横丁通信は、坂出市民相互間の触れあい、意見交換の場を求めて6年前に産声をあげました。
幸いなことに多数の市民のみなさんの賛同・参加を得ることができ、所期の目的を果たすことができたことは大きな喜びとしています。今後ともこうした「草の根」市民運動を発展させていくことが横丁通信に与えられた使命であると確信しています。
さてこの度、横丁通信では、以下のような理由から、本年6月に予定されている坂出市長選挙に積極的に取り組むことを確認し、当該選挙にむけて特にアピールを宣言することにしました。みなさんのご意見を、広く承りたいと思います。
坂出の活性化が提唱されてすでに久しい年月が経過しています。にもかかわらず、これまで行政による有効な対応策がみられなかったのは、行政の怠慢であるばかりか、行政側に坂出の未来を展望する能力が根本的に欠けていたことをはっ きり示しています。人口の減少、産業の停滞、都市計画の欠落、文化の不毛は、その極端なあらわれであり、このまま放置すれば近い将来、坂出の都市機能が失われてしまう危険性さえあります。
こうした危機意識にたって、もし市政の流れを変えることが坂出市民の意志であるならば、私たちは、夏の市長選挙を傍観することはできません。首長選挙の原点にたち帰り、「市民の、市民による、市民のための政治」を実行できる市長をわれわれが主体的に選択する必要があります。
では、どのようにすれば市民サイドの「政治」が実現されるのでしょうか。
私たちは、この実現の試みが茨 の道であることを十分承知していますが、素人なりに試行錯誤を繰り返しながら、「市民自治」の方向へ一歩また一歩踏み出していかねばなりません。これも坂出の将来を担うべき私たち若い世代の責務と考えます。
「市民政治」という場合、そこにはいくつかの条件が濃縮されています。その第一は、坂出の未来像(将来構想)を的確に提示しうる有能なリーダーを民間から、広く一般市民のなかから選出することです。これまでの市政は、あまりにも一部の人びとの権益を保証するために翻弄されてきたといえます。
新しい首長に求められている資格は、個人的利害や権益に捉われることなく、大局的な見地から、予想される坂出の未来像と市民の意向との調和(ないし合意)をはかる冷静で透徹した識見と洞察力を持つこと。決定事項を誠実に実行する強力なリーダーシップを発揮することです。
私たちは、このような清新でシャープな頭脳の持ち主が、これまでの市政の垢にまみれていない「新人」のなかにいることを確信しています。
重要なことは、これまでの行政の仕組を改革し、機能的な御製組織を確立することです。よく指摘されていることですが、わが国の官僚機構には構造的ともいえる欠陥があり、行政の無責任、非効率、無駄遣い、市民サービスの低下をもたらしています。坂出も例外ではありません。新市長はこうした行政を根本的に再検討し、行政の効率化、簡素化に着手すべきです。
しかしここで私たちが特に強調したいのは、行政の企画能力の向上についてです。振り返ってみると、私たち坂出市民は、市当局がこれまで坂出をどのように位置づけ指導してきたのか、そして、これからどのように未来を予測し方向づけようとしているのか、という作業をほとんど知りませんでした。というよりも、知らされませんでした。これは、行政と市民との何という不幸な関係であったのでしょうか。
例えば、「シェイプアップ・マイタウン計画」は市のどの部局が、どのような責任において、何を企画して作成されたのでしょうか。その場合、市民の理解を得るために市当局はどのような努力を払ってきたのでしょうか。
市発展のかぎを握る十年計画にしては、この計画を理解している市民は極めて少ないと言わざるを得ません。これまでの経緯を見る限り、行政の姿勢には市民との意志疎通を図っていこうとする肝心な点が抜け落ちていたとしか考えられません。
行政に対する市民の根強い不信感を払拭し、真に市民と行政が相互理解を深めるには、行政が率先して従来の秘密主義を排し、情報の公開を含めて市民に状況をよく説明し、市民に責任を持って訴えかける以外には方法はありません。
「シェイプアップ・マイタウン計画」がどんなに優れた企画であっても、市民の理解が得られないなら、所詮は絵に描いた餅にすぎないことは明白です.
これと関連して第三の問題は、いかにして市民の行政参加を図っていくか、ということです。
ここでは二つの問題を提起しておきます。
そのひとつは、市長と市民との定期的な対話集会の開催です。この対話集会は、具体的な市政の枝葉を論ずるのではなく、大所高所の立ち場から坂出の未来像を語り合う場、シャリバリ(無礼講)的談論風発の場です。その主旨はいわゆる竹林の七賢人の「清談」に似て、理解を大切にし、いわゆる「どぶ板」型の「ムラ型政治」は、やらないことの宣言でもあります。
今ひとつは、行政全般に渡って監視の目を光らせる「オンブズマン」制度を導入することです。
行政機構は常に硬直化の傾向をもち、市長でさえも易きに流れがちです。しかし、市民有志の団体であるオンブズマンは、そうした行政の怠慢を許さず、行政を叱咤激励し、あるいは告発する権限を持ちます。高い市民税を払っている市民は、市民の福利をはかるため行政が何をどのようにしようとしているのかを知り、見守る権利を持っているからです。
瀬戸大橋時代を迎え、坂出は大きく変貌しようとしています。さしあたって、ここ数年間の動向が、その後の数十年間の坂出を規定するのではないかと想像されるだけに、坂出の舵とりを担う市長や行政の役割は大きく、かつ重いものがあります。
新市長には経済、社会、文化、都市計画など坂出のあらゆる面における活性化の宿題が山と課されるに違いありません.けれども、私たちはそのような課題と並んで、市長の市政に取り組む基本的態度や姿勢も重要であると思われますので、市政を市民の側に取り戻す意味を込めて、ことさらに厳しく市長のあるべき条件を列挙してきました。
もう一度繰り返しますと、新市長は民間出身の「新人」であること、行政組織の市民向け再編成を図ること、市民の市政参加の道を開き、市民と行政のコミュニケーションの回路(パイプ)をより一層太くすることの3条件を我々は提案したいと考えます。
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