専攻分野の紹介




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〔学部・院での研究内容〕 〔民間企業での研究内容〕

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<学部・院での研究内容>
 私は、学部及び大学院と約3年間同一の研究をしていました。その研究内容は、「カビ(アオカビ)の金属プロテアーゼの誘導物質の探索」です。ここで、金属プロテアーゼとは、活性中心(酵素が基質と結合・反応する部位)にマグネシウムや亜鉛を含むプロテアーゼのことをいいます。この金属プロテアーゼについて具体例を挙げると、サーモライシン(人工甘味料アスパルテームの合成に必要な中性プロテアーゼ)などがあります。この酵素は、亜鉛を含む金属プロテアーゼです。ちなみに、私の研究対象だった金属プロテアーゼも、亜鉛を含んでいます。この金属プロテアーゼを誘導する物質が、何処に存在するのか、というと小麦ふすまという部位です。
右下に小麦種子の概略図を示しました。

  小麦ふすまとは、小麦種子の外皮で、米でいえば、糠に相当する部位です。この小麦ふすまは、私の研究で用いたアオカビ以外のカビ、例えば清酒や醤油の製造で用いられる麹菌の各種酵素を誘導する、ということが醸造産業で古くから知られています。このため、醸造産業で古くから麹菌の各種酵素の高発現に固相培地として小麦ふすまが用いられてきました。しかし、固相培養では、培養終了後の処理(物質の単離など)が難しいこと、及び培養の際設備コストがかかる、と言った欠点があります。このため、小麦ふすまに含まれる誘導物質を単離・同定し、麹菌の培養を固相培養から液相培養に転換できれば、培養後の処理も容易で設備コストもかからないようになります。このような理由で、私は、所属研究室でこの研究を始めました。
 
  そして、約3年に渡る研究の結果、目的の誘導物質を単離・同定することができました。しかし、この誘導物質は、麹菌の諸酵素を高発現することが出来ませんでした。このため、私自身としては、残念な結果になってしまいました。


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<民間企業での研究内容>
 国家1種・理工4合格体験記の欄に書いてある通り、私は、来年から食品メーカーで働くことになりました。内定先の食品メーカーでは、大豆ペプチドを研究する予定です。
 最近は、分析化学(特に高速液体クロマトグラフィー( HPLC ))を復習しています。

 私は、大学院での研究でも HPLC を使っています。そこで、ここでは、HPLC がどのような分析機器なのか、HPLC の用途は何か、などについて説明したい、と思います。


HPLC とは?
 HPLC とは、簡単に言えば高圧ポンプを用いて高速て溶離液を流すクロマトグラフィーのことを言います。ここで、クロマトグラフィーとは、数ある物質の中から目的の物質を分離する操作方法を言います。(この他、分析機器といった実験に使う道具をクロマトグラフと言い、クロマトグラフィーを行って得られた実験結果をクロマトグラムと言います。)HPLC の最大の特徴は、高圧ポンプを用いて溶離液を流すために、従来のクロマトグラフィーに比べて分析に要する時間が格段に短縮されたことです。また、HPLC は検出器の感度が非常に高いため、分析サンプルの量がナノグラム(ナノグラム(ng)は10億分の气Oラムを意味する)単位で済むのも大きな利点です。(従来のクロマトグラフィーには、ミリグラム(ミリグラム(mg)は1000分の1グラムを意味する。)単位のサンプル量が必要である。つまり、HPLC では、従来のクロマトグラフィーの100万分の氓フサンプル量で済む。)このように、HPLC には多くの利点があるため、現在は、HPLC のことを「液クロ( LC )」と呼ぶ場合も多くなっています。 

HPLC の仕組み
 HPLC は、主にポンプ、インジェクター、カラム、検出器、記録計などから構成されています。以下にこれらの機器に関する説明を記します。
・ポンプ
→ポンプは、HPLC のシステムの最上位に設置され溶離液瓶中の溶離液を高圧でシステムに送る機器です。

・インジェクター
→インジェクターは、ポンプの次に設置され、分析対象となる物質(水溶液状態になっている)をポンプによってHPLC システム中を流れる溶離液中に注入するために必要な機器です。

・カラム
→分析試料から目的物質を単離するのに必要な器具です。インジェクターから注入された物質は、溶離液中に溶けている状態でカラムに入り、物質の性質の違い(親水性、疎水性など)により分離します。

・検出器
→物質の分離はカラムで行われますが、分離された結果を電気信号に変換する機器です。検出法の違いによりいくつかのタイプの検出器があります。

・記録計
→検出器で検出された結果は電気信号として出力されるのでまだ目に見える形になっていません。この電気信号を目に見える形にするのが記録計です。


 以上の機器で、HPLC の概略を図示すると下のようになります。
 あらかじめ脱気した溶離液(どの様な溶離液を使用するか、は分析対象の物質の性質などを考慮して決定される。溶離液のことを溶媒とも言う。)を上で紹介した各機器を連結するチューブに流してHPLC 全体に溶離液がいきわたるようにします。この操作と並行して、検出器の検出感度を安定させるため検出器のゼロベース補正を行います。このような一連の操作の後、分析実験をHPLCで行うことができます。HPLCシステムを起動させてから分析実験が終了するまで、だいたい半日ぐらいかかります。



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