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多田羅譲治の巻頭言集

行政に責任を求めることはできるだろうか


 サンポート高松について担当課長と担当の方にお会いする機械があった。
 2時間あまりの面談であったが、今の行政のあり様を象徴するその問答を以下に紹介しながら、行政の責任について考えてみたい。

問「サンポート高松に係わる総予算についてお聞きしたい」
答「基盤整備2897億円とウワ物整備447億円をあわせて、3344億円」
問「埋め立てなど、それまでの事業執行にかかわる投資総額はいくらか」
答「掌握していない」
問「現在のサンポート高松地区の時価総額はいくらか」
答「時価の計算は行なっていない」
問「県有地があるが、その時価は」
答「時価の計算は行なっていない」
問「県供給公社所有地の時価は」
答「公社については掌握していない」
問「供給公社は件の出資によるもので、県有地と同じでないか」
答「確かにそうなのだが」
問「執行費用の積算だけで、事業にかかわるバランスシート(資産勘定)は存在しないのか」
答「販売するときには不動産鑑定士が定するので問題ない」
問「サンポートはもともと何のために事業が始まったのか」
答「当時の資料も担当者も居ないので分からないが、昭和58年から調査をこのように何回もしている」と資料を示す
問「調査は何のためにしたのか。調査依頼はコンサルタント会社でしたのだろうが、調査を依頼した目的は何だったのか」
答「その頃の資料も担当者もいないので分からない」
分からないと答えた各項について後日調査して解答すると約束して別れたが、2ヶ月以上たっても音沙汰が無い。

 巨額の税金を注ぎ込んだサンポート高松、なのに何のために始めたのか分からない、そしてその成果を測る物差しもない。
それなら、もうすでにできた県民の財産なのだから、二度と手に入らない素晴らしい資産として、これからの香川、高松にどんな夢を描けるのかをじっくり腰をすえて多くの方々の知恵を集めたいものだ。

 続いて香川町の保育園児の虐殺に対する県の対応策について、これも担当課と担当者にお聞きしたが、「前例がなかった」(だからしょうがない)という言い訳、「いまマニュアルづくりをしている」ということを繰り返すだけで、「その時できたことはなかったか」という反省や後悔は感じられなかった。
輸入牛肉を讃岐牛として偽装しているとの情報を一年以上放置していた問題でも「法律を知っている担当者がいなかった」(だからしょうがない)という言い訳に「農林各課にJAS(農林規格)法担当者を置く」のが対策という。
「こんなことがあってはならない」とどうやっても止めさせなくてはと法律を調べ、マスコミへ公表することも含めて対策はいくらでもとれたはずなのにその形跡も反省もない。

 県民のための県政が「他人事のように、法律を知らなかったから」と語られるだけだ。
豊島産廃問題の「人手がなかった」(だからしょうがない)との言い訳、そして「だから職員を増やす」と同様の対策をいつまでも繰り返すのだろう。
誰も責任を取ろうとしないのは全く同じだ。
何か起こった時には、駆けつけて一緒に悩み解決しようという職員が誰もいないとは信じがたい。

 問題は、事なかれ主義、前例主義で責任者・決断者をつくろうとしない行政の無責任な組織体質を温存して問題にしないトップリーダーの資質・感性にあるとしかいいようがない。

 「ムネオクン」で名を馳せた補助金だらけの農林省で育ち、利権の温床、ODA(海外援助)の本山ジャイカに天下り、そして香川にやって来た元高級官僚に、県民の願う「県民のための県政」への組織体質改善を委ねられるだろうか。

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