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たいした話じゃございませんが。
| 進め!限定解除への道 |
| それは普通のある日。立ち寄ったバイク屋に「大型二輪免許教習認可取得の為、教習生募集」のポスターが。ちょうどその頃は、限定解除→大型二輪免許へ移行し、教習所で大型二輪免許を取れる為の認可申請の時期。よく読んでみると、試験場で一発で合格する為に、数十時間の教習をたった数万でしてくれるとのこと。「こりゃ〜やるっきゃないっしょ〜」と決意。当時乗っていたバイクがホーネットだったのだが、大柄な私にはとっても窮屈。だから大きくてポジションが楽なでっかいバイクに乗る為に、限定解除はいつかしようと思っていたのだが、別にいつでも良かったのだ。ちょうどいいチャンスが巡ってきたのだから、これを逃す手はない。それに10代で限定解除ってなんかいいな〜という不純な動機・・・。 専門学校に通っていて、単位の関係から休みがほぼ自由に取れるような状況だったので、その教習にも余裕で参加できるな〜なんて思いながら教習所に電話をかける。そこの教習所は、私が四輪&二輪中型の免許を取ったところ。ポスターに書いてあった担当教官と電話で話すと、私が二輪教習で教えてもらった人で、「とりあえず一回、どの程度乗れるのか見るからおいで。詳細はあとで電話するから。」と優しく丁寧な対応。「やった、がんばるぞ!!」とワクワクドキドキ。 そして翌日、電話がかかってきて出るとその教習所から。でも担当教官ではなく、受付の女性っぽい感じ。「大変申しわけありませんが、女性の方はお断りいたします。」「は?そんなことポスターには書いてありませんよ?とりあえずどの程度乗れるのか見て、それでダメなら納得しますけど。」「所長の方から女性は断るように厳しくいわれております。」ガチャン。なんだそれ。バカヤローふざけんじゃねーぞ。女ってだけで差別すんな!! こんなに腹わた煮えくりかえって堪忍袋の緒が切れるのはそうそうない。怒りのやりどころがなくて、そこの教習所を覗きにいくと、その私の落とされた教習をやっているではないか。じーっと観察。言っちゃ悪いがみんなヘタクソだぞ。中型免許もっているのかも怪しい。その教習を眺めたあと、教習者に話を聞いてみた。「僕もポスター見て応募したんですよ。」「バイクはずっと乗ってらっしゃるんですか?」「いやいや、中型免許取ってから10年くらい経ちますが、免許とってから一回も乗ってないんですよ。」バイクの乗り方も忘れているような人と、毎日乗っている人と、どっちがバイクの扱いに慣れているんだよ?教習所が認可を取る為に、猛練習をさせて試験場で一発合格をさせなきゃならない。それなら、希望者を集めてみんなに乗らせてみりゃあいいじゃんか。それで落ちれば自分の未熟さにあきらめもつくけど、そんなんじゃなく男だから選んで女だから断ってんだよ。この天下り所長め。そんなやつが警察から天下ってくるんだから、警察もろくなところじゃないね!!またもや、猛烈に怒る。(余談だが、そこの教習所はその後数年して閉鎖された、経営不振かなんかで。殿様商売やってるからだ!!) もう本当に頭に来て、涙が出てくるくらいくやしかった。私は女扱いされるのが大嫌い。「じゃあいいよ、自分で限定解除してやるよ!!」と涙をぬぐい、さっそく試験場へ向かった。 その試験場はうちからバイクで10分ほどで、いつも警察の講習会でお世話になっているところ。コースのルートは2通りあるらしいけどとりあえずそんなのはどうでもよくて、走ってみることに。好きに休みが取れる専門学校生の権限をフルにいかし、気も早い数日後に予約を入れた。事前審査もやったけど簡単簡単〜(力持ち)。 10回以内で合格すればいいやと、なにも勉強せずとりあえずやってみる。慣熟走行でコースの外周をまわる、試験車のFZXは気持ち悪いほどの低速トルクで、重心がど〜んと低い。自分の番になる。そこそこ走れたけど、パイロンスラロームでバンパーをひっかけアウト。終わったあとに試験官と話をし、いろいろと教えてもらう。限定解除というものは、大きなバイクに乗れるということだけではなく、マナーのいい大人の証だと思っているので、試験官に対しても真面目に礼儀良く接した。そうしたら試験官も優しく丁寧に、「ここは2速でこんな感じで」とか、「外周をまわるときはポンピングブレーキを」とか、コツをいろいろと教えてくれる。他にいたマナーの悪いちゃらちゃらした人にはすっごく冷たい態度だったけど・・・。 その場でまた予約を入れ、また数日後。またもや同じところでバンパーをひっかける。3回目もそう。そのたびに少しづつではあるがFZXに慣れてきた。毎回試験官にアドバイスももらっているし、2種類あるコースのルートも覚えた。家に帰ってたまたま見ていたバイク雑誌で、T自動車教習所というところの教習広告を見つけたのだが、「3日間12時間コース」(だったかな)というのがあり、7万くらいだったかだったのでそれでみっちり練習することに(ちょうど年始でお年玉をもらってホクホクだったのだ)。そこは未認可教習所みたいなのだが、だからこその教習内容でとても良かった。教官も親切丁寧でとてもフレンドリーだし、できないところは徹底的に練習できる。私のいたグループは5人組だったのだが、最初の1日はみんなで同じような内容をやり、2日目からはできないところをみっちり。おかげで2日目にはFZXを自分の手足のように自由に扱えるようになり、3日目には余裕で鼻歌歌えるほどだった。 教習が終わる前に予約を入れ、終わった次の日に4回目。教習所でみっちりやってきたおかげで反対にしくじってしまった。なぜかというと、教習所のFZXのクセで覚えこんでしまっていたのだ。またもや1〜3回目でしくじったパイロンスラロームでバンパーをひっかける。試験場のFZXの方が低速もりもりで、ちょっとのアクセル操作でどか〜んと出てしまったのである。その場で予約を入れるが、今度はちょっと時間をあけて1週間ほどあとに。また4回目同様クセが抜けていないとまずいので。 そして5回目。外周慣熟走行をしている時の感じでは、違和感を感じない、いいかも。試験開始。ありゃ、今までダメだったパイロンスラロームが楽勝だ、波状路も一本橋も越えてしまった。あれれ、あんまりスムーズに行き過ぎるな。ところが、最後の急制動にはコーナーを曲がってすぐ加速をはじめるのに、ギアを3→2に落とし忘れた。「やばい〜ギアチェンジ間に合わないからそのまま行ったれ〜」とアクセル思いっきりひねるがもこもこもこ・・・と加速しない。しょうがないのでとりあえず急制動。ギリギリまでクラッチを握らないのでエンストしたが、この場合には減点にならないので落ちついて再始動。絶対速度が規定の40km/h未満でやり直しだと思い、その場で止まっているとマイクで「早く発進して」との指示が。「そうか、ここまでスムーズに来られたのは、はるか手前でもう不合格になっていたのに親切で最後まで走らせてくれたんだ。だから急制動のやり直しもないんだ。でもはじめてここまで走れたから嬉しいや。」とウキウキしながら戻ってくる。次はいつ予約入れようかな〜と考えていると試験官がやってきて、「合格ですよ」「は?」「合格。上手に乗れていたね。」「あれ?急制動で速度が足りていないかと・・・。」「ギリギリだったけど大丈夫。本当によく頑張ったね。」ええ〜?落ちてるつもりだったのでびっくり。開いた口がふさがらないままぼけ〜っと手続きに向かい、免許証の裏に限定解除の証、印鑑を押してもらう。実感がわかないなぁ。 こうして無事限定解除は終了し、大きなバイクに乗れる免許を手に、ホーネットに乗り帰途へ着いたのだった。「大型二輪免許」というのは、大きなバイクを運転していい証である以上に、マナーのいいライダーの証であるという誇りを胸に。 余談:近所だからよく試験場には試験を見に行っていたのだが、いつもあるおばさんがいる。そのおばさんは小柄で細くて、いつも試験をちゃんとやれた試しがない。試験開始でバイクのサイドスタンドをはらってはコケ、またがってはコケ、走り出しては植えこみに突っ込み・・・(事前審査に受かったのが不思議なのだ)。試験を見に行った時と、自分の試験の時とで合計10回くらいそのおばさんを見たのだが、いつもそんな感じで課題に入ったのを見たことがない。中型免許持っているかも怪しいし、教習所でもう少ししたら取れるようになるんだし、どうしたんだろう?どうしてそこまで免許取りたいのかわからないけど、頑張れおばさん。 |
| ばらまき事件 |
| 1999年の夏、毎年恒例の北海道へ。毎年行っている富良野のあるキャンプ場でテントの設営をし、駅前にお土産を買いに行き、それから温泉へ行く予定だった。 富良野駅に併設?のお土産屋さんに入りいろいろと物色。3年連続で来ていることもあり、目新しいものもなかったのでひやかしただけで出てきてしまった。 そのお土産屋さんの入り口にあるフードショップではラベンダーソフトクリームが売っていて、おととし食べた時は「石鹸の味」と感じたなぁ、などと思いながらバイクのほうへ戻っていくと、私のトランザルプをじろじろ見ているライダーがいる。「?やな感じだなー」と思ったが、そのままトランにまたがろうとした時!!キャリアにつけていた荷物がなくなっていることに気がついた。「???」よーく見てみると、荷物袋(きんちゃく)のひもがウインカーにひっかかっていて、袋の下がすりきれている。どうやらキャンプ場から走ってくる途中に荷物が落ちたのだが、なんとか紐がウインカーにひっかかってずーっと引きずっていたらしい。そりゃぁ、ライダーがじろじろ見るわけだ。 びっくりしてもと来た道をひき返すと、途中の路肩に袋の中身が落ちていた。引きずっていたことを物語るように、20mくらいにわたって少しづーつ小分けに中身が落ちていた。それを拾って、私は温泉に向かった。国道ではなく、地元の人が使うような道で良かった。だって、ばらまいた中身はお風呂道具。シャンプーやらタオルやら、Tシャツ・下着まで。一個一個拾っている私の姿を、横を通り過ぎていく車の運転手が「なんだなんだ?」とのぞいて行く。あー恥ずかしい。 温泉あがって仕方なく拾ったTシャツを着たら、背中に穴があいていた。前の日に阿寒湖のアイヌコタンで買ったばっかりだったのに・・・。ついてない・・・。 |
| 裏拳殴打事件 |
| 上の事件の数日前、北海道中央部から少し北東にある北見峠へ向かっていた。ちょっと前まで小雨が降っていたのでレインウェアを着ていたのだが、雨が上がって暑くなったので、峠の頂上の休憩所で着替えと休憩の為に停車した。 みんなと「暑いね」などと話していると、隣の車から降りてきた子供が「寒い寒い」と言っている。車と言うのはやっぱり「箱」なんだな、というのを思い知らされた。空気の変化がほとんどないもんね。「気温や湿度をダイレクトに感じられるバイクって、やっぱりいいな」としみじみ思いながら、脱いだレインウェアを丸めて収納袋にぎゅうぎゅう押し込み、キャリアのリアバッグのサイドポケットのファスナーをあけて、これまた無理やりに押し込む。 私はライダーであるけれども、少しくらいハンドリングに影響しても荷物は多く持っていきたい方だ。キャンプを快適に過ごすための道具が満載になる。たとえ使わなくても持っているということに安心感があるものはなんでも持っていく。というわけで、過積載になっていた。リアバッグのサイドポケットにそのレインウェアをぎゅうぎゅうに押し込んだはいいが、ファスナーが閉まらなくなってしまった。それでも入れないとしょうがないので押し込みながら、ファスナーの先についている紐をひっぱってファスナーを閉めていった。 そしたら。「ブチッ!」と紐が切れて、それを思いっきり握り引っ張っていた私の手の甲が眼球へまっしぐら。自分の目を自分の裏拳でノックアウト。目の中がお星様飛ぶ状態(マンガのようだ)で痛くてうずくまる。一人ボケツッコミやったようで、とても悲しい気持ちになるやら、痛いやら・・・。仲間に見てもらうと右目の目頭付近の白目全体の毛細血管が切れて大充血。白目ではなく赤目になっていた。視力には影響がなかったので持っていたパンチ式ヒヤロンで冷やし、しばらくしてから出発した。 その充血がひくまで結局全治2週間かかった。この事件の後に上の事件があるんだから、ついてないときは重なるものだ。 余談:眼球パンチ時、私はソフトコンタクトをしていた。ツーリングの時は目にゴミが入ると痛くて涙が止まらないハードはやめて、ソフトにしている。ソフトは柔らかいプニョプニョの素材だったからいいものの、普段しているハードコンタクトで裏拳入れてたら、パキッと割れて今ごろ失明していたかもしれない。あとで考えたらゾーッとした。おー怖い怖い。 |