ダイオキシン(2,3,7,8−TCDD)汚染問題につい
最終更新日:2003/10/30 21:50
2003/10/30 21:50の加筆・訂正箇所につきましては、便宜上、にて表記します。なお、強調点については「赤字」にて表記しています。
新聞・テレビなどでという言葉に触れることが多くなってきました。わが国では、ゴミ焼却場に近いほど牛乳がダイオキシンに汚染されているという調査報告、大阪府のゴミ焼却場「豊能郡美化センター」からのダイオキシン排出による土壌汚染や、銅などを回収する「再生用原料」として日本から中国へ大量輸出されたポリ塩化ビニルやポリエチレンで被覆された廃電線の一部が、施設の整っていない中国農村部で「野焼き」処分されているという報道、千葉県浦安市の市営清掃工場跡地地下からダイオキシンを含む大量の焼却灰が埋められていたという報道など毎日のようにダイオキシンという言葉を見聞きします。そこで、この「ダイオキシン」とは、一体どのような物質なのか、そして、われわれの人体にどのような影響を与える物質なのかから考えていきたいと考えています。そのうえで、法律は、ダイオキシン問題にどのように対処していけるのか、その限界は何かなどを検討したいと考えています。ただ、このページの作者自身は、ダイオキシンに関して全くの素人ですので、ダイオキシンに関する専門文献、新聞報道・テレビの特集等を参考に、私が理解するところの「ダイオキシン像」なるものをまとめたものですので、説明が不十分なところも多々ありますが、その点はご容赦下さい。専門家によって書かれた文献、新聞報道・テレビの特集等を参考に、できる限り最新情報を盛り込みながら、頻繁に改築、改装(改訂)していくつもりですので、ご覧下さい。今回、テレ朝のニュース・ステーションのダイオキシン報道について私なりの考えがまとまりました。平成11年11月21日午後11時30分からのテレビ朝日の番組「素敵な宇宙船 地球号」でダイオキシンを分解するキノコの研究が紹介されました。興味のある方は「テレビ朝日のホームページ」をご覧下さい。さらに、今回、新聞・テレビによるダイオキシン報道を参考に、「」を加筆し、私なりの意見をまとめました。また、ようやく、「ダイオキシン対策」について工事を開始しました。
「テレビ朝日のニュースステーションの私の見解」
●「所沢ダイオキシン報道訴訟」差戻判決について
2003年10月16日、テレビ朝日のダイオキシン報道により損害を受けたと主張する所沢市の農家が損害賠償を求めて争ってきた「所沢ダイオキシン報道訴訟」に関し、最高裁第一小法廷は、「今回の放送内容が真実だとは証明されていない」として審理を東京高裁に破棄差戻す判決を言い渡した。この最高裁第一小法廷の判決文を見るに、あまりにも「真実の証明」を厳格に解しているが、当時国民の健康被害が取り沙汰されていた「ダイオキシン報道」にたいし、当時の状況を無視し、現在の状況から厳格に証明すべきであると解しているようである。このような判決がでると、報道に制約が出てひいては国民の利益を損ねる結果になるように思えてならない。殊に、それが健康被害に関わる問題であれば尚更である。
たしかに、報道は多大な影響力を持つものであるから、慎重に「真実の証明」がなされる必要があると考えるが、事柄が緊急性を要するものや健康被害に関するものである場合には、いち早く国民にその事実を知らせるという重大な任務を報道は負っているのである。しかるに、厳格な「事実の証明」を強いられていたのでは、重大な被害が発生してから報道しなさいといわれているようなものである。裁判官による恣意的な判断許されるべきではないし、不正確な資料に基づく報道も許されるべきではないが、当時の緊急性を要するあの切迫した状況においていち早く国民に報道するということは致し方なかったのではないかと考えている。その点で、今回の差戻判決には疑問を感じざるを得ない。
●「ダイオキシン報道の功罪」
先ごろのテレビ朝日の「ニュース・ステーション」(メイン・キャスター久米宏)が所沢の通称「産業廃棄物銀座」周辺の農作物(ほうれん草)が高濃度のダイオキシンに汚染されているという報道をしたために、報道のあり方を含め全国的にダイオキシンについての様々な議論を引き起こしました。報道のあり方に確かに問題があったのも事実ですし、その報道によって所沢の農家の方たちが、消費者の買い控えにより経済的損害を被ったのも事実です。お気の毒だと思います。しかし、今回のダイオキシン報道を契機に日本全国的にダイオキシンに対する関心が高まったという事実は決して否定できません。評価すべきです。様々なニュース報道を見聞きしていますと、ダイオキシン排出基準値などを見ただけでも、まだまだ日本のダイオキシンの危険性に対する認識が低いことを思い知らされています。とくに政治家たちのダイオキシンの危険性に対する認識は目を覆うばかりです。彼らは、きっとわが身に真の危険が迫らなければ重い腰を上げようとはしないのでしょうね。残念なことは、報道被害に遭ったと訴えられている所沢の農家の方たちが、自らもダイオキシンの被害者になり得るということに意外にも無関心だということです。ご自身たちこそ日常的にダイオキシンに曝露され(曝され)、最もダイオキシンの危険性に脅かされているはずであるのにと思うと、目先の利害にのみ目が向くのが現実なのかなぁ…、と哀しい気持ちになってしまいます。それとも私の方が、人の痛みが分からないだけなのでしょうか。
●「産業廃棄物業者の愚かしさ」
さらに、残念なことは産業廃棄物処理業者が、処理能力のないことを棚に上げて、産業廃棄物問題は捨てる者がいる限り、解決が着く問題ではないから、産業廃棄物業者いじめは遺憾であるとの発言をしていたことです。彼らは、ボランティアで産業廃棄物を処理しているわけではないはずです。そもそも処理能力のない業者が、なぜに処理費用を取って産業廃棄物を処理を続けていけるのかを問いたいところです。力のない業者は、自然淘汰されて当然です。海外では、処理能力のない産業廃棄物処理工場は、閉鎖を命じられていますよ。日本は、営業活動の自由という観念をおおいに誤解しているようです。営業活動の自由は、他者の人権を損ねない限り許される自由であるはずです。所沢の農家の方たちは、こうした処理能力がないにもかかわらず産業廃棄物を焼却しつづけている業者(組合も含めて)に対して責任を問うべきであって、目先の目に見える報道機関を責めるのではあまりお利口さんとはいえなくなってしまいますよ。また、そのような業者が野放し状態になっているという行政の責任も問われるべきであると考えられます。
●「報道の重要性」
たしかに、テレビ朝日のニュース・ステーションの報道の仕方には問題があることは否定できません。もっと正確にサンプルを採取し、その種類などによってダイオキシン汚染濃度がどのように異なるかを正確に報道すべきであったと思います。しかし、このテレ朝報道の趣旨は、わが国におけるダイオキシンの危険性に対する認識の低さがどのような結果を惹き起こす可能性があるかを訴えるという日本国全体の利益にかかわる重大な事実を指摘しようとしたのではないか、と私は考えています。そのような重大な情報を提供した報道内容に対し、国会に責任者を召喚するということは、本来あって良いのかという疑問を抱いています。このようなことを許してしまうということは、権力(とくに立法権、行政権)による「表現の自由」に対する重大な侵害になるのではないかと危虞しています。
そもそも、報道は、民主主義社会において、主権者である私たち国民が国政に関与するにつき、政策決定に関する重要な判断の資料を私たち国民に提供するという国民の「知る権利」に奉仕するものであって、事実の報道の自由は「表現の自由」を規定した憲法21条の保障の下にあることはいうまでもないことと考えます。そして、「ダイオキシン報道」は、この国政を支える私たち国民の生命・健康にとって重大な情報ですから、当然に憲法21条の保障下にあると考えられます。私たち国民の生命・健康を否定して国政はありえません。私たち国民が自分たちの生命・健康にとって重要な情報を入手する手段は、書籍、新聞、テレビ、ラジオ報道など多種多様ですが、生命・健康に対する危険性が高く、その危険性が差し迫っている場合に、その事を一番迅速に私たち国民に伝えられるのはテレビ報道であると思います。ダイオキシンの危険性が差し迫っている場合に、確実な裏づけ(動物実験など)を取って報道していたのでは間に合わない場合があることを留意しておく必要があるのではないでしょうか。行政側から今回の報道に対するコメントが出されたり、責任者を国会に喚問したりしていますが、そのことが今後の報道内容に対する間接的な検閲(事前差止)あるいは報道の自由に対する侵害(「表現の自由」への侵害)になるのではないかと危虞しています。私たちはこのような行政・立法機関による「表現の自由」に対する侵害を監視していかなければならないのではないでしょうか。問題となっている「ほうれん草」のダイオキシン濃度が全く「ゼロ」という事実が判明したのであれば、報道はまさしく勇み足ということになりますが、「ほうれん草」自体もダイオキシンに汚染されていたという事実があるわけですから、当該報道をした報道機関を諸悪の根源であるかのように槍玉に挙げるというのはどうかと思われます。
私たち国民としては少しでも危険性のある物は口にしたくないというのが当然ですし、口にしない権利があります。自らの生命・身体に対する侵害から自らが守るということは法も当然のこととして認めているところです。その具体化の一例としては、正当防衛、緊急避難が刑法上も認められていると私は考えています。そして、自らの生命・身体を守るための情報は、報道機関のような情報収集力のある機関を通してしか入手できないことを忘れてはならないのではないでしょうか。今回の報道によって、多くの国民が、ダイオキシンに汚染されている可能性の高い食品を買い控えによって口にしなかったというメリットを評価せずに(きっと評価したくないのでしょうね)、報道の在り方のみに議論が終始しているのはどうかと思います。
報道は、以上のような重大な使命を担っているのみならず、良くも悪くも大きな影響力を持っているわけですから、それだけ報道機関には、報道の在り方に対する責任、情報源の信憑性を精査する責任があると言わねばならないでしょう。報道内容の信憑性はできる限り確証を得て欲しいものです。ただし、事の性質上100パーセントの確証を得てから報道していたのでは、重大かつ不可逆な健康被害が発生する場合もありますので、その点を含めて、われわれ国民の一人一人が報道機関の報道に対し、くもりのない眼をもって監視していかなければならないと思っています。
ダイオキシンの危険性、ダイオキシンの人体に対する影響については世界各国で研究が進んでおり、またWHOでもダイオキシンの危険性に対して警告を発している昨今にあって、ダイオキシンの危険性を報じる報道により被害を被った人々があるということのみをもって安易に否定することはわれわれ国民の生命・健康に対する重大事なだけに慎まなければならないと考えております。同じ業者同士で足の引っ張り合いのごとく批評・批判は醜悪以外の何物でもありません。
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1.ダイオキシンの毒性 2.「環境ホルモン」とは 3.「ホルモン」とは
1.わたしたち一人一人の課題 2.企業の課題 3.行政の課題 4.法律の課題
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Revised: 2003/10/30
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