痛みの大きさ妻は、自身の痛みを私に伝える時には、かなり控えめに言います。それは、私が傷つくことを知っているからです。それでも妻は、自身の痛みを「激痛」と言います。私は、今までの人生の中で「激痛」というような痛みを経験したことは数えるほどしかありません。 妻は、何種類もの激痛を抱えています。特に不思議なのは、下半身の灼熱痛です。妻は、「足をガスバーナーで焼かれているようだ」と表現します。また、肘から小指にかけての腕の外側は、物が触れただけで刃物で切られるような痛みを感じると言います。 痛みの大きさを人に伝えるのは、簡単なことではありません。怪我をして血を流しているとか、高熱のために頭痛がするなどは誰もが経験することであり、自分の経験から痛みを推し量ることが出来ます。しかし、この「痛み」は、脊髄を損傷した人独特の痛みであるため、健常な人が自分の経験から想像することはできません。 ですから、健常者がこの「痛み」を理解するためには、当事者の発言や行動を共感的に受け入れるしかないのですが・・・・。 2006年に脊損痛研究会著の「痛みと麻痺を生きる」が日本評論社から発行されました。その中でこの痛みがどう表現されているか、以下に一部引用させていただきます。
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