諏訪神社

所在地:諏訪栄町
最寄駅:近鉄四日市駅

 建仁2(1202)年、信濃の諏訪大社より勧請した神社で、祭神は建御名方神・積羽八重事代主命です。地元の住民は、「お諏訪さん」と呼んでおります。私の家の近くにあり、何かとお世話になっております。今、乗っている自動車もここで御祓いしてもらいました。
 昔から東海道沿いに位置し、たいそうにぎわったようです。

 昭和11(1936)年2月9日、この諏訪神社で若い軍人が結婚式を挙げました。
 軍人の名前は坂井直。27歳の陸軍歩兵中尉。花嫁は陸軍航空兵中佐平田辰男(明野陸軍飛行学校材料廠長)の長女孝子、20歳。結婚式終すぐに坂井中尉夫妻は上京し東京の麻布に新居を構えました。普通ならこれから幸せな新婚生活が始まるのでしょうが、坂井夫妻の場合は異なっていました。
 坂井中尉は明治43(1910)年8月13日、三重郡桜村(現四日市市桜地区)で陸軍少将坂井兵吉の次男として生まれ、幼少の頃より厳しく育てられ忠君愛国の精神を叩き込まれました。昭和7(1932)年陸軍士官学校を卒業し、陸軍歩兵少尉として東京麻布の歩兵第三連隊に所属します。同連隊所属の安藤輝三大尉の指導を受け彼の国家改造思想に傾倒し、青年将校運動に参加するようになりました。
 2月26日夜、坂井中尉は、二・二六事件で安藤大尉ら青年将校と共に決起し、斎藤実内大臣襲撃を決行しました。7月12日他の同志とともに死刑に処せられました。
 坂井中尉は事件前の2月22日から週番勤務につき連隊に駐在していました。坂井中尉が最後に妻に会ったのは27日早朝。何も知らなかった妻に事件を報道した新聞号外を見せ、再会を約して去って行きました。夫婦として実際に顔をつきあわせていたのはわずか15日間でした。