シニスターシネマのDVDでちまちま単品で買うより断然得です。
収録作は以下50作。お目当てのタイトルをピンク色、既に別のソフトなどで鑑賞済みの作品はオレンジ色にしてあります。

『我れ若し王者なりせば』(27年、アラン・クロスランド監督)
『十二哩の暗礁の下に』(53年、ロバート・D・ウェッブ監督)
『南海の劫火』(32年、キング・ヴィダー監督)

『秘密指令(恐怖時代)』(49年、アンソニー・マン監督)
『Violenza contro violenza』(72年、ロルフ・オルセン、Lee Payant監督、西ドイツ、イタリア)米題Bloody Friday
『ザ・テロリスト/黒い水曜』(85年、マーク・G・ジルヒューズ監督)
『怒りのボーダー』(79年、クリストファー・レイチ監督、イギリス)
『British Intelligence』(40年、テリー・O・モース監督)
『Bulldog Courage』(35年、サム・ニューフィールド監督)
『Captain Scarface』(53年、ポール・ギルフォイル監督)
『The Capture』(50年、ジョン・スタージェス監督)
『夜の訪問者』(70年、テレンス・ヤング監督、イタリア、フランス、ベルギー)
『Dangerous Passage』(44年、ウィリアム・バーク監督)
『北アフリカ特攻作戦』(67年、ウンベルト・レンツィ監督、イタリア、西ドイツ、フランス)
『Desperate Cargo』(41年、ウィリアム・ボーダイン監督)
『The Devil's Party』(38年、Ray McCarey監督)
『南部に轟く太鼓』(51年、ウィリアム・キャメロン・メンジーズ監督)
『East Of Borneo』(31年、ジョージ・メルフォード監督)
『The Fast And the Furious』(55年、Edward Sampson、ジョン・アイアランド監督)
『Funeral For An Assassin』(77年、アイヴァン・ホール監督)
『セントルイス銀行強盗』(59年、チャールズ・グッゲンハイム監督)
『Jack London』(43年、アルフレッド・サンテル監督)
『エド・ウッドの牢獄の罠』(54年、エド・ウッド監督)
『モヒカン族の最後』(20年、モーリス・トゥールヌール、クラレンス・ブラウン監督)
『皆殺しハンター』(72年、フェルナンド・ディ・レオ監督、イタリア、西ドイツ)
『ロビンソン・クルーソー』(32年、A・エドワード・サザーランド監督)
『ザ・シシリアン/復讐の挽歌』(76年、フェルナンド・ディ・レオ監督、イタリア、西ドイツ)
『カリブの反乱』(52年、エドワード・ドミトリク監督)
『My Boys Are Good Boys』(78年、ベセル・G・バッカルー監督)
『My Outlaw Brother』(51年、エリオット・ニュージェント監督)
『モロッコ城塞』(49年、ロバート・フローリー監督)

『ニューヨーク港』(49年、ラズロ・ベネディク監督)
『Prison Break』(38年、アーサー・ルービン監督)
『Project: Kill』(76年、ウィリアム・ガードラー監督)
『白昼の誘拐』(70年、デヴィッド・リー監督)
『Submarine Alert』(43年、フランク・マクドナルド監督)
『砂丘の敵』(41年、ヘンリー・ハサウェイ監督)
『スイス・コネクション』(75年、ジャック・アーノルド監督、アメリカ、西ドイツ)
『剣豪ランスロット』(63年、コーネル・ワイルド監督、イギリス)

『鉄腕ターザン』(38年、エドワード・カル監督)
『Tarzan And The Trappers』(58年、Charles F. Haas、サンディ・ハワード監督)
『大ターザン』(38年、D・ロス・レダーマン監督)
『Trained To Kill: USA』(73年、Daniel Vance監督)
『タルサ』(49年、スチュアート・ヘイスラー監督)
『Under The Red Robe』(37年、ヴィクトル・シェストレム監督、アメリカ、イギリス)
『The Uranium Conspiracy』(78年、Gianfranco Baldanello、メナハム・ゴーラン監督、西ドイツイスラエル、イタリア)
『The White Orchid』(54年、レジナルド・ルボーグ監督、アメリカ、メキシコ)
『Who Killed Doc Robbin?』(48年、Bernard Carr監督)
『Wildcat』(42年、フランク・マクドナルド監督)
『目撃者』(36年、アルフレッド・サンテル監督)

画質はまちまちですが、サイレントの2作『我れ若し王者なりせば』、『モヒカン族の最後』は染色版で画質はわりと綺麗です。白黒トーキー作品なら『Captain Scarface』は画質良好。カラーならば『The Uranium Conspiracy』はスタンダードにトリミングされてるのが惜しいけどわりと色も綺麗なようです。


『The White Orchid』(54年、レジナルド・ルボーグ監督)
B級の冒険映画。メキシコを舞台に学者とカメラマンの女とガイドのメキシコ男が三角関係でごたごたしながらジャングルの奥地へ旅するんだけど、ヒロインがメキシコ男になびいたかと思うとあっさり心変わりして学者と結ばれるバカバカしさ。そんなくだらない三角関係はどうでもよいのでもっと冒険を見せてよ。クライマックスはアステカ(?)の古代ピラミッドで原住民と対決ですが迫力なし。
主演は『The House on Telegraph Hill』(51年)のウィリアム・ランディガン。もともとB級出身の人とはいえ、49年から53年くらいまではメジャー映画(20世紀フォックス)でヒロインの相手役をしていたのに、54年にはもうB級に戻ってしまったのかなあ。


2009年3月〜5月
2009年1月〜2月

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